166 / 281
第166話
しおりを挟む
傷付いたシアクスが動ける状態になったので、シアクスに案内されて馬車で待つ月白兎の仲間の元へと急いだ。
移動している間もアンジュは手掛かりになる物が無いかと、目を光らせていた。
その様子をリゼは後ろから見て学ぼうとしていた。
しかし、それ以上に最後尾にいるので背後からの襲撃を警戒しなければならない。
今までのクエストとは桁違いに気を張り続けなければならない状況に、リゼは自分でも知らずに気力が削られていった。
(なにもかもが中途半端なんだ)
リゼの背後から草同士が擦れる音が聞こえると、三人が同時に振り返る。
しかし、その音が自分たちから徐々に遠ざかっていく。
音自体も小さいので、小さな動物か魔物だろうと三人は結論付けて、先に進んだ。
・
・
・
・
・
・
「シアクス! それにアンジュ……か?」
自分たちに近付く人影にかなり警戒していたのか、戦闘態勢をとっていた。
現れたのが自分たちの仲間と、顔見知りの冒険者だったことから、安堵の表情を浮かべていた。
「ダンテは一人で動けないようだったので、見私の多い所まで移動してから、ジェイドが王都まで連れて行ってくるわ」
「そうか。色々と面倒賭けたみたいだな。本当に助かった、ありがとうよ。ダンテとジェイドが一緒なら安心だ……それより、隣に居るのは?」
「あぁ、冒険者のリゼよ。最近、王都に来たのよ」
「リゼです」
リゼは頭を下げて挨拶をする。
月白兎のメンバーは商人の護衛で王都を離れていたので、リゼとは初対面だった。
それぞれがリゼに自己紹介を始める。
まず、アンジュと会話していた男性冒険者が最初に口を開く。
「俺は月白兎のリーダーでシュウだ。よろしくな。職業は戦士だ」
ダンテも戦士なので同じなんだと思い、リゼは聞いていた。
「次はリハクから、順に自己紹介してくれ」
シュウが隣にいた体格の良い男性冒険者に声を掛ける。
「重戦士のリハクだ」
言葉短めに自分の紹介を終えたリハクは、同じような体格をしている隣の男性に視線を送る。
「え~っと、トミーだ。職業は……武闘家」
体格に反するかのように視線は落として、たどたどしく小さな声で話す。
「ごめんね。トミーはあまり話さないのよ。私は治癒師のチェリーよ。よろしくね」
リゼは初めて治癒師という職業の冒険者と出会う。
治癒師とは回復魔術師の上位職になる。
レア職業の一つだ。
シェリーの格好も今まで会ってきた回復魔術師とは違い、腰から何本ものナイフをぶら下げている。
杖も鈍器と言われても納得してしまうようなものだ。
リゼの視線に気付いたシェリーは笑顔のまま話を続けた。
「私は守られるだけの冒険者じゃないのよ」
手に持っていた杖を回しながら自慢気に語る。
「シェリーは御転婆だからね。あっ、僕は中級魔術師のアントニー、主に使う魔法は水系や氷系だね」
人懐っこい笑顔のアントニーは、シェリーのことを揶揄ったせいで怒られる。
「僕はオルタ。回復魔術師です。隣に居るのが、妹で中級魔術師のエマニエルです」
「エマニエルです」
兄のオルタが妹のエマニエルの紹介も兼ねる。
リゼは仲の良い兄妹だと思い、二人を見ていた。
月白兎は東地区で活動しているクランで、クエストの多くは東地区に住む商人や住人が移動する際に護衛を主にしている。
二チーム編成になっているが、今回は馬車が多いのでクラン総出でクエスト対応していた。
銀翼とは護衛任務の際に、情報提供してくれるクランなので、クラン同士も良好な関係を築いている。
だからこそ、アンジュやジェイドも仲間意識が他の冒険者よりも強く感じていたのだと、リゼは話を聞きながら感じる。
「シュウ、あの人は?」
「あぁ、王都に戻る時に一緒に来た人だ。名前は”ビトレイア”という。王都にいる親族のところへ行くそうだ」
アンジュとシュウがビトレイアを見ると、自分のことを話しているのかと思ったのか、軽く頭を下げる。
その後、シュウが依頼主の商人にリゼとアンジュを紹介する。
商人の名は”リスボン”という名だった。
「そうですか、有難う御座います。銀翼の冒険者に護衛して貰えれば大変心強いです」
「申し訳ありませんが、私は銀翼に所属していません」
リゼは誤解を招いたままだと申し訳ない気持ちがあり、正直に話す。
