王女様で神様の私はサボりたい！

5章

貴族と書いてクズとよむ

「おい、お前か？アリスというのは」
偉そうに人を見下し、私の目の前に立ちはだかる貴族。
彼は、オーリエ男爵家当主、ミョルゲ・オーリエ。




さて、この状況どうしたもんか。
私の正体に気付いた？
なわけないか。
じゃあどうして？
検討がつかない・・・・
返事はしとくか。

「そうですが何かご用ですか？」

「ほぅ。これはなかなか・・・・よし、お前私の屋敷へ来い」
・・・・・何言ってんだ？このエロジジイ。
さっきから舐め回すように見やがって。

「お断り致します」

「私は貴族だぞ？逆らえると思っているのか」
アハハッ・・・・・


たかが男爵家風情が偉そうに。
たしか、オーリエ男爵は不正奴隷売買なんかの罪を数十件はしてたしね。
お父様。この男早く始末してくださいよ。
『あのクズどうしよ』ってため息混じりで言ってたじゃないですか。

「そんなこと知りません。お帰りください」
私は死なない程度の威圧を放ち、ニッコリ笑って言った。

「え・・・あ・・う・・・・」
オーリエ男爵は膝から崩れ落ち、下に水溜まりを作った。
失禁ですか。
はぁ～このくらいの威圧で失禁とか・・・子供かよ。

「旦那様！」
お付きの者がオーリエ男爵を立たせる。
そして、私をキッと睨みその場を去った。