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雪の玉水
彼の話 Ⅰ
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ヒーローに憧れていた。皆を助けられる優しいヒーローになりたかった。
子供の頃、俺のヒーローは祖父だった。
俺はずっと、彼のようになりたかったのだ。
だから、『黎明堂の店主』というこの仕事を継いだ。
不意に腹の上に黒猫がのる。緑の瞳がじーっとこちらを見つめていた。
『…霜?元気ないの?』
少し舌足らずな声が言う。
「…そのうち戻るから気にしなくていいよ。ヒスイ」
そう言って顎下を軽く撫でてやれば、ヒスイは気持ちよさそうに目を細め、勢いよく腹から飛び降り部屋の奥へ消えていった。
本当に大したことじゃない。最初から分かっていたことだ。だけど、妙に心がざわつく。
瞼がふと重くなり、諦めて少し寝ることにした。寝て起きたら少しはましな気持ちになるだろう。
引きずり込まれるような眠りの中で見たのは、いつかの思い出だった。
「じいちゃん。今年もよろしく」
「はいはい。よろしくなぁ」
中学2年の夏。いつものように1人で祖父の元へ出向いた。俺は小さい頃から時折祖父の家に遊びに行っては彼が営む雑貨屋を手伝っていた。そして、中学に上がる頃には両親は忙しさの為に祖父の元へ行けないことが増えたが、自分は1人で彼の元へ手伝いに行き続けていた。
魔法使いと聞けば、大体の人は女性を思い浮かべるかも知れない。しかしうちでそう呼ばれていたのは男性である祖父だった。祖父は祖父の父のそのずっと前から受け継いだ様々な道具を介することで、魔法を使うことが出来た。
そしてその道具を使って、たくさんの傷ついた人々を救っていたのだ。
「黎明堂って名前はね、夜明けを意味する『黎明』という言葉から来ているんだ。ここを訪れた人が暗いところから抜け出して、夜明けを迎えられるようにという願いを込めて」
祖父にいつか聞いたその話を俺は気に入り、何度も頭の中で反芻した。その店名の通り、祖父は辛そうな顔でここを訪れる人に温かいお茶とお菓子に色とりどりの道具を渡していた。立ち去るときには訪れる人の顔は一様に晴れやかだった。でも、彼が渡していたのは悩みをストレートに解決するモノではなかった。
ある日、スランプに陥ってしまった作家の女性が訪れた。彼女はお茶を渡すとお礼を言い、穏やかな笑みを浮かべながら飲んでいたが、「書きたいのにデビュー作の後に出す作品が思いつかない」と呟いた直後に泣き出してしまった。そして「自分の想像力は枯渇してしまったのだろう」とも言っていた。俺は彼女に合う道具を知っていた。カウンターの引き出しから白い万年筆を取り出し、祖父に渡すと、祖父は穏やかに微笑んだまま首を振り万年筆を戻してしまった。そして本棚から1冊の重厚な本を取り出した。その中身は白紙だったが女性の手が触れるとひとりでに文字が浮かび始める。
「これは…?」
「貴方を物語の世界に引き込む本です。ここには貴方が今まで読んできて印象に残った物語がランダムで記されます。そして、貴方自身の選択によってそのストーリーが変わるんですよ。誰にも予想できない方向で」
女性の目が輝き始める。
「私の選択で、ストーリーが変わる…?」
「はい。きっとまた何かヒントが見つかるはずですよ。それにね、お客様の想像力は枯渇なんてしていませんよ」
祖父はイタズラっぽく微笑んだ。
「この本は、人並み以上の読書量と想像力を持った人でないと何の反応も示しませんから。たくさん努力を重ねられてきたんですね」
すると女性はまた涙を零した。でも、それはさっきまでの悲しい涙ではなかった。彼女は嬉しそうに口元を緩めると頭を下げ、店を出て行った。
「じいちゃん。なんで万年筆を渡さなかったんだよ?あれは物語を思うがままに綴れるペンだろ?」
「そうだね。でも、あの万年筆で作品が書けたとして、それは本当に彼女の作品だと言えるかい?」
