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第七章 千年以上眠り続ける希望のダンジョンの宝

第334話 ハズレvsボクネンジン

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 ハズレはボクネンジンと鉢合わせた。

 速攻で剣にオイルをぶっかけて、空気摩擦で刀身を燃焼させ炎の剣にする。

 ゴッと炎の剣を振り、ボクネンジンに炎が襲う。素早く飛んで避けるボクネンジン。

 4本の腕の木の大砲から無数の矢が連続射出される。

 ガガガガガガガガガガガガガッと無数の木の枝の矢が葉っぱの地面に突き刺さる。ハズレはこれを後ろ飛びに避けていく。

 両者とも空中に飛んだところでハズレが炎の突きを放つ。が――ボクネンジンは翼を持っている。余裕で回避する。

 そしてボクネンジンは木の大砲から大木の槍を突き出させる。

 身体を反らせてその突き出る槍を回避するハズレ。

 そして、その槍を足場にタンと足蹴りして地上にいち早く着地するハズレ。

 しかし、もう一方の木の大砲の腕から大木の槍を突き出させる。もう一方の伸びていた大木の槍は引っ込ませていた。

 ハズレは懐から一つの火薬玉を取り出した。ボゴーン!! と大爆発が木の町中に響き渡る。

 爆炎の中からハズレがざっと出てきて、ボクネンジンもゴボッと出てくる。

 ハズレと空飛ぶボクネンジンが目を合わせる。

「丁度考える時間が欲しかったところだ。引き返すにしても、目的地へ行くにしても、キミは障害になる。決断はそれからだ」

 ハズレが炎の剣の切っ先をボクネンジンにつきつける。

「火にくべる薪となれ、眷属使魔!」

「燃料ごときが、薪はお前だ!!」

 ボクネンジンも腕をハズレに向けていた。


 ◆ ◆ ◆ ◆


 欲深き溝。
 ヒューーーーンとゆっくり落ちていくロード、ガシラ、ヂカラ、モト。

「――――!!」

 真下に何本も経つ柱と中央に穴の開いた広場が見えてきた。おまけに天翔木馬トロイアも横たわっていた。

「おおー、見えてきました先生」

「早く早くしらべたーい」

「このまま穴の中へ行くのだ、あそこが恐らくダンジョンだ」

 ガシラ先生が発言する。

「ダメだ! 先にハズレを探す!」

「なら、なお行くべきだ。見よ、辺り一面に敷き詰められた葉を、あれによって落下時の衝撃は吸収され、五体満足で行動できるだろう。我々の調査の結果、アマノは特別な葉を使っていた……その力は……今も生きておるはずだ。この目で見たこともある」

 ガシラ先生が説明する。

「乗っていたと思われる魔物も盗賊も、きっとダンジョンに入ってるよ!」

 ヂカラが言う。

「あーーーー、早く誰よりも先にしらべたーーい」

 モトが言う。

(ハズレは生きている)

 ロードは少しの希望をその顔に宿した。

「と言うかもう葉っぱがあるなら落ちます」

 モトがしがみついていた手を離す。

「あっモト、私が先です」

 ヂカラがしがみついていた手を離す。

「ではロードくん。我々は先に行くぞ」

 ガシラ先生はしがみついていた手を離す。

「――おいっ!!!?」

 ロードは無謀とも言える飛び降り方に驚いた。

「おお~~~~~~」「おお~~~~~~」

 しらべ隊が広場へと落ちていく。

「どうかしている!!」

 即座にミチルの力を解いてロードも下まで落ちていく。

 それも急速に頭から落ちていく。そして4人は広場の穴の中、ダンジョンの入り口に入り込み、葉っぱの上に落ちていく。

「うぐっ!」「うぇっ!」「おお!」

 三人は落下時の衝撃でも大したダメージは受けなかった。続けてロードが着地する。

「危ないことはしないでくれ!!」

 ロードは辺りを見渡した。暗闇の光源となっているモノは下に敷き詰められた葉っぱだった。そして――

「石碑――――!?」

 ダダダっと走り出すしらべ隊は別の方向へ行っていた。

「石碑があるぞ! 読まないのか!?」

 ロードが叫ぶ。

「どうせ書いてあるのは、この先に罠があるとかだ」

 ガシラ先生が強引に解釈した。

「先へ行きまーす」

「ああーーしらべたい」

「待て! 罠だけじゃないんだ!! オレより先に行かないでくれ!!」

 ロードはしらべ隊の後を追いかけ一瞬で追いついた。
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