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第1話 ダイモーク卿
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「国王の守護闘士たるこの私に、よりによって決闘から逃げよ、というのですか」
青年は腰に帯びた伝来の剣の柄を握りしめ、やっとのことで怒気を静めながら問いを返した。
「そうだ」
戴冠式とそれに続く大祝宴後の深更、暗い室内で燭台の灯りを挟んで相対する青年と三人の貴族。
空間が硬質な緊張に満たされる。
青年の正面には、この度の革命で中心的役割を果たした貴族数人が椅子に掛けていた。誰もが青年と目を合わせようとはしない。
青年の名は、サー・チャールズ・ダイモーク。二十歳。
リンカシャーはスクリーヴズビーの領主にして、イングランド国王の守護闘士、つまり決闘代理人である。
彼の正面に座していたのは、新国王夫妻の即位に多大な功績を挙げ、南部国務長官の地位を与えられたシュロウズブリ伯爵チャールズ・タルボット。
南部国務長官とは、イングランド南部・ウェールズ・アイルランド・アメリカ植民地を統括し、かつ、ローマ・カソリック教会やヨーロッパムスリム国との外交を担当する重責であって北部国務長官よりも上席とされている。
シュロウズブリ伯爵は、今回の一連の政変にあたって中心的役割を果たした最大の功労者であった。
彼、そして彼とともにオランダへ新国王夫妻を迎えに赴いた六人は、のちに『不朽の七人』としてその名を歴史に刻んだ。
そのシュロウズブリ伯爵の右隣に位置を占めていたのは、新国王の親族で神聖ローマ帝国の伯爵位を有するオーバーカーク卿アンリ・ド・ナッサウ・ドウダーケルク。後に王室府侍従長、初代グランサム伯爵となる人物である。
シュロウズブリ伯爵の左側に座していたのは、前国王により常備軍司令官に任命されたにも関わらず、前国王を裏切って新国王の下へ走ったマールバラ伯爵ジョン・チャーチル。
彼の離反が政変の趨勢を決し、前国王は抵抗を諦めた。この『功績』により彼は枢密院顧問の地位とマールバラ伯爵位を得ている。
「国王陛下の決闘代理人たる私が、挑戦を受けておきながらそれから逃げるなど、卑怯以外のなにものとも思われますまい。国王陛下の名誉の問題となりましょう」
「いいや。そこはあくまで貴殿の問題とするのだ。国王陛下夫妻の名誉の問題にしてはならん」
ダイモーク卿は耳を疑った。シュロウズブリ伯は何を言っておられるのだ?
決闘代理人が決闘を回避すれば当然本人の名誉の問題になるのは避けられないではないか? だからこそ自分はなんとしても決闘に臨もう、そう言っているのに。
「分らんか? 国王陛下夫妻はあくまでも正々堂々決闘を受けるものと考えておられたが、守護闘士が勝手に決闘を避けた、そういうことにせよ。そう言っているのだ」
なんという……!
ダイモーク卿は絶句する。それでもなんとか声を絞り出した。
「今より五百八十年の昔、ロバート・マーミオン卿がスティーヴン王陛下によりイングランドの守護闘士に任じられタムワース荘を下賜されて以来、国王の守護闘士は国王陛下に成り代わり決闘の場に立つために存在してきたのです!」
ふん、と鼻を鳴らす音が聞こえた。
マールバラ伯が蔑みに目を細めて口を開く。
「言ってることはご立派だがな」
「その守護闘士とやらが実際に決闘を戦ったことなど、一度も無いではないか」
ダイモーク卿の顔から血の気が引いて強張る。
その様子を歯牙にもかけずマールバラ伯は続けた。
「実際のところ、守護闘士とやらが務めていたのは、ご治世の間にただ一度きりの戴冠式での座興、道化ではないか。その報奨に領地を与えられて上流階級に連なるなど、戦場で命を的に血を流している軍人からすれば噴飯ものよ。これしきの恥辱くらい引き受けてもまだ釣りがこよう」
ダイモーク卿の忍耐という名の堤防が決壊した。
「道化だとっ! よくぞ言ったな、この裏切り者風情が!」
ダイモーク卿の発した言葉は、撒かれた油に火矢を打ち込むようなものであった。
瞬時に燃え上がったマールバラ伯が、席を蹴って立ち上がる。
「真に国王たるべきお方と信じ、今上陛下にお味方した私に裏切者などとは! 貴様の方こそ、その忠誠はどこにある? 答えて見よ!」
