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ふわふわ卵と鬼火を見る目の秘密

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「鴉がこんな大怪我をしているのは、初対面以来だな」
 鴉を見舞いに来た浅海は、そう呟いた。
 鴉隊の定火消屋敷の一室で、鴉は布団を敷いて療養していた。消え鬼に跳ね除けられた際に肋骨を骨折していたせいである。それでも鴉は放っておくといつも通りに動き回るので、折れた肋骨が肺に突き刺さらないように大人しくさせていろと春は医者に命じられた。
 ちなみに、鴉は過去に何度も動き回って自ら怪我を悪化させているらしい。そのため、春の仕事は屋敷の手入れと鴉の監視になった。四十万は今日も、鴉が手を付けない書類の整理で忙しい。
「そうでしたっけ? あんまり昔のことですから、覚えていませんね」
 見舞いに来た浅海に対して、鴉は首をかしげる。
「一年経っていないだろう。ほら、朱雀隊の皆からはお見舞いを持ってきたぞ」
 浅海はあきれながら、春に籠を手渡す。
 重いものだから、手負いの鴉の持たせることはためらったのだろう。見舞いの品を受け取った春は、ちょっとばかり戸惑った。
「卵か……」
「美味くて栄養あって、見合いの品にはピッタリだろ。高いから、自分では買わないし」
 たしかに卵は見舞いの品としては鉄板であろう。
 だが、問題点が一つ。
「これ、どうやって食べればいいんだ?」
 春は、調理ができない。
「おまえ……卵なんだから茹でるとか焼くとかでいいだろう」
 浅海はあっけらかんと言うが、残念ながら鴉隊には料理をできる人間はいない。食事はたいていの場合は、外ですませるか弁当を買ってくる。江戸で暮らす独身男には珍しくないことだ。女だって、そんなものであろう。江戸は、安く食事を済ませることできる手段がいくらでもあった。
「……鴉も四十万も作れないだろうな」
 浅海に水を向けられた鴉は、にこりと笑う。
「当然、作れません」
 なぜ、威張るのだ。
 その場にいた全員が思った。
「わかった。卵を無駄にするわけにもいかないし、旦那もこっちに来るって聞いているから時間つぶしも兼ねて適当にこしらえてくる」
 浅海はため息をつきながら、卵を春から奪いかえす。
「春、台所まで案内しろ。俺が美味いのを作ってやる」
「ああ……」
 春は、浅海を台所へと案内するために立ち上がる。少しの時間だったら、さすがに鴉も動き回ったりはしないであろう。それに、今日はこれから大切な用がある。
「朱雀隊長は、後から来るんだよな」
 台所に案内する途中で春は、浅海に尋ねる。
 先日の消え鬼の件を話し合うために、鴉隊の定火消屋敷に隊長たちが集まる予定であった。緊急の隊長会議だが、動けなくなった鴉に合わせる形で鴉隊の定火消屋敷で行われることになったのだ。浅海は朱雀隊の隊長と一緒に来ては見舞いの品を渡せなくなるからということで、先に来たということだった。もしかしたら、鴉隊の料理事情を何となく悟っていたのかもしれない。
「ああ。朱雀隊もこの間の消え鬼の件で、玄武ほどではないが被害出したからな」
 消え鬼事態は鴉を必要に狙っていたが、他の鬼を突然に地面に押し倒したせいで定火消たちに大きな被害を出した。特に、玄武隊での被害は深刻であると聞いている。
「消え鬼……俺は初めて見たけど、今回はなんだか隊長ばかりを狙っていたな」
「俺は現場には連れてってもらえないから噂でしか聞いたことがないけど、どうにも妙だよな」
 台所についた浅海はあたりをぐるりと見渡して、どんぶりを取り出した。そこに、卵を次々と割っていく。割った卵は黄身と白身に分けられる。慣れた手つきに春は唖然とし、完全に逃げる機会を失った。そんな春に、浅海は話しかけた。
「消え鬼はどちらかというと鴉と勝ち合わせしないように逃げていた印象があったのに、今回は鴉だけに標的を絞っている」
 その違和感は、春も感じていた。
 消え鬼に知性があるとするのならば、鴉から逃げることはおかしくないと春は思っていた。単独であるのならば、鴉は最速の火消だ。警戒するのは納得できる。
 だが、実際には消え鬼は鴉を上回る実力を持っていた。
 鴉から逃げる理由は、全くなかったのである。
 なのに、今の今まで鴉から逃げていたのは解せない。
 浅海は、春の考えを否定する。
「いや、鴉を恐れるのはまだ理解できるんだ。鴉は火消のなかで一番厄介だろう。一番最初に消すか逃げ回るのは、普通の戦法だ。なのに、消え鬼は今回から作戦をいきなり変えた。変えなきゃいけない理由があった。それは、なんなんだ?」
 浅海は、春に割った卵が入ったどんぶりを押し付ける。
 白身だけが入ったどんぶりだった。
「ほら、泡立ててくれ」
 なにを言われるのかと思ったら、そんなことだった。春は拍子抜けしたが、自分が手伝うことになっていたことに春は驚く。
「俺もやるのかよ」
「手間がかかるもんなんだ。手伝ってもバチはあたらないってもんだろう」
 できるかぎり早く鴉の元に戻るべきだとは思ったが、浅海は春を手下にする気が満々であった。しぶしぶ、春はどんぶりを受け取る。
「頑張って、泡立ててくれ」
「何を作る気なんだよ」
 栄養のあるもの、と浅海は言う。
 春は、いつのまにか別の料理を作っていた。すまし汁のようであった。卵とすまし汁は合うのだろうかと考えていると、おもむろに浅海は卵の黄身とすまし汁を混ぜ合わせた。綺麗な色をしていたはずの汁は、黄身と混ざって濁った色合いとなった。
 もったいない、と春は思った。
 せっかく透き通って綺麗な汁だったのに、濁ってしまえば食欲もそそられない。だが、浅海はそんなことは気にも留めない。
「鴉は今回は負けたが、消え鬼が消える前に倒せるのは鴉ぐらいだろ。早く怪我を治してもらわないと旦那もまともな戦略を立てられないはずだ」
 だから栄養を取らなければならない、と浅海は続ける。
 浅海は、一年前も鴉は大怪我をしていたと言っていた。
 春には、それが気になった。
「一年前って、隊長はどうして怪我したんだ?」
 浅海は、春の質問に首をかしげた。
「火消なんだから、怪我は普通だろ。どうやって怪我したかまでは知らないし、鴉からも聞いてない。ただ、動き回るから悪化はしてた」
 当時は鴉隊は鴉一人で、監視をつけるということもできなかったらしい。
 そのため、鴉の怪我は悪化の一歩をたどったという。
 四十万はその時期に、鴉隊に異動届を出して受理されている。
 その後、鴉の怪我が完治したことを考えると一年前は四十万がしっかり鴉のことを監視してくれたらしい
「鴉は、怪我していても鬼が出ればすぐ駆けつけていたからな。火消として行動は立派だが、あの後先考えないところは本当に何とかしてほしいぜ」
 春は、卵をかき混ぜる手を止める。
 浅海の話は、消え鬼と対峙した時の鴉の態度とはかみ合わないような気がした。鴉は、春が顔見知りでもない女性を助けた理由を理解できない様子であった。
 鴉は、他人を助ける理由が理解できない。
 なのに、鴉は誰よりも早く鬼と戦うために現場へと向かう。春には、その行動が矛盾しているように思えた。他者など気にかけないというのならば、最初から火消なんてものになっていないような気がするのだ。
「……隊長は、火消として江戸の人を守るつもりはあまりないと思っていたのに」
 春の呟きで、浅海は何があったのか大体悟ったようであった。
 さすがに、一年も鴉と付き合っていると彼の性格も大体分かっているらしい。
 浅海は「仕方がないのさ」と呟いた。
「鴉は……あいつにとっての世界の中心は旦那で、俺たちは旦那を生かすための食料とか水だとか思われているんだよ。食料も水も代えが効くもんだろ?」
 でも、誰だってそういうもんだろう。
 浅海は、そう言うのである。
「俺は田舎出身で、親に売られた口なんだ。ほら、そうやって遊女になる女って少なくないだろ」
 苦笑いしながら、浅海は自分の過去を語る。
 浅海の話し通り、田舎では金策に困るとよく子供を売る。江戸の遊女の事情など、どれも似通っている。浅海の事情もどうやら、元をたどればそこに突き当たるらしい。だが、浅海は遊郭に売られる前に、前の主人と出会ったらしい。
「俺の前の主人は、商人でな。遊女になんてなりたくないと泣いていた俺を買い取ってくれて、店に丁稚としておいてくれた。その店も火事で焼けちまったけどな」
 浅海は、顔についた傷を撫でる。
 醜い顔の火傷は、その時についたものらしい。
 自分を最初に勝った店の主人を懐かしむように、浅海は傷に触れる。きっと大切な人だったのだろう、と春はその様子を見て思った。
 そんな主人を失って、行き場所を失った浅海を引き取ったのが朱雀隊の隊長。そこまで話が行き着くと、兼ねてより疑問であった朱雀と浅海の関係性を春は聞いてみたくなった。
「なんで、朱雀隊長は浅海を引き取ったんだ?」
 浅海が、朱雀の親類でないことは聞いていた。
 朱雀が浅海を引き取る理由を知っている人間は、一人もいなかった。
「それは……俺が鬼火を見るからだよ」
 浅海は、焼けただれた顔の半分を手で隠す。
 誰が見ても視力がないことは一目瞭然な濁った瞳が隠れると、浅海の顔立ちが整っていることが分かる。幼いころは遊女に、と売られてしまったことも納得ができるほどである。男物の丁稚の着物を普段着にしているだけあって、浅海は自分の容姿には無頓着であった。だが、傷跡さえ隠せば浅海は美しい童女だ。
「鬼火? それって、迷信だろ」
 人は、激情によって鬼になる。
