428 / 743
第八章 スライム達の暮らす可愛らしい異世界
第428話 スワンの状況説明とアカの戦闘
しおりを挟む
赤い竜、アカがスライムサイズの魔王バグバニッシャーと対峙する。
その間ロードはスワンから状況を聞こうとしていた。
観客席の方は依然としてスライム同士のケンカが絶えない。
「――――――!! どこへ行った小さいの!」
アカがバグバニッシャーを探す。
「――驚いたまさか、竜なんかがこの異世界にいたなんて……だが図体がでかいだでは俺様は倒されないぞ」
バグバニッシャーは堂々とアカの前に姿を現した。
アカが鋭い爪を振るう。その動きに合わせて魔王はジャンプし避ける。
空中に出たところをもう一方の腕の爪が襲う。魔王は卵の殻の中から腕を出し爪を掴み、避ける。
アカは連続して攻撃を放っていたが、一向に当たる気配がなかった。それは相手が小さすぎたからだった。
そこでアカは出し惜しみせず、炎のブレスを吐いた。すると、地面に着地した魔王に襲い掛かる。
しかし、アカが見たものは、魔王の霧散化ではなく。魔王が身に着けていたタマゴの殻だった。
この時、
(何だこ奴は、以前戦った魔王アグロ―ニより、やりにくいぞ)
アカは早々に決着をつける気でいたが、そうはいかなかった。
この時、
(竜か、大した攻撃スピードじゃない……ある程度疲れさせて戦闘状態で一気に叩きのめすか)
魔王バグバニッシャーはこう考えていた。
「アカ! 炎はやめて! 他のスライムに飛び火する!」
スワンが叫ぶ。
「ん? ああ、分かった」
アカが了承した。
「スワン何があった? 観客みたいなスライムは何故争ってる? 後さっきの化物は何だ?」
ロードは青い剣を構え、臨戦態勢を整えていた。
「あの卵の殻に覆われたスライムのせいだった」
「何が?」
「この異世界で度々見かけたスライム達や無害な魔物の異常な行動。それはアイツの本能の秘宝玉による力だって自分で言ってた」
「本能の秘宝玉? どういう効果だ?」
「魔物にはやっぱり、根本的から、他者に害成すものみたいで、その害成す力は無害認定された魔物たちにも当然ある。人で言うと魔力みたいなもの……」
「よく分からないが、アイツが暴走の原因を作り出してる魔物か……」
「アイツ、この異世界を凶暴な魔物でいっぱいにするのが狙いなんだ」
「だから暴走させているのか……段々話がつながて来た」
「あと、アイツ自分を魔王と名乗ってる。秘宝玉の選定式があって――――あーーーー!?」
「どうしたスワン」
「アイツ、魔王祭の秘宝玉を自分の体の中に取り込んだんだ! その隙に自分の黒い本能の秘宝玉出して皆に見せつけたんだ」
「……何のことか分からないが、密猟団はどうしたここに向かっていたのを見たが……」
「アイツに食べられた」
「――――!!」
「それからトンガリも――言ってたよトンガリ、この異世界を平和にして、皆を幸せにするって、けどアイツは――」
「もういい、分かった。スワンあいつを倒せばすべてカタが付きそうか?」
ロードの目はもう魔王バグバニッシャーに向いていた。
「分からない。秘宝玉の効果で暴れているスライム達が正気に戻るかどうか……」
「それならまた生命力を奪って正気に戻すだけだ。そしてオレが訊きたいのはそこじゃない」
「えっ」
「あいつは無害な魔物か? 有害な魔物か? どっちだ!」
「ゆ、有害な方」
スワンは一瞬言うのを躊躇たが、自分の見解だけで話す。
「よし、ならオレが偽りの魔王を倒す!」
ダッとっ地面を蹴り、走り出すロード。その青い剣を卵の殻を被ったスライムに差し向けた、だが、その一撃は卵の殻に妨げられた。
(――――!? 硬い)
「済まないロード、時間切れだ。奴が小さすぎて攻撃を与えるどころか移動が変則的で目視するのも難しかった」
魔王と戦っていたアカが言う。
「ああ、分かった。あとは任せろ……」
ロードの一言にアカは竜の姿から赤い剣の姿に戻っていく。
「ハッ! こいつはいい!」
魔王バグバニッシャーが言う。
「何がだ?」
ロードが訊く。
「その赤い剣の竜を暴走させれば、異世界に行ったとき大きな戦力となるだろう。俺様の眷属使魔にも相応しいかもしれん」
「眷属使魔だと?」
ロードが会場に突き刺さった一本の剣を引き抜いて、両手に剣のある状態で構える。
「面白そうな人間だが、竜の方が欲しい。人間はあまり興味がないし、大人しく渡せ」
「………………前にもお前みたいな魔王がこの剣をよこせと言って来た。だがオレは渡さずにそいつに勝った。それは今回も同じだ」
ロードは走り出した。有害な魔物魔王バグバニッシャーに向かって、
「ほう、少しはオレの闘争本能に火を付けてくれそうだ」
対して、バグバニッシャーは余裕そうな顔で迎え撃とうとしていた。
その間ロードはスワンから状況を聞こうとしていた。
観客席の方は依然としてスライム同士のケンカが絶えない。
「――――――!! どこへ行った小さいの!」
アカがバグバニッシャーを探す。
「――驚いたまさか、竜なんかがこの異世界にいたなんて……だが図体がでかいだでは俺様は倒されないぞ」
バグバニッシャーは堂々とアカの前に姿を現した。
アカが鋭い爪を振るう。その動きに合わせて魔王はジャンプし避ける。
空中に出たところをもう一方の腕の爪が襲う。魔王は卵の殻の中から腕を出し爪を掴み、避ける。
アカは連続して攻撃を放っていたが、一向に当たる気配がなかった。それは相手が小さすぎたからだった。
そこでアカは出し惜しみせず、炎のブレスを吐いた。すると、地面に着地した魔王に襲い掛かる。
しかし、アカが見たものは、魔王の霧散化ではなく。魔王が身に着けていたタマゴの殻だった。
この時、
(何だこ奴は、以前戦った魔王アグロ―ニより、やりにくいぞ)
アカは早々に決着をつける気でいたが、そうはいかなかった。
この時、
(竜か、大した攻撃スピードじゃない……ある程度疲れさせて戦闘状態で一気に叩きのめすか)
魔王バグバニッシャーはこう考えていた。
「アカ! 炎はやめて! 他のスライムに飛び火する!」
スワンが叫ぶ。
「ん? ああ、分かった」
アカが了承した。
「スワン何があった? 観客みたいなスライムは何故争ってる? 後さっきの化物は何だ?」
ロードは青い剣を構え、臨戦態勢を整えていた。
「あの卵の殻に覆われたスライムのせいだった」
「何が?」
「この異世界で度々見かけたスライム達や無害な魔物の異常な行動。それはアイツの本能の秘宝玉による力だって自分で言ってた」
「本能の秘宝玉? どういう効果だ?」
「魔物にはやっぱり、根本的から、他者に害成すものみたいで、その害成す力は無害認定された魔物たちにも当然ある。人で言うと魔力みたいなもの……」
「よく分からないが、アイツが暴走の原因を作り出してる魔物か……」
「アイツ、この異世界を凶暴な魔物でいっぱいにするのが狙いなんだ」
「だから暴走させているのか……段々話がつながて来た」
「あと、アイツ自分を魔王と名乗ってる。秘宝玉の選定式があって――――あーーーー!?」
「どうしたスワン」
「アイツ、魔王祭の秘宝玉を自分の体の中に取り込んだんだ! その隙に自分の黒い本能の秘宝玉出して皆に見せつけたんだ」
「……何のことか分からないが、密猟団はどうしたここに向かっていたのを見たが……」
「アイツに食べられた」
「――――!!」
「それからトンガリも――言ってたよトンガリ、この異世界を平和にして、皆を幸せにするって、けどアイツは――」
「もういい、分かった。スワンあいつを倒せばすべてカタが付きそうか?」
ロードの目はもう魔王バグバニッシャーに向いていた。
「分からない。秘宝玉の効果で暴れているスライム達が正気に戻るかどうか……」
「それならまた生命力を奪って正気に戻すだけだ。そしてオレが訊きたいのはそこじゃない」
「えっ」
「あいつは無害な魔物か? 有害な魔物か? どっちだ!」
「ゆ、有害な方」
スワンは一瞬言うのを躊躇たが、自分の見解だけで話す。
「よし、ならオレが偽りの魔王を倒す!」
ダッとっ地面を蹴り、走り出すロード。その青い剣を卵の殻を被ったスライムに差し向けた、だが、その一撃は卵の殻に妨げられた。
(――――!? 硬い)
「済まないロード、時間切れだ。奴が小さすぎて攻撃を与えるどころか移動が変則的で目視するのも難しかった」
魔王と戦っていたアカが言う。
「ああ、分かった。あとは任せろ……」
ロードの一言にアカは竜の姿から赤い剣の姿に戻っていく。
「ハッ! こいつはいい!」
魔王バグバニッシャーが言う。
「何がだ?」
ロードが訊く。
「その赤い剣の竜を暴走させれば、異世界に行ったとき大きな戦力となるだろう。俺様の眷属使魔にも相応しいかもしれん」
「眷属使魔だと?」
ロードが会場に突き刺さった一本の剣を引き抜いて、両手に剣のある状態で構える。
「面白そうな人間だが、竜の方が欲しい。人間はあまり興味がないし、大人しく渡せ」
「………………前にもお前みたいな魔王がこの剣をよこせと言って来た。だがオレは渡さずにそいつに勝った。それは今回も同じだ」
ロードは走り出した。有害な魔物魔王バグバニッシャーに向かって、
「ほう、少しはオレの闘争本能に火を付けてくれそうだ」
対して、バグバニッシャーは余裕そうな顔で迎え撃とうとしていた。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
ハズレスキル【分解】が超絶当たりだった件~仲間たちから捨てられたけど、拾ったゴミスキルを優良スキルに作り変えて何でも解決する~
名無し
ファンタジー
お前の代わりなんざいくらでもいる。パーティーリーダーからそう宣告され、あっさり捨てられた主人公フォード。彼のスキル【分解】は、所有物を瞬時にバラバラにして持ち運びやすくする程度の効果だと思われていたが、なんとスキルにも適用されるもので、【分解】したスキルなら幾らでも所有できるというチートスキルであった。捨てられているゴミスキルを【分解】することで有用なスキルに作り変えていくうち、彼はなんでも解決屋を開くことを思いつき、底辺冒険者から成り上がっていく。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
性欲排泄欲処理系メイド 〜三大欲求、全部満たします〜
mm
ファンタジー
私はメイドのさおり。今日からある男性のメイドをすることになったんだけど…業務内容は「全般のお世話」。トイレもお風呂も、性欲も!?
※スカトロ表現多数あり
※作者が描きたいことを書いてるだけなので同じような内容が続くことがあります
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる