スマフォ画面0.001ミリ差の恋

丹波 新

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二章 超AIの大活躍

27話 次なるゲーム大乱戦バトルリング

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「それでは三本勝負、第二戦と行こうではないか……」

コズミックシューティングスターのソフトを棚に片付けていく来ヶ谷部長。

「もう二戦ですか? 少しデレデーレにも休みを……」

「? 超AIは疲れを感じるものなのか?」

オレの問いにそう返す来ヶ谷部長、そいえばそういうことを検証したことはなかった。

(……疲れない、眠らないが、超AIのコンセプトだったな)

「行けるかデレデーレ」

彼女の選択に身を委ねようと思うオレであった。

『全然いけますよ!』

「では、次なる勝負のソフトを探す。しばし待たれよ」

――ガサゴソガサゴソと戸棚を弄りこれでもないこれでもないと来ヶ谷部長が次のゲームのソフトを探す。

「部長! 動画配信の方しちゃってもいいでしょうか!?」

部室中に響き渡る大きな声で喋りかけたのは副部長の目頭しどう先輩だった。どうやら先ほどのデレデーレのプレイ動画を録画していたため編集作業をしていたのだが、たった今それが終わりを告げた合図だった。

「オレに訊かず彼女にも聞いてくれ、動画の著作権は彼女にある」

しぶしぶ席を立ち、デレデーレのいるモニターへ向かおうとした目頭先輩だったが、、、

『待ってください私はこっちです』

「む、いつの間に……」

デレデーレは部室のパソコンを自在に行き来できる。それはまるでインターネットの無線ランのように電波移動し、好きなモニターへと向かうことが出来るのだ。さすがはインターネットのシステムを基に作り上げられただけのことはある。目頭副部長は来訪者の姿を見て座り直す。

「あの~~そのプレイ動画アップする前に、私にも見せてもらえませんか?」

デレデーレは目頭副部長のモニターで頼みごとをしていた。

「ああ、そうだな。分かった見せよう」

カタカタカタカタとキーボドを打っていく目頭副部長。

そしてオープニングから見始めるデレデーレ。

『…………ノーカットにしましたよね』

「ああ、もちろん」

自分のプレイ映像が今全世界に発信されようとしているのに顔色一つ変えないデレデーレ。何と言うか羞恥心の欠片もないのだろうか? ないんだろうなぁ~~、だって満面の笑みでゲームを終わらせたし、プレイ映像には恥じる場面は一切ないはずだから。

「よし!! あった! あったぞ!」

戸棚から一本のゲームを取り出した来ヶ谷部長が騒いでいた。

「今度はどんなゲームなんです」

オレは恐る恐るゲームの内容を訊いてみた。

「格闘シミュレーション、いわゆる格ゲーだ」

「――――部長さっきも思ったんすけど、マジっすね」

前渡とうやがそう言うなら、よほど難しいゲームに違いない。

「それもOBが作ったゲームなんですか?」

「ああ、その通りだ」

「試しにプレイさせてもらっても、、、」

「ああ! もちろんいいよ」

パッケージと思われるケースを開き、中のソフトを取り出して、セッティングする来ヶ谷部長。ゲームのアイコンがモニター内に表示され、それをマウスでクリックする。すると、大乱戦バトルリングというタイトルがモニター画面いっぱいに表示されていく。

ゲーム画面内のキャラクター選択というただ一つのアイコンをクリックする。

そうすると12体ほどのキャラクターが表示され選択画面に切り替わる。

「ちょっと貸してごらん」

来ヶ谷部長がマウスを攫う。そしてマウスで奇怪な行動をとると、13体目のキャラクターがキャラ戦ランダム欄に映し出された。

「何ですかこれ……隠しキャラ?」

「そうそう、いいからこいつを敵として残りのキャラクターから選んで戦ってみてくれ」

オレでも格ゲーは経験したことが無いわけではない。あるにはあるがのめり込むほどではなかっただけ、それでも上の下ぐらいの実力はあるつもりでいたのだが、、、

『――レディ! ファイ!』

隠しキャラは尋常ならざる動きでオレを翻弄し瞬殺してきた。しかも二戦連取でだ。

(一ダメージも与えられなかったことが悔しい……これが次のゲーム……けどデレデーレなら勝てるはず)

オレの感想はただそれだけで、まぁデレデーレなら何とかするでしょくらいの気持ちでいた。
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