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第四章 酒場の情報から精霊石や馬を手に入れて旅をする
第156話 魔物についてのお勉強会
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ルール―街・宿屋。
時刻は午前0時に差し掛かっていたところ、スワンはベットに入り睡眠中だった。
一方ハズレとロードはと言うと、買って来た魔物大図鑑を読みふけっていた。
ロードが座りハズレが読んでいく。何故ならロードはこの異世界の文字は読めないからである。
「パワーコング、全長5メートルほどの大型の魔物。その見た目は大型のゴリラのように筋肉質で強靭な肉体を有している。その習性は洞窟を探し出し自分の縄張りとするところ、本来は一匹行動が多いが、極めて珍しい時は2匹以上で徒党を組み住みかとする。その縄張りとされる洞窟には珍しい形をした石や来た切らした宝石のような石がある」
「パワーコングか、会ったことはあるか? ハズレ……」
「ないな、一応うわさは聞いたことあるよ。腕は剛腕で尖った頭に長いひげ面の魔物だってさ」
ロードは魔物大図鑑を覗き込みハズレの意見と一致しているか確かめる。
「本当だ凄い剛腕だ」
「攻撃方法も書かれているな、何々パラーコングはその見事に発達した剛腕を駆使して戦ってくる。まず一つ目が殴打による攻撃、その剛腕から繰り出される一撃は地震をも起こすと言われている」
「地震をも起こすのか? 凄い強そうな魔物だ」
「いや、たぶんだけど、だいぶ盛られてるよ。それとももっと大型の魔物を想定して書いたとか……」
「そういう本なのかこれは……」
「いや本自体は凄く立派なものだと思うが、オレが間違ってるなとにかくこの剛腕による攻撃がヒットするとヤバいらしい」
「へ~~じゃあここにはなんて書かれているんだ?」
「う~~んと、攻撃方法は他にもある次に紹介するのは、大きな岩をなげうつことである。魔物自体の大きさにもよるが自分くらいの岩を投げ飛ばしてくる。それから凄いジャンプ力を持ち、渓谷や高台や岩山の頂上に飛び移る移動方法がある」
「凄いジャンプ力だなこんな魔物が居たら倒しにくい」
ロードは大図鑑のパワーコングを見つめながら口を零した。
「この文章から察するにパワーコングは渓谷や高台や岩山に出没するらしいな」
ハズレはいたって冷静に分析する。
「何にしても油断ならない魔物だ」
「大丈夫大丈夫こんな魔物そうそう見かけるものじゃない、ほらここに注意書きが……」
「ん? なんて書いてあるんだ?」
「注意、危険視されるのは洞窟内の不思議な石や貴重な石を持って行くときには慎重に行動しよう」
ハズレが注意書きを読む。
「とにかく洞窟内で大切にしてある石を持って行ったら危険信号って訳だな」
「そういうこと、それじゃあ次行こうか」
ロードは次のページを開いていく。
「? ……こいつはどんな魔物なんだ?」
「ああ、そいつ? イワダミって言って、岩山地帯に集まって暮らす習性を持つ魔物だよ。えっとなになに特に洞窟内を寝床とし、静かな場所で固まっているだけの魔物だとさ」
「そうか、特に危険はないんだな?」
「ああ、イワダミならオレも良く知っている。20センチ大の小さな魔物だ。特に何か攻撃してきたことはない。だから出会っても安心しなよ」
ロードは説明を受け終えて、次のページへ開いていく。
「こいつは……」
ハズレが固唾を飲む。
「どいう名前の魔物なんだ?」
「フレアザーズ、通称二頭一対の魔物」
「にとういっつい?」
「つまり双子で一個体を現す魔物さ」
「双子、そんな魔物もいるんだなぁ」
「こいつらは危険だぞ、えっとなになに、全長3メートルの魔物でありA級の魔物。その見た目はトカゲのような姿形をし、手足はカエルのようにぬめぬめしている。どこにでも張り付く習性を持つ手足に、カエルのような動きから、住みかは転々としていることがよくある。すなわちどこにでも住める性質を持つ。特に同族間での縄張り争いが厳しいことからフレアザーズに近づいたら直ちにその場から離脱せよ。というものである。好物は何と言っても馬である」
「そしてその攻撃方法は?」
ロードが尋ねる。
「待て待て、えっと……あった攻撃方法は口から吐く強力なファイアーブレス。体内には炎を生成する火炎臓器というものがあり、水を飲み込んでも蒸発させたりするのでかなりの熱量を持っているだとさ」
(これだとスワンの水の攻撃が利かないなぁ)
「ふう~~もう36ページ目か……結構読み込んだな。2000ページも読み込めないし、午前0時過ぎ出し、今日はこのくらいにして朝に備えて眠らないか?」
ハズレがそう提案して来る。
「そうだな、ベットの空きが一つしかないなぁ~~、オレはこのまま椅子にもたれ掛かって寝るからハズレはベットで寝てくれ」
ロードは背もたれ椅子に身体を預ける。
「いいのかい? じゃあお言葉に甘えてベットで眠るとするか」
「おやすみ」
「おやすみ」
ロードが言うとハズレは返事を返してくれた。
