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第196話
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人混みに紛れながら、自分が襲われた理由に心当たりがない。
先程のテルテ—ドとウォーリーの会話から「約束の報酬」という言葉を思い出す。
初対面のウォーリーは、テルテ—ドに雇われていたのだと推測する。
そして明らかに自分と面識があり、恨みを買っていたテルテ—ドについて、記憶から引き出す。
たしかに見覚えはあるが、どこで会ったかが思い出せない。
王都には多くの冒険者がいる。
挨拶する程度の関係や、顔見知り程度の冒険者など様々だ。
その時、テルテ—ドが最初に言った「金狼」という言葉を思い出し、金狼亭の門で自分を殴った冒険者がテルテ—ドだと気付く。
だが、そのことで自分が恨まれる理由が分からない。
しかし、その後に食料買い出しに寄った店で謎が解ける。
クエストに参加していない金狼のメンバーと鉢合わせた。
リゼは先程のことがあったので、警戒をするが店の主人も話し掛けてきた冒険者が金狼だと言うので、店先で話を聞く。
冒険者は”サブスティ”と名乗った。
「あの野郎‼」
リゼが先程まで路地裏で起こったことを話すと、サブスティが怒りの表情に変わる。
怒りの理由はリゼが聞かなくても教えてくれた。
まず、金狼の冒険者としてリゼに謝罪をする。
テルテ—ドは、リゼの件で金狼から除名処分されたこと。にも関わらず、金狼を名乗ってリゼを罠にかけたことは、金狼に対して喧嘩を売ったことと同じだと話す。
そして、ウォーリーという冒険者は金狼に所属していた記憶が無いと……。
「この件は、俺たち金狼が預かる。迷惑を掛けて悪かった」
「いいえ、大丈夫です」
明日には王都を去るため、テルテ—ドやウォーリーとは最低でも二年は顔を合わせることがない。
自分が恨まれている理由も分かったこともあり、特に心配することもない。
ただ、自分の勝手な行動で冒険者一人の人生を変えてしまった驚きもあった。
「こんなことを言うのも変だが、お前のおかげで俺たちの考えを変えてくれた。礼を言わせてくれ」
何のことか分からずリゼはサブスティの顔を見る。
リゼとコウガとの戦いを見ていた金狼の冒険者たちに大きな影響を与えたこと。
上下関係構わずに戦いを挑み、お互いを精進するという初心を思い出させてくれた。
なにより、倒されても立ち上がるリゼの姿を見て、不屈の精神に感化されたこと。
口にこそ出さないが、倒れそうになっても誰もがあの時のリゼの姿を思い出して自分を鼓舞していた。
リゼの思っていた以上に、コウガとの戦いは大きな意味があったのだと知る。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「くそっ!」
テルテ—ドは人目を避けるように走り続けていた。
自分がこのような状況になってることに我慢できずにいた。
いずれは金狼で確固たる地位を確立するはずだったが、リゼのせいで順風満帆な人生が狂わされたと思っている。
南地区から西地区へと入ると、安心したのか足を止める。
そして怒りに任せて壁を殴るが、怒りは収まらない。
「テルテ—ド‼」
背後から名前を呼ぶ声に反応して振り返ると、ウォーリーがテルテ—ド以上に怒りの表情を浮かべて迫って来た。
「話が違うだろうが‼ なにが弱い女の冒険者を好き放題に殴れるだ!」
「い、いや、それは――」
話し終える前にテルテ—ドの顔面に拳が飛んできた。
その後もウォーリーはひたすらテルテ—ドを殴り続ける。
その騒ぎに周囲の冒険者も集まってくる。
治安の悪い西地区では、日常茶飯事の光景だったので喧嘩を止めるわけでなく煽る言葉を口にしていた。
ただ、喧嘩と言っても一方的にウォーリーがテルテ—ドを殴るだけで反撃出来ないテルテ—ドに、野次馬たちも呆れた様子だった。
「わ、悪かった。約束通り、報酬は払うから許してくれ」
テルテ—ドの言葉に、ウォーリーの拳が止まる。
「三倍だ」
「えっ‼」
「俺を騙したことと、迷惑料で約束の三倍を貰う」
「そ、それは……」
支払いを渋るテルテ—ドを不快に感じたウォーリーは再度、拳を叩き続けた。
「わ、分かった。三倍の報酬を払うから許してくれ」
「最初から、そういえばいいんだよ」
ウォーリーは殴っていた拳を止める。
この騒動を見ていた西地区の冒険者たちは、テルテ—ドから金貨を巻き上げるのが簡単だという印象を植え付ける。
この西地区で弱みを見せれば、骨の髄までしゃぶられる。
テルテ—ドが西地区で生き抜くには難しいことを印象付ける。
その場でテルテ—ドはウォーリーに報酬を渡すと、ウォーリーは笑顔になりテルテ—ドの肩を抱き、「また、宜しくな」と軽く叩いて去って行った。
悔しがるテルテ—ドに他の冒険者が心配をして駆け寄ってくる。
皆、優しい言葉をテルテ—ドに掛けるが、下心があることだけは共通だった。
だが、テルテ—ドはそんなことは知らずに、冒険者たちの優しさに甘える。
それが更なる不幸に引きづり込まれるとは知らずに――。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
金狼亭に戻ったサブスティは、クラン内にテルテ—ドの件を伝える。
当然の反応だが、誰もがテルテ—ドに怒り始める。
その矛先は金狼の名を語った仲間のウォーリーにも向けられる。
運の悪いことにコウガは不在だ。が、テルテードとウォーリーにとっては逆に運が良い。
ずる賢いテルテードだからこそ、コウガ不在の時を狙ったのだと、
「なんで、コウガのいない時に面倒事が起きるのよ」
金狼リーダー代理で白狼リーダーのナナオが面倒臭そうに頭を掻く。
目の前には事情を知っているサブスティがいる。
「どうせ、西地区に逃げ込んだんでしょう」
懐から煙草を一本取り出して火を付ける。
「ふぅーーー」
天井に向けて煙を吐く。
「西地区に行くんですか?」
サブスティの言葉にナナオは首を傾ける。
「下手に手を出しても面倒だし……金狼相手だと分かれば、十中八九あいつが出て来るからね」
「あいつって……」
「西地区最大ギルド……いいえ、王都で最恐クラン”赤鰐”のリーダー”エネミー”よ」
エネミーの名前を聞いたサブスティは怯えていた。
王都にいる冒険者の中で、エネミーの名前を口にしないことは常識だった。
間違ってエネミーに伝わり、報復を受けることを恐れていたからだ。
好戦的な性格なので、難癖つけて危害を加えて来る。
「そもそもエネミーが、こんなせこいことをするはずがないし、赤鰐の冒険者の仕業じゃないでしょう。それに……あのテルテードが西地区でやっていけるはずないしね」
言い終えると煙草を吸い、静かに煙を吐く。
「ただ、金狼の名を語った奴がいたことを見過ごすことは出来ないわね」
「どうするつもりですか?」
「空いている連中を集めて、そのウォーリーって奴の情報を集めてくれる」
「了解です」
頭を抱えるナナオは短くなった煙草を吸うと、一気に吐いて消すと一言だけ呟いた。
「……面倒ね」
――――――――――――――――――――
■リゼの能力値
『体力:三十六』
『魔力:三十』
『力:二十二』
『防御:二十』
『魔法力:二十一』
『魔力耐性:十六』
『敏捷:八十四』
『回避:四十三』
『魅力:二十一』
『運:四十八』
『万能能力値:零』
■メインクエスト
・ラバンニアル共和国に入国。期限:九十日
・報酬:敏捷(二増加)
■サブクエスト
・レトゥーンで三泊。期限:三年
・報酬:魅力(三増加)
■シークレットクエスト
・ヴェルべ村で村民誰かの願いを一つ叶える。期限:五年
・報酬:万能能力値(五増加)
先程のテルテ—ドとウォーリーの会話から「約束の報酬」という言葉を思い出す。
初対面のウォーリーは、テルテ—ドに雇われていたのだと推測する。
そして明らかに自分と面識があり、恨みを買っていたテルテ—ドについて、記憶から引き出す。
たしかに見覚えはあるが、どこで会ったかが思い出せない。
王都には多くの冒険者がいる。
挨拶する程度の関係や、顔見知り程度の冒険者など様々だ。
その時、テルテ—ドが最初に言った「金狼」という言葉を思い出し、金狼亭の門で自分を殴った冒険者がテルテ—ドだと気付く。
だが、そのことで自分が恨まれる理由が分からない。
しかし、その後に食料買い出しに寄った店で謎が解ける。
クエストに参加していない金狼のメンバーと鉢合わせた。
リゼは先程のことがあったので、警戒をするが店の主人も話し掛けてきた冒険者が金狼だと言うので、店先で話を聞く。
冒険者は”サブスティ”と名乗った。
「あの野郎‼」
リゼが先程まで路地裏で起こったことを話すと、サブスティが怒りの表情に変わる。
怒りの理由はリゼが聞かなくても教えてくれた。
まず、金狼の冒険者としてリゼに謝罪をする。
テルテ—ドは、リゼの件で金狼から除名処分されたこと。にも関わらず、金狼を名乗ってリゼを罠にかけたことは、金狼に対して喧嘩を売ったことと同じだと話す。
そして、ウォーリーという冒険者は金狼に所属していた記憶が無いと……。
「この件は、俺たち金狼が預かる。迷惑を掛けて悪かった」
「いいえ、大丈夫です」
明日には王都を去るため、テルテ—ドやウォーリーとは最低でも二年は顔を合わせることがない。
自分が恨まれている理由も分かったこともあり、特に心配することもない。
ただ、自分の勝手な行動で冒険者一人の人生を変えてしまった驚きもあった。
「こんなことを言うのも変だが、お前のおかげで俺たちの考えを変えてくれた。礼を言わせてくれ」
何のことか分からずリゼはサブスティの顔を見る。
リゼとコウガとの戦いを見ていた金狼の冒険者たちに大きな影響を与えたこと。
上下関係構わずに戦いを挑み、お互いを精進するという初心を思い出させてくれた。
なにより、倒されても立ち上がるリゼの姿を見て、不屈の精神に感化されたこと。
口にこそ出さないが、倒れそうになっても誰もがあの時のリゼの姿を思い出して自分を鼓舞していた。
リゼの思っていた以上に、コウガとの戦いは大きな意味があったのだと知る。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「くそっ!」
テルテ—ドは人目を避けるように走り続けていた。
自分がこのような状況になってることに我慢できずにいた。
いずれは金狼で確固たる地位を確立するはずだったが、リゼのせいで順風満帆な人生が狂わされたと思っている。
南地区から西地区へと入ると、安心したのか足を止める。
そして怒りに任せて壁を殴るが、怒りは収まらない。
「テルテ—ド‼」
背後から名前を呼ぶ声に反応して振り返ると、ウォーリーがテルテ—ド以上に怒りの表情を浮かべて迫って来た。
「話が違うだろうが‼ なにが弱い女の冒険者を好き放題に殴れるだ!」
「い、いや、それは――」
話し終える前にテルテ—ドの顔面に拳が飛んできた。
その後もウォーリーはひたすらテルテ—ドを殴り続ける。
その騒ぎに周囲の冒険者も集まってくる。
治安の悪い西地区では、日常茶飯事の光景だったので喧嘩を止めるわけでなく煽る言葉を口にしていた。
ただ、喧嘩と言っても一方的にウォーリーがテルテ—ドを殴るだけで反撃出来ないテルテ—ドに、野次馬たちも呆れた様子だった。
「わ、悪かった。約束通り、報酬は払うから許してくれ」
テルテ—ドの言葉に、ウォーリーの拳が止まる。
「三倍だ」
「えっ‼」
「俺を騙したことと、迷惑料で約束の三倍を貰う」
「そ、それは……」
支払いを渋るテルテ—ドを不快に感じたウォーリーは再度、拳を叩き続けた。
「わ、分かった。三倍の報酬を払うから許してくれ」
「最初から、そういえばいいんだよ」
ウォーリーは殴っていた拳を止める。
この騒動を見ていた西地区の冒険者たちは、テルテ—ドから金貨を巻き上げるのが簡単だという印象を植え付ける。
この西地区で弱みを見せれば、骨の髄までしゃぶられる。
テルテ—ドが西地区で生き抜くには難しいことを印象付ける。
その場でテルテ—ドはウォーリーに報酬を渡すと、ウォーリーは笑顔になりテルテ—ドの肩を抱き、「また、宜しくな」と軽く叩いて去って行った。
悔しがるテルテ—ドに他の冒険者が心配をして駆け寄ってくる。
皆、優しい言葉をテルテ—ドに掛けるが、下心があることだけは共通だった。
だが、テルテ—ドはそんなことは知らずに、冒険者たちの優しさに甘える。
それが更なる不幸に引きづり込まれるとは知らずに――。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
金狼亭に戻ったサブスティは、クラン内にテルテ—ドの件を伝える。
当然の反応だが、誰もがテルテ—ドに怒り始める。
その矛先は金狼の名を語った仲間のウォーリーにも向けられる。
運の悪いことにコウガは不在だ。が、テルテードとウォーリーにとっては逆に運が良い。
ずる賢いテルテードだからこそ、コウガ不在の時を狙ったのだと、
「なんで、コウガのいない時に面倒事が起きるのよ」
金狼リーダー代理で白狼リーダーのナナオが面倒臭そうに頭を掻く。
目の前には事情を知っているサブスティがいる。
「どうせ、西地区に逃げ込んだんでしょう」
懐から煙草を一本取り出して火を付ける。
「ふぅーーー」
天井に向けて煙を吐く。
「西地区に行くんですか?」
サブスティの言葉にナナオは首を傾ける。
「下手に手を出しても面倒だし……金狼相手だと分かれば、十中八九あいつが出て来るからね」
「あいつって……」
「西地区最大ギルド……いいえ、王都で最恐クラン”赤鰐”のリーダー”エネミー”よ」
エネミーの名前を聞いたサブスティは怯えていた。
王都にいる冒険者の中で、エネミーの名前を口にしないことは常識だった。
間違ってエネミーに伝わり、報復を受けることを恐れていたからだ。
好戦的な性格なので、難癖つけて危害を加えて来る。
「そもそもエネミーが、こんなせこいことをするはずがないし、赤鰐の冒険者の仕業じゃないでしょう。それに……あのテルテードが西地区でやっていけるはずないしね」
言い終えると煙草を吸い、静かに煙を吐く。
「ただ、金狼の名を語った奴がいたことを見過ごすことは出来ないわね」
「どうするつもりですか?」
「空いている連中を集めて、そのウォーリーって奴の情報を集めてくれる」
「了解です」
頭を抱えるナナオは短くなった煙草を吸うと、一気に吐いて消すと一言だけ呟いた。
「……面倒ね」
――――――――――――――――――――
■リゼの能力値
『体力:三十六』
『魔力:三十』
『力:二十二』
『防御:二十』
『魔法力:二十一』
『魔力耐性:十六』
『敏捷:八十四』
『回避:四十三』
『魅力:二十一』
『運:四十八』
『万能能力値:零』
■メインクエスト
・ラバンニアル共和国に入国。期限:九十日
・報酬:敏捷(二増加)
■サブクエスト
・レトゥーンで三泊。期限:三年
・報酬:魅力(三増加)
■シークレットクエスト
・ヴェルべ村で村民誰かの願いを一つ叶える。期限:五年
・報酬:万能能力値(五増加)
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