「知りたくば見せて進ぜよう! この剣に賭けてな!」
両者が帯剣の柄に手をかけ抜き放とうとした刹那、室内に陶器の砕け散る音が響き渡った。
ぎょっとした二人が音のした方を見やると、壁際に置かれていた白磁の花瓶が粉々に砕けており、その下には先ほどまでシュロウズブリ伯の手にあった杖が転がっていた。
「痴れ者ども。両者揃って追放の憂き目に遭いたいのか?」
決して大きくも激しくもない口調だが、今やこの国の廷臣で最高の権力者となった伯爵の言葉は、燃え上がっていた炎を瞬時に凍り付かせた。
「ご両所とも、まぁまずは落ち着いて」
それまで特に発言のなかったオーバーカーク卿が場をなだめにかかる。
仏頂面のままマールバラ伯は席に掛けなおし、ダイモーク卿は口を堅く引き結んで足元を睨みつける。
いったん、場が収まったとみたオーバーカーク卿が口を開く。
「六百年の長きにわたって主君のために任じられていたお役目に、ダイモーク卿が誇りと責任を感じられるのはご無理もないことです」
「……」
「だが、だがしかし! ここはひとつその信念を曲げていただきたい。とりもなおさず、我らが国王陛下ご夫妻の御為にこそ、です」
「前国王陛下が民心を失い玉座を去られたといっても、この様な王権移譲はかってなかった課程なのです。新国王陛下ご夫妻にしても我らが議会にしても、残念ながらまだまだ盤石とは言い難い」
「特にスコットランドやアイルランドのカソリックどもは未だ前国王陛下を支持するもの少なからず」
「それに諸外国がどの様に反応するか。とりわけ、周辺諸国に包囲網を敷かれて劣勢のフランスが、数少ない盟友の前国王陛下の退位と、敵対する新国王陛下が登極するのを黙って見ているだろうか? 何を口実にどんな揺さぶりをかけてくるやも知れません」
諄々と説き伏せてくるオーバーカーク卿に、それでも、とダイモーク卿が反論しかける。
だが、オーバーカーク卿が重ねた次の言葉に、彼は答えることができなかった。
「いかに決闘とはいえ貴殿には、老婆を斬ることがお出来になるのですか?」
青年は腰に帯びた伝来の剣の柄を握りしめ、やっとのことで怒気を静めながら問いを返した。
「そうだ」
戴冠式とそれに続く大祝宴後の深更、暗い室内で燭台の灯りを挟んで相対する青年と三人の貴族。
空間が硬質な緊張に満たされる。
青年の正面には、この度の革命で中心的役割を果たした貴族数人が椅子に掛けていた。誰もが青年と目を合わせようとはしない。
青年の名は、サー・チャールズ・ダイモーク。二十歳。
リンカシャーはスクリーヴズビーの領主にして、イングランド国王の守護闘士、つまり決闘代理人である。
彼の正面に座していたのは、新国王夫妻の即位に多大な功績を挙げ、南部国務長官の地位を与えられたシュロウズブリ伯爵チャールズ・タルボット。
南部国務長官とは、イングランド南部・ウェールズ・アイルランド・アメリカ植民地を統括し、かつ、ローマ・カソリック教会やヨーロッパムスリム国との外交を担当する重責であって北部国務長官よりも上席とされている。
シュロウズブリ伯爵は、今回の一連の政変にあたって中心的役割を果たした最大の功労者であった。
彼、そして彼とともにオランダへ新国王夫妻を迎えに赴いた六人は、のちに『不朽の七人』としてその名を歴史に刻んだ。
そのシュロウズブリ伯爵の右隣に位置を占めていたのは、新国王の親族で神聖ローマ帝国の伯爵位を有するオーバーカーク卿アンリ・ド・ナッサウ・ドウダーケルク。後に王室府侍従長、初代グランサム伯爵となる人物である。
シュロウズブリ伯爵の左側に座していたのは、前国王により常備軍司令官に任命されたにも関わらず、前国王を裏切って新国王の下へ走ったマールバラ伯爵ジョン・チャーチル。
彼の離反が政変の趨勢を決し、前国王は抵抗を諦めた。この『功績』により彼は枢密院顧問の地位とマールバラ伯爵位を得ている。
「国王陛下の決闘代理人たる私が、挑戦を受けておきながらそれから逃げるなど、卑怯以外のなにものとも思われますまい。国王陛下の名誉の問題となりましょう」
「いいや。そこはあくまで貴殿の問題とするのだ。国王陛下夫妻の名誉の問題にしてはならん」
ダイモーク卿は耳を疑った。シュロウズブリ伯は何を言っておられるのだ?