「自分の手で書いたんだからその人の作品に違いないと俺は思う」
すると祖父は相変わらず微笑み、ポンと俺の頭に手を乗せた。
「確かにね。だけど、あの子のように真面目で努力家な作家さんはね、何れ気づいてしまうんだよ。魔法に縋って書いた作品なんて自分のモノではないと。それは彼女の悩みを解決したことにはならない。良いかい。霜」
「何?」
「魔法は万能じゃない。魔法道具はあくまでほんの少し背中を押すモノでしかないんだよ。最後の最後。本当に大事な所は、自分自身で何とかするしかない。自分の力で苦しみを乗り越えて、本当の意味でその人は救われる」
「そう、かもしれない」
「だからね、わたしはここにたどり着いた人にいつも言うんだ」
パチリと彼がウインクをした。
「貴方の悩みを解決しよう。1匙の魔法を添えて」
数週間後、テレビを見ているとこの間訪れた女性の新作が賞をとったと放送されていた。インタビューに答える彼女は幸せそうに書きたい物がまだまだたくさんあると笑っていた。
「ははは。良かった良かった」
「だな。じいちゃん」
その日、祖父とあの女性のサイン会へ出向いた。
「こんにちは。来て下さってありがとうございます」
「本、受賞おめでとうございます。とても面白かったです」
俺の言葉に彼女は嬉しそうに笑う
「いや、孫が読んでいるので私も見せて貰ったら年甲斐もなく夢中になってしまいましてね。2人で何度も読み返しています」
「そうなんですね!たくさん読んでいただけて本当に嬉しいです」
そして彼女は2冊分に丁寧にサインを書く。
「あの、宵風さん」
名前を呼ぶと、彼女は手を止めこちらを見た。
「はい?」
「あの本がお力になれて良かったです」
何げない言葉だった。しかし、宵風さんは不思議そうに首をかしげた。
「あの、本?」
「…え?」
すると祖父が割り込むように口を開いた。
「これからも頑張って下さいね。宵風さんの物語、孫と一緒に楽しみにしています」
「そう言っていただけるととっても励みになります。書きたいことまだまだあるので、楽しみにしていて下さい!」
そして、サイン会は終わった。
家に帰り、祖父を睨んだ。
「じいちゃん。どういうことなんだよ」
「ん?」
「宵風さん、覚えてないみたいだった」
「あぁ。彼女はきっと覚えてない」
「なんで…!」
「そういうルールだからさ」
ふと祖父がこちらを真っ直ぐ見つめた。緑の瞳に吸い込まれそうだ。
「魔法は、非現実を現実にするもの。使い手の気持ち1つで恐ろしい武器にも背中を押す力にもなる。だから、黎明堂の記憶はね、悩みが解決した時点で消えることになる」
息を呑む。怒りか悲しみか分からない震えが全身に広がる。祖父はそっと背中に手を当てさする
「霜。落ち着きなさい」
「落ち着けるか…!何だよそれ!じゃ、じゃあ、じいちゃんのしたことはどこにも残らないのかよ?そんな、そんなの酷いだろ!そんなの、じいちゃんが可哀想だ!」
「可哀想じゃないよ。私はね」
祖父は俺の背をさすったままで囁く。
「そんなに泣いてくれてありがとう。霜。でも、全部なくなる訳じゃない。訪れた人の心に救われた記憶はしっかり残っている。私はそれでいいんだよ。お客さん達が夜明けを迎えられたなら、私はそれで幸せさ。背中を押せただけで十分なんだ」
祖父は幸せそうに笑う。俺には納得できない。でも。
「じいちゃんは、それが幸せなんだな」
「それだけじゃないがね。お前のように優しい孫が居てくれたことだって私の幸せだ」
「…俺も。やっぱり、じいちゃんはヒーローみたいだ」
「嬉しいことを言ってくれるね」
「俺、じいちゃんみたいになりたい」
すると、祖父は俺を抱きしめた。表情が見えない。
「じいちゃん?」
「…ありがとう。霜」
そして顔を上げた彼は、なぜだか寂しそうに笑っていた。
〈黎明堂雑貨メモ〉
ハアザミの万年筆: 様々な物語を生み出せる白いペン
『とこしえ物語』:見た目は白色に銀の装飾がある重厚な本。読者の印象に残った物語をランダムに記録してあるが、読者の選択によっていかようにもストーリーが変質する。
