43 / 81
43
しおりを挟む
「49点ですね。」
はっ?
何それ?中途半端っ!
半分なら50点でよくね?
「大変おいしゅうございます。」
おおーっ!エルミナからは高評価っ!
おのれ、リリアーヌ、あんた厳しすぎでしょっ。
「ご自分で採点してみてください。」
リリアーヌが挑発したように言う。
私は、一口、自分でいれた紅茶を飲む。
ぐっ、ぐぬぬぬぬっ・・・。
「よ、よんじう・・・きゅうてん・・・。」
いつも最高の紅茶を飲んでる私は舌が肥えている。
その私だからこそ、この点になってしまう。
半分には今一歩、到達していない紅茶。
それが私が、いれた紅茶だ。
「昨日は何点でしたか?」
エルミナが聞いてきた。
「17点よ。」
私はぶっきらぼうに答えた。
「たった一日で、30点以上も上達しています。さすがお嬢様です。」
エルミナが褒めてくれた。
そうだっ!たった一日で、この上達。
昔の偉い人は言いました。
ローマは一日にして成らずと。
ローマと私の紅茶を同列にするのは、どうかと思うが、そういう事じゃない?
うん、そういう事にしておこう。
「明日も楽しみにしています。」
明日も来るんかいっ!
エルミナが去った後、私は、リリアーヌに聞いてみた。
「なんで、エルミナは私がリリアーヌに紅茶をいれてるのを知ってたのかしら?」
「・・・。」
何も答えないリリアーヌ。
あ、あんた・・・自慢したのね・・・。
翌日、午前中は授業。
ダリアは、孤児院へと出向いていた為、一人でおやつを食べた。
いかん、ねむい・・・。
家族が利用する広いリビングでつい、うとうとと。
部屋に戻って、寝ようかなと考えていると。
リリアーヌがソファーに座った。
そして、膝をぽんぽんと叩く。
なるほど、膝枕してくれるわけね。
私はねむねむで、思考能力も低下していたので、遠慮なく、リリアーヌの膝枕で眠った。
・
・
・
「何をしているのっ!」
突然の大声で、私は、びくっとなった。
びくっとなったからには、一瞬で目が覚める。
眠気も吹っ飛んだ。
「そこをどきなさい。」
なんで、鬼になってんの?お母様・・・。
意味不明だ・・・。
お母様は徐にソファーに腰をおろし、膝をポンポンと叩いた。
えっ?
どういうこと?
完全に目が覚めた私に、また寝ろと?
いくらのび子さんの私でも、それは無理な相談だ。
だが、今、この状況で、断れるのか?
いや、無理だ。
私は、大人しくお母様の膝枕に身を沈めた。
・
・
・
何やら気配がする?
びっくりするくらい、私は熟睡してたようだが。
ゆっくりと目を開くと。
私を覗き込むように見ている顔が三つ。
「ほら、アウエリアが起きてしまったでしょう?」
その3人に向けて、お母様が言う。
「いやあ、寝顔が可愛かったもので。」
お父様だ。
「娘に会いたくなってしまったよ。」
叔父様だ。
「姉さん、かわいいです。」
いや、あんたの方が可愛いよ、弟よ。
私は顔を真っ赤にすることしかできなかった。
うん、次から眠い時は、部屋で寝よう。
私は、羞恥心から、そう強く思った。
自室で少し休もうと戻ると。
テーブルにリリアーヌが着く。
はいはい、紅茶でしょ?
どうせエルミナも来るんだろうと思って、部屋の扉を見ると案の定、ノックが。
エルミナとダリアが入室してきた。
何故にダリアまで?
私は、ダリアにも自慢したのかと非難の目でリリアーヌを見た。
「私ではありません。」
リリアーヌはキッパリと答えた。
ということは、犯人は、エルミナか。
「今日は、お嬢様とお茶会が出来ませんでしたので。」
とダリアが言った。
しかし、アレだ。
ダリアがいると緊張してしまう。
ダリアに習っているんだから、それはそうだろう。
平常心、平常心。
私は、いつも以上に緊張し、いつも以上に丁寧に紅茶をいれた。
「合格点です。」
そう言ってくれたのは、ダリアだった。
おおーっ!ダリアに合格頂きましたっ!
「これなら誰にでも出せると思います。」
うんうん、エルミナの評価はいつもいい。
して、リリアーヌは?
「80点です。」
お、おおおーーーっ!
高得点、高得点ですよ?
