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本 編
08. 親睦
しおりを挟む様々な大きさの四角い、白い箱を積み上げたような巨大な積み木の邸宅に到着すると、直ぐにバスルームに案内された。
バスルームの使い方を簡単に教えて貰い、既に用意されていたバスタオルや着替えの場所を教わった。
一通りの説明を終えると、ジェイは、別のバスルームを使うと言って出て行った。
白っぽいグレーの大理石で出来た洗面台に、うがい薬が置かれていたので、使わせて貰うことにした。
湖の水を大分、飲んでしまったからだ。湖自体の水は、見た目は綺麗だった。少しくらいなら飲んでしまっても、そんなに気にはならないけれど、あのデカいカエルが……うようよ泳いで居た水かと思うと……気分的に、ね。
ガラガラと何度も、うがいをした。
バスタブには既に湯が張ってあった。身体が冷えていたせいで熱く感じるシャワーを浴びながら、髪と身体を手早く洗って浴槽に浸かる。
背が百八十ある俺の身体でも、ゆったりと脚を伸ばせる広さだ。温かいお湯に、ほっとする。身体が冷えているから熱いお湯に反応して、ピリピリと弱い電気が肌を走り回るような感覚がした。
暫くすると、それも落ち着いた。お湯がぬるくなって寒くなって来たので、追い焚きをして温める。
ほかほかと温まっていると、扉の向こうから声を掛けられた。
「雪乃……随分と長く入っているが、大丈夫なのか?」
ジェイの心配そうな声に苦笑する。
「平気。俺、長風呂なんだ。――もう少ししたら上がるよ」
「そうか、のぼせる前に出ろよ?」
ジェイはそれだけ言うと、扉の前から立ち去った気配がした。
俺は、身体の芯から温まる迄、湯船に浸かった。
大失態だったよなあ。ジェイを道連れに湖に飛び込むなんて……ジェイには、本当に申し訳ないことをしちゃったな。
あんな、デカいカエルがいるなんて知らなかったんだ。俺が知っているカエルなんて、精々、一、二センチのアマガエルくらいしか見たことがなかったし、本当にびっくりしたんだよ……
溜め息を吐いて、ほかほかに温まってから湯船を出る。
洗面台の鏡に映る俺は、血色が良くなって顔まで赤くなっていた。
用意されていた着替えは、黒のボクサーパンツとグレーのゆったりとしたスウェットの上下だった。ズボンの裾は窄まっていなくて、ストンとしている。
ドライヤーとブラシを借りて、髪を乾かしてから脱衣所を出た。
「雪乃。こっちだ」
色違いの俺と同じ黒いスウェットの上下を着たジェイがアイボリーのソファに座ったまま、手招きして来る。
「お風呂、ありがとう」
素直に寄って行って、ジェイが座って居る隣に腰掛けた。ソファの優しく包み込むような座り心地に、あ、これ、人を駄目にするやつだ……立ち上がりたくなくなるやつだ。
「温まったか?」
「うん」
ジェイに頷くと、ミルクたっぷりの温かいカフェオレが入ったマグカップを渡された。ほぼ、珈琲牛乳だった。
ジェイの顔色も良くなっていたので安心する。
乱雑に結われた髪なのに、何故かジェイにとても良く似合っていた。長い首筋に何本かの引っ掻き傷が見えて、首を傾げる。
「――ジェイ……首のとこ、怪我してる」
口に出して、はっとする。俺が付けた傷かっ!?
