25 / 57
*
しおりを挟む
1つ、我々は人であり獣の血を引くものである
1つ、我々は神と神が庇護している御使いに感謝するべし
1つ、異常な能力は受け継がれること
1つ、全てを平等に愛する為、無に帰すべし
1つ、決して驕ってはならず。
1つ、天秤が崩れる時赤く世界が染まるだろう。
「俺の家系は少し変わっていて、例えば…やたら鼻がきいたりとか。聴覚が異常なまでに優れていたり、症状はバラバラで俺の場合は〝目〟なんです」
小さな小さな妖精様に近付く許可を、他でもない妖精様に頂き、
泉を前に腰掛けた。今、その小さな守るべき存在は俺の手のひらに座っていた。
言葉が通じないこと。
家系でたまたま俺は妖精様が見えること。
家系での掟、全てを
ただ聞いて欲しくて。
「俺が生まれるもっと前、俺と同じように〝目〟が良い人が居たそうです」
言葉が通じないことは、残された資料で知っていた。ただ妖精様が認識できる、と。
けれどその人が亡くなってから何年も、何十年も、同じ〝目〟を持っている人は居たが
それ以来妖精様にあった人は居なかった。
神の御使い様、妖精様。
ずっと夢焦がれていた。
幼少期から聞かされていた妖精様のお話。
会えない可能性の方が高くて、
それでも会いたくて。
(でも実際会ったら会ったで……もどかしいな)
そばに居るのに言葉が通じないなんて。
もっと話したいのに。
もっと俺の話し、聞いて欲しいのに。
もっと妖精様の事を知りたいのに。
妖精様の話を沢山聞きたいのに。
1つ、我々は神と神が庇護している御使いに感謝するべし
1つ、異常な能力は受け継がれること
1つ、全てを平等に愛する為、無に帰すべし
1つ、決して驕ってはならず。
1つ、天秤が崩れる時赤く世界が染まるだろう。
「俺の家系は少し変わっていて、例えば…やたら鼻がきいたりとか。聴覚が異常なまでに優れていたり、症状はバラバラで俺の場合は〝目〟なんです」
小さな小さな妖精様に近付く許可を、他でもない妖精様に頂き、
泉を前に腰掛けた。今、その小さな守るべき存在は俺の手のひらに座っていた。
言葉が通じないこと。
家系でたまたま俺は妖精様が見えること。
家系での掟、全てを
ただ聞いて欲しくて。
「俺が生まれるもっと前、俺と同じように〝目〟が良い人が居たそうです」
言葉が通じないことは、残された資料で知っていた。ただ妖精様が認識できる、と。
けれどその人が亡くなってから何年も、何十年も、同じ〝目〟を持っている人は居たが
それ以来妖精様にあった人は居なかった。
神の御使い様、妖精様。
ずっと夢焦がれていた。
幼少期から聞かされていた妖精様のお話。
会えない可能性の方が高くて、
それでも会いたくて。
(でも実際会ったら会ったで……もどかしいな)
そばに居るのに言葉が通じないなんて。
もっと話したいのに。
もっと俺の話し、聞いて欲しいのに。
もっと妖精様の事を知りたいのに。
妖精様の話を沢山聞きたいのに。
271
お気に入りに追加
1,112
あなたにおすすめの小説

無自覚お師匠様は弟子達に愛される
雪柳れの
BL
10年前。サレア皇国の武力の柱である四龍帝が忽然と姿を消した。四龍帝は国内外から強い支持を集め、彼が居なくなったことは瞬く間に広まって、近隣国を巻き込む大騒動に発展してしまう。そんなこと露も知らない四龍帝こと寿永は実は行方不明となった10年間、山奥の村で身分を隠して暮らしていた!?理由は四龍帝の名前の由来である直属の部下、四天王にあったらしい。四天王は師匠でもある四龍帝を異常なまでに愛し、終いには結婚の申し出をするまでに……。こんなに弟子らが自分に執着するのは自分との距離が近いせいで色恋をまともにしてこなかったせいだ!と言う考えに至った寿永は10年間俗世との関わりを断ち、ひとりの従者と一緒にそれはそれは悠々自適な暮らしを送っていた……が、風の噂で皇国の帝都が大変なことになっている、と言うのを聞き、10年振りに戻ってみると、そこに居たのはもっとずっと栄えた帝都で……。大変なことになっているとは?と首を傾げた寿永の前に現れたのは、以前よりも増した愛と執着を抱えた弟子らで……!?
それに寿永を好いていたのはその四天王だけでは無い……!?
無自覚鈍感師匠は周りの愛情に翻弄されまくる!!
(※R指定のかかるような場面には“R”と記載させて頂きます)
中華風BLストーリー、ここに開幕!

