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王太子編
ランドラーク・パラバーデ (五) ☆
しおりを挟む婚約者認定をされた後、シュザーク達は茫然としたまま帰って行った。
婚約者…まだ、正式なものではないが、実質は婚約者だ。本来ならば、私が十八歳の誕生日を迎えた日に正式な婚約発表が為され、其処から王妃…王配教育が始まる。そして、私の二十歳の誕生日に婚姻することになる筈だった。
だが、今回は違う。私の十八歳の誕生日に、婚約と婚姻を同時に行う事になる。
何故、そうなったかと謂えば、私が子を産む為だ。秘薬の説明には、一人から三人産めば疑似子宮が無くなると書いてあった。三人産むのが望ましいが、出来れば二人は産まないと拙い。一人だった場合は…心許無いが、仕方が無い…。
立て続けに産んだとしても、最長で三、四年は時間を取らなければならないだろう。其の為に、急ぐのだ。
何処か、ふらついた足取りで帰って行く、シュザークの後ろ姿を思い出す。
伴侶になれると浮かれていた心は一変して、深く深く、沈んでしまった。
私がどれほど恋焦がれていても、せつなくて、苦しいほど愛していても、其れは、私だけのものでしかない。シュザークが同じ様に思っている訳ではないのだ。
シュザークを私の婚約者に据えると謂うことは、シュザークの気持ちを完全に無視すると謂うこと。断れないのを知っていて、強い権力で命令すること。
自分でも、酷い事をしていると分かっているけれど…、どうしても離せないのだ…。
今日は、シュザークと婚約者として交流する初めての逢瀬の日。少し前の私なら…朝から浮かれてそわそわとしていただろう。
だけど…シュザークと会えるのが、こんなにも重く憂鬱に感じる日が来るとは思わなかった。
一体…どんな顔をして会えば良いんだ…。
王宮の庭園にあるガゼボで、シュザークを待つ。天気は、私の心の様に曇天だ。折角の美しい花々も、色褪せて見える。溜め息が溢れる。
せめて、正直に…私の気持ちを伝えよう…。私の身体の中に溜まりに溜まった想いも、少しは吐き出されるだろうか…。シュザークにしてみれば、私の気持ちなど…どうでもいいものだろうな…。
遠くから、此方に向かって歩いて来るシュザークが見えた。薄いクリーム色のシャツと同色のクラヴァット、深い落ち着いた青色のベスト。ダークグレーの上下。金糸と銀糸で煩くならない程度に刺繍が施されている。
逞しいのに、厳つくないスラリとした姿に見惚れる。本当に、美しい男だな…。
私の姿は、おかしくないだろうか…。青みのある白いシャツとクラヴァット。焦げ茶色のベスト。ほんの少し茶色が混ざったような白い上下に、金糸の刺繍。シュザークの白金髪と違って、色の濃い黄金色の髪は猫っ毛なので、ふわふわと広がってしまう。腰までの髪を濃緑の細い髪紐で束ねている。…服装の乱れは、ないようだ。
「ランドラーク王太子殿下、お待たせして申し訳ございません」
シュザークが数歩離れた場所で立ち止まると、胸に手を宛て礼を執った。
「良い。楽にせよ。──此方へ」
ガゼボ内にシュザークを呼び寄せ、テーブルを挟んで向かい合って腰掛ける。
執事がスッと側に来て、茶や菓子の準備をして下がっていった。其れを見届けて、遮音の魔法を掛ける。
「──婚約者となったのだから、私のことはランドラークで構わない」
茶に口を着けながら言う。
「畏まりました。ランドラーク殿下」
「せめて、二人の時は硬い口調は止めて欲しい。その方が親しみ易いだろう?」
只でさえ距離のある心が、更に厚い壁で遮られるようだ。──益々、気持ちが沈む。
「──直ぐには難しいですが…善処致します」
私は、其れに頷いた。
「…………」
「…………」
沈黙が場を支配する。
気持ちを伝えると謂っても、どう切り出したらいいものか…。黙したままでは、シュザークの居心地が悪いだろう。早く…伝えねば……。
「── 一つ、お尋ねしても宜しいでしょうか?」
沈黙を破ったのはシュザークだった。
「何だ?」