「ご、ごめんっ! ジェイっ……俺が付けたんだよなっ!? どうしよう、消毒液とかある……?」
ジェイに身を寄せて、でも触れて良いものかどうか分からずに、わたわたと手を彷徨わせる。
「ククッ。落ち着け、雪乃。別に大した傷じゃない。放っておいても問題ない」
ジェイは、喉で笑いながら宥めるように言う。
「で、でも……消毒液はないの……?」
最近は、さっとした傷には消毒液を使わないことが多いらしいけれど……でも、俺のせいで傷付けたものを放置するのは、気が引ける。
ジェイは、笑いながら立ち上がり、棚から箱を出して来て俺に差し出して来る。
どうやら、薬箱のようだ。中に入っていた脱脂綿に消毒液を染み込ませて、ジェイの首筋の引っ掻き傷に当てる。傷口に添ってジュクジュクと白い泡が出て来た。これで、ちょっとは安心かな……まあ、俺の気持ちの問題だけど、ね。
ジェイの黄金色の髪を手で退けながら、ほかに傷がないかチェックする。項の下辺りにも何本か傷があった。かなり、引っ掻いていたみたいだ……
見付けた全部の傷を消毒して、しゅんとする。
「本当に、ごめんね……ジェイ……」
側にあったゴミ箱に脱脂綿を捨てて、消毒液を箱に仕舞いながら、もう一度謝った。
「ククッ……! 気にしなくていい。――日本人が直ぐに謝るっていうのは、本当なんだな。 狼王やジーノ達しか知らなかったから、嘘だと思っていた」
ジェイは、喉の奥で笑いながらそんなことを言う。
まあ、父さんや兄さん達は、謝らないだろうけど……
「本当に、平気だ。――子猫に引っ掻かれただけで、騒ぎ過ぎだ」
「――子猫……」
ううっ、そりゃあ、希少種アルファのジェイにしてみれば、俺は子猫かも知れないけどさ。何だかな……
釈然としない気持ちで、頷いた。
「雪乃は、歳は幾つなんだ?」
「俺? 十八歳。今年十九歳になるよ。ジェイの二つ下だね」
そういえば、名前しか話していなかったな。
「あ、敬語とか使った方が良かった?」
「いや、今のままが良い」
俺は、笑って頷いた。会って間もないのに、短い時間の間に濃密な出来事があったせいか、ジェイとの距離が一気に縮んだ感じがする。
「大学に行くのか? 何処の大学?」
「日本の大学に行くんだ。四月にならないと始まらない。休みだから、家族旅行でこの国に来たんだよ。ジェイも大学生なの?」
カフェオレを飲みながら、ジェイの綺麗なエメラルドの眼を見る。
「いや、幾つかの大学は飛び級で卒業している。今は、リモートで会社を幾つか経営している」
流石、アルファ。何処の大学か尋ねると、有名大学を三つも卒業しているらしい。……凄過ぎる。
「どうして、リモートなの?」
「俺の側に居られる者が、いないからだ」
ジェイの眼に影が落ちる。何だかそれがとても寂しそうに見えて、落ち着かない。
「雪乃。俺の側でこんなに普通で居られたのは、コーガ達以外は雪乃が初めてだ」
どういうことだろう。
「俺と普通に話して、抱き着いて来れたのは雪乃だけだ」
俺だけ……? でも、それは、俺がフェロモンを嗅ぎ取れないからだろう?
「――俺には、フェロモンの匂いが分からないからなんじゃないの?」
首を傾げると、ジェイは、首を横に振って俺を見詰めて来る。
「違う。俺の側には、アルファもベータもオメガも居ることは出来ない」
これ、聞いて良い話なんだろうか。
「俺は、希少種アルファだ。アルファとしての存在が強すぎて、ただ存在しているだけでアルファは脅えて逃げる。オメガは、ヒートを起こして失神する。ベータは、蒼い顔で嘔吐するか失神する。俺の感情が昂ぶった時なんかは、周りは失神者だらけになる。そんなだから、リモートでなければ人とまともに話せないんだ」
ジェイは、自嘲気味に笑った。
――友達がいないって、そういうことだったのか……
「だから、普通に俺と話して俺に触れられる雪乃は、とても貴重な存在だな」
ジェイは、熱の籠もったエメラルドの眼で俺を見詰める。
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ジェイは、首を横に振った。
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「俺は、ジェイに触られても、触れても平気だよ」
ジェイのエメラルドの眼が僅かに揺れた。
「雪乃――ハグしても良いか?」
ハグ? ハグなら別に抵抗はない。家の皆とも毎日しているから平気だ。
俺は頷くと、ジェイの手を頬から外して立ち上がり両手を広げた。
ジェイも立ち上がって、俺の腰に両手を回して抱き締めて来たから、俺は彼の肩を抱いた。
俺の額がジェイの肩にくっ付く。ぎゅうぅっとジェイの腕に力が籠もった。
不思議だ……今日、会ったばかりの人なのに、凄く……しっくり来る。
この場所の空気のせいかな? 外と同じように静謐で厳かな……神様が居る聖域みたい。とても、空気が澄んでいる。
ジェイの温もりが心地良くて……瞼が重くなって来た……
時差のせいもあり、短時間で色々なことがあったせいか……眠い……このままだと、寝ちゃいそう。
でも、ジェイはまだ離す気がないようで、俺をしっかりと抱き締めたまま微動だにしない。
俺の身体に回された、俺よりも太くてがっしりした腕に安心感を覚える。
――もし、俺に番が居たら……
番の腕の中は、こんな感じなのかな……
そこまで考えて、その考えを打ち消す。
胸がぎゅっと締め付けられて、切なくなったから。
思わず、ジェイの肩に額をぐりぐりと押し付けた。
ジェイは、アルファだ。だったらジェイにも『運命の番』がいるはずだ……俺のアルファにはならない……
瞼がとろとろと重くなってくる……やばい……本当に……寝ちゃう……
「――雪乃……?」
声を潜めたジェイの声が遠くなる……
「――ん……」
どうにか返事はしたけど、身体が重くなって来てジェイに体重を預ける。
あったかいな……すごく……あったかい……
その後、浮遊感を感じたけれど……抗えない眠気に俺は意識を手放した……
「――雪乃……起きろ、雪乃……!」
「ん~~……」
肩を掴まれて、揺さぶられる。
まだ……眠いのに……このあったかい場所で……まだ、寝ていたい。愚図るようにあったかいものにしがみ付く。
「――おいっ……雪乃っ!」
仁乃兄さんの声だ……
「――おい、ジーノ。……やめろ。雪乃が嫌がっているだろ」
あれ……誰の声だっけ……?
