もっと深く繋がりたい-一途な幼馴染×ノンケの主人公-

③

普段穏やかな顔をした幼馴染は、どこか辛そうに。切なそうに…そして、

愛おしい人を見るかのような、熱の篭った瞳で俺を見つめる。


––––––––あ、これ…やば、い

そう思うよりも早く、夕陽が俺の身体をベッドに押し倒し。いつのまにか仰向けで寝かされていた。


「ごめんね、あーちゃん。

ほんと…ごめん。好きになってごめんね…」


労わるように頬をそっと撫でられ、夕陽を見れば泣きそうな顔が視界にドアップで映り、

唇と唇が触れた。

それがキスだと気付いたのは、夕陽の顔が離れてからだった。

吃驚し過ぎて動けない俺をどう思ったのかは知らないが、夕陽彼はゆっくりと心境を語ってくれた。




「あーちゃんが中々帰って来なくて…不安で死にそうだった。

誰かと一緒にいるんだって思うと気が狂いそうで、怖かった。」


そう囁くように呟かれた言葉たちは、甘い毒の様で。脳内を溶かすかの様に…、理性や思考を停滞させる。

俺たち男同士だろ、とか
幼馴染でこんなこと、なんて口を挟む事すら忘れ、



ただ紡がれる言葉に耳を傾けた


「ずっと我慢してたんだ。だから、ね？

今日だけは許して…、俺を愛さなくていいから



だから俺があーちゃんを求める事だけ許して。もう我慢できないんだ」



すがる様に。

まるで行き場を無くした迷子の子供の様に、

ベッドで横たわる俺にデガイ図体が、俺の身体を抱きしめる。服越しに触れる身体、


その身体が微かに震えている事に俺は…気付いてしまった。





『…バカだなぁ夕陽は』

真っ直ぐな想いに。
向けられる熱に、

思わずそう呟き。強張っている夕陽の身体に腕を回した。夕陽の気持ちに…答えたい、



なんて思ってしまったんだ。












■

□

■


夕陽が俺の事を好きだった事。
その気持ちに戸惑った事があった事。
スキンシップの多い俺に何度もヤキモキした事。
俺で夢精した事。
ふわふわした好きから、もっと性的な意味でも好きだと自覚した事。
そしてその気持ちに蓋をした事。

関係を壊したくないから、気持ちを伝える事を諦めた事。



「でも酔ってたら覚えてないよね。きっと明日は…忘れてるから。

あーちゃんは今、悪い夢を見てるだけだから、ね」


『んっ…ぁ、』


忘れていいよ今からする事。




と、切なそうな声のまま夕陽は俺の陰茎をゆるゆると扱く。

四つん這いの姿勢にさせられ、右手で前を弄られ。左手で秘部を広げられていた。

後ろの指が奥に進むたび、甘い声が漏れそうで…


枕に顔面を埋めて声を我慢していた。

そんな俺が気に入らなかったのか、


「声…聞きたいな。あーちゃん、気持ち良くない？

もっと奥は…どう？」


『あっ…んっ、ん、』



ぐりぐりと奥の柔らかいところを指の腹で押され、カタカタと身体が震えた。

あ、やばい…これ、

『–––––––––…きもち、ぃ』




思わず漏れ出た言葉、

何も考えずに発したそれは、…夕陽をただ誘惑するだけのものだったらしく、


「あーちゃん…誘ってる？指増やすね」

『ふっ…んっ、ぁ、』



秘部に入っていた中指がずるり、と抜け

そしてまた指が埋められる。さっきよりも圧迫感があるのは…きっと気のせいじゃない


…ゆ、ゆび…増え、た

吃驚して思わずきゅっと力を入れれば、


労わる様に夕陽が「痛い…？」と聞いてくれて、慌てて首を横に振る。




痛い、というより…なんか、ぞくぞくする


「こっちも、ね？」

『え？あっ、ぁ"っ…、ま、まって、まっ、」

「だーめ。一回はイッとこ？」


優しい口調とは裏腹に、

前と後ろを同時に責め立てられ…、


静止の言葉は意味も成さず、



『……ぁっ、……んっ！！』

––––––––––…達してしまった。





気持ちが追いつく前に、夕陽によって強制的にイカされ。はぁはぁ、と肩で息を吐く。

ただイッただけなのに、どっとくる倦怠感

気持ち良くて絶頂したせいか、頬を流れる涙



ぐったりとした身体はただ…

夕陽に見せつけるかの様に突き出してしまう尻。

そこにはまだ指が入っていて…






ごくり、と夕陽の喉が鳴った。