人並み以上の読書量と想像力がなければただの白紙の本に見えてしまう。
子供の頃、俺のヒーローは祖父だった。
俺はずっと、彼のようになりたかったのだ。
だから、『黎明堂の店主』というこの仕事を継いだ。
不意に腹の上に黒猫がのる。緑の瞳がじーっとこちらを見つめていた。
『…霜?元気ないの?』
少し舌足らずな声が言う。
「…そのうち戻るから気にしなくていいよ。ヒスイ」
そう言って顎下を軽く撫でてやれば、ヒスイは気持ちよさそうに目を細め、勢いよく腹から飛び降り部屋の奥へ消えていった。
本当に大したことじゃない。最初から分かっていたことだ。だけど、妙に心がざわつく。
瞼がふと重くなり、諦めて少し寝ることにした。寝て起きたら少しはましな気持ちになるだろう。
引きずり込まれるような眠りの中で見たのは、いつかの思い出だった。
「じいちゃん。今年もよろしく」
「はいはい。よろしくなぁ」
中学2年の夏。いつものように1人で祖父の元へ出向いた。俺は小さい頃から時折祖父の家に遊びに行っては彼が営む雑貨屋を手伝っていた。そして、中学に上がる頃には両親は忙しさの為に祖父の元へ行けないことが増えたが、自分は1人で彼の元へ手伝いに行き続けていた。
魔法使いと聞けば、大体の人は女性を思い浮かべるかも知れない。しかしうちでそう呼ばれていたのは男性である祖父だった。祖父は祖父の父のそのずっと前から受け継いだ様々な道具を介することで、魔法を使うことが出来た。
そしてその道具を使って、たくさんの傷ついた人々を救っていたのだ。
「黎明堂って名前はね、夜明けを意味する『黎明』という言葉から来ているんだ。ここを訪れた人が暗いところから抜け出して、夜明けを迎えられるようにという願いを込めて」
祖父にいつか聞いたその話を俺は気に入り、何度も頭の中で反芻した。その店名の通り、祖父は辛そうな顔でここを訪れる人に温かいお茶とお菓子に色とりどりの道具を渡していた。立ち去るときには訪れる人の顔は一様に晴れやかだった。でも、彼が渡していたのは悩みをストレートに解決するモノではなかった。
ある日、スランプに陥ってしまった作家の女性が訪れた。彼女はお茶を渡すとお礼を言い、穏やかな笑みを浮かべながら飲んでいたが、「書きたいのにデビュー作の後に出す作品が思いつかない」と呟いた直後に泣き出してしまった。そして「自分の想像力は枯渇してしまったのだろう」とも言っていた。俺は彼女に合う道具を知っていた。カウンターの引き出しから白い万年筆を取り出し、祖父に渡すと、祖父は穏やかに微笑んだまま首を振り万年筆を戻してしまった。そして本棚から1冊の重厚な本を取り出した。その中身は白紙だったが女性の手が触れるとひとりでに文字が浮かび始める。
「これは…?」
「貴方を物語の世界に引き込む本です。ここには貴方が今まで読んできて印象に残った物語がランダムで記されます。そして、貴方自身の選択によってそのストーリーが変わるんですよ。誰にも予想できない方向で」
女性の目が輝き始める。
「私の選択で、ストーリーが変わる…?」
「はい。きっとまた何かヒントが見つかるはずですよ。それにね、お客様の想像力は枯渇なんてしていませんよ」
祖父はイタズラっぽく微笑んだ。
「この本は、人並み以上の読書量と想像力を持った人でないと何の反応も示しませんから。たくさん努力を重ねられてきたんですね」
すると女性はまた涙を零した。でも、それはさっきまでの悲しい涙ではなかった。彼女は嬉しそうに口元を緩めると頭を下げ、店を出て行った。
「じいちゃん。なんで万年筆を渡さなかったんだよ?あれは物語を思うがままに綴れるペンだろ?」
「そうだね。でも、あの万年筆で作品が書けたとして、それは本当に彼女の作品だと言えるかい?」
「自分の手で書いたんだからその人の作品に違いないと俺は思う」
すると祖父は相変わらず微笑み、ポンと俺の頭に手を乗せた。