 その激情によって燃え上がるのが、鬼火である。人間には見えないものと言われており、妖怪や幽霊のように迷信扱いされている。春も、鬼火など信じていなかった。
「俺には見えるんだよ。この焼けた目で、人の胸の奥に燻る鬼火が見えるんだ」
 朱雀は、浅海のその能力を欲した。
 だからこそ、浅海は朱雀に引き取られた。
「鴉も、俺と同じように鬼火を見ているって聞いたことがあるぜ」
 浅海の言葉に、春は目を丸くする。
「だからこそ、旦那は俺を欲しがったのさ。鴉と同じ能力を持ってたから」
「朱雀隊隊長って、鴉隊長の扱いが割と悪いのに……」
 弟と同じ目を持つ人間だからと言って、浅海を側におくような人間には見えない。そう言うと、春は笑った。
「人は色々と事情があるもんさ。そいうわけで、俺は自分を助けてくれた元主人が好きだった。あの人のために世界は回っていたし、あの人以外は全部が脇役だった。大切な人っていうのは、そういうもんだろ。大切な人だけがかけがいがなくて、あとは全部が替えが利く。でも、大切な人を生かす空気や水だって大切なんだ」
 浅海の言葉に、春は面を食らう。
 とっくの昔に家族を失い、鴉に焦がれて火消になった春。そんな彼には、まだすべての中心になるような人間とは出会えていない。だからなのか、鴉のことも浅海のことも春は上手く理解できなかった。
「ともかく……鴉はちょっと過激だが、根にあるのはさほど珍しくない感情だよ。むしろ、旦那の方が……」
「なぁ、ところで俺はどうしてひたすら卵を泡立っているんだ?今さらながら、何を作っているんだ」
 さすがに手が疲れてきたぞ、と春は呟く。
「ふわふわ卵。鴉って、箸を使って食べるようなもんは残すんだよ。こいつなら、匙で食べれる」
 浅海が、作っていたすまし汁の中に卵を入れる。
 春が泡立てた卵は、泡のまま固まって見た目が綿のようにフワフワしていた。不可思議な見た目だが、食べてみたいと好奇心がうずく。
「うまそう……」
 素直に、春は呟く。
 味見をしろ、と浅海が言うので卵を匙で口に含むと見た目通りの触感だった。
 頑張って泡立った卵の泡が固まっていて、それでも口に入れるとじゅわりと汁を零しながら卵の泡はつぶれた。
 初めての触感に、春は目を丸くする。
 その表情を見た浅海は、満足したように頷いた。
「よかった。これなら、鴉も大丈夫だろう」
 二人は、出来上がった汁物を御わんに取り分ける。
 作った泡を潰さないように慎重に作業をする。片目が見えない浅海に代わり、春が汁をよそう作業を替わった。
「なぁ、鴉隊長と浅海だったら消え鬼の正体も分かるんじゃないのか。鬼火が見えるんだろ」
 何気ない疑問であった。
 浅海は、少しばかり考える。
「わかるけど……さすがにそれだけを理由に殺人を犯せない」
 その一言に、お玉を持っていた春が手を止めた。
「相手は鬼だぞ。殺人じゃないだろ」
 春もそうだが、火消のほとんどは鬼を人だとは思っていない。知識として、鬼とは人のなれの果てだと理解はしている。だが、知識と現実が結びつかないのだ。天に届くほどに膨らんだ鬼は、間近で見れば見るほどに人間らしくない。
「鬼になっても、鬼火は代わらない。俺たちには……個人が特定できる。だから鬼を倒すことは、人を殺すことなんだ」
 浅海は、春を見つめる。
 その眼があまりに真剣であるから、春は浅海に対して「それでもどうして、消え鬼の正体を言わないのか」と尋ねることができなかった。
「俺は旦那から鬼火の件は口止めされている。だから、俺は鬼火のことを他人に喋らないことを旦那のせいにできる。でも、鴉は誰のせいにもできない。だから、聞いてやるなよ」
 鴉も、浅海と同じ目を持っている。
 けれども、鴉も浅海と同じように消え鬼の正体を言わない。
 だが、その正体を口にするときは人を殺す理由がそろってからだという。
「でも……鴉隊長は隊長なんだから、言うべきじゃないのか?」
 それでも、思わず春は尋ねてしまう。
 その愚直さに、浅海はため息をついた。
「あのな、俺たちが見ているものが本物だって証拠はどこにあるんだ?」
 浅海の言葉に、春は面食らう。
 話を聞いたとき、春は浅海の言葉を疑わなかった。だが、よく考えればそうなのだ。浅海や春の目が、本物であるという証拠はどこにもない。本人たちでさえよく分かっていることを春は、ちっとも分かっていなかった。
「その……ごめん」
「いいってことよ。それより、冷めないうちに運んじまおうぜ」
 春は浅海に急かされて、出来上がったふわふわ卵をお盆に乗せる。すまし汁の上に泡立てた卵が乗っている汁物は、本当に美味そうだった。だが、浅海は鴉の部屋の前で足を止める。
「やばい。もう、隊長会議が始めっている」
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