やりました、やったよ、私。
歓喜の中、一口飲む。
「うん、80点だ。」
満足するとともに、不安がよぎる。
えっ、これ以上何をすれば、いつも飲んでる紅茶に近づけるの?と・・・。
「ご安心ください、お嬢様。明日からも私がお教えいたしますので。」
私の不安を見越して、ダリアが言ってくれた。
うん、それなら安心だ。
翌日のお茶会は、私とお母様、ダリアの3人だ。
ダリアが傍に居ていれる紅茶は、普段の紅茶と遜色がない。
一体、何が違うのだろうか?
細かな違いだとは思うのだが。
「毎日の繰り返しの中、私と一緒の時と、一人でいれた時、何が違うのか考えながらいれてみてください。きっと理想の紅茶に近づけるでしょう。」
ダリアの言葉に私は頷く。
「繰り返しが重要なのね。」
「はい。」
その日の紅茶もお母様に絶賛してもらった。
「昨日は、言い忘れましたが、冒険者のパーシヴァルさんが、お嬢様に相談があるとか。」
ダリアが言った。
「へえ、パーシがねえ。」
ヒャッハーなボスが私に何の用だろ?
監禁中の私なので、相談に乗る事は出来ないのだが。
「その方は、確か、アウエリアを護衛してくださった方かしら?」
「いし拾いの時に、宿の警護をしてくださりました。」
お母様の問いに私が答えた。
「無碍には出来ませんね。等級は?」
なんだ?等級って・・・。
「C級です。」
私が答えあぐねていると、リリアーヌが答えてくれた。
「それでは、当家に出向いてもらうのも厳しいわね。」
「等級が関係あるんですか?」
気になったので、お母様に聞いてみた。
「貴族街に入るには、許可が必要なのよ。商人は商人用の入場許可証が、冒険者には、冒険者用の入場許可証が必要になるの。」
「なるほど。」
「冒険者で、許可証を発行するには、A級冒険者でないと厳しいわね。」
「A級冒険者って少ないんじゃ?」
「そうよ。そもそも冒険者が貴族街に用なんてないでしょ?」
確かに。
「お父様に相談しましょう。」
お母様が、そう言ってくれた。
何が何でも監禁って訳じゃあ、ないのだろう。
王宮にも行かないとだし。
「出来たら、レントン商会にも行きたいんですが。」
「そうねえ、アクセサリーの件もあるし、それもお父様に相談しておくわ。」
おおー、何か知らないが、要望が通ってしまった。
お父様に相談=決まったようなもの。
なんて、考えが私の中にある。
決してお父様を舐めている訳ではない。
うん・・・。
夕食時。
「うん、話しはわかったよ。貴族内に主だった動きはないようだし。構わないよ。」
お、おおーっ!監禁解除キタっ!
「それに、ドワーフ国で、大々的に展示も開催されるようだしね。」
(。´・ω・)ん?
「是非、見に行きたいわね。」
お母様が言った。
「無理を言わないでくれ。」
「何の展示が?」
気になったので聞いてみた。
「テセウスの涙の展示だよ。1カ月くらい開催されるようで、一部の貴族たちは、ドワーフ国へ行くようだよ。」
「へえ。テセウスの涙って何ですか?」
聞いた事あるような?ないような?
「「・・・。」」
何故かお父様とお母様に無言で見つめられた。
「お嬢様がテリーの涙と呼ばれているアレです。」
私の後ろで給仕をしてくれていたリリアーヌが教えてくれた。
「ああ、アレね。展示するのかぁ。行ってみたいな。」
「駄目だ。」
「駄目よ。」
うぉっ。
ダブルで、ダメ出しを食らってしまった。
しかも、お父様から、即ダメ出しを食らうのは初めてではないだろうか?
「テセウスの涙は、ドワーフのディグレットさんが見つけ、物はドワーフ国にあり、ドワーフ国の国宝になったという事を見せつける為の展示だよ。アウエリアは関わらない方がいい。」
「ドワーフ国へ行くなんてもってのほかです。そもそもあなたは、実物を見ているんでしょ?」
見てると言われてもなあ・・・。
見つけた時は、暗かったし、ディグレットさんの前に出したのだって、一瞬だったしなあ。
何よりも、ドワーフ国へ行ってみたいなあ。
はっ?
何それ?中途半端っ!
半分なら50点でよくね?
「大変おいしゅうございます。」
おおーっ!エルミナからは高評価っ!
