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もう一歩
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康太から盗塁警戒のサインを受け取った太一は自分の心臓の音が早まるのを感じていた。
二塁ランナーは三塁へ、一塁ランナーは二塁へ。アウトにするためには塁間が短い三塁に素早く送球するだけでいい。その練習をこの一か月やってきた。
――ここは刺すんだ。なにがなんでも。
――カウントはワンストライク、ワンボール。動いてくるならここだ。
総司が第三球を投げると同時にランナーはスタートし、康太の予想通りダブルスチールを仕掛けてきた。
――アウトに……、絶対にアウトにするんだ。
康太はしっかり捕球してボールを持ち替える。思いっきり腕を振り三塁に送球した。
「あぁ!」
指からボールが放れた瞬間、サードを守る芳樹が声をあげる。太一の送球は高く外れレフトまで転がっていった。ランナーはそのままホームを駆け抜け、電光掲示板に五点が記される。タイミングは完全にアウトだっただけに痛恨の悪送球は試合を決定づけさせかねない。
「みんな本当にごめん、失敗ばっかりで足を引っ張って」
「しょうがないって切り替えてこう」
ベンチに戻ってきて開口一番に謝罪した。みんな口々に慰めの言葉をかけるがどうすればいいのかわからないといった不安げな表情でいる。あの後ダメ押しのタイムリーヒット打たれすぐにコールドゲームが頭をよぎってきた。谷村学院相手に六点は絶望に近い点差だった。太一はすべての元凶を作ってしまった自分を心の中で責めていたが、解決策を見いだせずにいる。
――どうすればいいんだ、これ以上僕が試合を崩壊するわけにはいかない。
「交代したほうがいいかもな」
総司は投げやりな口調で言った。
「おい、そんな簡単に言ってんじゃねーよ」
翔は総司の肩を掴み声を荒げた。総司はその手を乱暴に取り払い雄大を指さして、
「ピッチャーを雄大に替えてやればこいつも少しはまともになるだろう。これ以上点やれねぇし俺センターいくわ」
「おい総司……」
康太を含めベンチにいる全員が驚いた。途中でマウンドを降りることを何よりも嫌っていた総司が自分から交代を告げてきたのだ。
「何もピッチャーを俺にこだわる必要ないっしょ、それに雄大がピッチング練習してたの知ってるし、この流れ止めるほうがいいだろう。最後の大会がコールド負けなんてしょっぱすぎるし」
総司は康太の判断を仰ぐためこちらに視線を向ける。康太は悩みながらも、雄大の様子を窺った。突然のピッチャー交代。しかもあと一点取られればコールドゲーム。絶体絶命のピンチには変わりないが、この期に及んでまだ答えが出ていなかった。
しかしもう迷ってはいられない。
「分かった、ピッチャーは……」
「ダメです!」
次の言葉を遮ったのは太一だった。康太に詰め寄り、
「間宮くんは悪くないです。僕が僕がしっかりしないから……、交代なら僕を、僕にしてくださいお願いします」
「おいコラ、てめぇどういうつもりだ」
その発言に総司が怒りを露わにして太一に突っ込んでいった。胸倉を掴んで絞り上げる。太一の顔面が蒼白になった。
「……」
反応はなかった。それが総司には気に食わない。
「てめぇしかキャッチャーはいないんだよ! そのお前がだめならピッチャー替えるしかないだろうが、この馬鹿野郎」
太一の唇がわなないた。このチームで誰よりも体が大きいのに今は縮んで怯えた子どものように見える。
「いい加減にしろよ! 俺はお前にしか投げてねぇんだよ他のやつに投げてねぇんだよ」
総司は最後にそれだけ言うと、太一から手を離してネクストバッターズサークルに向かう。ツーアウトながら三番の雄大はフルカウントまで粘っていた。
「太一」
康太はキャッチャーミットを差し出して、しゃんとしろと背中を叩いた。
「暴投してもいい、思いっきり勝負してこい」
それでも太一の目に正気は宿ってはいなかった。
不安で心配で吹っ切れてなどいない。
この状態で選手をグラウンドに送り出すのは酷というものだが、康太は続投することに決めた。
四回表、総司はこの試合初めての連続三振に切って取るがツーアウトからヒットを許してランナーを一塁とする。
「走ってくるぞ」
内野陣は声を上げてバッテリーに警戒を促す。このランナーがホームに帰ればいよいよコールドゲームだ。
「菱田くん、無理だやられる。一回タイムをとろう」
金井の提案を康太は聞かなかった。野木監督は当然のようにスチールのサインを選手におくる。ここでタイムをとっても相手が走ってくることには変わりはないのだ。
――どうしよう、走ってくる。僕にはできない。
タイム。
突然かけられたタイムに太一は視線を上げると、総司がマウンドで手招きしていた。
「クイックで投げるから刺せ」
「間宮くん」
キャッチャーレガースをグーで叩き喝を入れた。
「思いっきり投げてこい!」
「ビビんな!」
グラウンドから太一を鼓舞する声援が聞こえる。
「覚悟を決めろ」
総司の言葉が重くのしかかる。
ツーアウトながらピンチであることは変わらない。ここでビビって同じことをまた繰り返すのか。それともミスを恐れずに思いっきりやるのか。二つに一つだ。
――僕は今まで雄大と二人だけで野球をやってきたでも今は違う。目の前には雄大も間宮くんもみんながいる。覚悟を決めて刺しに行くんだ!
