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7つのくてくてと放浪の賢者
奴らの居場所を突き止めろ_2
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魔導ギルド前。
ダッシュでやってきたヴィスとセーラはその大きな建物を目の前にどっしりと構えていた。これから生死を賭けた戦いに向かう武士《もののふ》のような雰囲気を漂わせている。
近くを歩いていた一般市民は、ただならぬ雰囲気を感じたのか顔を合わせないようにして道の端を歩く。そして時間が経つにつれて人は減り、気が付けば魔導ギルド前にはヴィスとセーラ以外の人がいなくなった。
遅れてやってきたアティーラは、魔導ギルド前の静けさに驚きつつ、ゆっくりとヴィスとセーラの横に立った。ちらりとヴィスの表情を窺い、どうにかして現状を把握しようとしている。
そんな、ちょっと挙動不審なアティーラの肩を、ヴィスは強く叩いた。
「よし、アティーラ、お前の色気で魔導ギルドを篭絡してこい」
「うん、ってうえぇぇぇえっ! いきなりそんなこと言われても出来ないんですけど! その前に私は賭博の女神よ。そんなこと、出来るわけないじゃない。賭博の神であって、痴女神や色気の神とかじゃないんだからね」
「んなこと言ってるけど、これどうする、俺の弟子よ」
「そんなの決まってますよ師匠!」
セーラが満面の笑みを浮かべた!
嬉しそうなステップを踏んでアティーラの前に立ち、あざとい上目遣いで見つめる。
キラキラとした目が、汚れきった心を持つアティーラに何かを感じさせたようで、アティーラは「う」と声を漏らし、そっと視線を逸らす。
そんなアティーラの足を蹴り、膝カックンの容量でその場に跪かせる。そしてセーラは視線を反らしたアティーラの顔を掴んで、鋭い眼光で睨みつけた。
「やれよ、借金」
セーラは短くそう言った。その目には歴戦の猛者も裸足で逃げていくような鋭さがあった。当然、歴戦の猛者でも何でもないアティーラは、その場で足をガクブルと震わせる。
「ひゃ、ひゃい……わかりま…………した」
今時のマフィアでもしなさそうな鋭い脅しに屈したアティーラは、お色気作戦と言う無謀な戦いに挑むことになってしまったのだ。
アティーラは何やら考え込み、そして何を決意したのかクッと顔を上げて魔導ギルドの入り口を睨んだ。
その目からうかがえる彼女の感情は、どう見たって、失敗したらどうしようというものだった。微かに瞳孔が揺れている。
酷い扱いにかわいそうなところも見られるが、ある意味で仕方のないことだった。アティーラは多大な借金をしており、セーラやヴィスに助けてもらって生きている。まあ女神なので死ぬことはほとんどないが、それでも空腹や苦痛は感じるのだ。
お金にだらしなく、目を離せば借金をしてギャンブルする。負けたら助けてと泣きつくダメな女。ヴィスの弟子でお金を出してくれている皇女様に強く言われるのも仕方のないことだ。セーラもよく言っていた。言われたくなかったら無謀なギャンブルをやめ、まじめに借金を返済してまっとうに生きろと。
なのに改善するどころか悪化しているアティーラ。だからこそ脅しのようにやれと言われるのもしょうがないことだった。言ってやめないなら力で言い聞かせるのは世界の一般常識である。言葉だけですべて解決できるのなら戦争なんて起こらないのだ。
これはある意味アティーラの自業自得ともいえた。
とは言え、アティーラもそんなことはしたくないようだ。自分の服を掴み、脱ごうとしているように見えるが、微かな理性がそれを拒む。
おそらくアティーラは、お色気で篭絡するということを、はだけた服装で男を誘惑することだと思っているようだ。羞恥心とセーラの脅し、葛藤する心がさらにアティーラを悩ませた。
そんなアティーラの肩を、ヴィスがそっと叩く。
「何を悩んでいるんだ。相手は女に免疫のないもやしっ子どもがいるだけだぞ」
「でも、色気って……。やっぱり薄着で誘惑する夜の街の人みたいなことしなきゃ……」
「お前はそんな知識とどこで手に入れてくるんだよ」
「闇金のおっちゃんが言ってた」
情報元がろくでもなかったので、ヴィスはさらに深いため息を吐く。
「それは夜の仕事だからそうやるの。色気って言っても露出だけじゃないんだ。ようは相手がお前の魅力でメロメロになればいい。魅力が下ネタ的なことしかないって誰が言った? 誰も言ってないよな」
「つ、つまり、どういうこと?」
「そのままのお前にも魅力がある。大丈夫だ。今のお前でも中にいるあいつらを篭絡することぐらいできるさ」
何かを悟ったようなアティーラは、「うん」と強く頷いた。優しく微笑むヴィスが「がんばれ」と応援する。だけどよくよく見るとヴィスの肩が震えていた。どうやら笑いをこらえているようだ。
駄目な感じにヴィスに乗せられたアティーラは自信満々に「私行ってくる。私の美貌でメロメロにしてやるんだから」と言って突撃しに行く始末だ。
