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第五章 絆をはぐくんだ三人はいざ戦いへ
第238話 勇者ロードvs魔王ゴワドーン
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オーイワ城の最上階は魔王ゴワドーンの手により吹きっさらしになっていた。
そして、ロードは魔王の石像の首を斬り、ミチルの力でここまで飛んできた。
勇者ロードと魔王ゴワドーン、互いににらみ合っている。
片方は赤き竜封じの剣と青き精霊の剣を構えている。
もう片方は六角柱の破城槌を片手に持っていた。
夜の闇に静寂さが走る。
先に動いた方は――
――両者だった。
スッと剣を振り出し、スッと破城槌を振り出す。
そして、まず先手を取ったのは、破城槌を躱したロードだった。
「――――!!」
魔王が懐に入られたことに気づく。
ロードは二本の剣でガキンとゴワドーンの腹部を切り裂いたが、固い鎧に覆われて攻撃が通らなかった。
それでもロードは敵から目を離さなかった。
フッと迫りくる破城槌の攻撃。ロードは足を踏切りぐるりと回して強引に向いていた方向を変え膝を落とし、背中を反らせて攻撃を避けた。ブンと振られた破城槌が空気を潰す。
キッと目線を魔王から離さず、持っていた二本の剣で破城槌を振った手を切り裂いた。しかし、やはり腕の鎧に阻まれた。
魔王もただでは攻撃していなかった。振りきった破城槌をもう一度振ることでロードに当てようとした。
しかし、ロードは後転をして華麗に避けて行った。
そしてすぐさま態勢を整えたロードはサッと魔王の懐に入り込む、狙いは先ほど斬りつけた腹部の鎧である。
ガキンと剣が音を鳴らして、その剣戟の勢いで魔王を後ろにズズズと下げた。
ザッと距離を取ったロードだったが、魔王が壮烈な勢いで左手を前にタックルしてきた。
二本の剣をクロスさせ、盾にしようとしたロードだったが、あまりの威力に防御も虚しく吹っ飛ばされた。
ドオーーーーンと背中から瓦礫にぶつかったロードは、一瞬ふらりとしたが、腰と両足に力を入れ立ち上がっていた。
しかし、眼前には一瞬で間合いをつけて来た魔王ゴワドーンの破城槌が振り下ろされんとしていた。
ロードは瞬きする暇もなかった。
ズドーン!! 破城槌が城の床を破壊した!! 瞬きしなかったことが功を成したのか、間一髪で避けることに成功したロード。
「ハァ……」
と一息つく余裕が出来た。そして、
「お前……」
始めて魔王に話しかけられた。
「――――!!」
「知っているな……この破城槌に秘められた力を……どんなものでも破壊するという効果を」
ロードは何故バレたのか分からなかった。
「破城槌での攻撃を一切剣でガードしないどころか触れようともしない」
(バレたか……)
「ならば分かったな、知っていたところで――オレには勝てん!!!!」
魔王がダッと破城槌を背後に回し、振り潰していった。ドオーンと瓦礫たちが粉砕されていく。まるで粉塵になる瓦礫たち。
ザッと粉塵の中からロードが姿を現した。
(やはり、瓦礫の破壊から見るに)
(あの破城槌は打ち付けられた物に対して)
(何らかの力による、絶対破壊を与えるようだ)
(剣で受けることは出来ない)
(それどころか触れてもいけないのかもしれない)
(大切な剣を壊させるわけにはいかない)
(もちろん、オレ自身も絶対当たってはならない)
ズザァーーーー!! と魔王を距離を取ったロード。
戦いはまだ始まったばかりだ。
そして、ロードは魔王の石像の首を斬り、ミチルの力でここまで飛んできた。
勇者ロードと魔王ゴワドーン、互いににらみ合っている。
片方は赤き竜封じの剣と青き精霊の剣を構えている。
もう片方は六角柱の破城槌を片手に持っていた。
夜の闇に静寂さが走る。
先に動いた方は――
――両者だった。
スッと剣を振り出し、スッと破城槌を振り出す。
そして、まず先手を取ったのは、破城槌を躱したロードだった。
「――――!!」
魔王が懐に入られたことに気づく。
ロードは二本の剣でガキンとゴワドーンの腹部を切り裂いたが、固い鎧に覆われて攻撃が通らなかった。
それでもロードは敵から目を離さなかった。
フッと迫りくる破城槌の攻撃。ロードは足を踏切りぐるりと回して強引に向いていた方向を変え膝を落とし、背中を反らせて攻撃を避けた。ブンと振られた破城槌が空気を潰す。
キッと目線を魔王から離さず、持っていた二本の剣で破城槌を振った手を切り裂いた。しかし、やはり腕の鎧に阻まれた。
魔王もただでは攻撃していなかった。振りきった破城槌をもう一度振ることでロードに当てようとした。
しかし、ロードは後転をして華麗に避けて行った。
そしてすぐさま態勢を整えたロードはサッと魔王の懐に入り込む、狙いは先ほど斬りつけた腹部の鎧である。
ガキンと剣が音を鳴らして、その剣戟の勢いで魔王を後ろにズズズと下げた。
ザッと距離を取ったロードだったが、魔王が壮烈な勢いで左手を前にタックルしてきた。
二本の剣をクロスさせ、盾にしようとしたロードだったが、あまりの威力に防御も虚しく吹っ飛ばされた。
ドオーーーーンと背中から瓦礫にぶつかったロードは、一瞬ふらりとしたが、腰と両足に力を入れ立ち上がっていた。
しかし、眼前には一瞬で間合いをつけて来た魔王ゴワドーンの破城槌が振り下ろされんとしていた。
ロードは瞬きする暇もなかった。
ズドーン!! 破城槌が城の床を破壊した!! 瞬きしなかったことが功を成したのか、間一髪で避けることに成功したロード。
「ハァ……」
と一息つく余裕が出来た。そして、
「お前……」
始めて魔王に話しかけられた。
「――――!!」
「知っているな……この破城槌に秘められた力を……どんなものでも破壊するという効果を」
ロードは何故バレたのか分からなかった。
「破城槌での攻撃を一切剣でガードしないどころか触れようともしない」
(バレたか……)
「ならば分かったな、知っていたところで――オレには勝てん!!!!」
魔王がダッと破城槌を背後に回し、振り潰していった。ドオーンと瓦礫たちが粉砕されていく。まるで粉塵になる瓦礫たち。
ザッと粉塵の中からロードが姿を現した。
(やはり、瓦礫の破壊から見るに)
(あの破城槌は打ち付けられた物に対して)
(何らかの力による、絶対破壊を与えるようだ)
(剣で受けることは出来ない)
(それどころか触れてもいけないのかもしれない)
(大切な剣を壊させるわけにはいかない)
(もちろん、オレ自身も絶対当たってはならない)
ズザァーーーー!! と魔王を距離を取ったロード。
戦いはまだ始まったばかりだ。
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