「そうでしたか。その報酬ですが、多くは支払えませんが出来るだけ支払わさせて頂きます」
「正式な依頼ではありませんので、月白兎への追加報酬で御願いします」
「そうだな。追加分は俺たちからアンジュたちに支払う」
あっという間に商談がまとまる。
森への経路変更は依頼主であるリスボンの決断だ。
当然、それに伴う保証も必要になる。
これで支払わなければ、条件の良いクエストであっても冒険者内で広がった悪い噂があり、クエスト自体を敬遠してしまう。
アンジュは報酬のことよりも、今の状況を再確認していた。
やはり、野盗の襲撃があり森に入ってからは、思っていたよりも移動が出来ていないそうだ。
顔には出していないが、シュウたちも披露が溜まっているようだ。
森に入ってからの移動距離を考えると、戻って正規の経路で王都を目指した方が良いということになる。
銀翼の冒険者からの意見ということもあり、リスボンも素直に意見を聞き入れて、自分の決断で月白兎を危険に晒してしまったことを謝罪していた。
全員を集めて、来た道を戻ることを伝えると全員が驚く。
特にビトレイアは状況が分かっていないので、誰よりも驚いていたが説明をすると納得する。
戻る準備をしていると、見張りをしていたリハクが叫ぶ。
「敵襲!」
その言葉に手を止めて、戦闘態勢をとる。
ここに来るまでに倒してきた野盗と同じような格好なので、野盗だとリゼとアンジュは判断する。
誰よりも先に、アンジュの魔法が敵を攻撃する。
広範囲のフレイムウォールで敵の足止めをする。
周りの樹木に火が燃え移るが、アンジュは気にすることなく、炎系の魔法を使っていた。
燃え移った炎をアントニーが水系魔法を駆使して消火活動をしていた。
しかし、魔法を回避しながら攻撃してくる野盗もいる。
近付く野盗をリゼも近付けないようにリスボンやビトレイア、そして馬車に積んである荷物を守る。
無駄な攻撃をせずに馬車のみを狙ってくる。
やはり物資を狙っているのだと思いながらリゼも戦っていた。
数を減らすため、確実に息の根を止める必要があるが、リゼは追い払うしか出来ないでいた。
数で押し負けていることもあるが、魔法への対応が即座に出来ている。
いや、人との戦いになれているかのような連携にアンジュは違和感を感じる。
強奪する野盗にしては連携が上手すぎる。
しかも、スクロールを使い、魔法効果を軽減したり、打ち消したりしている。
それも一人や二人ではない。
強奪したとはいえ、野盗が簡単に手に入る量ではない。
しかも貴重なスクロールを、惜しげもなく使用する。
馬車の荷物を奪っても、野盗が得をするとは思えない。
アンジュの疑念が大きくなっていった。
「しまった‼」
アントニーが取り逃がした野盗をリゼたちが追い払っていたが、その一瞬の隙をつかれて、馬車の荷台へ侵入を許してしまった。
荷台には襲われないように、リスボンとビトレイアが隠れていた。
「リゼ‼」
偶然にも荷台から一番近い場所にいたのはリゼだった。
荷台に向かった野盗を一早く追っていたのだ。
アンジュの言葉はリゼも理解した。
荷台に入り込んだ野盗はリスボンを人質にとる。
野盗の後ろにビトレイアが座り込んでいる。
荷台に乗り込んだリゼは野盗と対峙する。
「こいつを殺されたくなければ、馬車から下りろ‼」
リゼは野盗を刺激しないように、一歩ずつ後退した。
――――――――――――――――――――
■リゼの能力値
『体力:三十五』
『魔力:十八』
『力:二十二』
『防御:二十』
『魔法力:十一』
『魔力耐性:十六』
『敏捷:八十四』
『回避:四十三』
『魅力:十七』
『運:四十三』
『万能能力値:零』
■メインクエスト
・王都にある三星飲食店で十回食事をする。一店一回。期限:十二日
・報酬:魅力(二増加)、運(二増加)
移動している間もアンジュは手掛かりになる物が無いかと、目を光らせていた。
その様子をリゼは後ろから見て学ぼうとしていた。
しかし、それ以上に最後尾にいるので背後からの襲撃を警戒しなければならない。
今までのクエストとは桁違いに気を張り続けなければならない状況に、リゼは自分でも知らずに気力が削られていった。
(なにもかもが中途半端なんだ)
リゼの背後から草同士が擦れる音が聞こえると、三人が同時に振り返る。
しかし、その音が自分たちから徐々に遠ざかっていく。
音自体も小さいので、小さな動物か魔物だろうと三人は結論付けて、先に進んだ。
・
・
・
・
・
・
「シアクス! それにアンジュ……か?」
自分たちに近付く人影にかなり警戒していたのか、戦闘態勢をとっていた。
現れたのが自分たちの仲間と、顔見知りの冒険者だったことから、安堵の表情を浮かべていた。
「ダンテは一人で動けないようだったので、見私の多い所まで移動してから、ジェイドが王都まで連れて行ってくるわ」
「そうか。色々と面倒賭けたみたいだな。本当に助かった、ありがとうよ。ダンテとジェイドが一緒なら安心だ……それより、隣に居るのは?」
「あぁ、冒険者のリゼよ。最近、王都に来たのよ」
「リゼです」
リゼは頭を下げて挨拶をする。
月白兎のメンバーは商人の護衛で王都を離れていたので、リゼとは初対面だった。
それぞれがリゼに自己紹介を始める。
まず、アンジュと会話していた男性冒険者が最初に口を開く。
「俺は月白兎のリーダーでシュウだ。よろしくな。職業は戦士だ」
ダンテも戦士なので同じなんだと思い、リゼは聞いていた。
「次はリハクから、順に自己紹介してくれ」
シュウが隣にいた体格の良い男性冒険者に声を掛ける。
「重戦士のリハクだ」
言葉短めに自分の紹介を終えたリハクは、同じような体格をしている隣の男性に視線を送る。
「え~っと、トミーだ。職業は……武闘家」
体格に反するかのように視線は落として、たどたどしく小さな声で話す。
「ごめんね。トミーはあまり話さないのよ。私は治癒師のチェリーよ。よろしくね」
リゼは初めて治癒師という職業の冒険者と出会う。
治癒師とは回復魔術師の上位職になる。
レア職業の一つだ。
シェリーの格好も今まで会ってきた回復魔術師とは違い、腰から何本ものナイフをぶら下げている。
杖も鈍器と言われても納得してしまうようなものだ。
リゼの視線に気付いたシェリーは笑顔のまま話を続けた。
「私は守られるだけの冒険者じゃないのよ」
手に持っていた杖を回しながら自慢気に語る。
「シェリーは御転婆だからね。あっ、僕は中級魔術師のアントニー、主に使う魔法は水系や氷系だね」
人懐っこい笑顔のアントニーは、シェリーのことを揶揄ったせいで怒られる。
「僕はオルタ。回復魔術師です。隣に居るのが、妹で中級魔術師のエマニエルです」
「エマニエルです」
兄のオルタが妹のエマニエルの紹介も兼ねる。
リゼは仲の良い兄妹だと思い、二人を見ていた。
月白兎は東地区で活動しているクランで、クエストの多くは東地区に住む商人や住人が移動する際に護衛を主にしている。
二チーム編成になっているが、今回は馬車が多いのでクラン総出でクエスト対応していた。
銀翼とは護衛任務の際に、情報提供してくれるクランなので、クラン同士も良好な関係を築いている。
だからこそ、アンジュやジェイドも仲間意識が他の冒険者よりも強く感じていたのだと、リゼは話を聞きながら感じる。
「シュウ、あの人は?」
「あぁ、王都に戻る時に一緒に来た人だ。名前は”ビトレイア”という。王都にいる親族のところへ行くそうだ」
アンジュとシュウがビトレイアを見ると、自分のことを話しているのかと思ったのか、軽く頭を下げる。
その後、シュウが依頼主の商人にリゼとアンジュを紹介する。
商人の名は”リスボン”という名だった。
「そうですか、有難う御座います。銀翼の冒険者に護衛して貰えれば大変心強いです」
「申し訳ありませんが、私は銀翼に所属していません」
リゼは誤解を招いたままだと申し訳ない気持ちがあり、正直に話す。
「そうでしたか。その報酬ですが、多くは支払えませんが出来るだけ支払わさせて頂きます」
「正式な依頼ではありませんので、月白兎への追加報酬で御願いします」
「そうだな。追加分は俺たちからアンジュたちに支払う」
あっという間に商談がまとまる。
森への経路変更は依頼主であるリスボンの決断だ。
当然、それに伴う保証も必要になる。
これで支払わなければ、条件の良いクエストであっても冒険者内で広がった悪い噂があり、クエスト自体を敬遠してしまう。
アンジュは報酬のことよりも、今の状況を再確認していた。
やはり、野盗の襲撃があり森に入ってからは、思っていたよりも移動が出来ていないそうだ。
