きちんと転生しなさいよっ

Neet42

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よけいな二つ名と久しぶりのひきこもり

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「お兄さん ドラゴンの肉 ありがとう」

今日は宿屋でドラゴンの肉パーティとなった

ドラゴンの肉を宿屋で使ってと渡してやったら喜んでくれて

朝からドラゴンの肉のステーキを出してくれた

朝からルビーちゃんにお礼を言われ テーブルに並べられたのは豪勢な朝食だった

「ありがとう ルビーちゃん でも朝からこんなに食べれるかな」

「いっぱい食べてね」

笑顔でそう言って出された食事を食べないわけにもいかず 朝からお腹が苦しいはめになった

ただドラゴンの肉は転生前から合わせて今まで食べた事もない位 美味しかった

「ご馳走様 ルビーちゃん ドラゴンの肉 他のお客さんにも出してあげてね」

「うん お兄さん 常連さん達にサービスしてあげようと思ってるんだ」

しっかりしてるルビーちゃんは常連さん達やお世話になってる人たちにサービスする事を忘れていないようだった

今日の予定は特にない 流石に今日は何もする気がなかった まだ少し頭が痛かったし

この世界に来てから休日という概念がなかった気がする

今日ぐらいはのんびりしてもいいだろう

いつもは宿屋とギルド そしてクエストをこなす事ばかりしていたので

この街をのんびり楽しむのもいいかなと思った

「今日はのんびりしようか コン」

街をあるきながらいるとすれ違いに色んな人に声をかけられる

「よぉソロ ドラゴンを倒したんだってすごいな」

「ソロさん ありがとうございます ドラゴンが街の近くにいたなんて倒してくれてよかったです」

「お兄ちゃん ドラゴン倒したって本当」

行く人行く人 声をかけてくるもので 顔を覚えている人 初見の人

あっちは知ってるようだけどこっちは誰だっけ っていう人

ニートなもので対人スキルが少ない自分には対応しきれなかった

「困ったな 何てしゃべればいいかわからないや」

「ご主人 気にしない いつも通り」

声はかけられるが塩対応になっているのだが声をかけてくる方も 一言二言で去っていくので気にしない事にした

とはいえ のんびり街を散歩しようとしていたのにこれじゃゆっくり出来ないな

しょうがない 騒ぎが収まるまで宿屋にひきこもるか

「宿屋に戻る コンも騒がしいの苦手」

コンも自分と一緒で「可愛い」「触らせて」などと見世物扱いされたのが嫌だったのか

宿屋に戻りたそうだったので戻ることにした

「おかえりなさい お兄さん どうしたの街を散歩するって言ってたのに」

「何か街の人たちに声をかけられるんだよね それでゆっくり出来ないし帰って来たよ」

「ああ しょうがないよ 今 お兄さんは有名人だからね 

 ドラゴンキラーとか黒き討伐者なんて言われてるらしいよ」

「はあ なんでそんなあだ名 ついてるんだよ というか昨日 倒したばっかなのに早すぎるだろう」

「他の冒険者のおじさんが言ってたけど スミスさんやミトさんがふれまわっているらしいですよ」

くそあの二人め 後で抗議を言いにいってやる

「最近 特に騒ぎもなかったからねお兄さんのドラゴンを倒した事が一番の噂になっちゃったって事だと思うよ」

「どうしたらいいかな あんまり目立ちたくないんだけど」

「ううん ごめん わかんないや でも外に出るときっと声をかけられるよ」

外に出ると声をかけられるならしょうがない部屋にひきこもろう

引きこもりに関しては自信があるからな

いや しょうがないんだ 別にひきこもりたくないんだからね

そうくだらない事を脳裏に浮かべながら 宿屋の自分の部屋のベッドで横になった

「ご主人 今日はのんびりしよう」

コンも人に疲れたのか 横になった自分の隣で寝息を立て始めた

自分も人に酔ったのか横になった途端 眠気に襲われてしまい 意識を手放した

明日は噂が沈静してるといいなと思いながら

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