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■エピローグ
エピローグ(3)
しおりを挟む人は求められてこそ欲が出る。
瞬には今それが一番必要な時期なのだと思った。
そして自分もそれをずっと待ち望み、必要としていた。
「瞬。大人になれて良かったですか?」
今にもずり落ちようとしている瞬のトランクス姿は滑稽ではあるが、それ以上に見えそうで見えない瞬の股間が榊の悪戯心をくすぐった。
そう問われて恥ずかしそうにもぞもぞする瞬の腰を躊躇なく引き寄せると、スルリとそのダボついている下着の隙間から手を忍ばせた。
榊の掌に瞬の小さな陰茎が反応して勃ち上がっているのがツンと当たっていた。
その可愛らしく反応を示すまだ大人になりたての陰茎を優しく、だがしっかりと包み込む。
すると掌の中で更に角度を増しビクンと上を向いて硬くなった。
まだまだ色々と躾がいのありそうな瞬の可愛いピンク色した陰茎だった。
榊は瞬の突起の尖端にある小さな窄まりに指の腹をグリグリと押し当てた。その些細な刺激にも瞬はビクビクと身体を震わせて快感を示していた。
幸い反応は相変わらず良い身体だった。
だがせっかく躾けてやったのに、その閉じてしまった尿道は思うように榊の指先を受け入れてはくれなかった。
瞬には他にも躾けてやれることはいっぱいあったはずなのに、射精をさせない事を考慮すると、あの時は瞬の後ろを躾る代わりに尿道を拡張する事で、瞬の躾はまだ終わらない事をその身体に教え込むしか方法は無かった。
そうでもしないと堂島が迎えに来るまでの瞬の孤独を埋めてやる事が出来なかったのだった。
そしてそこは柔らかく開くように躾けられた筈なのに、そんな事など無かったかのように、今はまた初心な反応を示し、榊の指先さえ拒み固く口を閉ざしていた。
その頑なな鈴口を撫でつつも、榊は思わず苦笑してしまう。
それが年月というものなのか、自分が手加減してやってしまった結果なのか、榊はそれをまた嬉しくも可笑しく感じていた。
瞬への身体の躾は、榊なりに手を尽くしてやった。
それでも射精させない事を思うと手加減してしまったのかもしれない。
だがもうその手加減も必要ないのだった。
後ろだろうと前だろうと、瞬の射精を我慢させる必要なく躾けられる。
まだまだ躾甲斐のありそうな瞬の無垢な身体を目の前にして、榊の忘れていたはずの躾士としての血がまたふつふつと湧いてくるようだった。
柔らかな瞬の陰嚢を指先でなぞると甘い吐息が瞬の唇から零れ出した。
「はふぅ…」
「袋も気持ちいいですか?」
「なんか…榊さんの指先が触れてくれるところ全部が熱くなってきて…こんなのはじめて…です」
本当に可愛い事をサラッと言うやつだと榊はまた瞬にクラッとさせられる。
こんなふうに可愛い台詞を主人にも言っていたのかと思うとなんだか憎らしくもなって来て、その手につい力が籠ってしまった。
「ひぃあっ!」
瞬の甲高い嬌声が和やかな室内に一際響き渡った。
こうして朝が来るまで瞬を何度も逝かせてやり、榊を受け入れさせた。
そしてその日、榊は診療所を休診にすると、足元がおぼつかない瞬を支えるようにして堂島の葬儀へと連れて行ったのだった。
(つづく)
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