顔には出していないが、シュウたちも披露が溜まっているようだ。
森に入ってからの移動距離を考えると、戻って正規の経路で王都を目指した方が良いということになる。
銀翼の冒険者からの意見ということもあり、リスボンも素直に意見を聞き入れて、自分の決断で月白兎を危険に晒してしまったことを謝罪していた。
全員を集めて、来た道を戻ることを伝えると全員が驚く。
特にビトレイアは状況が分かっていないので、誰よりも驚いていたが説明をすると納得する。
戻る準備をしていると、見張りをしていたリハクが叫ぶ。
「敵襲!」
その言葉に手を止めて、戦闘態勢をとる。
ここに来るまでに倒してきた野盗と同じような格好なので、野盗だとリゼとアンジュは判断する。
誰よりも先に、アンジュの魔法が敵を攻撃する。
広範囲のフレイムウォールで敵の足止めをする。
周りの樹木に火が燃え移るが、アンジュは気にすることなく、炎系の魔法を使っていた。
燃え移った炎をアントニーが水系魔法を駆使して消火活動をしていた。
しかし、魔法を回避しながら攻撃してくる野盗もいる。
近付く野盗をリゼも近付けないようにリスボンやビトレイア、そして馬車に積んである荷物を守る。
無駄な攻撃をせずに馬車のみを狙ってくる。
やはり物資を狙っているのだと思いながらリゼも戦っていた。
数を減らすため、確実に息の根を止める必要があるが、リゼは追い払うしか出来ないでいた。
数で押し負けていることもあるが、魔法への対応が即座に出来ている。
いや、人との戦いになれているかのような連携にアンジュは違和感を感じる。
強奪する野盗にしては連携が上手すぎる。
しかも、スクロールを使い、魔法効果を軽減したり、打ち消したりしている。
それも一人や二人ではない。
強奪したとはいえ、野盗が簡単に手に入る量ではない。
しかも貴重なスクロールを、惜しげもなく使用する。
馬車の荷物を奪っても、野盗が得をするとは思えない。
アンジュの疑念が大きくなっていった。
「しまった‼」
アントニーが取り逃がした野盗をリゼたちが追い払っていたが、その一瞬の隙をつかれて、馬車の荷台へ侵入を許してしまった。
荷台には襲われないように、リスボンとビトレイアが隠れていた。
「リゼ‼」
偶然にも荷台から一番近い場所にいたのはリゼだった。
荷台に向かった野盗を一早く追っていたのだ。
アンジュの言葉はリゼも理解した。
荷台に入り込んだ野盗はリスボンを人質にとる。
野盗の後ろにビトレイアが座り込んでいる。
荷台に乗り込んだリゼは野盗と対峙する。
「こいつを殺されたくなければ、馬車から下りろ‼」
リゼは野盗を刺激しないように、一歩ずつ後退した。
――――――――――――――――――――
■リゼの能力値
『体力:三十五』
『魔力:十八』
『力:二十二』
『防御:二十』
『魔法力:十一』
『魔力耐性:十六』
『敏捷:八十四』
『回避:四十三』
『魅力:十七』
『運:四十三』
『万能能力値:零』
■メインクエスト
・王都にある三星飲食店で十回食事をする。一店一回。期限:十二日
・報酬:魅力(二増加)、運(二増加)
32
お気に入りに追加
215
あなたにおすすめの小説
「残念でした~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~ん笑」と女神に言われ異世界転生させられましたが、転移先がレベルアップの実の宝庫でした
御浦祥太
ファンタジー
どこにでもいる高校生、朝比奈結人《あさひなゆいと》は修学旅行で京都を訪れた際に、突然清水寺から落下してしまう。不思議な空間にワープした結人は女神を名乗る女性に会い、自分がこれから異世界転生することを告げられる。
異世界と聞いて結人は、何かチートのような特別なスキルがもらえるのか女神に尋ねるが、返ってきたのは「残念でした~~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~~ん(笑)」という強烈な言葉だった。
女神の言葉に落胆しつつも異世界に転生させられる結人。
――しかし、彼は知らなかった。
転移先がまさかの禁断のレベルアップの実の群生地であり、その実を食べることで自身のレベルが世界最高となることを――
