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第270話
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死傷者数を数十人出したスタンピードが終息して三日経った。
リゼも眠ったままだ。
一方的に終了した戦闘。
地面に倒れているリゼを発見したシャルルが、すぐに治療を施す。
腹部の傷は、かなりの深手だった。
治癒魔法は完璧ではない。
一般的に治癒魔法は、命の前借りだと言われている。
当然、ポーションやマジックポーションなども同様だ。
無理やりか体を回復させるため、そう考えられている。
だからこそ、過度な治癒魔法は命さえ落としかねない。
「リゼ‼」
シャルルがリゼの名前を呼び、懸命に治癒魔法を施す。
ただ、シャルルの声にリゼが応えることはなかった。
魔力の使い過ぎによる軽い眩暈が起きると、すぐにマジックポーションを飲み、治療魔法をかけ続けた。
出血が止まり、顔色も良くなってきたことを確認すると安心したのか、シャルルはそのまま横に倒れる。
その後、他の治癒師がリゼは見て大丈夫だと近くにいたレティオールに伝える。
リゼは一命を取りとめた。
スタンピードが終息した翌日の夜遅く、ラバンニアル共和国の国主がバビロニアに到着する。
バビロニアでスタンピードが発生したと聞き、国益に多大な利益をもたらしている迷宮の問題は、ラバンニアル共和国の一大事だと危機感を抱いたのだ。
その翌日、朝一でフォークオリア法国の使者がバビロニアを訪れる。
午後になり、予定より遅れたとアルカントラ法国の使者も到着する。
すぐにバビロニア領主はアルカントラ法国に説明を求めるとともに、フォークオリア法国の要望に応える形で、話し合いの場に同席させた。
現場を見ていないアルカントラ法国は「不測の事態で結界に問題が生じた訳ではない」という回答に対して、結界石は無傷だという事実を突きつけられると口を閉じる。
高い維持費用を支払っていたにもかかわらず、このような事態になった説明になっていないとバビロニア領主は憤慨していた。
なにより平然と「不測の事態」と言いながら結界が破られること自体、アルカントラ法国に不信感しかなかった。
「ラバンニアル共和国として正式に抗議をするとともに、損害賠償を請求させて頂く」
ラバンニアル共和国の国主が、ことの重大さを理解せずに、この問題を軽視している使者を睨みつける。
「高い維持費を払って、自分たちには非が無いなどという神経が分かりませんね。本来であれば誠心誠意謝罪するべきでしょうに」
フォークオリア法国の使者が、アルカントラ法国の使者を馬鹿にすると反論をしようとするが、バビロニア領主が「その通り」と答える方が早かった。
その言葉に国主も頷く。
ギルマスとリャンリーが案内をして迷宮へと移動する。
道中に戦闘の激しさを物語るかのように戦闘跡を通りながら進んだ。
激しく破壊された迷宮の門。
対照的に無傷で立派な結界石。
自分たちの想像とは違う現場に、アルカントラ法国の使者たちの顔は歪む。
「さぁ、説明してもらおうか。この結界石は破壊されない限り、迷宮から魔物は出てこないという説明だったはずだ‼」
語気を強めるバビロニアの領主。
常に上から物言う立場で、領主である自分も今まで馬鹿にされていたこともある。
領主はアルカントラ法国からフォークオリア法国に迷宮の結界を任せたいと、常々思っていた。
しかし、国同士で取り決めた関係だったからこそ、強く出られなかっただけで、今は状況が違い立場も逆転していた。
そそくさと結界石に触り確認するアルカントラ法国の使者たち。
だが無傷なことは誰が見ても一目瞭然だ。
「簡単に壊れないが、定期的な確認が必要だと、毎年高い管理費を支払っていたはずだが、一体どういうことだ‼」
怒りを抑えきれない領主の声が大きくなる。
アルカントラ法国の使者たちも、結界は門に施されていることは知っているので、豪華な飾り石を見るだけだった。
そもそも、ラバンニアル共和国から報告を受けても、自分たちの結界と頑丈な門が簡単に破られるわけがなく、バビロニアが難癖をつけてきたくらいにしか捉えていなかった。
「これが結界石ですか……これと同じものを領主様の御屋敷でも拝見しましたが?」
「領主様の御屋敷にあるものは迷宮に結界を張った際、ラバンニアル共和国とアルカントラ法国の友好の印として効果はない同じ物を設置させて頂いたのです」
フォークオリア法国の使徒に対して、アルカントラ法国の使徒は、さも自分たちの方が立場が上だと言わんばかりだった。
「……効果がない? では、あの怪しい魔法陣は何だったのですか?」
「魔法陣?」
「はい。少ししか見ていないので魔法の効果などは分かりませんが……少なくとも目の前にある結界石と呼んでいる物よりは強力な魔法陣だったと思いますが……私どもの勘違いですかね」
フォークオリア法国の使徒は勘違いだったと自分の意見を取り下げる。
だが、未だにスタンピードで進行する的になっていた装置が見つからずにいたことを気がかりにして、以降も建物の中などをくまなく探索していたギルマスとリャンリーは顔を見合わせる。
「領主様。もしかしたら、それがスタンピードを町に誘導させていた装置かも知れません!」
「なんだと‼」
領主は驚き、すぐにギルマスへ確認するように命令すると、この場はリャンリーに任せて、ギルマス自身が動く。
一度、冒険者ギルド会館に向かい、魔法陣に詳しい魔法師を招集することだけ伝え、走り去っていった。
「難癖つけるのも大概にしていただきたい。なぜ、私どもが、そのようなことをする必要があるのですか⁈」
疑いを掛けられるアルカントラ法国の使徒たちは、フォークオリア法国の使徒たちを睨みつける。
「私は思ったことを言ったまでです。それが真実かどうかは、調べれば分かるはずです。それに、国主様には心当たりがあるようですし」
フォークオリア法国の使徒が国主を見ると、国主は眉間にしわを寄せていた。
アルカントラ法国からラバンニアル共和国に対して、女神ユキノを信仰していない異教徒を排除すべきだと、何度か申し出があった。
所詮は国同士が集まり、新しい国になったラバンニアル共和国だが、それぞれの風習などを尊重している。
関係のないアルカントラ法国から、そのようなことを言われる道理など無い。
(ラバンニアル共和国を解体することが目的か?)
国主の頭に、その時のことが浮かび疑念が強くなる。
そして、それがフォークオリア法国の策略だと気付いていない。
――――――――――――――――――――
■リゼの能力値
『体力:四十三』
『魔力:三十二』
『力:二十七』
『防御:十九』
『魔法力:二十五』
『魔力耐性:十二』
『敏捷:百七』
『回避:五十五』
『魅力:二十三』
『運:五十七』
『万能能力値:五』
■メインクエスト
・スタンピードからバビロニアを防衛。期限:スタンピード終息まで
・報酬:達成度により変動。最高報酬(万能能力値:十増加)
■サブクエスト
・瀕死の重傷を負う。期限:三年
・報酬:全ての能力値(一増加)
・殺人(一人)。期限:無
・報酬:万能能力値(十増加)
■シークレットクエスト
・ヴェルべ村で村民誰かの願いを一つ叶える。期限:五年
・報酬:万能能力値(五増加)
リゼも眠ったままだ。
一方的に終了した戦闘。
地面に倒れているリゼを発見したシャルルが、すぐに治療を施す。
腹部の傷は、かなりの深手だった。
治癒魔法は完璧ではない。
一般的に治癒魔法は、命の前借りだと言われている。
当然、ポーションやマジックポーションなども同様だ。
無理やりか体を回復させるため、そう考えられている。
だからこそ、過度な治癒魔法は命さえ落としかねない。
「リゼ‼」
シャルルがリゼの名前を呼び、懸命に治癒魔法を施す。
ただ、シャルルの声にリゼが応えることはなかった。
魔力の使い過ぎによる軽い眩暈が起きると、すぐにマジックポーションを飲み、治療魔法をかけ続けた。
出血が止まり、顔色も良くなってきたことを確認すると安心したのか、シャルルはそのまま横に倒れる。
その後、他の治癒師がリゼは見て大丈夫だと近くにいたレティオールに伝える。
リゼは一命を取りとめた。
スタンピードが終息した翌日の夜遅く、ラバンニアル共和国の国主がバビロニアに到着する。
バビロニアでスタンピードが発生したと聞き、国益に多大な利益をもたらしている迷宮の問題は、ラバンニアル共和国の一大事だと危機感を抱いたのだ。
その翌日、朝一でフォークオリア法国の使者がバビロニアを訪れる。
午後になり、予定より遅れたとアルカントラ法国の使者も到着する。
すぐにバビロニア領主はアルカントラ法国に説明を求めるとともに、フォークオリア法国の要望に応える形で、話し合いの場に同席させた。
現場を見ていないアルカントラ法国は「不測の事態で結界に問題が生じた訳ではない」という回答に対して、結界石は無傷だという事実を突きつけられると口を閉じる。
高い維持費用を支払っていたにもかかわらず、このような事態になった説明になっていないとバビロニア領主は憤慨していた。
なにより平然と「不測の事態」と言いながら結界が破られること自体、アルカントラ法国に不信感しかなかった。
「ラバンニアル共和国として正式に抗議をするとともに、損害賠償を請求させて頂く」
ラバンニアル共和国の国主が、ことの重大さを理解せずに、この問題を軽視している使者を睨みつける。
「高い維持費を払って、自分たちには非が無いなどという神経が分かりませんね。本来であれば誠心誠意謝罪するべきでしょうに」
