浮気な彼氏

月夜の晩に

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【浮気な彼氏#2-2】

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その日の夜。 会社の上司に電話して、すみません会社辞めますと宣言した。



『えっ何で辞めちゃうの!?俺が嫌だから!??』



めちゃくちゃ上司が慌てているのが、申し訳ないんだけどちょっとだけ面白かった。



「あ、違うんです、本当一身上の都合っていうか・・本当、突然ですみません」


それじゃ、と電話を切ろうとしたら、ちょっと待って!!!と上司の声が食い込んできた。



『引っ越して、どうすんの?仕事は?家は?』


「仕事はデザイン関係のことやろうかなって・・ネットで前からちょこちょこ注文貰ってたから、それに本腰いれれば生活費くらいはどうにかなりそうです。

それに家は・・全然。決めてないんですけど、どっか空気の綺麗なとこでのんびりしたいなって。これから探すんですけどね・・」



って何を僕は喋っちゃってるんだろう。誰かに聞いて欲しかったのかな。


上司の声に、ちょっだけホッとしちゃってるもんな。


『じゃ、じゃあさ!俺、実は東北の方で旅館一軒持ってんだけど、そこの一室に住まない?!君なら無料で良いから!!』


「え?良いです・・なんかそれこわいし・・」


『怖くない怖くない!じゃあさ、その部屋の管理人!ってことで、適当にお掃除とかしててくれたら、良いし!住み込みバイトってことで!どう!?ね!??』
住み込みバイト、かあ・・。それなら良いかな・・?


どうせ行くアテ、ないし。


それならということで上司のお言葉に甘えさせてもらうことになった。



よろしくお願いしますと答えた時の上司の喜び様たるや、すごいものだったけれど。




通話を終える。 上司にLINEの連絡先教えたからさっそくメッセージがあれこれきた。


『なんか困ったことあったら言ってね』 『お金は?足りなくなったら遠慮なく良いなよ』


とかいろいろ。


この人なんだかんだと他の部下に慕われてはいたもんな。




ウザいなあと思ったりして、ちょっと悪かったかな。
苦笑しつつ返信をした。



ふと目に入った彼とのトークルーム。ブロックはもちろんしたままだけど、トークルームの削除はずっと出来ないまま。






続く
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