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第191話
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金狼がクエストに出立する。
先頭で金狼の冒険者を率いているのは、リーダーのコウガだ。
コウガの姿を見た冒険者たちが、ざわついていた。
その理由はコウガの頭に、血が滲んだ布が巻かれていたからだ。
そして、最近の噂を耳にした冒険者の多くは、その意味を理解していた。
昨日までコウガに戦いを挑んでいたリゼが、コウガに出血するほどの攻撃を入れたという事実。
頭のネジが外れた冒険者、イカれた奴などとリゼを揶揄していた多くの冒険者たちだったが、リゼの評価を改めると同時に、銀翼のことを馬鹿に出来ない雰囲気が冒険者の間で漂っていた。
深い傷ではないのでポーションで、すでに出血は止まり、傷口も塞がっている。
頭に布を巻いたのは、コウガなりにリゼの思いに応えた行動だった。
見送りに来ていたリゼと目が合ったコウガは、リゼに向かって拳を突き出した。
周囲の冒険者がコウガの拳の先にいるリゼに視線を送る。
激励の意味だとリゼは受け取ったが、同じように拳を突き出す勇気はなく、恥ずかしそうに頭を下げてコウガに応えると、コウガの口角が上がる。
コウガの好意を受け取り、冒険者として成長しなくては! という思いが、より一層強くなったリゼ。
その光景を見ていた冒険者たちは、コウガがリゼを認めたのだと感じていた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
コウガたちのクエスト出立を見送った足で、銀翼館へと向かう。
入り口で見覚えのない体格の良い冒険者が立っていた。
リゼは声を掛けようとしたが、なんて声を掛けようとしたが分からずに、目にした場所で足を止める。
すると、入り口で立ち止まっていた冒険者がリゼに気付いたのか、リゼに向かってくる。
「もしかして、君がリゼかい?」
「は、はい」
突然、名を呼ばれたリゼは思わず答えた。
「君も含めた銀翼の三人に用事があるんだが、残りの二人を呼んでもらえるかな?」
「はい、分かりました。申し訳ありませんが、その間は入り口で待って頂いても構いませんか?」
「もちろん」
「その……お名前を伺っても宜しいですか?」
「あっ、これは失礼した。申し遅れたが、俺はオルビスという冒険者だ」
「オルビスさんですね。アンジュとジェイドに伝えてきますので御待ち下さい」
歩きながら会話を交わし、オルビスを銀翼館の入口で待たせると、リゼは奥の部屋にいるアンジュとジェイドを駆け足で呼びに行く。
「あっ、リゼ」
二人は掃除をしていた手を止めて、リゼと会話をしようとする。
「あのお客さんが……」
「そう……ジェイド、悪いけど対応してくれる」
「了解っス」
ジェイドが対応するために部屋から出るが、すぐに大きな足音を上げて戻って来た。
「ア、アンジュ。天翔旅団のオルビスさんっス」
「オルビスさん⁈ 天翔旅団のリーダーの?」
「そうっス。それ以外にオルビスさんはいないっスよ」
短い距離を急いで走って来たのか、激しく息を切らしているジェイドの表情からも、嘘を言っていないことは明白だった。
リゼは名前を言おうとしたが、その前にジェイドが走り出してしまい、言えなかったことが、申し訳なかった。
「とりあえず、客室に案内してくれる。リゼは飲み物の用意をお願い」
リゼは頷くと、ジェイドとともに部屋を出る。
入り口のオルビスは上下左右に顔を動かしながら、銀翼館を見ていた。
ジェイドは、そのままオルビスの元へ行き、客室へとオルビスを案内する。
既にアンジュとジェイドは面識があるようだったが、リゼはオルビスが天翔旅団のリーダーとは知らずにいた。
ただ、その風貌や佇まいからも、普通の冒険者ではないだろうとは感じていた。
リゼが飲み物を持って客室に行くと、既に三人は座っていたが会話は始まっていなかった。
三人ともリゼが揃ってから、話を始めるつもりだった。
「それで天翔旅団リーダーのオルビスさんが、一人で何の用ですか?」
アンジュは強張った表情で、オルビスに質問する。
「今回のことは、俺も残念だった」
オルビスからの言葉にアンジュとジェイドは驚く。
王都で三大クランと言われる間柄だけで、銀翼と天翔旅団は金狼と違い、それほど交流があるわけでなかった。
年に数回、顔を合わせる程度で特別な話をする訳でも無かったとアンジュとジェイドは記憶していた。
「今回の件、お前たちはどう思っている?」
オルビスからの思わぬ言葉に驚くアンジュとジェイドは答えられずに、お互いの顔を見合わせる。
「今回の失敗のクエスト内容を聞いたが、俺から見ても銀翼が失敗するようなクエストじゃない」
「でも、それはラスティアさんが言っていたように……」
「それが本当だと言えるのか?」
「えっ、どういう意味ですか?」
「ラスティアが嘘を言っている可能性もあるってことだ」
元仲間であったラスティアに対して侮辱する発言に嫌悪感を抱く。
「まぁ、そんな顔をするな。今のところ、ラスティアの証言だけだ。ただ、そのラスティアが銀翼を裏切っていたら……という視点から考えたらどうだ?」
「そんな……」
唯一生還したラスティアを疑うことなど考えもしなかった。
だが、帰還後に記憶が戻ったことや、クランを脱退するなどの怪しいと思われる行動に気付く。
「記憶が戻ったという真偽は不明だが、以前の名前で生活していたのは事実だろう。だが、クエストに失敗したとはいえ、お前たちに会わずに去ろうとするのは変だと思わないか?」
「たしかに、ラスティアさんらくしくない行動っスね」
「ジェイド‼」
オルビスの言葉に誘導させられて、元仲間を疑うような発言をするジェイドにアンジュが声を荒げた。
リゼは客観的に話をする姿を見る。
オルビスが銀翼を内部崩壊させようとしているとしたら、その目的は?
既に王都一と言われるクランのリーダーが、無くなる寸前だったクランを徹底的に潰そうとしているのには説明がつかない。
たしかに冷静に考えれば、ラスティアの行動に不自然な点がある。
「単純に不測の事態ということもある。ただ、銀翼は経験も豊富だし、ある程度の事態には対応できるはずだ。それをラスティア以外全員が死……行方不明になることは不自然過ぎる」
リゼたちの心情を察してオルビスは敢えて、死という言葉を行方不明と言い換えた。
リゼたちもオルビスの気遣いに気付く。
「以前にアルベルトから、これを預かっている」
オルビスは一枚の封筒を懐から取り出して、机の上に置く。
「拝見しても宜しいですか?」
「あぁ、どう捉えるかはお前たち次第だがな」
アンジュが封筒を開き、中に入っていた手紙を読み始めると、すぐに表情が変わるた。
手紙を読み終えたアンジュは、ジェイドに手紙を渡す。
渡されたジェイドも読み始めと同時に、アンジュ同様の表情に変わる。
そして、ジェイドも無言でリゼに手紙を渡す。
手紙には衝撃的な内容が書かれていた。
――――――――――――――――――――
■リゼの能力値
『体力:三十六』
『魔力:三十』
『力:二十二』
『防御:二十』
『魔法力:二十一』
『魔力耐性:十六』
『敏捷:八十四』
『回避:四十三』
『魅力:二十一』
『運:四十八』
『万能能力値:零』
■メインクエスト
・敬える冒険者への弟子入り。期限:十四日
・報酬:戦術技術の向上、理解力の向上
先頭で金狼の冒険者を率いているのは、リーダーのコウガだ。
コウガの姿を見た冒険者たちが、ざわついていた。
その理由はコウガの頭に、血が滲んだ布が巻かれていたからだ。
そして、最近の噂を耳にした冒険者の多くは、その意味を理解していた。
昨日までコウガに戦いを挑んでいたリゼが、コウガに出血するほどの攻撃を入れたという事実。
頭のネジが外れた冒険者、イカれた奴などとリゼを揶揄していた多くの冒険者たちだったが、リゼの評価を改めると同時に、銀翼のことを馬鹿に出来ない雰囲気が冒険者の間で漂っていた。
深い傷ではないのでポーションで、すでに出血は止まり、傷口も塞がっている。
頭に布を巻いたのは、コウガなりにリゼの思いに応えた行動だった。
見送りに来ていたリゼと目が合ったコウガは、リゼに向かって拳を突き出した。
周囲の冒険者がコウガの拳の先にいるリゼに視線を送る。
激励の意味だとリゼは受け取ったが、同じように拳を突き出す勇気はなく、恥ずかしそうに頭を下げてコウガに応えると、コウガの口角が上がる。
コウガの好意を受け取り、冒険者として成長しなくては! という思いが、より一層強くなったリゼ。
その光景を見ていた冒険者たちは、コウガがリゼを認めたのだと感じていた。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
コウガたちのクエスト出立を見送った足で、銀翼館へと向かう。
入り口で見覚えのない体格の良い冒険者が立っていた。
リゼは声を掛けようとしたが、なんて声を掛けようとしたが分からずに、目にした場所で足を止める。
すると、入り口で立ち止まっていた冒険者がリゼに気付いたのか、リゼに向かってくる。
「もしかして、君がリゼかい?」
「は、はい」
突然、名を呼ばれたリゼは思わず答えた。
「君も含めた銀翼の三人に用事があるんだが、残りの二人を呼んでもらえるかな?」
「はい、分かりました。申し訳ありませんが、その間は入り口で待って頂いても構いませんか?」
「もちろん」
「その……お名前を伺っても宜しいですか?」
「あっ、これは失礼した。申し遅れたが、俺はオルビスという冒険者だ」
「オルビスさんですね。アンジュとジェイドに伝えてきますので御待ち下さい」
歩きながら会話を交わし、オルビスを銀翼館の入口で待たせると、リゼは奥の部屋にいるアンジュとジェイドを駆け足で呼びに行く。
「あっ、リゼ」
二人は掃除をしていた手を止めて、リゼと会話をしようとする。
「あのお客さんが……」
「そう……ジェイド、悪いけど対応してくれる」
「了解っス」
ジェイドが対応するために部屋から出るが、すぐに大きな足音を上げて戻って来た。
「ア、アンジュ。天翔旅団のオルビスさんっス」
「オルビスさん⁈ 天翔旅団のリーダーの?」
「そうっス。それ以外にオルビスさんはいないっスよ」
短い距離を急いで走って来たのか、激しく息を切らしているジェイドの表情からも、嘘を言っていないことは明白だった。