おのれ、リリアーヌ、あんた厳しすぎでしょっ。
「ご自分で採点してみてください。」
リリアーヌが挑発したように言う。
私は、一口、自分でいれた紅茶を飲む。
ぐっ、ぐぬぬぬぬっ・・・。
「よ、よんじう・・・きゅうてん・・・。」
いつも最高の紅茶を飲んでる私は舌が肥えている。
その私だからこそ、この点になってしまう。
半分には今一歩、到達していない紅茶。
それが私が、いれた紅茶だ。
「昨日は何点でしたか?」
エルミナが聞いてきた。
「17点よ。」
私はぶっきらぼうに答えた。
「たった一日で、30点以上も上達しています。さすがお嬢様です。」
エルミナが褒めてくれた。
そうだっ!たった一日で、この上達。
昔の偉い人は言いました。
ローマは一日にして成らずと。
ローマと私の紅茶を同列にするのは、どうかと思うが、そういう事じゃない?
うん、そういう事にしておこう。
「明日も楽しみにしています。」
明日も来るんかいっ!
エルミナが去った後、私は、リリアーヌに聞いてみた。
「なんで、エルミナは私がリリアーヌに紅茶をいれてるのを知ってたのかしら?」
「・・・。」
何も答えないリリアーヌ。
あ、あんた・・・自慢したのね・・・。
翌日、午前中は授業。
ダリアは、孤児院へと出向いていた為、一人でおやつを食べた。
いかん、ねむい・・・。
家族が利用する広いリビングでつい、うとうとと。
部屋に戻って、寝ようかなと考えていると。
リリアーヌがソファーに座った。
そして、膝をぽんぽんと叩く。
なるほど、膝枕してくれるわけね。
私はねむねむで、思考能力も低下していたので、遠慮なく、リリアーヌの膝枕で眠った。
・
・
・
「何をしているのっ!」
突然の大声で、私は、びくっとなった。
びくっとなったからには、一瞬で目が覚める。
眠気も吹っ飛んだ。
「そこをどきなさい。」
なんで、鬼になってんの?お母様・・・。
意味不明だ・・・。
お母様は徐にソファーに腰をおろし、膝をポンポンと叩いた。
えっ?
どういうこと?
完全に目が覚めた私に、また寝ろと?
いくらのび子さんの私でも、それは無理な相談だ。
だが、今、この状況で、断れるのか?
いや、無理だ。
私は、大人しくお母様の膝枕に身を沈めた。
・
・
・
何やら気配がする?
びっくりするくらい、私は熟睡してたようだが。
ゆっくりと目を開くと。
私を覗き込むように見ている顔が三つ。
「ほら、アウエリアが起きてしまったでしょう?」
その3人に向けて、お母様が言う。
「いやあ、寝顔が可愛かったもので。」
お父様だ。
「娘に会いたくなってしまったよ。」
叔父様だ。
「姉さん、かわいいです。」
いや、あんたの方が可愛いよ、弟よ。
私は顔を真っ赤にすることしかできなかった。
うん、次から眠い時は、部屋で寝よう。
私は、羞恥心から、そう強く思った。
自室で少し休もうと戻ると。
テーブルにリリアーヌが着く。
はいはい、紅茶でしょ?
どうせエルミナも来るんだろうと思って、部屋の扉を見ると案の定、ノックが。
エルミナとダリアが入室してきた。
何故にダリアまで?
私は、ダリアにも自慢したのかと非難の目でリリアーヌを見た。
「私ではありません。」
リリアーヌはキッパリと答えた。
ということは、犯人は、エルミナか。
「今日は、お嬢様とお茶会が出来ませんでしたので。」
とダリアが言った。
しかし、アレだ。
ダリアがいると緊張してしまう。
ダリアに習っているんだから、それはそうだろう。
平常心、平常心。
私は、いつも以上に緊張し、いつも以上に丁寧に紅茶をいれた。
「合格点です。」
そう言ってくれたのは、ダリアだった。
おおーっ!ダリアに合格頂きましたっ!
「これなら誰にでも出せると思います。」
うんうん、エルミナの評価はいつもいい。
して、リリアーヌは?
「80点です。」
お、おおおーーーっ!
高得点、高得点ですよ?
やりました、やったよ、私。
歓喜の中、一口飲む。
「うん、80点だ。」
満足するとともに、不安がよぎる。
えっ、これ以上何をすれば、いつも飲んでる紅茶に近づけるの?と・・・。
「ご安心ください、お嬢様。明日からも私がお教えいたしますので。」
私の不安を見越して、ダリアが言ってくれた。
うん、それなら安心だ。
翌日のお茶会は、私とお母様、ダリアの3人だ。
ダリアが傍に居ていれる紅茶は、普段の紅茶と遜色がない。
一体、何が違うのだろうか?
細かな違いだとは思うのだが。
「毎日の繰り返しの中、私と一緒の時と、一人でいれた時、何が違うのか考えながらいれてみてください。きっと理想の紅茶に近づけるでしょう。」
ダリアの言葉に私は頷く。
「繰り返しが重要なのね。」
「はい。」
その日の紅茶もお母様に絶賛してもらった。
「昨日は、言い忘れましたが、冒険者のパーシヴァルさんが、お嬢様に相談があるとか。」
ダリアが言った。
「へえ、パーシがねえ。」
ヒャッハーなボスが私に何の用だろ?
監禁中の私なので、相談に乗る事は出来ないのだが。
「その方は、確か、アウエリアを護衛してくださった方かしら?」
「いし拾いの時に、宿の警護をしてくださりました。」
お母様の問いに私が答えた。
「無碍には出来ませんね。等級は?」
なんだ?等級って・・・。
「C級です。」
私が答えあぐねていると、リリアーヌが答えてくれた。
「それでは、当家に出向いてもらうのも厳しいわね。」
「等級が関係あるんですか?」
気になったので、お母様に聞いてみた。
「貴族街に入るには、許可が必要なのよ。商人は商人用の入場許可証が、冒険者には、冒険者用の入場許可証が必要になるの。」
「なるほど。」
「冒険者で、許可証を発行するには、A級冒険者でないと厳しいわね。」
「A級冒険者って少ないんじゃ?」
「そうよ。そもそも冒険者が貴族街に用なんてないでしょ?」
確かに。
「お父様に相談しましょう。」
お母様が、そう言ってくれた。
何が何でも監禁って訳じゃあ、ないのだろう。
王宮にも行かないとだし。
「出来たら、レントン商会にも行きたいんですが。」
「そうねえ、アクセサリーの件もあるし、それもお父様に相談しておくわ。」
おおー、何か知らないが、要望が通ってしまった。
お父様に相談=決まったようなもの。
なんて、考えが私の中にある。
決してお父様を舐めている訳ではない。
うん・・・。
夕食時。
「うん、話しはわかったよ。貴族内に主だった動きはないようだし。構わないよ。」
お、おおーっ!監禁解除キタっ!
「それに、ドワーフ国で、大々的に展示も開催されるようだしね。」
(。´・ω・)ん?
「是非、見に行きたいわね。」
お母様が言った。
「無理を言わないでくれ。」
「何の展示が?」
気になったので聞いてみた。
「テセウスの涙の展示だよ。1カ月くらい開催されるようで、一部の貴族たちは、ドワーフ国へ行くようだよ。」
「へえ。テセウスの涙って何ですか?」
聞いた事あるような?ないような?
「「・・・。」」
何故かお父様とお母様に無言で見つめられた。
「お嬢様がテリーの涙と呼ばれているアレです。」
私の後ろで給仕をしてくれていたリリアーヌが教えてくれた。
「ああ、アレね。展示するのかぁ。行ってみたいな。」
「駄目だ。」
「駄目よ。」
うぉっ。
ダブルで、ダメ出しを食らってしまった。
しかも、お父様から、即ダメ出しを食らうのは初めてではないだろうか?
