ストーリーが終わった後のキミと俺ー最初から好きなのはアンタだけー

ふわりんしず。

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テスト期間準備⑤

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脳が焼き切るような頭痛が消えた事。
やたら思考がクリアになった事。
体調不良で乱れていたマナがとても穏やかに波打っていること。よくよく考えれば異常な現象を、この時だけはすんなり受け止めることが出来た。

あまりにも居心地のいいこの空間にうっとりとしてしまった。ただ、そう…ただ触りたい、なんて知りもしない人間にそんな感覚を抱いて。潔癖症にも近い俺が、まるで依存性の強い薬を吸ったかのように彼を求めてしまった。

気持ちよさそうに眠るこの男を自分の物にしたい、と。


ただグチャグチャに泣かせて、
どろどろに甘やかして、
瞑っている瞳を開いて、俺を見て欲しい
甘い声でよがって欲しい
泣かせて泣かせて泣かせて苦しめたい。愛し合いたい。愛されたい。

訳の分からない感情が波のようにして押し寄せる。



それを止めたいのに止められず、自分の感情のままに彼の頬を撫でた。

閉じられている瞳がこっちを見ていない事が残念で、目覚めればいいのに…なんて思ってしまう。

「……っ、」

頬を撫で、恐る恐る形のいい唇を指でなぞった

この綺麗な唇で俺の名前を呼んほしい。いっそこの唇にむしゃぶりつきたい、全部全部

俺のものにならないかな。




そんな事を思った時、ふと思い出すのは教室で馬鹿な話をしていたクラスメートの事だった。

毎度毎度会話の内容は底辺以下だが、


まるで囁くように、導くようにあの時の会話が脳内で再生された


〝今度のテストやばいからハニトラして既成事実作るんだけど、参加するやつ手ぇあーげてっ!〟

〝今回のテストクソ難しいらしいよ〟

〝ならさ脅せる材料は作って活用しないとね〟




〝もしハニトラに教師が乗ってきたら辞めさせられるのは俺達じゃなく教師側だし大丈夫だって!〟


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