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避難所での生活 一日目

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学校の避難所へ着いてみて驚いた

門の前で避難をしようとしてる人たちが大勢いたからだ

「早く開けてくれ」「子供がいるんだ早くしてくれ」「助けてくれ」

前日とは違い避難民がおしよせていた

なぜ入れないのかと不思議に思っていたが

この人数を一気に入れるとパニックになってしまうだろうと考えたが

自分たちも入れないと困るんだがどうしようと待っていた

門の内側に前日、会った先生が見えたのだがちょっと遠くて声をかける事が出来なかった

「母さん どうしよう 避難所に入れないよ」

「まぁ 待ちなさいな ほら 少しずつは入れてるみたいだよ」

母さんの指さす先を見てみると非常口の方から何人か入れているみたいだった

とりあえず門の後ろの方に並び、順番を待つことにした

とはいえゾンビがいつ襲ってくるかわからない状況で悠長に待つのには

落ち着かず何度も後ろを振り向いては安堵する時間を繰り返していた

やっと自分の番が来て 中の人たちに何度のボディチェックされてから入れてもらえた

「あの どうして何度もボディチェックするんですか?」

「どうやら ゾンビに噛まれるとゾンビになるらしいんだ

 昨日までは噛まれる人もほとんどいなくて 気が付かなかったらしいだけど

 今日はかなりの人が噛まれて具合に悪くなったと思ったら急にひとを襲うようになったんだ」

「そうなんですか 僕たちはケガとかしてませんし問題ありませんよね」

「ああ 何度も調べたけど ケガしてるところはなかったし 大丈夫だったよ

 避難して人たちはみんな 体育館にいるからそっちに行ってね」

言われた通り 体育館に行くとびっしりと人がひしめきあっていた

周りを見てみると何人かは見たことがある人がいるが 疲れているのか横になっている人が

ほとんどで声をかけるのははばかられた

「さぁ 母さんも横になっていなよ 疲れただろう」

「ちょっと疲れたね 少し横になってるよ あんたは大丈夫かい?」

「俺は大丈夫だよ ちょっと他の所の様子も見てくるよ

 朝飯もくってなかったし配給がどうなってるかも聞いてくるよ」

朝早く 避難して来たので飯も食っておらずお腹を空かしてきたのだが

他の人も同じだったようで持ってきたレトルトを温めようと周りに立っている先生たちに

家庭科室を使っていいか聞いていたようだった

俺もバッグの中に有ったレトルトを温めようと家庭科室に向かった

家庭科室に入り中にいた女の先生に使っていいか聞いてみたのだが

ライフラインもいつまで使えるか解らないので一人一食分だけと決めているようだった

「あの 母と二人で来たので2食分お願いします」

「この鍋で温めるかレンジを使ってください レンジの場合は問題ないんですが

 すいませんガスの方がいつまで持つか心配でして ご協力お願いします。」

自分の持ってきたレトルトは鍋で温める方だったので鍋を手渡してもらい

ガスで温め 横になっていた母のもとに持っていった

「母さん ご飯持ってきたよ 食べよう」

「ああ ありがとう 他の人の様子はどうだった?」

「今のところ ライフラインも大丈夫だからパニックにはなってないみたいだけど

 電気だっていつまで持つか解らないし これからどうなるかはわからない

 食べれるときにいっぱい食べとこう」

母にそう言い持ってきたレトルトをお腹いっぱい食べた

「警察は何やってんだ」 「こっちは税金払ってんだぞ」「自衛隊が助けに来るはずだ」

「誰か助けて」 「電話がつながらないんだ」 「娘がいないんだ」

みんなストレスが溜まっているのか いろんな不満を吐き出していた

確かにこれだけのパニックだ 警察や自衛隊が動いてないわけないはずだが

スマホを見てもニュースもやっておらず更新もされていなかった

これだけのパニックだ、それどころじゃないという事だろう

という事は行政も動いてない可能性があるのかと思ってしまう

今日一日 色んなことがありすぎた 朝早く起こされ 精神的に疲れた自分は

お腹いっぱいになりちょっと横になっただけで 深い眠りについてしまった。


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