ID‐夢貌ノ澱‐
御門村――かつてダムの底に沈んだ集落跡地。
近年新たなダムが建設され廃ダムとなったが、土地は再利用計画は難航していた。
立ち入る者はたちまち発狂して姿を消し、日の出とともに無惨な亡骸となって発見されるからだ。
常人が発狂してしまうならば、元々狂っている者ならばどうか。
そこで白羽の矢が立ったのが、無期禁固で幽閉されていた連続殺人犯・匣中昴だった。
異界と化した村。顔が潰された亡者。人を食らう肉塊。
そして、村人たちが畏れ敬う巫女『ミツボネ様』。
呪い渦巻く井戸の底に、奇しくも時を同じくして足を踏み入れた異端者たち。
人の心から乖離しているが故に人々を戦慄させた『サイコパス』。
人の心を誰よりも理解したが故に人々を惑わせた『いただき女子』。
ただ自己と向き合ったが故に人々から避けられた『HENTAI』。
――狂っているのは彼方か、此方か。
※タイトルは『イド-むぼうのおり-』と読みます。
近年新たなダムが建設され廃ダムとなったが、土地は再利用計画は難航していた。
立ち入る者はたちまち発狂して姿を消し、日の出とともに無惨な亡骸となって発見されるからだ。
常人が発狂してしまうならば、元々狂っている者ならばどうか。
そこで白羽の矢が立ったのが、無期禁固で幽閉されていた連続殺人犯・匣中昴だった。
異界と化した村。顔が潰された亡者。人を食らう肉塊。
そして、村人たちが畏れ敬う巫女『ミツボネ様』。
呪い渦巻く井戸の底に、奇しくも時を同じくして足を踏み入れた異端者たち。
人の心から乖離しているが故に人々を戦慄させた『サイコパス』。
人の心を誰よりも理解したが故に人々を惑わせた『いただき女子』。
ただ自己と向き合ったが故に人々から避けられた『HENTAI』。
――狂っているのは彼方か、此方か。
※タイトルは『イド-むぼうのおり-』と読みます。
第一章 イドの底
『零』や『夜廻』のような物語性の強いホラーが好きです。
第8回ホラー・ミステリー小説大賞へエントリーしておりますので、お気に入りや♡で応援いただけると嬉しいです!
第8回ホラー・ミステリー小説大賞へエントリーしておりますので、お気に入りや♡で応援いただけると嬉しいです!
あなたにおすすめの小説

岬ノ村の因習
めにははを
ホラー
某県某所。
山々に囲われた陸の孤島『岬ノ村』では、五年に一度の豊穣の儀が行われようとしていた。
村人達は全国各地から生贄を集めて『みさかえ様』に捧げる。
それは終わらない惨劇の始まりとなった。
シカガネ神社
家紋武範
ホラー
F大生の過去に起こったホラースポットでの行方不明事件。
それのたった一人の生き残りがその惨劇を百物語の百話目に語りだす。
その一夜の出来事。
恐怖の一夜の話を……。
※表紙の画像は 菁 犬兎さまに頂戴しました!
ママが呼んでいる
杏樹まじゅ
ホラー
鐘が鳴る。夜が来る。──ママが彼らを呼んでいる。
京都の大学に通う九条マコト(くじょうまこと)と恋人の新田ヒナ(あらたひな)は或る日、所属するオカルトサークルの仲間と、島根にあるという小さな寒村、真理弥村(まりやむら)に向かう。隠れキリシタンの末裔が暮らすというその村には百年前まで、教会に人身御供を捧げていたという伝承があるのだった。その時、教会の鐘が大きな音を立てて鳴り響く。そして二人は目撃する。彼らを待ち受ける、村の「夜」の姿を──。

