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第十章 青空を見るための死力を尽くした共闘
第537話 対決! 大魔王ボランデスカール
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勇者ロードは大魔王ボランデスカールに戦いを挑む。
「やぁーーーー!!」
青い剣を一薙ぎして岩をも切断する飛ぶ斬撃を与える。
しかし、大魔王の受け身として構えた骨の剣は切断されたが、大魔王自身には何も効かなかった。
「カタカタカタカタ――――今何かしたか?」
折られた骨の剣を捨て、新たにスカルソルジャーを使って骨の剣を作り出すボランデスカール。
(そんなバカな――――岩をも切り裂く一撃だぞ――――これじゃあゴワドーン戦の再現じゃないか)
かつて硬すぎて攻撃が通らなかった魔王のことを思い出す。
今度はボランデスカールが動き出した。骨の足で地面を蹴ってロードの懐に潜り込む。そして一撃。
ロードはこの攻撃を赤い剣と青い剣をクロスさせることで受け止めたが、あまりの力強さに青い剣を捨て、両手を使って赤い剣で受け止めることにした。
(こいつ――――片手で剣を振ってるだけだというのになんて力だ)
刹那の瞬間ロードは見た。ボランデスカールのもう一つの骨の手の指先が発射されるのを、
ロードは瞬時に距離を取り発射された骨の指先を赤い剣で弾き返した。これで一安心した。
「何を安心している? まだ攻撃は死んでいないぞ」
ロードの頭蓋を貫かんとする躱したはずの骨の指先が狙い撃ってきた。ロードは赤い剣を持って弾く。弾き続ける。
「ほう、なかなかやるではないか――――とでも言うと思ったか?」
残りの9本の指先をロードに向けるボランデスカール、そして骨の指先が発射される。
「――――軌道読み!!!?」
ロードは全ての骨の指先の動きを読んだ。読んで避けて躱して弾いて、しかし敵もさるもの当然この能力を直ぐに看破した。
「ほう。貴様、未来予知に等しい能力を持っているようだな」
ボランデスカールは指先を操作し、ロードの力を分析していく。
「くっ――――だから何だって言うんだ!」
ロードはこれ以上、弾いたり、躱したりしても情勢は変わらないと睨み、前に出る。
(とにかく一撃与えよう)
ボランデスカールの懐に入ると赤い剣を振って、攻撃するロード。
「極体!」
さらに身体能力を向上させる黄色いオーラを剣を握る両手に張り巡らせた。
(これが効かなければ次は――――!?)
ロードは刹那の瞬間禍々しい殺気を感じた。
懐から引かざる負えないほど強烈な怯えが、そして恐怖が襲い掛かって来た。
ロードだけではないその場に居た戦士たちも感じ取って後ろへ下がる。
「お前の相手は我にあらず。我が指先なり……」
ボランデスカ―ルが静かに告げる。
「土遁!!」
土の壁が出現して、ロードの背後から襲い掛かって来た骨の指先が埋め込まれた。
「ロード殿、一人で戦おうとするな! 拙者たちも居る!」
忍者ブパイが言う。
「ありがとう」
ロードが庇ってくれたことに感謝する。
そのよそ見が命取り、ボランデスカールは骨の剣を投げ放った。狙いはロードの命。
それはもう既に避けられる距離ではなかった。かと言って、防御できる距離でもない程、接近していた。
しかし、その骨の剣は昆虫人ビートルの両腕の腕力に押し出されて軌道を変えた。そうすることで、剣の軌道を変えた。
「オレたちも参戦していいよな!」
昆虫人ビートルが言う。
「ああ、共に大魔王を倒そう!」
共闘を申し分ない助力としてロードは受け取った。
「火炎車輪!」
疑宝玉使いのグルンが車輪を現して、車輪を転がして攻撃していく。
スカルソルジャーから骨の剣を作ったボランデスカールは軽く受け止めるだけだった。
「今だ!」
グルンが叫ぶ。
マグマンが口からマグマを噴き出す。グレイが触手で大魔王を捉える。ヴァーエンが弓矢のシールで矢を放つ。ターカウスが腕からガトリングを撃ち込む。カミージが雷撃を放つ。などなど周りからそう攻撃を食らうボランデスカール。それぞれの攻撃がボランデスカールに直撃するが、
(これで倒せる敵ではない)
そう感じ取ったロードは先ほどの殺気が消えていることに気が付き、
(来る――――後ろ! スカルソルジャーの中から骨の剣が貫いてくる)
ロードは軌道読みで見た。未来を逆手に取って極体で飛んできた骨の剣を掴み取った。
そして、骨の剣をボランデスカールに突き返した。
その時ロードは見た。スカルソルジャーに紛れたボランデスカ―ルの姿が消えて、その場にスカルソルジャーが現れるのを、
今度異様な気配を感じたのは後ろだった。
(どうやら、ここに立っているスカルソルジャーはただの見物人ではないな?)
(恐らく、奴はスカルソルジャーと限定的に居場所を入れ替える能力を持っている)
(まずい攻撃は全てスカルソルジャーと転移してやり過ごしている)
(これがボランデスカールの能力、骨の秘宝玉か――)
「何が永遠の命だ! お前は皆を騙してる! 今もこうやって自分の代わりに攻撃を受けさせて、好き勝手に命を使っているじゃないか!?」
ロードが本音を言う。
「こいつらは我が部下、人間だったころは約束したが、スカルソルジャーは我が手足のようなもの、そもそも取引など、我が人間とすると思うか?」
「貴様……」
「それより頭上を見よ。もうすぐだ。もうすぐこの地は魔界化する。最後の砦ホーウッドを落とせば我は極大魔王になれるのだ!」
頭上の紫色の空を眺めながら手を広げるボランデスカール。
「――――!? 極大魔王だと!?」
ロードは少しだけ聞いたことがある用語に耳を傾けた。
「やぁーーーー!!」
青い剣を一薙ぎして岩をも切断する飛ぶ斬撃を与える。
しかし、大魔王の受け身として構えた骨の剣は切断されたが、大魔王自身には何も効かなかった。
「カタカタカタカタ――――今何かしたか?」
折られた骨の剣を捨て、新たにスカルソルジャーを使って骨の剣を作り出すボランデスカール。
(そんなバカな――――岩をも切り裂く一撃だぞ――――これじゃあゴワドーン戦の再現じゃないか)
かつて硬すぎて攻撃が通らなかった魔王のことを思い出す。
今度はボランデスカールが動き出した。骨の足で地面を蹴ってロードの懐に潜り込む。そして一撃。
ロードはこの攻撃を赤い剣と青い剣をクロスさせることで受け止めたが、あまりの力強さに青い剣を捨て、両手を使って赤い剣で受け止めることにした。
(こいつ――――片手で剣を振ってるだけだというのになんて力だ)
刹那の瞬間ロードは見た。ボランデスカールのもう一つの骨の手の指先が発射されるのを、
ロードは瞬時に距離を取り発射された骨の指先を赤い剣で弾き返した。これで一安心した。
「何を安心している? まだ攻撃は死んでいないぞ」
ロードの頭蓋を貫かんとする躱したはずの骨の指先が狙い撃ってきた。ロードは赤い剣を持って弾く。弾き続ける。
「ほう、なかなかやるではないか――――とでも言うと思ったか?」
残りの9本の指先をロードに向けるボランデスカール、そして骨の指先が発射される。
「――――軌道読み!!!?」
ロードは全ての骨の指先の動きを読んだ。読んで避けて躱して弾いて、しかし敵もさるもの当然この能力を直ぐに看破した。
「ほう。貴様、未来予知に等しい能力を持っているようだな」
ボランデスカールは指先を操作し、ロードの力を分析していく。
「くっ――――だから何だって言うんだ!」
ロードはこれ以上、弾いたり、躱したりしても情勢は変わらないと睨み、前に出る。
(とにかく一撃与えよう)
ボランデスカールの懐に入ると赤い剣を振って、攻撃するロード。
「極体!」
さらに身体能力を向上させる黄色いオーラを剣を握る両手に張り巡らせた。
(これが効かなければ次は――――!?)
ロードは刹那の瞬間禍々しい殺気を感じた。
懐から引かざる負えないほど強烈な怯えが、そして恐怖が襲い掛かって来た。
ロードだけではないその場に居た戦士たちも感じ取って後ろへ下がる。
「お前の相手は我にあらず。我が指先なり……」
ボランデスカ―ルが静かに告げる。
「土遁!!」
土の壁が出現して、ロードの背後から襲い掛かって来た骨の指先が埋め込まれた。
「ロード殿、一人で戦おうとするな! 拙者たちも居る!」
忍者ブパイが言う。
「ありがとう」
ロードが庇ってくれたことに感謝する。
そのよそ見が命取り、ボランデスカールは骨の剣を投げ放った。狙いはロードの命。
それはもう既に避けられる距離ではなかった。かと言って、防御できる距離でもない程、接近していた。
しかし、その骨の剣は昆虫人ビートルの両腕の腕力に押し出されて軌道を変えた。そうすることで、剣の軌道を変えた。
「オレたちも参戦していいよな!」
昆虫人ビートルが言う。
「ああ、共に大魔王を倒そう!」
共闘を申し分ない助力としてロードは受け取った。
「火炎車輪!」
疑宝玉使いのグルンが車輪を現して、車輪を転がして攻撃していく。
スカルソルジャーから骨の剣を作ったボランデスカールは軽く受け止めるだけだった。
「今だ!」
グルンが叫ぶ。
マグマンが口からマグマを噴き出す。グレイが触手で大魔王を捉える。ヴァーエンが弓矢のシールで矢を放つ。ターカウスが腕からガトリングを撃ち込む。カミージが雷撃を放つ。などなど周りからそう攻撃を食らうボランデスカール。それぞれの攻撃がボランデスカールに直撃するが、
(これで倒せる敵ではない)
そう感じ取ったロードは先ほどの殺気が消えていることに気が付き、
(来る――――後ろ! スカルソルジャーの中から骨の剣が貫いてくる)
ロードは軌道読みで見た。未来を逆手に取って極体で飛んできた骨の剣を掴み取った。
そして、骨の剣をボランデスカールに突き返した。
その時ロードは見た。スカルソルジャーに紛れたボランデスカ―ルの姿が消えて、その場にスカルソルジャーが現れるのを、
今度異様な気配を感じたのは後ろだった。
(どうやら、ここに立っているスカルソルジャーはただの見物人ではないな?)
(恐らく、奴はスカルソルジャーと限定的に居場所を入れ替える能力を持っている)
(まずい攻撃は全てスカルソルジャーと転移してやり過ごしている)
(これがボランデスカールの能力、骨の秘宝玉か――)
「何が永遠の命だ! お前は皆を騙してる! 今もこうやって自分の代わりに攻撃を受けさせて、好き勝手に命を使っているじゃないか!?」
ロードが本音を言う。
「こいつらは我が部下、人間だったころは約束したが、スカルソルジャーは我が手足のようなもの、そもそも取引など、我が人間とすると思うか?」
「貴様……」
「それより頭上を見よ。もうすぐだ。もうすぐこの地は魔界化する。最後の砦ホーウッドを落とせば我は極大魔王になれるのだ!」
頭上の紫色の空を眺めながら手を広げるボランデスカール。
「――――!? 極大魔王だと!?」
ロードは少しだけ聞いたことがある用語に耳を傾けた。
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