「テセウスの涙は、ドワーフのディグレットさんが見つけ、物はドワーフ国にあり、ドワーフ国の国宝になったという事を見せつける為の展示だよ。アウエリアは関わらない方がいい。」
「ドワーフ国へ行くなんてもってのほかです。そもそもあなたは、実物を見ているんでしょ?」
見てると言われてもなあ・・・。
見つけた時は、暗かったし、ディグレットさんの前に出したのだって、一瞬だったしなあ。
何よりも、ドワーフ国へ行ってみたいなあ。
0
お気に入りに追加
201
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢によればこの世界は乙女ゲームの世界らしい
斯波
ファンタジー
ブラック企業を辞退した私が卒業後に手に入れたのは無職の称号だった。不服そうな親の目から逃れるべく、喫茶店でパート情報を探そうとしたが暴走トラックに轢かれて人生を終えた――かと思ったら村人達に恐れられ、軟禁されている10歳の少女に転生していた。どうやら少女の強大すぎる魔法は村人達の恐怖の対象となったらしい。村人の気持ちも分からなくはないが、二度目の人生を小屋での軟禁生活で終わらせるつもりは毛頭ないので、逃げることにした。だが私には強すぎるステータスと『ポイント交換システム』がある!拠点をテントに決め、日々魔物を狩りながら自由気ままな冒険者を続けてたのだが……。
※1.恋愛要素を含みますが、出てくるのが遅いのでご注意ください。
※2.『悪役令嬢に転生したので断罪エンドまでぐーたら過ごしたい 王子がスパルタとか聞いてないんですけど!?』と同じ世界観・時間軸のお話ですが、こちらだけでもお楽しみいただけます。
悪役令嬢の独壇場
あくび。
ファンタジー
子爵令嬢のララリーは、学園の卒業パーティーの中心部を遠巻きに見ていた。
彼女は転生者で、この世界が乙女ゲームの舞台だということを知っている。
自分はモブ令嬢という位置づけではあるけれど、入学してからは、ゲームの記憶を掘り起こして各イベントだって散々覗き見してきた。
正直に言えば、登場人物の性格やイベントの内容がゲームと違う気がするけれど、大筋はゲームの通りに進んでいると思う。
ということは、今日はクライマックスの婚約破棄が行われるはずなのだ。
そう思って卒業パーティーの様子を傍から眺めていたのだけど。
あら?これは、何かがおかしいですね。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
乙女ゲームの断罪イベントが終わった世界で転生したモブは何を思う
ひなクラゲ
ファンタジー
ここは乙女ゲームの世界
悪役令嬢の断罪イベントも終わり、無事にエンディングを迎えたのだろう…
主人公と王子の幸せそうな笑顔で…
でも転生者であるモブは思う
きっとこのまま幸福なまま終わる筈がないと…
悪役令嬢は所詮悪役令嬢
白雪の雫
ファンタジー
「アネット=アンダーソン!貴女の私に対する仕打ちは到底許されるものではありません!殿下、どうかあの平民の女に頭を下げるように言って下さいませ!」
魔力に秀でているという理由で聖女に選ばれてしまったアネットは、平民であるにも関わらず公爵令嬢にして王太子殿下の婚約者である自分を階段から突き落とそうとしただの、冬の池に突き落として凍死させようとしただの、魔物を操って殺そうとしただの──・・・。
リリスが言っている事は全て彼女達による自作自演だ。というより、ゲームの中でリリスがヒロインであるアネットに対して行っていた所業である。
愛しいリリスに縋られたものだから男としての株を上げたい王太子は、アネットが無実だと分かった上で彼女を断罪しようとするのだが、そこに父親である国王と教皇、そして聖女の夫がやって来る──・・・。
悪役令嬢がいい子ちゃん、ヒロインが脳内お花畑のビッチヒドインで『ざまぁ』されるのが多いので、逆にしたらどうなるのか?という思い付きで浮かんだ話です。
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
悪役令嬢が死んだ後
ぐう
恋愛
王立学園で殺人事件が起きた。
被害者は公爵令嬢 加害者は男爵令嬢
男爵令嬢は王立学園で多くの高位貴族令息を侍らせていたと言う。
公爵令嬢は婚約者の第二王子に常に邪険にされていた。
殺害理由はなんなのか?
視察に訪れていた第一王子の目の前で事件は起きた。第一王子が事件を調査する目的は?
*一話に流血・残虐な表現が有ります。話はわかる様になっていますのでお嫌いな方は二話からお読み下さい。
公爵令嬢は薬師を目指す~悪役令嬢ってなんですの?~【短編版】
ゆうの
ファンタジー
公爵令嬢、ミネルヴァ・メディシスは時折夢に見る。「治癒の神力を授かることができなかった落ちこぼれのミネルヴァ・メディシス」が、婚約者である第一王子殿下と恋に落ちた男爵令嬢に毒を盛り、断罪される夢を。
――しかし、夢から覚めたミネルヴァは、そのたびに、思うのだ。「医者の家系《メディシス》に生まれた自分がよりによって誰かに毒を盛るなんて真似をするはずがないのに」と。
これは、「治癒の神力」を授かれなかったミネルヴァが、それでもメディシスの人間たろうと努力した、その先の話。
※ 様子見で(一応)短編として投稿します。反響次第では長編化しようかと(「その後」を含めて書きたいエピソードは山ほどある)。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる