配信ボタン切り忘れて…苦手だった歌い手に囲われました!?お、俺は彼女が欲しいかな!!

ふわりんしず。

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放送事故

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いつもはパソコンで配信をするのだが…よくよく考えれば今日に限って最初からついていなかった。

起動したはずのパソコンが起動せず、何度もマウスを触ったり電源を入れ直したりしたのだが全くと言っていいほど動かなかった。

使用期間たったの3年である

は!?嘘だろぉ!?今日告知だして配信するとゆっていたのにぃ!!!

なんて言う泣き言は飲み込んだ。


迷わず取り出したのは使い慣れたスマホで、

パソコンでしか落としていなかったアプリを素早くインストールする。

普段使っている配信データすら引き継いでいないから、IDを慌ててSNSで確認し

インストールが終わった後コピペしたIDを貼り付けて検索すれば…



『あくあ』という、自分の配信ページに飛ぶことが難なくできた。因みにサポーター数は、8000人。駆け出し配信者にしてはまぁまぁな数ではないだろうか

つっても…殆どがアンチなのだが、

俺自身は余り気にしていない。世間一般から見れば俺は炎上商法に近いことをしているし、

嫌われることを前提に配信をしている




なぜかって?

いい人ぶった配信より。アンチ沸かせてリスナーの数を増やした方が視聴率が上がるからだ。とはいっても、まぁ、俺の自論であって

それが100%正しいとは言い切れない

でもアンチの方が他人の粗探しに夢中だから、長く配信に居座ってくれているのは事実である。



『んじゃ!今日も元気よく晒していきたいと思いまーす!どんどんぱふぱふー!』

スマホ立てに立てかけたスマホに向かって話すと。配信して数分もしない内からコメント欄が埋まってゆく

–どんどんぱふぱふ~♪

-また配信してる乙

–声がいちいちうざぃw

–ぱふぱふって、毎回口で言うのなんなん

-ぱこぱこって言ったな!?炎上しろよ






などなど。

パソコンと違い画面が小さい上に、コメントの流れが早く追いつく気がしないのだが、

何個かコメントを拾い上げつつ対応していくことにした。ぜってぇ明日はパソコン買い替えてやる!


『はいはい。ぱこぱこなんてゆってませんけどー?暑さで脳内腐って聞き間違えたんじゃないのぉー?

俺の枠より病院行ってこい変態野郎。』


『あ?声がいちいちうるさい?スマホの音量下げて聞きまちょーね?爆音で俺の声聴いてんの?

どんだけ俺の事好きなん?キモいわ』




煽って煽って煽りまくる。

これが所謂、炎上商法だ。辛辣なセリフを敢えてリスナーに吐くことで、炎上し

SNSでハッシュタグがトレンド入りして、

こいつまたやらかすのでは?という野次馬(アンチ)が沸き、サポーターが増える


と言うわけだ。


『さて、今回は告知上げてたんですけど。

以前ね、俺が紹介した新人歌い手アイドルがなんと!炎上しているので、何故そのとある方が今叩かれているのか説明していきたいとおもいまぁーす!』


–Rくんでしょ

–え。誰、炎上?

–炎上?炎上してるのはお前だろ

–告知みたw

–早く終われクソ配信





話せば話すほどコメントの流れは早くなり

今この瞬間の視聴者率は…500人

スマホでの配信は物足りなさを感じるが、



新鮮でいいかもしれない。

何気パソコンだとマイクの音量調整とか、OBSの細かな設定が面倒だったから、楽と言えば楽かもしれない。

そして配信はかなり白熱し(主に俺の悪口)、




枠を切る時間になった。


『最後まで付き合って下さった皆さん、今日もこんなクソみたいな配信に付き合ってくれてあざっした!

ゆーて人様にクソとかゆってるヤツのがクソ野郎説あるけどな。ではまた明日も会いましょう!おつぱこっ!』


スマホの前だと分かってはいるが、つい片手を上げて敬礼してしまう俺。

そんな事を知らないリスナーのコメントは…



–おつぱ…www

–はい、ぱこった。有罪です

–きも。うざ。きも。

–クソ野郎って言われて根に持ってんじゃん草

–楽しかった!おつあくあ!

–また明日ね。

–ばいばーい!早くこの界隈から消えてね





中々辛辣な言葉がチラりと見えたが、気付かないフリをして配信終了ボタンをタップした










筈だった。
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