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第四章 減量と決戦と風に立つライオン
死闘とテッペンと空から見た玉座
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弁当チェーンから買いだしたカツ丼の大盛りで胃を満たした後で、葵は頬を二度叩いた。八分目など知ったことじゃない。空気の入る隙間も、吐いた唾を呑み込む余裕もないくらいに、覇気を溜め込む。
軽く腹ごなしをしてから、顔を上げる。
「うしっ! さあ兎萌、カチコミかけんぞ!」
「応っ!」
葵と兎萌は肩を並べ、リングへと舞い降りた。
一足先に、舞流戦はコーナーポストの椅子に座って待っている。出遅れたか? いいや、これでいい。チャンピオン様には玉座でふんぞり返っていてもらわなければ、攻め落としに来た甲斐もない。
「来たぜ、舞流戦」
「待っていたぞ、川樋葵」
「相っ変わらずフルネーム呼びなのな……」
どうも調子が狂う。軽く気組みを解かれた気がして、葵はぶっきらぼうに髪を掻きむしった。
拳統王のことは名前で呼んでいた気がするが、兎萌に対してはフルネームだったから、もしかすると外部の人間に対する敬称のようなものかもしれない。いや、敬意はないか。
まあいいや。
「どうせフルで呼ぶんなら、きちんと呼んでくれよ。俺の本名は、川樋・ホーリーホック・バード・葵だ」
突き付けると、舞流戦はわずかに眉を上げた。
「そうか。それは失敬をしたな――」
そして、立ち上がる。
「改めて言おう。待っていたぞ、川樋・ホーリーホック・バード・葵!」
「おうさ、釈迦堂舞流戦!」
リングの中央で向かい合う。
葵は震えた。身長差は大してないというのに、とてつもなくデカく見える。
これが王者の貫禄というやつだろうか。どうやったら身に付くんだ、それは。
「(ハハッ、上等)」
葵は見せつけるように、目いっぱいに歯を剥いて見せた。
これが、今からお前を噛みちぎる、窮鼠の歯の形だ。忘れないようにしっかり見とけ。
「抱え込み、ひっかけ、肘、顔への膝は禁止です――」
何度となく聞いたレフェリーの伝達に、細心の注意を払って耳を傾ける。聞いていなかったや、忘れたじゃあ通用しない。せっかくここまで来たのだ。そんなヘマで水をさすわけにはいかない。
「――それでは、はじめ!」
ゴングが鳴り響く。伸ばした手を打ち合わせる。
そこで、葵は悟った。これはすでに、ジャブだ。
手を引き戻しながら、反対の拳でストレートを放つ。同時に、舞流戦のパンチが頬に突き刺さってくる。相打ちか。
よろめいている場合ではないと、腰を据えて踏みとどまった葵は、早くも舞流戦の体勢が整い切るところであることに気が付いた。
大胸筋の内部が、ぴくりと歩いている。おそらくあの反対側では、肩甲骨が一回転しているのだろう。
「葵、封印を解け!」
「(応!)」
セコンドの声に、葵は踏ん張った右足をそのまま蹴り足として、飛び退いた。
鞭のように振り下ろされたグローブが、鼻の頭と、唇と、顎の先を掠っていく。あと一ミリ分反応が遅れていれば、終わっていたかもしれない。
舞流戦が一瞬、目を見開いたかのように見えた。しかし、そこは流石の王者。もう左側の大胸筋が走り出している。
葵がそれすらも足で捌くと、今度は、パンチを打った重さと遠心力を利用して、左のミドルキックを放ってきた。
「ぐう……っ」
まるで大砲がぶち当たったようだった。こそがれた脇腹が、灼けるように痺れる。まったく、ここは霞城だ。会津若松じゃないっての。
葵は反撃に転じるが、牽制のローキックが邪魔で、なかなか踏み込めない。焦燥感に追われながら、闇雲に前蹴りを放つ。
脚の人差し指と中指が、シックスパックの間に埋まる感触。
舞流戦の体が、ほんのわずかにだが、くの字を作った。
「(刺さった!)」
距離が開いたスペースへ、今しがた蹴った足を叩きつける。
葵が選んだ技はボディブロー。どんなに体力のある人間でも、内臓にダメージが入ればひとたまりもない。このままレバーを削って、奴のスタミナを封じ込める狙いだ。
