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第十章 青空を見るための死力を尽くした共闘
第538話 魔界化の真の目的
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「さぁ、スカルソルジャー達よ戦え」
ボランデスカールの指示のもと、スカルソルジャーは動き出す。
それを迎え撃つのがたった50人ほどの戦士たち。
「極大魔王……」
ロードは息を飲んでいた。
「ほう、聞いたことがあるそぶりだな」
ボランデスカールが両手を下げて言って来た。
「……………………」
ロードは俯いて思い出す。
◇ ◇ ◇ ◇
最後の砦。
皆とミハニーツが居たときだった。
「会議は無事終わったかい」
ハズレが言う。
「まぁ、ある程度の自己紹介みたいな感じだった」
ロードが言う。
「ミハニーツさんはどうだったの?」
スワンが疑うことを知らない目をして訊いてくる。
「フン」
話しかけるなというサインだった。
「そう言えばミハニーツ、大魔王を13体倒したと言っていたが、本当か?」
「本当……あと極大魔王を一体倒してる」
「きょくだいまおう?」
「大魔王より上の存在のことです」
話してくれたのはドノミだった。
「そもそも大魔王ってのは強いのか?」
グラスが訊く。
「大魔王っていうのは強さで決まる者じゃなくて、秘宝のレベルに応じて決まる」
「秘宝のレベル?」
「つまり言うとね、五大秘宝の内、二つでも使う能力があれば大魔王として呼ばれる」
「ごだいひほう?」
「秘宝玉、秘宝冠、秘宝具、とあと二つは分からないけど、秘宝を二つ使うことが出来ると大魔王とよばれる」
「例えば秘宝冠ってどんな力なんだ?」
ブケンが訊く。
「さぁ、私が大魔王に関して知っているのはそれくらい」
「だったら極大魔王は三つ以上使いこなせる者か?」
ロードが訊く。
「違う。極大魔王はある異世界を魔界化させた者が呼ばれる境地」
「魔界化……」
「例えば何もない荒野にしたり、魔力が満ちていたり、紫色の雲が世界を覆ったり、そう言う偉業を成し遂げたとき極大魔王と呼ばれている」
「極大魔王」
◆ ◆ ◆ ◆
「この地を魔界化させるということか?」
ロードが訊く。
「ほう、そこまで理解して挑んできていたか……ならば大魔王としての我が力も分かるだろう。秘宝玉、秘宝冠、それが我が力……見ていたぞ。眷属使魔を通しこの秘宝冠でお前たちがどういう能力を使い、どう戦うのか……」
大魔王が頭の王冠を指し示す。その指はいつの間にか再生していた。
「――ミチル!」
青い剣がボランデスカールの背後から、頭を狙い秘宝冠を奪取した。
「――――!?」
ボランデスカールの元から秘宝冠は奪われた。
「これでもう眷属使魔の見ている景色は見えないはず――――!?」
その時、秘宝冠がロードの手から消え去った。そしてボランデスカ―ルの頭に戻る。
「貴様、知らないのか? 秘宝は奪われたとしても所有者が望めば帰ってくるのだ。今ようにな」
「くっ――――道の秘宝玉!」
ロードは形にすら成っていない秘宝玉を出現させた。秘宝玉の力を最大まで引き出そうとしていた。
「――――!? そうか貴様、半人前か……」
「何だと?」
「現に見てみろ。我が秘宝玉は宝石のように黒く輝いている。それに比べて貴様の秘宝玉はまだ未完成だ。そんな小さな力で大魔王には決して勝てないぞ」
(半人前……確かにそうだ)
(皆そうだった。オハバリもアマノさんもグラスもハズレもブケンも……)
(皆秘宝玉の形は出来ていた。透明色だったけど輝いていた)
(なのになぜオレだけこんな魂のような秘宝玉なんだ)
(皆と一体何が違うんだ? そうずっと考えていた)
(目の前にいる魔王まで秘宝玉を完成させている。なのにオレはまだ未完成)
(最初の一撃も軌道読みも極体も回復も出来るのに形になる方法が分からない)
(ダメなのか? この秘宝玉じゃあ大魔王には勝てないのか)
「――って何を弱気になっている!? 例え秘宝玉が形になっていなくたって戦えるんだ! それでいいじゃないか!?」
「良く言った! その気合だけでも大魔王に匹敵する力があるかもな」
ロードの発言にシルベがやって来ていた。
「召喚の秘宝玉か……」
「眷属使魔を通してあたしの力を見ていただって、なら防ぎ切ってみなよあたしの召喚を――」
シルベが大魔王に戦いを挑もうとしていた。
「相手にとって不足なし」
大魔王もその決闘に応じようとしていた。
ボランデスカールの指示のもと、スカルソルジャーは動き出す。
それを迎え撃つのがたった50人ほどの戦士たち。
「極大魔王……」
ロードは息を飲んでいた。
「ほう、聞いたことがあるそぶりだな」
ボランデスカールが両手を下げて言って来た。
「……………………」
ロードは俯いて思い出す。
◇ ◇ ◇ ◇
最後の砦。
皆とミハニーツが居たときだった。
「会議は無事終わったかい」
ハズレが言う。
「まぁ、ある程度の自己紹介みたいな感じだった」
ロードが言う。
「ミハニーツさんはどうだったの?」
スワンが疑うことを知らない目をして訊いてくる。
「フン」
話しかけるなというサインだった。
「そう言えばミハニーツ、大魔王を13体倒したと言っていたが、本当か?」
「本当……あと極大魔王を一体倒してる」
「きょくだいまおう?」
「大魔王より上の存在のことです」
話してくれたのはドノミだった。
「そもそも大魔王ってのは強いのか?」
グラスが訊く。
「大魔王っていうのは強さで決まる者じゃなくて、秘宝のレベルに応じて決まる」
「秘宝のレベル?」
「つまり言うとね、五大秘宝の内、二つでも使う能力があれば大魔王として呼ばれる」
「ごだいひほう?」
「秘宝玉、秘宝冠、秘宝具、とあと二つは分からないけど、秘宝を二つ使うことが出来ると大魔王とよばれる」
「例えば秘宝冠ってどんな力なんだ?」
ブケンが訊く。
「さぁ、私が大魔王に関して知っているのはそれくらい」
「だったら極大魔王は三つ以上使いこなせる者か?」
ロードが訊く。
「違う。極大魔王はある異世界を魔界化させた者が呼ばれる境地」
「魔界化……」
「例えば何もない荒野にしたり、魔力が満ちていたり、紫色の雲が世界を覆ったり、そう言う偉業を成し遂げたとき極大魔王と呼ばれている」
「極大魔王」
◆ ◆ ◆ ◆
「この地を魔界化させるということか?」
ロードが訊く。
「ほう、そこまで理解して挑んできていたか……ならば大魔王としての我が力も分かるだろう。秘宝玉、秘宝冠、それが我が力……見ていたぞ。眷属使魔を通しこの秘宝冠でお前たちがどういう能力を使い、どう戦うのか……」
大魔王が頭の王冠を指し示す。その指はいつの間にか再生していた。
「――ミチル!」
青い剣がボランデスカールの背後から、頭を狙い秘宝冠を奪取した。
「――――!?」
ボランデスカールの元から秘宝冠は奪われた。
「これでもう眷属使魔の見ている景色は見えないはず――――!?」
その時、秘宝冠がロードの手から消え去った。そしてボランデスカ―ルの頭に戻る。
「貴様、知らないのか? 秘宝は奪われたとしても所有者が望めば帰ってくるのだ。今ようにな」
「くっ――――道の秘宝玉!」
ロードは形にすら成っていない秘宝玉を出現させた。秘宝玉の力を最大まで引き出そうとしていた。
「――――!? そうか貴様、半人前か……」
「何だと?」
「現に見てみろ。我が秘宝玉は宝石のように黒く輝いている。それに比べて貴様の秘宝玉はまだ未完成だ。そんな小さな力で大魔王には決して勝てないぞ」
(半人前……確かにそうだ)
(皆そうだった。オハバリもアマノさんもグラスもハズレもブケンも……)
(皆秘宝玉の形は出来ていた。透明色だったけど輝いていた)
(なのになぜオレだけこんな魂のような秘宝玉なんだ)
(皆と一体何が違うんだ? そうずっと考えていた)
(目の前にいる魔王まで秘宝玉を完成させている。なのにオレはまだ未完成)
(最初の一撃も軌道読みも極体も回復も出来るのに形になる方法が分からない)
(ダメなのか? この秘宝玉じゃあ大魔王には勝てないのか)
「――って何を弱気になっている!? 例え秘宝玉が形になっていなくたって戦えるんだ! それでいいじゃないか!?」
「良く言った! その気合だけでも大魔王に匹敵する力があるかもな」
ロードの発言にシルベがやって来ていた。
「召喚の秘宝玉か……」
「眷属使魔を通してあたしの力を見ていただって、なら防ぎ切ってみなよあたしの召喚を――」
シルベが大魔王に戦いを挑もうとしていた。
「相手にとって不足なし」
大魔王もその決闘に応じようとしていた。
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