決闘代理人が決闘を回避すれば当然本人の名誉の問題になるのは避けられないではないか? だからこそ自分はなんとしても決闘に臨もう、そう言っているのに。
「分らんか? 国王陛下夫妻はあくまでも正々堂々決闘を受けるものと考えておられたが、守護闘士が勝手に決闘を避けた、そういうことにせよ。そう言っているのだ」
なんという……!
ダイモーク卿は絶句する。それでもなんとか声を絞り出した。
「今より五百八十年の昔、ロバート・マーミオン卿がスティーヴン王陛下によりイングランドの守護闘士に任じられタムワース荘を下賜されて以来、国王の守護闘士は国王陛下に成り代わり決闘の場に立つために存在してきたのです!」
ふん、と鼻を鳴らす音が聞こえた。
マールバラ伯が蔑みに目を細めて口を開く。
「言ってることはご立派だがな」
「その守護闘士とやらが実際に決闘を戦ったことなど、一度も無いではないか」
ダイモーク卿の顔から血の気が引いて強張る。
その様子を歯牙にもかけずマールバラ伯は続けた。
「実際のところ、守護闘士とやらが務めていたのは、ご治世の間にただ一度きりの戴冠式での座興、道化ではないか。その報奨に領地を与えられて上流階級に連なるなど、戦場で命を的に血を流している軍人からすれば噴飯ものよ。これしきの恥辱くらい引き受けてもまだ釣りがこよう」
ダイモーク卿の忍耐という名の堤防が決壊した。
「道化だとっ! よくぞ言ったな、この裏切り者風情が!」
ダイモーク卿の発した言葉は、撒かれた油に火矢を打ち込むようなものであった。
瞬時に燃え上がったマールバラ伯が、席を蹴って立ち上がる。
「真に国王たるべきお方と信じ、今上陛下にお味方した私に裏切者などとは! 貴様の方こそ、その忠誠はどこにある? 答えて見よ!」
「知りたくば見せて進ぜよう! この剣に賭けてな!」
両者が帯剣の柄に手をかけ抜き放とうとした刹那、室内に陶器の砕け散る音が響き渡った。
ぎょっとした二人が音のした方を見やると、壁際に置かれていた白磁の花瓶が粉々に砕けており、その下には先ほどまでシュロウズブリ伯の手にあった杖が転がっていた。
「痴れ者ども。両者揃って追放の憂き目に遭いたいのか?」
決して大きくも激しくもない口調だが、今やこの国の廷臣で最高の権力者となった伯爵の言葉は、燃え上がっていた炎を瞬時に凍り付かせた。
「ご両所とも、まぁまずは落ち着いて」
それまで特に発言のなかったオーバーカーク卿が場をなだめにかかる。
仏頂面のままマールバラ伯は席に掛けなおし、ダイモーク卿は口を堅く引き結んで足元を睨みつける。
いったん、場が収まったとみたオーバーカーク卿が口を開く。
「六百年の長きにわたって主君のために任じられていたお役目に、ダイモーク卿が誇りと責任を感じられるのはご無理もないことです」
「……」
「だが、だがしかし! ここはひとつその信念を曲げていただきたい。とりもなおさず、我らが国王陛下ご夫妻の御為にこそ、です」
「前国王陛下が民心を失い玉座を去られたといっても、この様な王権移譲はかってなかった課程なのです。新国王陛下ご夫妻にしても我らが議会にしても、残念ながらまだまだ盤石とは言い難い」
「特にスコットランドやアイルランドのカソリックどもは未だ前国王陛下を支持するもの少なからず」
「それに諸外国がどの様に反応するか。とりわけ、周辺諸国に包囲網を敷かれて劣勢のフランスが、数少ない盟友の前国王陛下の退位と、敵対する新国王陛下が登極するのを黙って見ているだろうか? 何を口実にどんな揺さぶりをかけてくるやも知れません」
諄々と説き伏せてくるオーバーカーク卿に、それでも、とダイモーク卿が反論しかける。
だが、オーバーカーク卿が重ねた次の言葉に、彼は答えることができなかった。
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