リゼは名前を言おうとしたが、その前にジェイドが走り出してしまい、言えなかったことが、申し訳なかった。
「とりあえず、客室に案内してくれる。リゼは飲み物の用意をお願い」
リゼは頷くと、ジェイドとともに部屋を出る。
入り口のオルビスは上下左右に顔を動かしながら、銀翼館を見ていた。
ジェイドは、そのままオルビスの元へ行き、客室へとオルビスを案内する。
既にアンジュとジェイドは面識があるようだったが、リゼはオルビスが天翔旅団のリーダーとは知らずにいた。
ただ、その風貌や佇まいからも、普通の冒険者ではないだろうとは感じていた。
リゼが飲み物を持って客室に行くと、既に三人は座っていたが会話は始まっていなかった。
三人ともリゼが揃ってから、話を始めるつもりだった。
「それで天翔旅団リーダーのオルビスさんが、一人で何の用ですか?」
アンジュは強張った表情で、オルビスに質問する。
「今回のことは、俺も残念だった」
オルビスからの言葉にアンジュとジェイドは驚く。
王都で三大クランと言われる間柄だけで、銀翼と天翔旅団は金狼と違い、それほど交流があるわけでなかった。
年に数回、顔を合わせる程度で特別な話をする訳でも無かったとアンジュとジェイドは記憶していた。
「今回の件、お前たちはどう思っている?」
オルビスからの思わぬ言葉に驚くアンジュとジェイドは答えられずに、お互いの顔を見合わせる。
「今回の失敗のクエスト内容を聞いたが、俺から見ても銀翼が失敗するようなクエストじゃない」
「でも、それはラスティアさんが言っていたように……」
「それが本当だと言えるのか?」
「えっ、どういう意味ですか?」
「ラスティアが嘘を言っている可能性もあるってことだ」
元仲間であったラスティアに対して侮辱する発言に嫌悪感を抱く。
「まぁ、そんな顔をするな。今のところ、ラスティアの証言だけだ。ただ、そのラスティアが銀翼を裏切っていたら……という視点から考えたらどうだ?」
「そんな……」
唯一生還したラスティアを疑うことなど考えもしなかった。
だが、帰還後に記憶が戻ったことや、クランを脱退するなどの怪しいと思われる行動に気付く。
「記憶が戻ったという真偽は不明だが、以前の名前で生活していたのは事実だろう。だが、クエストに失敗したとはいえ、お前たちに会わずに去ろうとするのは変だと思わないか?」
「たしかに、ラスティアさんらくしくない行動っスね」
「ジェイド‼」
オルビスの言葉に誘導させられて、元仲間を疑うような発言をするジェイドにアンジュが声を荒げた。
リゼは客観的に話をする姿を見る。
オルビスが銀翼を内部崩壊させようとしているとしたら、その目的は?
既に王都一と言われるクランのリーダーが、無くなる寸前だったクランを徹底的に潰そうとしているのには説明がつかない。
たしかに冷静に考えれば、ラスティアの行動に不自然な点がある。
「単純に不測の事態ということもある。ただ、銀翼は経験も豊富だし、ある程度の事態には対応できるはずだ。それをラスティア以外全員が死……行方不明になることは不自然過ぎる」
リゼたちの心情を察してオルビスは敢えて、死という言葉を行方不明と言い換えた。
リゼたちもオルビスの気遣いに気付く。
「以前にアルベルトから、これを預かっている」
オルビスは一枚の封筒を懐から取り出して、机の上に置く。
「拝見しても宜しいですか?」
「あぁ、どう捉えるかはお前たち次第だがな」
アンジュが封筒を開き、中に入っていた手紙を読み始めると、すぐに表情が変わるた。
手紙を読み終えたアンジュは、ジェイドに手紙を渡す。
渡されたジェイドも読み始めと同時に、アンジュ同様の表情に変わる。
そして、ジェイドも無言でリゼに手紙を渡す。
手紙には衝撃的な内容が書かれていた。
――――――――――――――――――――
■リゼの能力値
『体力:三十六』
『魔力:三十』
『力:二十二』
『防御:二十』
『魔法力:二十一』
『魔力耐性:十六』
『敏捷:八十四』
『回避:四十三』
『魅力:二十一』
『運:四十八』
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・敬える冒険者への弟子入り。期限:十四日
・報酬:戦術技術の向上、理解力の向上
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