「確かにね。だけど、あの子のように真面目で努力家な作家さんはね、何れ気づいてしまうんだよ。魔法に縋って書いた作品なんて自分のモノではないと。それは彼女の悩みを解決したことにはならない。良いかい。霜」
「何?」
「魔法は万能じゃない。魔法道具はあくまでほんの少し背中を押すモノでしかないんだよ。最後の最後。本当に大事な所は、自分自身で何とかするしかない。自分の力で苦しみを乗り越えて、本当の意味でその人は救われる」
「そう、かもしれない」
「だからね、わたしはここにたどり着いた人にいつも言うんだ」
パチリと彼がウインクをした。
「貴方の悩みを解決しよう。1匙の魔法を添えて」
数週間後、テレビを見ているとこの間訪れた女性の新作が賞をとったと放送されていた。インタビューに答える彼女は幸せそうに書きたい物がまだまだたくさんあると笑っていた。
「ははは。良かった良かった」
「だな。じいちゃん」
その日、祖父とあの女性のサイン会へ出向いた。
「こんにちは。来て下さってありがとうございます」
「本、受賞おめでとうございます。とても面白かったです」
俺の言葉に彼女は嬉しそうに笑う
「いや、孫が読んでいるので私も見せて貰ったら年甲斐もなく夢中になってしまいましてね。2人で何度も読み返しています」
「そうなんですね!たくさん読んでいただけて本当に嬉しいです」
そして彼女は2冊分に丁寧にサインを書く。
「あの、宵風さん」
名前を呼ぶと、彼女は手を止めこちらを見た。
「はい?」
「あの本がお力になれて良かったです」
何げない言葉だった。しかし、宵風さんは不思議そうに首をかしげた。
「あの、本?」
「…え?」
すると祖父が割り込むように口を開いた。
「これからも頑張って下さいね。宵風さんの物語、孫と一緒に楽しみにしています」
「そう言っていただけるととっても励みになります。書きたいことまだまだあるので、楽しみにしていて下さい!」
そして、サイン会は終わった。
家に帰り、祖父を睨んだ。
「じいちゃん。どういうことなんだよ」
「ん?」
「宵風さん、覚えてないみたいだった」
「あぁ。彼女はきっと覚えてない」
「なんで…!」
「そういうルールだからさ」
ふと祖父がこちらを真っ直ぐ見つめた。緑の瞳に吸い込まれそうだ。
「魔法は、非現実を現実にするもの。使い手の気持ち1つで恐ろしい武器にも背中を押す力にもなる。だから、黎明堂の記憶はね、悩みが解決した時点で消えることになる」
息を呑む。怒りか悲しみか分からない震えが全身に広がる。祖父はそっと背中に手を当てさする
「霜。落ち着きなさい」
「落ち着けるか…!何だよそれ!じゃ、じゃあ、じいちゃんのしたことはどこにも残らないのかよ?そんな、そんなの酷いだろ!そんなの、じいちゃんが可哀想だ!」
「可哀想じゃないよ。私はね」
祖父は俺の背をさすったままで囁く。
「そんなに泣いてくれてありがとう。霜。でも、全部なくなる訳じゃない。訪れた人の心に救われた記憶はしっかり残っている。私はそれでいいんだよ。お客さん達が夜明けを迎えられたなら、私はそれで幸せさ。背中を押せただけで十分なんだ」
祖父は幸せそうに笑う。俺には納得できない。でも。
「じいちゃんは、それが幸せなんだな」
「それだけじゃないがね。お前のように優しい孫が居てくれたことだって私の幸せだ」
「…俺も。やっぱり、じいちゃんはヒーローみたいだ」
「嬉しいことを言ってくれるね」
「俺、じいちゃんみたいになりたい」
すると、祖父は俺を抱きしめた。表情が見えない。
「じいちゃん?」
「…ありがとう。霜」
そして顔を上げた彼は、なぜだか寂しそうに笑っていた。
〈黎明堂雑貨メモ〉
ハアザミの万年筆: 様々な物語を生み出せる白いペン
『とこしえ物語』:見た目は白色に銀の装飾がある重厚な本。読者の印象に残った物語をランダムに記録してあるが、読者の選択によっていかようにもストーリーが変質する。
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