総司はゆっくりセットポジションに入った。そこから一度けん制を入れ、クイックモーションでストレートを投じた。
「ランナー走った」
――もう一歩前へ。
矢のような送球がセカンドベースめがけいく。
「いかん!」
康太は叫んでいた。あまりの送球の速さにショートを守る翔がベースに入るタイミングが遅れてしまったのだ。ボールはセンターに抜け、ランナーはスライディングの勢いを利用して立ち上がりすぐに三塁に向かう。
「芳樹ぃ、行くぞ!」
センターを守る雄大がこの事態を予測していたように猛スピードでボールを捕球し、スピードを緩ませないまま無駄のないモーションで三塁に送球した。
三塁審判の右腕が高々と上がり、球場にアウトコールが響き渡る。
「よし!」
ベンチの中で金井が叫ぶ。総司が雄大がベンチに向かって拳を突き出して見せた。
太一は汗を拭いながら電光掲示板を見上げる。この試合始めて無失点に抑えた。
「雄大ありがとう」
「気持ちの入ったいいボールだったよ太一。だからこそサードで刺せた」
いち早くベンチに戻った先頭バッターの総司と目が合って、
「ナイスボール!」
二人はチームメイトになって始めてハイタッチを交わした。
二塁ランナーは三塁へ、一塁ランナーは二塁へ。アウトにするためには塁間が短い三塁に素早く送球するだけでいい。その練習をこの一か月やってきた。
――ここは刺すんだ。なにがなんでも。
――カウントはワンストライク、ワンボール。動いてくるならここだ。
総司が第三球を投げると同時にランナーはスタートし、康太の予想通りダブルスチールを仕掛けてきた。
――アウトに……、絶対にアウトにするんだ。
康太はしっかり捕球してボールを持ち替える。思いっきり腕を振り三塁に送球した。
「あぁ!」
指からボールが放れた瞬間、サードを守る芳樹が声をあげる。太一の送球は高く外れレフトまで転がっていった。ランナーはそのままホームを駆け抜け、電光掲示板に五点が記される。タイミングは完全にアウトだっただけに痛恨の悪送球は試合を決定づけさせかねない。
「みんな本当にごめん、失敗ばっかりで足を引っ張って」
「しょうがないって切り替えてこう」
ベンチに戻ってきて開口一番に謝罪した。みんな口々に慰めの言葉をかけるがどうすればいいのかわからないといった不安げな表情でいる。あの後ダメ押しのタイムリーヒット打たれすぐにコールドゲームが頭をよぎってきた。谷村学院相手に六点は絶望に近い点差だった。太一はすべての元凶を作ってしまった自分を心の中で責めていたが、解決策を見いだせずにいる。
――どうすればいいんだ、これ以上僕が試合を崩壊するわけにはいかない。
「交代したほうがいいかもな」
総司は投げやりな口調で言った。
「おい、そんな簡単に言ってんじゃねーよ」
翔は総司の肩を掴み声を荒げた。総司はその手を乱暴に取り払い雄大を指さして、
「ピッチャーを雄大に替えてやればこいつも少しはまともになるだろう。これ以上点やれねぇし俺センターいくわ」
「おい総司……」
康太を含めベンチにいる全員が驚いた。途中でマウンドを降りることを何よりも嫌っていた総司が自分から交代を告げてきたのだ。
「何もピッチャーを俺にこだわる必要ないっしょ、それに雄大がピッチング練習してたの知ってるし、この流れ止めるほうがいいだろう。最後の大会がコールド負けなんてしょっぱすぎるし」
総司は康太の判断を仰ぐためこちらに視線を向ける。康太は悩みながらも、雄大の様子を窺った。突然のピッチャー交代。しかもあと一点取られればコールドゲーム。絶体絶命のピンチには変わりないが、この期に及んでまだ答えが出ていなかった。
しかしもう迷ってはいられない。
「分かった、ピッチャーは……」
「ダメです!」
次の言葉を遮ったのは太一だった。康太に詰め寄り、
「間宮くんは悪くないです。僕が僕がしっかりしないから……、交代なら僕を、僕にしてくださいお願いします」