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。
ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。
剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。
しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。
休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう…
そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。
ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。
その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。
それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく……
※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。
ホットランキング最高位2位でした。
カクヨムにも別シナリオで掲載。
破滅する悪役五人兄弟の末っ子に転生した俺、無能と見下されるがゲームの知識で最強となり、悪役一家と幸せエンディングを目指します。
大田明
ファンタジー
『サークラルファンタズム』というゲームの、ダンカン・エルグレイヴというキャラクターに転生した主人公。
ダンカンは悪役で性格が悪く、さらに無能という人気が無いキャラクター。
主人公はそんなダンカンに転生するも、家族愛に溢れる兄弟たちのことが大好きであった。
マグヌス、アングス、ニール、イナ。破滅する運命にある兄弟たち。
しかし主人公はゲームの知識があるため、そんな彼らを救うことができると確信していた。
主人公は兄弟たちにゲーム中に辿り着けなかった最高の幸せを与えるため、奮闘することを決意する。
これは無能と呼ばれた悪役が最強となり、兄弟を幸せに導く物語だ。
ブチ切れ世界樹さんと、のんびり迷宮主さん
月猫
ファンタジー
異世界へ拉致された主人公。目が覚めた先はボロボロの世界樹の中だった?!
迷宮の主となった主人公は、ダンジョンの能力【創造】により全く新しい”モノ”を世界に作り出し、現状の打破に挑む。
新しい魔物を創ったり、予想外な成長に困惑したり。
世界樹の愚痴を聞いたり、なだめたり。
世界樹のため、世界のため、世界樹の治療と環境改善を目指し、迷宮はどんどん大きくなる。そんなお話。
始めは少々危険な場面がありますが、ダンジョンが成長してからはその様な場面は少なくなり、周りの生物の方がダンジョンに抗う感じになります。
俺TUEEEならぬ、ダンジョンTUEEEもの。チート能力ならぬ、チートダンジョンの予定。
(チート能力者が居無いとは言っていない)
初投稿です。山なし谷なし作品ですが、暖かい目でみてください。
異世界なのだから、元の世界の常識が当てはまらなくても、おかしくないのでは? をコンセプトに、スキルやら魔法やらの仕組みを表現できたらと思っています。
※「小説家になろう」にも掲載
※ストックが切れたら、更新が遅くなると思います、ご容赦下さい
加護とスキルでチートな異世界生活
どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!?
目を覚ますと真っ白い世界にいた!
そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する!
そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる
初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです
ノベルバ様にも公開しております。
※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる