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第十章 青空を見るための死力を尽くした共闘
第526話 スカルワイバーンとその狙いは?
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骨の根城・玉座の間。
ボランデスカールは憤慨していた。
「おのれ! おのれ! おのれ! 我が最強の眷属使魔スカルサウザンドをよくも倒してくれたな! 人間共! こうなれば総力戦だ! 我が根城まで招き皆骨にしてやろう」
大魔王ボランデスカールは窓の外を見ていた。
◆ ◆ ◆ ◆
何もない丘。
今まさにロード隊が指揮官を失ったスカルソルジャー達を掃討していた。
「眷属使魔は倒れた! 大魔王もいない! このまま押し切れば生き残れるぞ!」
ロードがあたふたするスカルソルジャーを斬りつけながら叫ぶ。
「追撃だ追撃! 今がチャンス! 奴らは指揮系統を失って混乱してるぞ!」
ハズレは炎の剣をスカルソルジャーの核に突き刺していき倒していく。
「水分補給がしたいところだけどみんな頑張って! この20万を今倒しておくことは大きいから!」
スワンは自分の飲み水を使ってでもスカルソルジャーを倒していく。
「死にたくねーならむしろ戦え! 敵がわなわなしてる今が畳みかけ時だぞ!」
グラスが15本の短剣を正確に、それぞれ15体のスカルソルジャーの核に突き刺していく。
「皆さん! ここで数を減らしましょう! そして次の戦いへつなげるんです!」
ドノミが演舞のように鉄棒を振り回しながら戦闘している。
その時だった。
「カタカタカタカタ」
歯と歯がカチカチと鳴る音がした。
遠方から現れたのはスカルワイバーンである。その両翼で勢いよくこちらに近づいてくる。
(またあの空飛ぶガイコツか)
(眷属使魔……現れた理由は統率力のなくなったスカルソルジャーの軍をまとめ上げる為か?)
(この時間とここまでの皆の戦績でおよそ10000ソルジャーは倒せたはずだ)
(向こうはまだ190000体これを指揮られるとまずい。早々に倒さなくては)
その時、スカルワイバーンの左翼が爆発した。そしてスカルソルジャーの軍団の中へ落ちて行く。
(今の爆発は!?)
ロードがスカルワイバーンを見送っていると背後から仲間が声を掛けて来た。
「アレにつけていた発信機の刻印を爆発させました。もう、アレのおかげで根城も分かりましたしともに倒しましょう」
発信機の秘宝玉所有者のギネが傍に立っていた。
「来るよ! 骨のワイバーンが――」
もう一人ロードの背中に隠れるようにしていたメイビスが言う。
スカルワイバーンはスカルソルジャーの骨を使い爆発した左翼を再生させた。
そして、スカルソルジャーを5体ほど口の中に含み、骨の矢を射出する。
「シルベさん! 死ぬ未来が見えた――ソン、ヤドリック、デガラ、グルン、ガララ、メメ、を転移させて! あの矢に狙われてる!」
メイビスが占いの結果を伝えていた。
「はいはいよ~~~~」
シルベは今言われた名前の持ち主たちの位置を正確に把握し、ロードの元へ転移させる。
「えっと! ロードさんは追撃して来る骨の矢を撃ち落として! 全部!」
メイビスが水晶玉を見ながら叫ぶ。
「皆伏せろ! ――ミチル!」
転移されてきた者たちがロードの言う通り伏せた。そして横一回りロードは飛ぶ斬撃を放ち、四方八方から来る骨の矢を撃ち落とした。
「カタカタカタカタ」
スカルワイバーンが歯と歯をカチ鳴らせている。
(何かの合図か?)
(スカルソルジャーが向かってくるどころか退いていくぞ)
(これは追撃のチャンスか?)
ロードは青い剣で飛び上がった。
ギネは発信機の秘宝玉の力で瞬きをし、刻印の付与と爆発を繰り返したが、どうにもスカルワイバーンには当たらない。
「ギネさん! ロードさんの邪魔になるから攻撃しないで!」
メイビスが言う。
「分かった」
承諾するやせ細った男ギネ。
スカルワイバーンから無数の矢が射出された。ロードはミチルの宿った青い剣で飛びながら避けて行く。
頬、肩、腕にかすり傷を作ったが問題ではない。後ろを過ぎ行く骨の矢がロードを追尾するが――
――スカルワイバーンに追いついた。ロードはミチルを左から右へ横一線薙ぐ。
スカルワイバーンは核諸共破壊されていった。
「やったーー」「よし!」
水晶玉を見るメイビスとギネが喜ぶ。
(眷属使魔は倒した)
(今、指揮官がいないこの時が狙い目)
(なのに何だ? このスカルソルジャーの統率された動きは……?)
(まさか、さっきのワイバーンは大魔王の指示でスカルソルジャーを連れ戻しに来ただけか?)