前世である母国の召喚に巻き込まれた俺
るい
BL
国の為に戦い、親友と言える者の前で死んだ前世の記憶があった俺は今世で今日も可愛い女の子を口説いていた。しかし何故か気が付けば、前世の母国にその女の子と召喚される。久しぶりの母国に驚くもどうやら俺はお呼びでない者のようで扱いに困った国の者は騎士の方へ面倒を投げた。俺は思った。そう、前世の職場に俺は舞い戻っている。

囚われた元王は逃げ出せない
スノウ
BL
異世界からひょっこり召喚されてまさか国王!?でも人柄が良く周りに助けられながら10年もの間、国王に準じていた
そうあの日までは
忠誠を誓ったはずの仲間に王位を剥奪され次々と手篭めに
なんで俺にこんな事を
「国王でないならもう俺のものだ」
「僕をあなたの側にずっといさせて」
「君のいない人生は生きられない」
「私の国の王妃にならないか」
いやいや、みんな何いってんの?

BLR15【完結】ある日指輪を拾ったら、国を救った英雄の強面騎士団長と一緒に暮らすことになりました
厘/りん
BL
ナルン王国の下町に暮らす ルカ。
この国は一部の人だけに使える魔法が神様から贈られる。ルカはその一人で武器や防具、アクセサリーに『加護』を付けて売って生活をしていた。
ある日、配達の為に下町を歩いていたら指輪が落ちていた。見覚えのある指輪だったので届けに行くと…。
国を救った英雄(強面の可愛い物好き)と出生に秘密ありの痩せた青年のお話。
☆英雄騎士 現在28歳
ルカ 現在18歳
☆第11回BL小説大賞 21位
皆様のおかげで、奨励賞をいただきました。ありがとう御座いました。

今世では誰かに手を取って貰いたい
朝山みどり
BL
ノエル・レイフォードは魔力がないと言うことで、家族や使用人から蔑まれて暮らしていた。
ある日、妹のプリシラに突き飛ばされて、頭を打ち前世のことを思い出し、魔法を使えるようになった。
ただ、戦争の英雄だった前世とは持っている魔法が違っていた。
そんなある日、喧嘩した国同士で、結婚式をあげるように帝国の王妃が命令をだした。
選ばれたノエルは敵国へ旅立った。そこで待っていた男とその日のうちに婚姻した。思いがけず男は優しかった。
だが、男は翌朝、隣国との国境紛争を解決しようと家を出た。
男がいなくなった途端、ノエルは冷遇された。覚悟していたノエルは耐えられたが、とんでもないことを知らされて逃げ出した。

魔法学園の悪役令息ー替え玉を務めさせていただきます
オカメ颯記
BL
田舎の王国出身のランドルフ・コンラートは、小さいころに自分を養子に出した実家に呼び戻される。行方不明になった兄弟の身代わりとなって、魔道学園に通ってほしいというのだ。
魔法なんて全く使えない抗議したものの、丸め込まれたランドルフはデリン大公家の公子ローレンスとして学園に復学することになる。無口でおとなしいという触れ込みの兄弟は、学園では悪役令息としてわがままにふるまっていた。顔も名前も知らない知人たちに囲まれて、因縁をつけられたり、王族を殴り倒したり。同室の相棒には偽物であることをすぐに看破されてしまうし、どうやって学園生活をおくればいいのか。混乱の中で、何の情報もないまま、王子たちの勢力争いに巻き込まれていく。

どうやら手懐けてしまったようだ...さて、どうしよう。
彩ノ華
BL
ある日BLゲームの中に転生した俺は義弟と主人公(ヒロイン)をくっつけようと決意する。
だが、義弟からも主人公からも…ましてや攻略対象者たちからも気に入れられる始末…。
どうやら手懐けてしまったようだ…さて、どうしよう。

顔だけが取り柄の俺、それさえもひたすら隠し通してみせる!!
彩ノ華
BL
顔だけが取り柄の俺だけど…
…平凡に暮らしたいので隠し通してみせる!!
登場人物×恋には無自覚な主人公
※溺愛
❀気ままに投稿
❀ゆるゆる更新
❀文字数が多い時もあれば少ない時もある、それが人生や。知らんけど。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる