ストーリーが終わった後のキミと俺ー最初から好きなのはアンタだけー

ふわりんしず。

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ミーティング

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朝、低血圧の奴もそうじゃない奴も皆同じ。職場出勤して『はよーございまぁす』なんて同僚に言いつつも、内心でぼやくのは出勤して早々『あぁ帰りてぇ』だ。

誰だって朝はテンションが地の底にある。

布団から出たくない起きたくない。
そしてストレスが溜まると謎の精神論で行き着くのは、寝るから朝がくる。なら寝なかったらずっと夜を謳歌できるのでは、というちょっと意味の分からない考えに至る。

結果から言おう。夜はやって来るし朝もやって来る。なんなら歌で『明日がある明日がある明日があるさ』という曲は社畜にとって地獄ソング。明日もあるのか明日も仕事だまた明日がやってくるのか。

そう頭を抱えたくなるのは大人あるある話し

鬱々な気分を隠して無理やり笑顔を作るのが俺たち社畜根性で、嫌な仕事も上から押し付けられれば『わかりました。喜んで』なんてイエスマンになる。うっかり面と向かって『死に晒せ!fuck youくたばれ』とかなんとか言った日には精神的に死に追いやられるのはこちら側。

言った相手によるが、間違いなく首。その後新しい職場を案内するところは良心的。そのまま退職に追いやられ、首を切られた社会人というワードだけがぶら下がったまま、職すら紹介されなければ新しい職場にありつけるのは中々に難しい。

そして世の中は悲しくも、世間…いや、人と人とが繋がる事で成り立つ社会世界

だれが最初にゆったかはしらないが

マジで本当にマジで。
人の口に戸は立てられないものであり、


首を切られた瞬間後ろ指を指されて嗤われる

漢字で言えば自宅警備員まっしぐら。
分かりやすくカタカナで言うとニート、の出来上がり。ちゃんちゃん。


いや、ちゃんちゃん。じゃねぇよ。

思わず1人でボケて1人突っ込みをしている俺、メリウス・ロッセンは内心とは裏腹に表の顔はすん、としていた。

理由は簡単だ。朝からあるミーティング。

どうやらそれに問題児…げふんげふん。校長が参加するという。なにかあったのか?

と、一瞬思ったが。

それはただの杞憂に終わった


「そろそろ大事な季節になりました。わざわざ言わなくて良いことかもしれませんが、」

事件事故には気をつけましょう、とでも言うのだろう。そう勝手に決めつけていた俺は次の瞬間アホ面を晒した。

「もうすぐテスト期間です。ペーパーと実技、両方があるのでクラスを複数持っている方は早めに対策してくださいね」

テス…ト?

いやいや。まぁ確かに学生にとってテストはある意味死活問題かもしれないが。

このタイミングでテストの心配?え?



まだまだ学校に来て日が浅い俺は『は?』みたいな顔で呆けていたが、何故だか周りに立っていた教師陣たちが燃え上がる。まるで戦に向かう戦士の如く。

何をどこで熱くなる瞬間があったのか、

誰か教えてくれないだろうか、と思っていると…。


「今回はカンニング対策ばっちりですよ」

「作ったテスト用紙が盗まれない様に対策しないとですね」

「今回はどこがテスト放棄しますかねぇ」

「前はハニートラップでしたなぁ」



「「はっはっはっ」」



近くで談笑する教師陣の会話が嫌でも耳に入った。え、…うん??ちょっと待って。

今なんつった。




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