頭を優しく撫でられて、その心地良さに益々……眠くなる。
「おい――調子に乗るなよ、皇帝。雪乃を離せ」
「黙れ、Devil Wolf」
「――何だ……? その、おかしなネーミングは?」
「俺が考えたお前の二つ名だ。ジーノに、ぴったりじゃないか。悪魔狼」
「おかしな名前を付けるな。――いいから、雪乃を離せ」
「嫌だね。雪乃が俺にしがみ付いているんだ。離す訳ないだろ。――雪乃が起きる。あっちに行け、悪魔狼」
「――お前……」
二人の声が低く冷たくなって、どんどん不穏な空気になっていく会話に目が覚めた。
「ん、仁乃兄さん……?」
目だけを開けると、目の前にはグレーの眼を眇め、睥睨する仁乃兄さんが立っていた。
「やっと起きたか、雪乃。いつまでも、そんな趣味の悪い枕に、抱き着いているんじゃない。――ほら、帰るぞ」
趣味の悪い、抱き枕……?
「チッ……!」
頭上から小さく舌打ちが聞こえて、見上げる。
ジェイが忌々しそうに仁乃兄さんを睨み付けていた。
そこで初めて、自分がジェイに抱き着きながら眠っていたことに気が付いた。
「ぅわっ……!? ご、ごめん、ジェイ! 俺、寝ちゃってた……!?」
慌てて身体を起こして……って、起こせないっ!
ジェイに、ガッチリ抱き締められていて、起きられなかった。
「……ジェイ、離して?」
ジェイは、エメラルドの眼でじっと俺を見詰めてきた。暫くしてから溜め息を吐いて、漸く離してくれた。
どうやら俺は、ソファの上でジェイに抱き着いて眠っていたらしい。ジェイから離れて立ち上がると、仁乃兄さんに腕を引かれて抱き締められた。
「全く、こんなに皇帝臭くなって!」
皇帝臭くって……
何だかその言い方がおかしくて、ふふっと笑ってしまった。
仁乃兄さんは困ったように苦笑して、ぎゅむぎゅむと抱き締めてマーキングして来る。
仁乃兄さんの好きにさせていると、いつの間にか側に来ていたジェイに手を取られた。
「雪乃。また来てくれるか?」
エメラルドの真剣な目が、じっと俺を見詰めて来る。
「――うん。また来るよ」
いつになるかは分からないけれど、また来たいと思った。
「いつ?」
「え?」
「次は、いつ来てくれる?」
ジェイのエメラルドの眼が寂し気に揺れる。何だか、その眼を見ていると放っておけなくなる。
「あ~……えっと……」
俺が困っていると、仁乃兄さんがジェイを睨んだ。
「おい、雪乃を困らせるな」
ジェイは、仁乃兄さんを無視して、俺の手を握る手にぎゅっと力を込めて、俺をじっと見詰めて来る。
俺がおろおろして、どうして良いか困っていると、仁乃兄さんが大きく溜め息を吐いた。
「チッ! ――明日だ。テーマパークに、お前も連れて行く。雪乃のエスコートをしろ」
俺とジェイは、驚いて仁乃兄さんを見た。
「……だが、俺は――」
「父さんが雪乃と一緒なら大丈夫だと言った。明日の朝、迎えに来る。金さえ持っていればいい。準備しておけよ」
何かを言い掛けたジェイを遮って、仁乃兄さんが言った。
「ジーノ……初めて、お前が良い奴だと思えたよ……」
ジェイは、そんな失礼なことを言いながら、仁乃兄さんに笑い掛けていた。
そんなジェイに仁乃兄さんは、嫌そうに顔を顰めて俺の肩を抱いて歩き出す。
「じゃ、じゃあ……また明日ね、ジェイ」
「ああ…………また明日な、雪乃」
俺が手を振ると、ジェイも笑顔を浮かべて手を振り返してくれた。
そのまま、仁乃兄さんに連れられてホテルに帰る。
道中の車の中で、何で服が違うんだ? 何でマーキングが薄くなっている? と聞かれて、俺は今日の出来事を話した。
仁乃兄さんは、爆笑していた。
それにむっとしながらも、結局は、俺も一緒になって笑った。
明日もジェイに会えるのか……楽しみだな。
真っ暗な車窓に映る俺の顔は、何処か浮かれた気分で微笑んでいた。
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