遺顔絵師~生まれ変わる君に~

遺影を用意できず、顔の原型も留めることなく亡くなってしまった人を弔うため、彷徨う霊に会ってその似顔絵を描く者――『遺顔絵師』。
木蔦右近は、そんな遺顔絵師を生業とする天才画家・姫彼岸合歓のアシスタントをしている。

かつての過ちを忘れることができないまま、後悔に沈んだ弔い。
今になって忘れてくれないことを憎むような、溝の埋まらない弔い。
死に至った背景に触れることで、右近たちは弔うことの在り方に迷っていく。

やがて、右近と合歓の間にある秘密に触れた時、二人の関係は終わりを告げることになる。

ハッピーデースデイ。ハッピーバースデイ。
――生まれ変わる君に。


※一部エピソードにて、拙作『ムカサリ~オナカマ探偵漆山紲の怪異録~』に関する微ネタバレがあります。
※『ムカサリ』を未読でも本作をお楽しみいただけますが、本作からあちらへ行く際はご留意ください。
24h.ポイント 0pt
0
小説 192,124 位 / 192,124件 ライト文芸 7,621 位 / 7,621件

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

青の日 〜カラソルスタンプ〜

同じ名前
ライト文芸
魔法使いになる スタンプが、 存在するという 関西地方の孤島の凛島 坂根島 すべては幼い頃の 記憶だった。 魔法使いになるため 真島は動く

エデンの花園

モナカ(サブ)
ライト文芸
花に支配された世界で、少女は生き抜く

甘く長い

サイトウ
ライト文芸
共感できる愛の形がここにある 年代問わず誰しも通った道 理想の恋とはなにかについて深く考える ことのできるものです

ラボラトリー:Θ

りずべす
ライト文芸
とある大学。理学部有する理学研究館第二棟。その三階に門を構える光の科学研究室。今年度春を迎え、そこに二人の新人学生が配属された。 一人は沢叶夜(さわきょうや)。とにかく騒がしい男子生徒で「楽しいことだけをする」というモットーに従って生きている。そんな彼は卒業のために必要な研究活動には興味が湧かないらしく否定的で、いつも逃げ回ってばかりいた。 もう一人は白坂凛璃(しらさかりり)。真面目で研究熱心だが、実家は生粋の政治家業という境遇から、なぜこの学部に進学したのか、周囲から不思議に思われていた。 二人はその相反する性格から対立するも、教員からは協力して卒業のための研究をするように言われてしまう。二人はいがみ合いながらも、仕方なく研究活動に取り組むこととなった。

さよならはまるいかたち

香澄 翔
ライト文芸
「私と一緒に死んでくれますか」  切り立った崖の上で見知らぬ少女が僕に死のうと誘いかけてくる。  鈴蘭のようなささやく匂いと、打ち付ける波の音が僕を誘う。    そして僕は現実に引き戻される。  それは僕が見た夢。だけど僕が見た夢は必ず現実になってしまう。  そんな中、クラスの仲間達と伊豆旅行へと向かうことになり、夢で見た未来が現実になろうとしている事を感じている。  そこに再び降りてきた未来は、双子の妹の麗奈をナイフで刺す自分の姿だった。  あり得ない未来に困惑するものの、旅行先では夢でみた見知らぬ少女、桜乃と出会っていた。  どこか不思議な桜乃に少しずつ惹かれるものを感じながらも、麗奈にくる未来を恐れ続ける。  そしてそこに僕がみた未来が現実になる。  僕はナイフに刺された麗奈の姿を、はっきりととらえていた。  麗奈を刺した犯人はいったい誰なのか。桜乃はなぜ僕に死のうと誘いかけるのか。  謎めいた彼女は何を知っているのか、わからないまま事態は急速に進んでいく。  僕が見た未来には必ず別れを伴ってしまう。  僕は「さよなら」を言わないように未来を変えられるのか。  絶対に未来を変えてみせると誓いながら、僕は犯人を捜す。 ※表紙は花月夜れん様よりいただいたファンアートを入れさせていただきました。花月夜れん様、本当にありがとうございます!!

声を失くした女性〜素敵cafeでアルバイト始めました〜

MIroku
ライト文芸
 とある街中にある一軒のカフェ。  入り口には  “水面<みなも>カフェへようこそ。のんびりとした空間と、時間をお楽しみ下さい”    と、店長の手書きであろう、若干丸目を帯びていたが、どこか温かい雰囲気を持つ文字で書いてあった。  その文字を見て、「フフフ」と笑う、優しい笑顔の女性。その後ろには無言で俯く少女が1人、スカートを握りしめて立っていた。  「そんなに緊張しないで。大丈夫、あなたなら大丈夫だから」  そう言って女性は少女の肩を優しく撫でた。少女は無言のまま、頭をコクコクと下げ、握りめていた手を開く。  女性はその様子を笑顔で見ていた。  ドアをそっと開ける。  “チリンチリン”  ドアベルが鳴る。  女性と少女は手を繋ぎながら、中へと入って行った。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  失声症の少女と、その少女を保護した精神科医。その教え子であるカフェの店長、周りの人達を巻き込んで繰り広げられるサクセスストーリー。