僕はただの妖精だから執着しないで

ふわりんしず。

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動物さん達の内緒ばなし

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ーこちら会話のみになっておりますー



◾️□◾️◾️

ある日、我らが愛してやまない妖精の子の寝顔を見ながら守る様にして円になり

小さな声で俺たちは内緒話しをしていた。

「よく寝てる」

「妖精さんでも寝んねする…?」

「寝てる、と言うより目を閉じて休む事で精神は神の元に行く…とも言われているよね」

「妖精さんは人間と造りが違うもんな」

「じゃあ寝んねして神様と遊んでる?」

「さぁ。それは俺たちには分からないけれど」

「この子が幸せならなんだっていいだろ」

「守るべき存在、か」

「それって木の実よりおいしーい?」

「ふふっ。妖精さんは食べちゃダメ」

「害をなしたら消えてなくなるよ」

「痛いのは怖いねー」

「ねー。痛いの痛いもんねー」

「そういえば人間は痛いの好きだよね」

「うんうん。腕に針刺しているもんね」

「金払って刺すんだろ」

「びょーき、を防ぐんだってさ」

「ちゅーしゃって言うんだろ」

「痛い痛いだね」

「怖い怖いだねー」

「人間といえば、妖精さまが助けたあの子供は元気かなぁ」

「あぁ、血まみれの」

「いい匂いしたー」

「美味しそうな血の匂いしたぁ」

「きっと今頃いい暮らししてんぞ」

「なんでー?」

「妖精さまが毎日、加護…というかお祈りしてたからな」

「加護なら病に倒れることもないね」

「丈夫になるねぇ」

「元気になるねぇ」

「妖精さまに害がなければなんでもいいさ」

「じゃぁさ、じゃぁさ!もし妖精さまに害をもたらすとしたら」

「どうしよっか」

「どうしたい?」

「妖精さまが危険なら守るー」




周りの空気はのほほんとしていて、もし他者がそれを聞いていたとしても

きっと微笑ましい光景だった、と口にするだろう。そう…、


「大丈夫、俺らで守れるさ。人間なんて食える部位が多いし、もし妖精さまに何かあった日には人間全員血祭りだ」

「わぁあ!僕、人間のお目めが好きぃ」

「ほじってもぐもぐするー!」




最後の言葉を聞くまでは、と付け足しておこうか。
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