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4章

何で?

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私は、照れる彼を見ながら記憶を覗いた。
そこには、悲しく、残酷な記憶があり、彼がどのように生きてきたのかがよく分かる。
彼を見ていると、懐かしい友人を思い出す。
私が唯一加護を与えた、あの少年を・・・・



その少年は、神のミスにより命を落とし、生前も虐待を受け、散々な人生を送っていた。
少年の名は萩谷はぎや桃李とおり
中性的な顔立ちが特徴の可愛らしい少年だ。
だが、少年は世界に絶望し、生きる事を諦めていた。
その点が彼と違うところだろうね。
彼は、生きる事を諦めていない。
私は神を代表し、少年に謝罪とこの先の事を説明していたんだ。
他の神との討論の結果、少年を異世界に転生させることになったのだ。
これは、少年に拒否権は無い。
なぜなら、もう生まれる先を決めてしまったから。
取り消したら、その母となる人に申し訳ないというのもあるし、ただ手続きがめんどくさい。
少年の話に戻るが、私は少年に愛情を教え加護を与えた。
この加護は、少年を虐めたりしようとすると、何らかの罰が与えられ、少年にはユニークスキルを与えチートにしといた。
結果、世界最強になって生きる喜びと退屈を覚えて神になってたよ・・・・・
最近の彼の口癖は『つまんない』だ。
だったら仕事変われって話だよね。
あいつめっちゃ楽な仕事なんだよ!
ズルいよね!

とりあえず!少年は彼に似ていたんだよ。

「お前・・・どうした?」

「へ?」

「泣いてるぞ?」
私がほっぺを触ると、確かに涙があった。
なんで?
あと、何で殺さないんだろう?
思わない?
殺しに来たのに殺さないなんて。
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