お調子者の姿を見て、ヴィスは何とか笑いこらえていたが、セーラは口元を抑えて分かりやすく吹き出す。
ちなみにアティーラの服装は、結構ぼろぼろになっており、割とひどいことになっている。もはや痴女と言ってもいいだろう。
アティーラは金がない。そしてヴィスもどうこうする余裕はない。つまり、アティーラはヴィスに拾われた時に買って貰った服を今まで何とか使いまわしていた。
戦闘でボロボロになり、ところどころが破けていったが、アティーラにはほかに着る服がない。ぶっちゃけ女神と言いながら、恰好は浮浪者と痴女の間的なモノだった。
「私! 頑張ってくる!」
「おう、行ってこい、ぶは!」
「ちょ、師匠! 笑っちゃだめですよ」
「いやだってな……」
「行ってくりゅぅ!」
「「あはははははは」」
割と酷い二人である。でもお色気作戦はコレで十分だった。リセが魔導ギルドに向かっていくと、魔導ギルド側が騒がしくなる。いかにも研究者と思われる人たちがせわしなく動いていた。魔導ギルドからは「ギルド長! 大変です、かなり美人な女性が魔導ギルドに向かってきます!」という大きな声が聞こえて来た。これだけで、内部がどれだけ慌てているのかが分かる。
「たのもうっ! 皆をメロメロにしに来てあげたわよ」
「「「「ぎゃああああ、女だぁぁぁぁ」」」」
まるで悲鳴のような声が響く魔導ギルド。慌ただしく人が動き、まるで恐怖の対象が現れたかのように地べたを這いずり回って逃げようとする。腰が抜けているものもおれば、神に祈りを捧げ始めるものまでいる。
場が混沌とし、その中心にいるアティーラは、まんざらでもない表情をしていた。彼女には女神ではなく邪神の素質があるのかもしれない。
「皆、慌てるなっ! 落ち着け」
一人の若き魔法使いが立ち上がる。堂々としながら、慌ただしい雰囲気を一人落ち着かせようと動いた。その様子をはたから見ていたヴィスとセーラは、うんうんと頷いている。何に頷いているのだろうか。
若き魔法使いは、堂々とアティーラの前に立つ。
「これは失礼しました。魔導ギルドへようこそ。今回はどういったごようけんーー」
若き魔法使いがアティーラに挨拶をしようとした時だった。
魔法使いやアティーラには感知できない速さで、鋭い何かが飛んできた。もちろん投げたのはヴィスだ。ヴィスはアティーラの服に向かってナイフのように鋭い何かを投げたようだ。飛んで消えたので何だったのかは本人にしか分からない。
その後、ヴィスはセーラに何かを言った。セーラは「うん」と頷いて、その場から去っていく。
ヴィスは、アティーラの様子を眺め、そして悪魔のような笑みを浮かべた。
「………………」
若い魔法使いが、アティーラのとある場所を見て、そして固まった。
「ねえ、どうしたの?」
アティーラは前かがみになりながら、若い魔法使いに尋ねる。それでも魔法使いはまだぼーっとしている。そして呟いた。
「揺れる二つのお山の頂上にサクランボ…………」
その呟きを聞いて、アティーラは自分の胸があらわになっていることに気が付いた。「ぐぎゃあ」と可愛らしくない声を上げて、胸を隠す。
その様子をはたから見ていたヴィスは、グッと拳を握り、ガッツポーズを決める。ちなみにアティーラの服があらわになったのもヴィスのせいである。
「師匠、服買ってきました。にしても、あれだけ、そのままでいいって言っておきながら、気づかれないように脱がすって、なかなかですね。最高ですよ師匠!」
「だろ、それより見てみろ。面白いことになるから」
セーラは黙って頷き、成り行きを見守ることにした。
「ちょ、見ないで、見ないでよ!」
「サクランボ…………チェリー……ぶはぁ!」
若い魔法使いには、壮大な鼻血を噴き出してその場に倒れた。どくどくと血が垂れ流れるけどその表情は若干嬉しそうだ。
「ちょ、ねえ、なんでいきなり倒れるのよっ!」
のちに、血の惨劇と呼ばれ、魔導ギルドで代々語り継がれることになるらしいのだが、それはまたどこかで……。
ダッシュでやってきたヴィスとセーラはその大きな建物を目の前にどっしりと構えていた。これから生死を賭けた戦いに向かう武士《もののふ》のような雰囲気を漂わせている。
近くを歩いていた一般市民は、ただならぬ雰囲気を感じたのか顔を合わせないようにして道の端を歩く。そして時間が経つにつれて人は減り、気が付けば魔導ギルド前にはヴィスとセーラ以外の人がいなくなった。
遅れてやってきたアティーラは、魔導ギルド前の静けさに驚きつつ、ゆっくりとヴィスとセーラの横に立った。ちらりとヴィスの表情を窺い、どうにかして現状を把握しようとしている。
そんな、ちょっと挙動不審なアティーラの肩を、ヴィスは強く叩いた。
「よし、アティーラ、お前の色気で魔導ギルドを篭絡してこい」
「うん、ってうえぇぇぇえっ! いきなりそんなこと言われても出来ないんですけど! その前に私は賭博の女神よ。そんなこと、出来るわけないじゃない。賭博の神であって、痴女神や色気の神とかじゃないんだからね」
「んなこと言ってるけど、これどうする、俺の弟子よ」
「そんなの決まってますよ師匠!」
セーラが満面の笑みを浮かべた!
嬉しそうなステップを踏んでアティーラの前に立ち、あざとい上目遣いで見つめる。
キラキラとした目が、汚れきった心を持つアティーラに何かを感じさせたようで、アティーラは「う」と声を漏らし、そっと視線を逸らす。
そんなアティーラの足を蹴り、膝カックンの容量でその場に跪かせる。そしてセーラは視線を反らしたアティーラの顔を掴んで、鋭い眼光で睨みつけた。
「やれよ、借金」
セーラは短くそう言った。その目には歴戦の猛者も裸足で逃げていくような鋭さがあった。当然、歴戦の猛者でも何でもないアティーラは、その場で足をガクブルと震わせる。
「ひゃ、ひゃい……わかりま…………した」
今時のマフィアでもしなさそうな鋭い脅しに屈したアティーラは、お色気作戦と言う無謀な戦いに挑むことになってしまったのだ。
アティーラは何やら考え込み、そして何を決意したのかクッと顔を上げて魔導ギルドの入り口を睨んだ。
その目からうかがえる彼女の感情は、どう見たって、失敗したらどうしようというものだった。微かに瞳孔が揺れている。
酷い扱いにかわいそうなところも見られるが、ある意味で仕方のないことだった。アティーラは多大な借金をしており、セーラやヴィスに助けてもらって生きている。まあ女神なので死ぬことはほとんどないが、それでも空腹や苦痛は感じるのだ。
お金にだらしなく、目を離せば借金をしてギャンブルする。負けたら助けてと泣きつくダメな女。ヴィスの弟子でお金を出してくれている皇女様に強く言われるのも仕方のないことだ。セーラもよく言っていた。言われたくなかったら無謀なギャンブルをやめ、まじめに借金を返済してまっとうに生きろと。
なのに改善するどころか悪化しているアティーラ。だからこそ脅しのようにやれと言われるのもしょうがないことだった。言ってやめないなら力で言い聞かせるのは世界の一般常識である。言葉だけですべて解決できるのなら戦争なんて起こらないのだ。
これはある意味アティーラの自業自得ともいえた。
とは言え、アティーラもそんなことはしたくないようだ。自分の服を掴み、脱ごうとしているように見えるが、微かな理性がそれを拒む。
おそらくアティーラは、お色気で篭絡するということを、はだけた服装で男を誘惑することだと思っているようだ。羞恥心とセーラの脅し、葛藤する心がさらにアティーラを悩ませた。
そんなアティーラの肩を、ヴィスがそっと叩く。
「何を悩んでいるんだ。相手は女に免疫のないもやしっ子どもがいるだけだぞ」
「でも、色気って……。やっぱり薄着で誘惑する夜の街の人みたいなことしなきゃ……」
「お前はそんな知識とどこで手に入れてくるんだよ」
「闇金のおっちゃんが言ってた」
情報元がろくでもなかったので、ヴィスはさらに深いため息を吐く。
「それは夜の仕事だからそうやるの。色気って言っても露出だけじゃないんだ。ようは相手がお前の魅力でメロメロになればいい。魅力が下ネタ的なことしかないって誰が言った? 誰も言ってないよな」
「つ、つまり、どういうこと?」
「そのままのお前にも魅力がある。大丈夫だ。今のお前でも中にいるあいつらを篭絡することぐらいできるさ」
何かを悟ったようなアティーラは、「うん」と強く頷いた。優しく微笑むヴィスが「がんばれ」と応援する。だけどよくよく見るとヴィスの肩が震えていた。どうやら笑いをこらえているようだ。
駄目な感じにヴィスに乗せられたアティーラは自信満々に「私行ってくる。私の美貌でメロメロにしてやるんだから」と言って突撃しに行く始末だ。
お調子者の姿を見て、ヴィスは何とか笑いこらえていたが、セーラは口元を抑えて分かりやすく吹き出す。
ちなみにアティーラの服装は、結構ぼろぼろになっており、割とひどいことになっている。もはや痴女と言ってもいいだろう。
アティーラは金がない。そしてヴィスもどうこうする余裕はない。つまり、アティーラはヴィスに拾われた時に買って貰った服を今まで何とか使いまわしていた。
戦闘でボロボロになり、ところどころが破けていったが、アティーラにはほかに着る服がない。ぶっちゃけ女神と言いながら、恰好は浮浪者と痴女の間的なモノだった。
「私! 頑張ってくる!」
「おう、行ってこい、ぶは!」
「ちょ、師匠! 笑っちゃだめですよ」
「いやだってな……」
「行ってくりゅぅ!」
「「あはははははは」」
割と酷い二人である。でもお色気作戦はコレで十分だった。リセが魔導ギルドに向かっていくと、魔導ギルド側が騒がしくなる。いかにも研究者と思われる人たちがせわしなく動いていた。魔導ギルドからは「ギルド長! 大変です、かなり美人な女性が魔導ギルドに向かってきます!」という大きな声が聞こえて来た。これだけで、内部がどれだけ慌てているのかが分かる。
「たのもうっ! 皆をメロメロにしに来てあげたわよ」
「「「「ぎゃああああ、女だぁぁぁぁ」」」」
まるで悲鳴のような声が響く魔導ギルド。慌ただしく人が動き、まるで恐怖の対象が現れたかのように地べたを這いずり回って逃げようとする。腰が抜けているものもおれば、神に祈りを捧げ始めるものまでいる。
場が混沌とし、その中心にいるアティーラは、まんざらでもない表情をしていた。彼女には女神ではなく邪神の素質があるのかもしれない。
「皆、慌てるなっ! 落ち着け」
一人の若き魔法使いが立ち上がる。堂々としながら、慌ただしい雰囲気を一人落ち着かせようと動いた。その様子をはたから見ていたヴィスとセーラは、うんうんと頷いている。何に頷いているのだろうか。
若き魔法使いは、堂々とアティーラの前に立つ。
「これは失礼しました。魔導ギルドへようこそ。今回はどういったごようけんーー」
若き魔法使いがアティーラに挨拶をしようとした時だった。
魔法使いやアティーラには感知できない速さで、鋭い何かが飛んできた。もちろん投げたのはヴィスだ。ヴィスはアティーラの服に向かってナイフのように鋭い何かを投げたようだ。飛んで消えたので何だったのかは本人にしか分からない。
その後、ヴィスはセーラに何かを言った。セーラは「うん」と頷いて、その場から去っていく。
ヴィスは、アティーラの様子を眺め、そして悪魔のような笑みを浮かべた。
「………………」
若い魔法使いが、アティーラのとある場所を見て、そして固まった。
「ねえ、どうしたの?」
アティーラは前かがみになりながら、若い魔法使いに尋ねる。それでも魔法使いはまだぼーっとしている。そして呟いた。
「揺れる二つのお山の頂上にサクランボ…………」
その呟きを聞いて、アティーラは自分の胸があらわになっていることに気が付いた。「ぐぎゃあ」と可愛らしくない声を上げて、胸を隠す。
その様子をはたから見ていたヴィスは、グッと拳を握り、ガッツポーズを決める。ちなみにアティーラの服があらわになったのもヴィスのせいである。
「師匠、服買ってきました。にしても、あれだけ、そのままでいいって言っておきながら、気づかれないように脱がすって、なかなかですね。最高ですよ師匠!」
「だろ、それより見てみろ。面白いことになるから」
セーラは黙って頷き、成り行きを見守ることにした。
「ちょ、見ないで、見ないでよ!」
「サクランボ…………チェリー……ぶはぁ!」
若い魔法使いには、壮大な鼻血を噴き出してその場に倒れた。どくどくと血が垂れ流れるけどその表情は若干嬉しそうだ。
「ちょ、ねえ、なんでいきなり倒れるのよっ!」
のちに、血の惨劇と呼ばれ、魔導ギルドで代々語り継がれることになるらしいのだが、それはまたどこかで……。
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