僕はただの妖精だから執着しないで

ふわりんしず。

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動揺

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人間、本当に吃驚したらフリーズするんだと知った。

僕も、そして少年も静止画の如く固まっていた。ただ静かに見守る皆と、時折頬を撫でてゆく風。1番最初に我に返ったのは、僕ではなく少年の方で…

止めていた足を1歩、踏み出した。

(えっ!?こここここっち来るの?)

ただでさえ僕を認識している人間に吃驚していたのに、此方に向かって来た事で

僕の脳内は大混乱。

慌てて身を隠すようにブルーダーにぎゅっ、としがみつく。



慌てる僕を皆が心配してか、グランツが戦闘態勢へ入り、リガント、フリーク、レーヴェンがその周りをピョンピョン飛び跳ねる。

一生懸命グランツの真似をしているのかもしれないが、小さな身体が上下に跳ねて…どちらかと言えば戦闘要員ではなく、ただただ癒し。

そんな彼等を見て、フューラー、ドゥム、バイン、オトラム、ハイザァは「大変だぁ!大変だぁ!」と言わんばかりに周りをぐるぐる走り出す。

エディオ、ガルドは何故か落とし穴を掘り出して…って、目の前で掘り出したら意味が無いんじゃないかなぁ



なんて思わず突っ込みを入れた。

そして慌てふためき出した僕たちに、少年は



「初めまして妖精さん。アナタ様に会えてとっても光栄です」

進めていた足を再び止め、
恭しくもお辞儀をしたのだった。














⚠︎何故、少年が妖精(桜)を認識出来るのか

それは彼の血が関係しています。
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