しかし、葵は一つ、大きな見落としをしていた。
「な――っ!?」
しまった。垣間見た隙に、つい、奴の腹ばかり凝視してしまった。
上体が傾いたことによって影が差した大胸筋が、動いている。
慌てて軌道修正を図った。左足を蹴り、体を投げ出す。
どうにか、肩口から袈裟に斬る一撃の直撃こそ避けることができたものの、先ほどミドルを受けたのと反対側の脇腹に被弾した。
こちらのボディブローが豆鉄砲になった挙句、テンカウントまで取られてしまう。
「ちっ……」
葵は限界まで回復の時間を取ってから、レフェリーに続行の意志を見せた。
多少は和らいでくれたか。あるいは、両脇腹がイカれてしまったせいで、逆に釣り合いが取れたのか。目下危惧すべきは、こちらが休んだ分、あちらも休息をとったということ。
その時間を取り戻すくらいには打ち込みたいが、ジャブと前蹴り以上の深みには中々踏み切ることができない。
攻めあぐねたまま、第一ラウンド終了のゴングが鳴った。
ルーキーが舞流戦相手に一ラウンド凌ぎ切ったことに、会場が歓声で揺れた。
けれど、葵の心中は穏やかではなかった。凌ぎ切った? そんな御大層な健闘ではなかったことは、自分が一番よく分かってる。
せめて、あの一撃さえ決め切れていれば――
コーナーポストに着くと、タオルを手に、兎萌が迎えてくれた。
「浮かない顔ね」
渇いた口の中を水で潤わせながら、葵は頷くともなく首を振った。
「せっかく解禁した春近さんの足捌きだけどさ。足を狙われちまって、上手くいかねえや」
「大丈夫。それでいいのよ」
タオル越しに頬を手のひらで包みながら、じっと目を見て、兎萌は言った。
「どうして釈迦堂くんが足を狙いだしたと思う? それは、やられて嫌だから。つまり対策に来ている。もっと直接的に言えば、彼は今、葵の足を脅威だと感じている」
「俺の、足が……」
脅威。頭で理解はできるが、どうも自分の行動がそこまでの影響を与えていることがにわかには信じられず、葵は戸惑った。
そんなこちらの心中を見透かしたように、兎萌は微笑んでみせた。
「空を思い出して、葵」
「空……テッペンか」
「そ。玉座から見下ろしてくる相手に一発ぶちかますためには――」
「より高いところを目指して、飛ばなきゃらならない」
「行ける?」
「ああ!」
背中にバシーンと活を入れてもらい、第二ラウンドへといざ向かう。
葵は腹を括った。やりたいこと、やってみようと思ったことを、頭の中からすべて排除して、ただただ、出来ることのみに焦点を絞る。
瞼を閉じる。大丈夫。必要なことは、ちゃんと教えてもらっている。
『剣道には、「遠山の目付」というものがある。どこか一点に注視するのではなく、遠くの山を見るように、相手の全体像を観察せよという教えだ』
合宿中、春近から教わった、視線の動きについてのテクニックだ。
はじめは不思議に感じた。勝負において、睨みをきかせることこそ重要だと思っていたからだ。たとえば、ガンをつけるテクニックなどでいえば、相手の両目をそれぞれ見るより、双つの眼で相手の片目を制圧するようにした方が、効果が高いという。
だのに何故、遠くを見た方がいいのか。
そして、その教えで、何故『山』を引き合いに出したのか。
「(飛べ、ってことだろうな)」
その高みへと駆け上がって、最も空に近い場所で、手を伸ばすために。
十分一山の空から眺めた、あの麗しく美しい、雄大な銀世界を思い出す。
そういえば、あの位置から車は確認できても、人は豆粒のようだったと気付いた。
大空――即ち『世界』から見れば、個人なんて、ちっぽけなのだろう。
日本中の頂点でベルトを争う名選手たちからすれば、俺は学生選手風情でしかない。
世界中に君臨するレジェンドたちからすれば、俺はチャレンジャーにすら値しない。
地球上すべての男たちからすれば――
不意に、瞼の裏が色めいた。
空からの南陽市に桜が開いていく。緑が萌える。紅葉が燃える。雪が舞う。四季折々の万華鏡が、視界いっぱいに踊りきらめいている。
「(なあ、兎萌)」
川樋・ホーリーホック・B・葵も、釈迦堂舞流戦も。まだまだ子供だ。
「(あの玉座さ、狭くねえ?)」
お前もそう思わないか。なあ、舞流戦。
軽く腹ごなしをしてから、顔を上げる。
「うしっ! さあ兎萌、カチコミかけんぞ!」
「応っ!」
葵と兎萌は肩を並べ、リングへと舞い降りた。
一足先に、舞流戦はコーナーポストの椅子に座って待っている。出遅れたか? いいや、これでいい。チャンピオン様には玉座でふんぞり返っていてもらわなければ、攻め落としに来た甲斐もない。
「来たぜ、舞流戦」
「待っていたぞ、川樋葵」
「相っ変わらずフルネーム呼びなのな……」
どうも調子が狂う。軽く気組みを解かれた気がして、葵はぶっきらぼうに髪を掻きむしった。
拳統王のことは名前で呼んでいた気がするが、兎萌に対してはフルネームだったから、もしかすると外部の人間に対する敬称のようなものかもしれない。いや、敬意はないか。
まあいいや。
「どうせフルで呼ぶんなら、きちんと呼んでくれよ。俺の本名は、川樋・ホーリーホック・バード・葵だ」
突き付けると、舞流戦はわずかに眉を上げた。
「そうか。それは失敬をしたな――」
そして、立ち上がる。
「改めて言おう。待っていたぞ、川樋・ホーリーホック・バード・葵!」
「おうさ、釈迦堂舞流戦!」
リングの中央で向かい合う。
葵は震えた。身長差は大してないというのに、とてつもなくデカく見える。
これが王者の貫禄というやつだろうか。どうやったら身に付くんだ、それは。
「(ハハッ、上等)」
葵は見せつけるように、目いっぱいに歯を剥いて見せた。
これが、今からお前を噛みちぎる、窮鼠の歯の形だ。忘れないようにしっかり見とけ。
「抱え込み、ひっかけ、肘、顔への膝は禁止です――」
何度となく聞いたレフェリーの伝達に、細心の注意を払って耳を傾ける。聞いていなかったや、忘れたじゃあ通用しない。せっかくここまで来たのだ。そんなヘマで水をさすわけにはいかない。
「――それでは、はじめ!」
ゴングが鳴り響く。伸ばした手を打ち合わせる。
そこで、葵は悟った。これはすでに、ジャブだ。
手を引き戻しながら、反対の拳でストレートを放つ。同時に、舞流戦のパンチが頬に突き刺さってくる。相打ちか。
よろめいている場合ではないと、腰を据えて踏みとどまった葵は、早くも舞流戦の体勢が整い切るところであることに気が付いた。
大胸筋の内部が、ぴくりと歩いている。おそらくあの反対側では、肩甲骨が一回転しているのだろう。
「葵、封印を解け!」
「(応!)」
セコンドの声に、葵は踏ん張った右足をそのまま蹴り足として、飛び退いた。
鞭のように振り下ろされたグローブが、鼻の頭と、唇と、顎の先を掠っていく。あと一ミリ分反応が遅れていれば、終わっていたかもしれない。
舞流戦が一瞬、目を見開いたかのように見えた。しかし、そこは流石の王者。もう左側の大胸筋が走り出している。
葵がそれすらも足で捌くと、今度は、パンチを打った重さと遠心力を利用して、左のミドルキックを放ってきた。
「ぐう……っ」
まるで大砲がぶち当たったようだった。こそがれた脇腹が、灼けるように痺れる。まったく、ここは霞城だ。会津若松じゃないっての。
葵は反撃に転じるが、牽制のローキックが邪魔で、なかなか踏み込めない。焦燥感に追われながら、闇雲に前蹴りを放つ。
脚の人差し指と中指が、シックスパックの間に埋まる感触。
舞流戦の体が、ほんのわずかにだが、くの字を作った。
「(刺さった!)」
距離が開いたスペースへ、今しがた蹴った足を叩きつける。
葵が選んだ技はボディブロー。どんなに体力のある人間でも、内臓にダメージが入ればひとたまりもない。このままレバーを削って、奴のスタミナを封じ込める狙いだ。
しかし、葵は一つ、大きな見落としをしていた。
「な――っ!?」
しまった。垣間見た隙に、つい、奴の腹ばかり凝視してしまった。
上体が傾いたことによって影が差した大胸筋が、動いている。
慌てて軌道修正を図った。左足を蹴り、体を投げ出す。
どうにか、肩口から袈裟に斬る一撃の直撃こそ避けることができたものの、先ほどミドルを受けたのと反対側の脇腹に被弾した。
こちらのボディブローが豆鉄砲になった挙句、テンカウントまで取られてしまう。
「ちっ……」
葵は限界まで回復の時間を取ってから、レフェリーに続行の意志を見せた。
多少は和らいでくれたか。あるいは、両脇腹がイカれてしまったせいで、逆に釣り合いが取れたのか。目下危惧すべきは、こちらが休んだ分、あちらも休息をとったということ。
その時間を取り戻すくらいには打ち込みたいが、ジャブと前蹴り以上の深みには中々踏み切ることができない。
攻めあぐねたまま、第一ラウンド終了のゴングが鳴った。
ルーキーが舞流戦相手に一ラウンド凌ぎ切ったことに、会場が歓声で揺れた。
けれど、葵の心中は穏やかではなかった。凌ぎ切った? そんな御大層な健闘ではなかったことは、自分が一番よく分かってる。
せめて、あの一撃さえ決め切れていれば――
コーナーポストに着くと、タオルを手に、兎萌が迎えてくれた。
「浮かない顔ね」
渇いた口の中を水で潤わせながら、葵は頷くともなく首を振った。
「せっかく解禁した春近さんの足捌きだけどさ。足を狙われちまって、上手くいかねえや」
「大丈夫。それでいいのよ」
タオル越しに頬を手のひらで包みながら、じっと目を見て、兎萌は言った。
「どうして釈迦堂くんが足を狙いだしたと思う? それは、やられて嫌だから。つまり対策に来ている。もっと直接的に言えば、彼は今、葵の足を脅威だと感じている」
「俺の、足が……」
脅威。頭で理解はできるが、どうも自分の行動がそこまでの影響を与えていることがにわかには信じられず、葵は戸惑った。
そんなこちらの心中を見透かしたように、兎萌は微笑んでみせた。
「空を思い出して、葵」
「空……テッペンか」
「そ。玉座から見下ろしてくる相手に一発ぶちかますためには――」
「より高いところを目指して、飛ばなきゃらならない」
「行ける?」
「ああ!」
背中にバシーンと活を入れてもらい、第二ラウンドへといざ向かう。
葵は腹を括った。やりたいこと、やってみようと思ったことを、頭の中からすべて排除して、ただただ、出来ることのみに焦点を絞る。
瞼を閉じる。大丈夫。必要なことは、ちゃんと教えてもらっている。
『剣道には、「遠山の目付」というものがある。どこか一点に注視するのではなく、遠くの山を見るように、相手の全体像を観察せよという教えだ』
合宿中、春近から教わった、視線の動きについてのテクニックだ。
はじめは不思議に感じた。勝負において、睨みをきかせることこそ重要だと思っていたからだ。たとえば、ガンをつけるテクニックなどでいえば、相手の両目をそれぞれ見るより、双つの眼で相手の片目を制圧するようにした方が、効果が高いという。
だのに何故、遠くを見た方がいいのか。
そして、その教えで、何故『山』を引き合いに出したのか。
「(飛べ、ってことだろうな)」
その高みへと駆け上がって、最も空に近い場所で、手を伸ばすために。
十分一山の空から眺めた、あの麗しく美しい、雄大な銀世界を思い出す。
そういえば、あの位置から車は確認できても、人は豆粒のようだったと気付いた。
大空――即ち『世界』から見れば、個人なんて、ちっぽけなのだろう。
日本中の頂点でベルトを争う名選手たちからすれば、俺は学生選手風情でしかない。
世界中に君臨するレジェンドたちからすれば、俺はチャレンジャーにすら値しない。
地球上すべての男たちからすれば――
不意に、瞼の裏が色めいた。
空からの南陽市に桜が開いていく。緑が萌える。紅葉が燃える。雪が舞う。四季折々の万華鏡が、視界いっぱいに踊りきらめいている。
「(なあ、兎萌)」
川樋・ホーリーホック・B・葵も、釈迦堂舞流戦も。まだまだ子供だ。
「(あの玉座さ、狭くねえ?)」
お前もそう思わないか。なあ、舞流戦。
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