(朝一番で鍛冶職人のいる町に行かなくてはな)
(しかし、お腹が空いたなサラダでも女将さんに作ってもらえばよかった)
ロードたちは鍛冶職人のいる町へ向けて、浅い睡眠を取ることにした。
時刻は午前0時に差し掛かっていたところ、スワンはベットに入り睡眠中だった。
一方ハズレとロードはと言うと、買って来た魔物大図鑑を読みふけっていた。
ロードが座りハズレが読んでいく。何故ならロードはこの異世界の文字は読めないからである。
「パワーコング、全長5メートルほどの大型の魔物。その見た目は大型のゴリラのように筋肉質で強靭な肉体を有している。その習性は洞窟を探し出し自分の縄張りとするところ、本来は一匹行動が多いが、極めて珍しい時は2匹以上で徒党を組み住みかとする。その縄張りとされる洞窟には珍しい形をした石や来た切らした宝石のような石がある」
「パワーコングか、会ったことはあるか? ハズレ……」
「ないな、一応うわさは聞いたことあるよ。腕は剛腕で尖った頭に長いひげ面の魔物だってさ」
ロードは魔物大図鑑を覗き込みハズレの意見と一致しているか確かめる。
「本当だ凄い剛腕だ」
「攻撃方法も書かれているな、何々パラーコングはその見事に発達した剛腕を駆使して戦ってくる。まず一つ目が殴打による攻撃、その剛腕から繰り出される一撃は地震をも起こすと言われている」
「地震をも起こすのか? 凄い強そうな魔物だ」
「いや、たぶんだけど、だいぶ盛られてるよ。それとももっと大型の魔物を想定して書いたとか……」
「そういう本なのかこれは……」
「いや本自体は凄く立派なものだと思うが、オレが間違ってるなとにかくこの剛腕による攻撃がヒットするとヤバいらしい」
「へ~~じゃあここにはなんて書かれているんだ?」
「う~~んと、攻撃方法は他にもある次に紹介するのは、大きな岩をなげうつことである。魔物自体の大きさにもよるが自分くらいの岩を投げ飛ばしてくる。それから凄いジャンプ力を持ち、渓谷や高台や岩山の頂上に飛び移る移動方法がある」
「凄いジャンプ力だなこんな魔物が居たら倒しにくい」
ロードは大図鑑のパワーコングを見つめながら口を零した。
「この文章から察するにパワーコングは渓谷や高台や岩山に出没するらしいな」
ハズレはいたって冷静に分析する。
「何にしても油断ならない魔物だ」
「大丈夫大丈夫こんな魔物そうそう見かけるものじゃない、ほらここに注意書きが……」
「ん? なんて書いてあるんだ?」
「注意、危険視されるのは洞窟内の不思議な石や貴重な石を持って行くときには慎重に行動しよう」
ハズレが注意書きを読む。
「とにかく洞窟内で大切にしてある石を持って行ったら危険信号って訳だな」
「そういうこと、それじゃあ次行こうか」
ロードは次のページを開いていく。
「? ……こいつはどんな魔物なんだ?」
「ああ、そいつ? イワダミって言って、岩山地帯に集まって暮らす習性を持つ魔物だよ。えっとなになに特に洞窟内を寝床とし、静かな場所で固まっているだけの魔物だとさ」
「そうか、特に危険はないんだな?」
「ああ、イワダミならオレも良く知っている。20センチ大の小さな魔物だ。特に何か攻撃してきたことはない。だから出会っても安心しなよ」
ロードは説明を受け終えて、次のページへ開いていく。
「こいつは……」
ハズレが固唾を飲む。
「どいう名前の魔物なんだ?」
「フレアザーズ、通称二頭一対の魔物」
「にとういっつい?」
「つまり双子で一個体を現す魔物さ」
「双子、そんな魔物もいるんだなぁ」
「こいつらは危険だぞ、えっとなになに、全長3メートルの魔物でありA級の魔物。その見た目はトカゲのような姿形をし、手足はカエルのようにぬめぬめしている。どこにでも張り付く習性を持つ手足に、カエルのような動きから、住みかは転々としていることがよくある。すなわちどこにでも住める性質を持つ。特に同族間での縄張り争いが厳しいことからフレアザーズに近づいたら直ちにその場から離脱せよ。というものである。好物は何と言っても馬である」
「そしてその攻撃方法は?」
ロードが尋ねる。
「待て待て、えっと……あった攻撃方法は口から吐く強力なファイアーブレス。体内には炎を生成する火炎臓器というものがあり、水を飲み込んでも蒸発させたりするのでかなりの熱量を持っているだとさ」
(これだとスワンの水の攻撃が利かないなぁ)
「ふう~~もう36ページ目か……結構読み込んだな。2000ページも読み込めないし、午前0時過ぎ出し、今日はこのくらいにして朝に備えて眠らないか?」
ハズレがそう提案して来る。
「そうだな、ベットの空きが一つしかないなぁ~~、オレはこのまま椅子にもたれ掛かって寝るからハズレはベットで寝てくれ」
ロードは背もたれ椅子に身体を預ける。
「いいのかい? じゃあお言葉に甘えてベットで眠るとするか」
「おやすみ」
「おやすみ」
ロードが言うとハズレは返事を返してくれた。
(朝一番で鍛冶職人のいる町に行かなくてはな)
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