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目的
29:兄弟のフェチズム
しおりを挟む何かと問題が発生して延期が続き安全な地から殆ど動かなかったのに。
魔王討伐に今夜出発するなんて聞いてない。
恐らくはエノクが許可を出したからだと思うけれど。
昨日一緒に居たのに何でその事を教えてくれなかったんだろう?
装備や回復アイテムなどの準備は出来ているが肝心のりんごが初期化したばかり。
ベストコンディションとはいえないむしろ最悪なタイミング。
キトラは複雑な顔をしながらも断りはしないで適当に隠れられる岩場に誘導し、
変身シーンは見せてくれないそうなので少し離れた所で待機させられる。
りんごは服を脱ぎどうしようか思案していたけれど。
「んんっぁああっ……ケモケモしいっ」
「君が獣が好きなのはよく分かったから。さっさとしたほうが良くない?」
獣キトラが気だるそうにやってくるとりんごはテンションを上げて抱きつく。
古代獣王としての威厳や恐怖は確かにあるけれどそれよりもケモケモしさが勝った。
りんごの嬉しそうな顔がまた彼を微妙な気持ちにさせるようで戯れ合うのは拒否して
面倒そうに地面に倒れた。
ふわふわの腹を見せる形になるとその上にりんごが乗りまずは顔にキス。
「ああ……晴れた日にシャンプーしてドライヤーしてブラッシングしたいぃい」
「俺の話聞いてる?」
「キトラさんの毛でクッション作ったら最高だろうなぁ…えへへへ」
「聞いてないね」
ひとしきり妄想を膨らませて満足したのかりんごは一旦降りてキトラの股の間に座る。
本当はお尻を向けて互いにイチャつきたいけれど時間の関係で我慢して。
まだ元気のないソコへと手を伸ばす。
「大きいから出てくるネバネバもいっぱい」
「……」
ゆっくりと優しくキスをして唾液で滑りを良くすると手で扱き始める。
相変わらず快楽を我慢しているようで気持ちいいはずなのに苦しそうなキトラ。
りんごとしては他の2人のように一緒に楽しみたいのに。
「エノクさんが持ってた玩具にはちんちんを虐めるものもあったんです。
今度借りちゃおうかな」
「虐めるなら貸さない」
「でもキトラさんは好きじゃないですか?私に責められるの」
彼自身の敏感な先端をカプっと甘噛みしている様を見せつけるりんご。
「んっ……わ……悪い子だね」
「ふふ。何となくそんな気がしただけです。妹には我慢してたんでしょう?
本当はこんな事とかもさせたかったけど……兄様は偉いから」
舌を長く突き出して根本から裏筋を通り先端へとじっくりゆっくりなぞらせる。
その間しっかりとキトラの目を見ているりんごはイタズラっ子のよう。
「ひっぁっ…う…っ……ぁっ…あ、あまり煽ると今夜行けなくなるぞっ」
思わず今までにないほど腑抜けた声を上げるキトラだがすぐに堪えた。
「急いではいますけど、愛して頂いてる分私もちゃんと努力したいだけです。
それに私を愛してくれるなら最後まで理性を保ってくれますよね?」
「は?こっちは獣なんだぞ?性欲本能には…勝てない…よ」
「戦いはお得意のはず……んんっ…はたひの為に…戦って……ひいしゃま…ぁ…」
「………」
「んふっ………んっ…っ凄いビュンってちんちんが上がったっ」
「雑魚に操られる木偶のくせに獣の扱いが上手いなんて…っ」
快楽を我慢する顔から今は憤怒の顔へ。ちょっと煽りすぎたかもしれない。
ピンと立ち上がったモノも凄いけれどその奥に見えるこちらを威嚇する形相。
不味いかなと思いつつも手は離さずにしっかり撫でている。
「あっ……えっちな尻尾だ」
撫でつつ様子をうかがっていたらずっと黙っていた尻尾がにゅるりとりんごの
下半身に侵入。弄り始める。
「降参する!だから早く抜いてくれこの姿で弄られるのはやはり我慢ならない。
後で好きなだけ俺の毛を抜けばいいからとにかく今は終わらせて欲しいっ」
「わかりました。キトラさんがすぐイッちゃう事します」
ニコッと微笑むと片手でぎゅっと根本を握りしめ。もう片方は双方の玉に。
そしてペロッと舌を突き出して。
「い……嫌な予感が…凄く…する…あああ…でも……」
「もう腰を震わせちゃってますよキトラさん。ふふ、期待しちゃいますよね。
ここに溜めてるのいっぱい出してください。……にいさまぁ」
夕方に近づくにつれ帰りの遅いりんごを心配して村を回っていたサターヌ。
まさか何かあったのではないかと涙目で道を歩いていたら。
「んん?この匂い……、…キトラ兄?!」
「サターヌ」
「りんご?……く、臭ぁっ獣くさっ」
後ろを歩いていたりんご。手にはちゃんとカゴ。服装もしっかり。
ただ猛烈に嫌な匂い。
「今日旅立つって聞いてレベルを上げたくてチート行為をしてそれで
顔に大噴射でキトラさんは激怒で私は川で一生懸命顔を洗ってそれで」
「待て待て待て。とりあえず急いで家に帰って体を洗うよ」
「はい」
一緒に歩けないほどの匂いを放つりんご。まるで獣王と歩いているような。
怖がって魔物が一切近づいてこない。サターヌも正直いい気分はしない。
常に何か強者にみはられているような感覚がして。
りんごを薬草の風呂につけている間に装備を整えておいてあげた。
「つまり急いで耐久度を上げたくてキトラ兄に迫ったらちょっと煽りすぎて
思いっきり顔射されてそれで兄さんに怒られて今帰ってきたと」
「はい」
「キトラ兄今日来るかなぁ…」
「今日は来ないそうです。明日合流すると言ってました」
「だよなあ」
「凄い勢いで息も出来なくて。気づいたら後ろに倒れてて頭打ちました。
もし中で出されてたら私真っ二つに裂けてますね…あれは…ほんとに駄目だ」
「そ、そんなに!?獣だもんな」
「兄様ちんちん気持ちいい?って聞いただけで…あんな怒らなくても」
「キトラ兄は自尊心が強いから。で……でも、りんご?
私には言っていいからね。取り戻したらっ取り戻さなくてもっ」
「わかった」
兄弟によって快楽の感じ方はそれぞれ。心の中に隠された地雷もそれぞれ。
でも何となく掴めてきた。
それが魔王戦で役立つかというと全く意味はないけれども。
「さあご飯を食べて。しっかりと装備をして旅の準備しなきゃ」
「うん!……の前に火の矢が出るか試しても」
「危ないから駄目」
「はい」
あれだけ種を分けてもらったのだからレベルは上がったはず。
さあ、いよいよ出発。
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