フォークオリア法国の使者が、アルカントラ法国の使者を馬鹿にすると反論をしようとするが、バビロニア領主が「その通り」と答える方が早かった。
その言葉に国主も頷く。
ギルマスとリャンリーが案内をして迷宮へと移動する。
道中に戦闘の激しさを物語るかのように戦闘跡を通りながら進んだ。
激しく破壊された迷宮の門。
対照的に無傷で立派な結界石。
自分たちの想像とは違う現場に、アルカントラ法国の使者たちの顔は歪む。
「さぁ、説明してもらおうか。この結界石は破壊されない限り、迷宮から魔物は出てこないという説明だったはずだ‼」
語気を強めるバビロニアの領主。
常に上から物言う立場で、領主である自分も今まで馬鹿にされていたこともある。
領主はアルカントラ法国からフォークオリア法国に迷宮の結界を任せたいと、常々思っていた。
しかし、国同士で取り決めた関係だったからこそ、強く出られなかっただけで、今は状況が違い立場も逆転していた。
そそくさと結界石に触り確認するアルカントラ法国の使者たち。
だが無傷なことは誰が見ても一目瞭然だ。
「簡単に壊れないが、定期的な確認が必要だと、毎年高い管理費を支払っていたはずだが、一体どういうことだ‼」
怒りを抑えきれない領主の声が大きくなる。
アルカントラ法国の使者たちも、結界は門に施されていることは知っているので、豪華な飾り石を見るだけだった。
そもそも、ラバンニアル共和国から報告を受けても、自分たちの結界と頑丈な門が簡単に破られるわけがなく、バビロニアが難癖をつけてきたくらいにしか捉えていなかった。
「これが結界石ですか……これと同じものを領主様の御屋敷でも拝見しましたが?」
「領主様の御屋敷にあるものは迷宮に結界を張った際、ラバンニアル共和国とアルカントラ法国の友好の印として効果はない同じ物を設置させて頂いたのです」
フォークオリア法国の使徒に対して、アルカントラ法国の使徒は、さも自分たちの方が立場が上だと言わんばかりだった。
「……効果がない? では、あの怪しい魔法陣は何だったのですか?」
「魔法陣?」
「はい。少ししか見ていないので魔法の効果などは分かりませんが……少なくとも目の前にある結界石と呼んでいる物よりは強力な魔法陣だったと思いますが……私どもの勘違いですかね」
フォークオリア法国の使徒は勘違いだったと自分の意見を取り下げる。
だが、未だにスタンピードで進行する的になっていた装置が見つからずにいたことを気がかりにして、以降も建物の中などをくまなく探索していたギルマスとリャンリーは顔を見合わせる。
「領主様。もしかしたら、それがスタンピードを町に誘導させていた装置かも知れません!」
「なんだと‼」
領主は驚き、すぐにギルマスへ確認するように命令すると、この場はリャンリーに任せて、ギルマス自身が動く。
一度、冒険者ギルド会館に向かい、魔法陣に詳しい魔法師を招集することだけ伝え、走り去っていった。
「難癖つけるのも大概にしていただきたい。なぜ、私どもが、そのようなことをする必要があるのですか⁈」
疑いを掛けられるアルカントラ法国の使徒たちは、フォークオリア法国の使徒たちを睨みつける。
「私は思ったことを言ったまでです。それが真実かどうかは、調べれば分かるはずです。それに、国主様には心当たりがあるようですし」
フォークオリア法国の使徒が国主を見ると、国主は眉間にしわを寄せていた。
アルカントラ法国からラバンニアル共和国に対して、女神ユキノを信仰していない異教徒を排除すべきだと、何度か申し出があった。
所詮は国同士が集まり、新しい国になったラバンニアル共和国だが、それぞれの風習などを尊重している。
関係のないアルカントラ法国から、そのようなことを言われる道理など無い。
(ラバンニアル共和国を解体することが目的か?)
国主の頭に、その時のことが浮かび疑念が強くなる。
そして、それがフォークオリア法国の策略だと気付いていない。
――――――――――――――――――――
■リゼの能力値
『体力:四十三』
『魔力:三十二』
『力:二十七』
『防御:十九』
『魔法力:二十五』
『魔力耐性:十二』
『敏捷:百七』
『回避:五十五』
『魅力:二十三』
『運:五十七』
『万能能力値:五』
■メインクエスト
・スタンピードからバビロニアを防衛。期限:スタンピード終息まで
・報酬:達成度により変動。最高報酬(万能能力値:十増加)
■サブクエスト
・瀕死の重傷を負う。期限:三年
・報酬:全ての能力値(一増加)
・殺人(一人)。期限:無
・報酬:万能能力値(十増加)
■シークレットクエスト
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