ノック
國灯闇一
ホラー
中学生たちが泊まりの余興で行ったある都市伝説。
午前2時22分にノックを2回。
1分後、午前2時23分にノックを3回。
午前2時24分に4回。
ノックの音が聞こえたら――――恐怖の世界が開く。
4回のノックを聞いてはいけない。
人喰い遊園地
井藤 美樹
ホラー
ある行方不明の探偵事務所に、十二年前に行方不明になった子供の捜索依頼が舞い込んだ。
その行方不明事件は、探偵の間では前々から有名な案件だった。
あまりにも奇妙で、不可解な案件。
それ故、他の探偵事務所では引き受けたがらない。勿体ぶった理由で断られるのが常だ。断られ続けた依頼者が最後に頼ったのが、高坂巽が所長を務める探偵事務所だった。高坂はこの依頼を快く引き受ける。
依頼者の子供が姿を消した場所。
同じ場所で発生した二十三人の行方不明者。
彼らが姿を消した場所。そこは今、更地になっている。
嘗てそこには、遊園地があった。
遊園地の名前は〈桜ドリームパーク〉。
十年前まで、そこは夢に溢れた場所だった。
しかしある日を境に、夢に溢れたその場所は徐々に影がさしていく。
老若男女関係なく、二十三人もの人が、次々とその遊園地を最後に、忽然と姿を消したからだ。あらゆる方向性を考え懸命に捜索したが、手掛かり一つ発見されることなく、誰一人発見される事もなかった。
次々と人が消えて行く遊園地を、人々はいつしか【人喰い遊園地】と呼び恐れた。
閉園された今尚、人々はその遊園地に魅せられ足を踏み入れる。
肝試しと都市伝説を確かめに……。
そして、この案件を担当することになった新人探偵も。
新人探偵の神崎勇也が【人喰い遊園地】に関わった瞬間、闇が静かに蠢きだすーー。
誰もそれには気付かない……。
サディストの私がM男を多頭飼いした時のお話
トシコ
ファンタジー
素人の女王様である私がマゾの男性を飼うのはリスクもありますが、生活に余裕の出来た私には癒しの空間でした。結婚しないで管理職になった女性は周りから見る目も厳しく、私は自分だけの城を作りまあした。そこで私とM男の週末の生活を祖紹介します。半分はノンフィクション、そして半分はフィクションです。

寝て起きたら世界がおかしくなっていた
兎屋亀吉
ファンタジー
引きこもり気味で不健康な中年システムエンジニアの山田善次郎38歳独身はある日、寝て起きたら半年経っているという意味不明な状況に直面する。乙姫とヤった記憶も無ければ玉手箱も開けてもいないのに。すぐさまネットで情報収集を始める善次郎。するととんでもないことがわかった。なんと世界中にダンジョンが出現し、モンスターが溢れ出したというのだ。そして人類にはスキルという力が備わったと。変わってしまった世界で、強スキルを手に入れたおっさんが生きていく話。※この作品はカクヨムにも投稿しています。

オカルト研究部員の非日常な日常
秋月一花
ホラー
――ぴちょん、ぴちょん。
水滴が落ちる音がする。ぬちゃりと水よりも粘りのある液体。視線を下に落とせば、鮮血が足元を濡らしていた。
――息を呑む。自身の手に血はついていない。では、これは誰の血なのだろうか。いや、自分はそれを知っている――……
これは、――の罪だ。
◆◆◆
高校二年生の男子、紫苑の瞳を持つ倉橋架瑠には秘密があった。
それはこの世ならざるモノが視えるということ。
ゴールデンウィーク明けに季節外れの転入生、九鬼紬。
架瑠を見たとき、信じられないものをみたとばかりに彼のことを見つめた。
架瑠が入部しているから、という理由でオカルト研究部に入部した紬。
架瑠と五歳の頃から付き合いのある隣の家の一つ下の女生徒、西谷茉莉。
部長である三年生、ローサイドテールが特徴的な羽井田佑心という男子高生。
たった四人のオカルト研究部は廃部の危機に陥っていた。
さらに、紬が入部してから怪異に巻き込まれることが多くなり――!?
◆◆◆
青春×オカルトホラー×異能の組み合わせで長編ホラー初挑戦です!
架瑠たちが怪異にどう立ち向かっていくのか、少しでも楽しんでいただけたら幸いです♪