「おいコラ、てめぇどういうつもりだ」
その発言に総司が怒りを露わにして太一に突っ込んでいった。胸倉を掴んで絞り上げる。太一の顔面が蒼白になった。
「……」
反応はなかった。それが総司には気に食わない。
「てめぇしかキャッチャーはいないんだよ! そのお前がだめならピッチャー替えるしかないだろうが、この馬鹿野郎」
太一の唇がわなないた。このチームで誰よりも体が大きいのに今は縮んで怯えた子どものように見える。
「いい加減にしろよ! 俺はお前にしか投げてねぇんだよ他のやつに投げてねぇんだよ」
総司は最後にそれだけ言うと、太一から手を離してネクストバッターズサークルに向かう。ツーアウトながら三番の雄大はフルカウントまで粘っていた。
「太一」
康太はキャッチャーミットを差し出して、しゃんとしろと背中を叩いた。
「暴投してもいい、思いっきり勝負してこい」
それでも太一の目に正気は宿ってはいなかった。
不安で心配で吹っ切れてなどいない。
この状態で選手をグラウンドに送り出すのは酷というものだが、康太は続投することに決めた。
四回表、総司はこの試合初めての連続三振に切って取るがツーアウトからヒットを許してランナーを一塁とする。
「走ってくるぞ」
内野陣は声を上げてバッテリーに警戒を促す。このランナーがホームに帰ればいよいよコールドゲームだ。
「菱田くん、無理だやられる。一回タイムをとろう」
金井の提案を康太は聞かなかった。野木監督は当然のようにスチールのサインを選手におくる。ここでタイムをとっても相手が走ってくることには変わりはないのだ。
――どうしよう、走ってくる。僕にはできない。
タイム。
突然かけられたタイムに太一は視線を上げると、総司がマウンドで手招きしていた。
「クイックで投げるから刺せ」
「間宮くん」
キャッチャーレガースをグーで叩き喝を入れた。
「思いっきり投げてこい!」
「ビビんな!」
グラウンドから太一を鼓舞する声援が聞こえる。
「覚悟を決めろ」
総司の言葉が重くのしかかる。
ツーアウトながらピンチであることは変わらない。ここでビビって同じことをまた繰り返すのか。それともミスを恐れずに思いっきりやるのか。二つに一つだ。
――僕は今まで雄大と二人だけで野球をやってきたでも今は違う。目の前には雄大も間宮くんもみんながいる。覚悟を決めて刺しに行くんだ!
総司はゆっくりセットポジションに入った。そこから一度けん制を入れ、クイックモーションでストレートを投じた。
「ランナー走った」
――もう一歩前へ。
矢のような送球がセカンドベースめがけいく。
「いかん!」
康太は叫んでいた。あまりの送球の速さにショートを守る翔がベースに入るタイミングが遅れてしまったのだ。ボールはセンターに抜け、ランナーはスライディングの勢いを利用して立ち上がりすぐに三塁に向かう。
「芳樹ぃ、行くぞ!」
センターを守る雄大がこの事態を予測していたように猛スピードでボールを捕球し、スピードを緩ませないまま無駄のないモーションで三塁に送球した。
三塁審判の右腕が高々と上がり、球場にアウトコールが響き渡る。
「よし!」
ベンチの中で金井が叫ぶ。総司が雄大がベンチに向かって拳を突き出して見せた。
太一は汗を拭いながら電光掲示板を見上げる。この試合始めて無失点に抑えた。
「雄大ありがとう」
「気持ちの入ったいいボールだったよ太一。だからこそサードで刺せた」
いち早くベンチに戻った先頭バッターの総司と目が合って、
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二人はチームメイトになって始めてハイタッチを交わした。
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