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一章 超AIとの大生活

7話 ホームルームのあと

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オレは5時間目、6時間目を無事終えた。
昼寝していたわけではないぞ、しようとしてもデレデーレに止められた。ポケットに入れてたスマートフォンのバイブレショーンが大変なことになっていたのだ。一瞬壊れたかと思ったねアレは、それぐらいブルブルとではなくズシズシと来ていた。

午後のホームルームも終えてようやく一日の学業生活を終えたと実感する。

(はぁ~~、、、とにかく眠い…………)

これに限る。
しかし、眠るわけにはいかなかった。

(そうだぁ~~行くところがあったんだ)

今日は大事なデレデーレのバースデーこれからコンピューター研究部へ行って自慢してこなければ、、、

(帰り支度をとっとと済ませよう)

「おい、お~~い」

「誰かを呼ぶ声が聞こえた」

「誰かじゃねーよ、暁ケンマお前を呼んでるんだよ」

「ああ、そうなの? で何か用?」

「なぁ~~に、ちょっとした疑問があってね。お前のスマフォの話だよ」

「その前に名乗れよ。誰ともわからない相手と話したくなんてないぞ……」

「お前!? オレのこと知らないのかよ」

「知らないよ。知ってるのは顔とスポーツが得意ってことくらいだな」

「しょうがないなぁ~~オレは松村キンタだよ。天才児には後ろの席のクラスメートの顔と名前も、覚えてもらう余裕もないのかねぇ~~、あ~~やだやだ」

(この反応は体育会系だな)

「――用があるなら手短に頼む」

オレは急かした。

「はいはいわかりましたよっと、実はお前のスマートフォンなんだけど、5時間目も、6時間目もずっと鳴りっぱなしだったけど、大丈夫か?」

「大丈夫だ。問題ない、電話がかかって来ていただけだ」

オレは帰り支度をしながら話を続ける。机の中の教科書もノートも全部鞄の中に入れていく。

「電話ねぇ~~ひょっとして彼女からだとか~~」

「まぁ、そんなところだ」

「………………………………か、彼女だと」

しばしの沈黙を置いて、真顔の村松キンタが豹変した。

「それがどうした?」

「ぜひ女の子を紹介してください! 師匠!」

「嫌だ」

「そんなこと言わないで! ね! ラブ師匠」

「誰がラブ師匠だ。言っとくけどオレの彼女は怖いぞ。授業中という二時間くらいまで電話してくるヤンデレラだ」

「ま、マジっすか……?」

松村キンタは少し引き気味だった。対するデレデーレの反応を見ると、

『ひどいです! 人をヤンデレ扱いして、眠りそうなケンマ様を起こし続けていただけなのに……』

いまにもぐすんと泣き出しそうな顔をしていた。だからオレはスマフォにこう打っておいた。

――今日はパフェをおごってやろう。

『私は食べられないじゃないですか!』

スマフォ上に文字列が浮かび上がる。何気にラブメーターが50から49に下がっていた。

(あっ好感度が……しまったなぁ)

「大丈夫なのかヤンデレをほっておいて……」

「ああ、心配ない、この時期になるとかまってほしくなるだけみたいなんだ」

「この時期ってことは、去年からの付き合いか!?」

いらぬ誤解を招いてしまったみたいだ。まぁいいかと思うオレ。

「――くっそ~~! せいぜい幸せになれよコンチキショウがーーーー!!」

勢い任せに松村キンタは教室からタッタッと小走りで出ていった。

「……荷物も持たずに出ていくなんて、やはり体育会系の思考は読み取れないなぁ」

『私が思うに、単純に悔しいだけだと思いますけど……』

というデレデーレの一文に気づいたのは教室から廊下へ出てからの後だった。
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