スカルソルジャーは先ほどのようにあたふたせずまるで目的地に向かうように撤退していった。
それは確実に骨の根城を目指していた。
(この先にはライズ隊がいる)
ロードは大きく息を吸い込んで、
「皆ーー! スカルソルジャーが撤退していく今チャンスだ! 追撃だーーーー!」
「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」
ロード隊の戦いはまだ続いていく。
ボランデスカールは憤慨していた。
「おのれ! おのれ! おのれ! 我が最強の眷属使魔スカルサウザンドをよくも倒してくれたな! 人間共! こうなれば総力戦だ! 我が根城まで招き皆骨にしてやろう」
大魔王ボランデスカールは窓の外を見ていた。
◆ ◆ ◆ ◆
何もない丘。
今まさにロード隊が指揮官を失ったスカルソルジャー達を掃討していた。
「眷属使魔は倒れた! 大魔王もいない! このまま押し切れば生き残れるぞ!」
ロードがあたふたするスカルソルジャーを斬りつけながら叫ぶ。
「追撃だ追撃! 今がチャンス! 奴らは指揮系統を失って混乱してるぞ!」
ハズレは炎の剣をスカルソルジャーの核に突き刺していき倒していく。
「水分補給がしたいところだけどみんな頑張って! この20万を今倒しておくことは大きいから!」
スワンは自分の飲み水を使ってでもスカルソルジャーを倒していく。
「死にたくねーならむしろ戦え! 敵がわなわなしてる今が畳みかけ時だぞ!」
グラスが15本の短剣を正確に、それぞれ15体のスカルソルジャーの核に突き刺していく。
「皆さん! ここで数を減らしましょう! そして次の戦いへつなげるんです!」
ドノミが演舞のように鉄棒を振り回しながら戦闘している。
その時だった。
「カタカタカタカタ」
歯と歯がカチカチと鳴る音がした。
遠方から現れたのはスカルワイバーンである。その両翼で勢いよくこちらに近づいてくる。
(またあの空飛ぶガイコツか)
(眷属使魔……現れた理由は統率力のなくなったスカルソルジャーの軍をまとめ上げる為か?)
(この時間とここまでの皆の戦績でおよそ10000ソルジャーは倒せたはずだ)
(向こうはまだ190000体これを指揮られるとまずい。早々に倒さなくては)
その時、スカルワイバーンの左翼が爆発した。そしてスカルソルジャーの軍団の中へ落ちて行く。
(今の爆発は!?)
ロードがスカルワイバーンを見送っていると背後から仲間が声を掛けて来た。
「アレにつけていた発信機の刻印を爆発させました。もう、アレのおかげで根城も分かりましたしともに倒しましょう」
発信機の秘宝玉所有者のギネが傍に立っていた。
「来るよ! 骨のワイバーンが――」
もう一人ロードの背中に隠れるようにしていたメイビスが言う。
スカルワイバーンはスカルソルジャーの骨を使い爆発した左翼を再生させた。
そして、スカルソルジャーを5体ほど口の中に含み、骨の矢を射出する。
「シルベさん! 死ぬ未来が見えた――ソン、ヤドリック、デガラ、グルン、ガララ、メメ、を転移させて! あの矢に狙われてる!」
メイビスが占いの結果を伝えていた。
「はいはいよ~~~~」
シルベは今言われた名前の持ち主たちの位置を正確に把握し、ロードの元へ転移させる。
「えっと! ロードさんは追撃して来る骨の矢を撃ち落として! 全部!」
メイビスが水晶玉を見ながら叫ぶ。
「皆伏せろ! ――ミチル!」
転移されてきた者たちがロードの言う通り伏せた。そして横一回りロードは飛ぶ斬撃を放ち、四方八方から来る骨の矢を撃ち落とした。
「カタカタカタカタ」
スカルワイバーンが歯と歯をカチ鳴らせている。
(何かの合図か?)
(スカルソルジャーが向かってくるどころか退いていくぞ)
(これは追撃のチャンスか?)
ロードは青い剣で飛び上がった。
ギネは発信機の秘宝玉の力で瞬きをし、刻印の付与と爆発を繰り返したが、どうにもスカルワイバーンには当たらない。
「ギネさん! ロードさんの邪魔になるから攻撃しないで!」
メイビスが言う。
「分かった」
承諾するやせ細った男ギネ。
スカルワイバーンから無数の矢が射出された。ロードはミチルの宿った青い剣で飛びながら避けて行く。
頬、肩、腕にかすり傷を作ったが問題ではない。後ろを過ぎ行く骨の矢がロードを追尾するが――
――スカルワイバーンに追いついた。ロードはミチルを左から右へ横一線薙ぐ。
スカルワイバーンは核諸共破壊されていった。
「やったーー」「よし!」
水晶玉を見るメイビスとギネが喜ぶ。
(眷属使魔は倒した)
(今、指揮官がいないこの時が狙い目)
(なのに何だ? このスカルソルジャーの統率された動きは……?)
(まさか、さっきのワイバーンは大魔王の指示でスカルソルジャーを連れ戻しに来ただけか?)
スカルソルジャーは先ほどのようにあたふたせずまるで目的地に向かうように撤退していった。
それは確実に骨の根城を目指していた。
(この先にはライズ隊がいる)
ロードは大きく息を吸い込んで、
「皆ーー! スカルソルジャーが撤退していく今チャンスだ! 追撃だーーーー!」
「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」
ロード隊の戦いはまだ続いていく。
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