「何故、私だったのですか?」
「…………」
直ぐには、答えられなかった。だが、此処でちゃんと話しておくべきだ。丁度いいではないか…。
そう…思うのに…。言葉が喉に引っ掛かって出て来ない。シュザークが私の気持ちを知って、どう思おうとも、婚約者なのは変わらない。シュザークに取っては迷惑極まりないだろうが、婚約者の立場は降りられない。──権力で縛ったのは、私だ…。
ならば、どう思われようとも同じこと。
「私が──シュザークに、惚れているからだ……」
言えた…。言った…。シュザークを窺い見ると、目を見開いて私を凝視していた。
私は、深呼吸をして腹を括る。
「茶会で初めてシュザークを見た時から、惚れている。──年に一度……茶会の席で、お前に会えることが、嬉しくて、待ち遠しかった……」
「…………」
「何度も、諦めようと思ったのだ…。男同士では、世継ぎは出来ない。父王にも、諦めろと何度も釘を刺された…。でも、無理だった……」
膝の上で両手を硬く握りしめる。
「私は……シュザークを愛している……。だから……すまない……。婚約者から、降ろす気も、代える気もない……。すまない……すまない……お前の心を無視して……本当に………すまない………」
握った手の上に、ポタリと涙が落ちた。
「…………」
シュザークは、無言のまま立ち上がり私の側に来ると、ハンカチを差し出して来た。
「……ありがとう……」
受け取って、目に当てがった。
私が落ち着くまで、シュザークは一言も喋らなかった。
「──私は、貴方のことを良く知りません。先ずは、其処からですね」
意味がわからずに、顔を上げる。
「……どう謂う意味だ…?」
知ってどうするのだ…? 私を知って、嫌だと思っても…離しはしない。
「そうですね…。私は特に、心に決めた人はいないんですよ。ランドラーク殿下と気が合うのなら、此の婚姻も悪くはないと思っているのです。だから、ランドラーク殿下のことを私に教えて下さい」
シュザークは穏やかな顔で、微笑んだ。
心に決めた人はいない…? 私と気が合うのなら此の婚姻も悪くはない…? シュザークは…恋をした事がない…? だったら……。
「──私を好きになるかも知れない、と謂うことか…?」
シュザークは微笑んだまま、頷いた。
シュザークが、私に恋をしてくれたなら…是程、幸せなことはない。
「──分かった。シュザークを恋に堕とせるように、頑張るよ…」
其れからは、逢瀬の度にシュザークと色々な話をした。私のこと、シュザークのことを沢山話した。彼のことを沢山知ることが出来た。
最初は硬かったシュザークも、最近では話し口調も大分、砕けたものになり、私の気の所為でなければ、柔らかく私に微笑み掛けることが多くなった。
其れが、堪らなく嬉しかった。
シュザークはこの通り秀麗な男だから、シュザークが王宮に現れると周囲がざわつく。そうすると、私の心もざわついて苛立つ。此れは…きっと…独占欲…。でも、こんな醜い私をシュザークに見せる理由には行かない。私に恋をして貰わなければならないのだから。
シュザークと何度も逢瀬を重ねていった。あっと言う間に、私は十七歳になった。
後一年経てば、シュザークと伴侶になれる。彼を完全に手に入れる事が出来るのだ。
そんなとき、私の閨教育係が言った。
「ランドラーク王太子殿下。そろそろ…身体の準備を少しずつ始めた方が、宜しいかと思います」
「──身体の準備…?」
何を、準備するのだ…?
首を傾げた私に閨教育係は、滾々と説明を始めた。
説明によると、私の後孔を柔らかく拡げる必要があるらしい。身体を傷付けない為には、大事な事だと謂う。やり方や手順、道具の使い方を事細かく教えられ、頭が混乱した。
眼の前に、からりと並べられた陰茎を模した道具…。小指程の細いものから始まって、太さや長さが少しずつ増していって、最後は私の立ち上がった陰茎よりも少し大きめのもので終わっている…。半透明の紅色が濃いピンク色の其れを手にする。弾力のある硬さで、仄かに温かい……。
こんなものが、本当に…私の中に挿いるのか…?
怖くなって、そっとテーブルに戻す。其処には、軟らかい素材で出来た皮の紐のようなものが置かれている…。
一番小さいものから始めて、後孔に挿入し、出て来ないように革紐で押さえるそうだ。慣れるまで毎日挿入して、徐々に大きさを上げて行くのだと説明された。
「……毎日……?」
思わず、情けない声が漏れる。
「そうですね、お一人で難しいのであれば、婚約者殿にお願いすると良いでしょう。婚姻前ではありますが、男性同士なので処女は求められませんから、身体を繋げても大丈夫ですよ」
閨教育係は、何でもない事のように笑った。
「っ…!?」
シュザークとっ…! 身体を繋げるっ…!? シュザークとっ…! えっ…? こんなこと…頼んでも良いものなのか…? こんな…こんな……。
私が動揺している間に、閨教育係は居なくなっていた。
どうしよう……。
テーブルの上の道具を眺めながら、呆然とする。
此れを…私の身体の中に容れるのか…???
一番、大きいのが私の陰茎位のものだから…シュザークの陰茎も、この位なのだろうな……。
こんな…大きなものが、私の中に……。
夢の中では、シュザークの陰茎は見たことがない…。知らないのだから、当たり前だ。抱かれている夢だけれど、そう謂えば…後孔に挿いっている感覚はない。私は、自身が達する感覚しか知らないから…。
そう謂えば、シュザークは経験者だったな…。
シュザークを婚約者にするにあたって、供述魔法を用いた身辺調査が行われた。その中に、シュザークの性の経験が含まれていた。シュザークとその相手の間で魔法契約を結んでいたので、個人を特定する事は出来なかったが、男女共に、かなりの人数と閨を共にしたようだ。
シュザークにしてみれば、其の事が原因で婚約者を降ろされても、何の問題も無かったのだろう。素直に答えていた事が印象的だった。
知ったときは、頭に血が上って激しい嫉妬に狂ってしまうかと思った。
何人もの男女が、シュザークに抱かれたのだっ…! シュザークは、一体、どんな顔で相手を抱いたのだろう…? 何を囁いて…どんな風に身体を触ったのだ…?
正気に戻るまで、腹や胸がジリジリと灼けるようだった。
救いだったのは、皆、一度限りの関係で、愛を囁やき合うような関係ではなかったと謂うことだ。逆に、どう謂う状況であれば、あれ程の人数と関係を持つ事になるのか分からないが……。報告に来た者の話によれば、“精力がお強い方なのでしょう”と謂う事だった。
──そうか。シュザークは精力が強いのか…。精力が強い者の相手をするのは大変だと、閨教育係が言っていた。どう、大変なのかは分からなかったが、そう謂うものらしい。
──待てよ…。それ程、精力が強いシュザークなのだ…。性欲を解消するために、他の者を抱いているのではないのか…? いや…婚約者に据える前ならばまだしも、今は誰とも関係を持っていない筈。だったら、欲求不満になっているのではないのか…?
其れならば、私を抱いてくれれば良いのに…。
経験豊富なシュザークにならば、身体の準備を手伝って貰っても…いいのではないのか?
そうだな……次の逢瀬に、お願いしてみよう…。
そして迎えた逢瀬の日。
今回は、私の自室で茶を飲むことにした。身体の準備を手伝って貰う事を話す機会を伺いながら、雑談を交わす。
だが、余り話してばかり居ると時間が無くなってしまう。意を決して口を開く。
「……シュザークに、手伝って貰いたい事があるのだが…いいだろうか…?」
「? 私に出来る事であれば、構わないよ?」
少しばかり、砕けた口調のシュザークにほっとする。
「その…身体の準備をした方がいいと言われて…」
「身体の準備…ですか…?」
「そうだ…。シュザークと繋がる為に、身体の準備をしておいた方が良いと言われた。…その、自分では無理そうだから…手伝って欲しい…」
「ゲホッゴホッ…!!」
シュザークが茶に噎せて咳き込んでいる。
「だ、大丈夫か…!?」
席を立って、シュザークの背中を摩った。
「申し訳有りません…。もう、大丈夫です。…詳しく、話を聞かせて頂けますか…?」
落ち着いたシュザークに頷いて、閨教育係に言われた事を伝えた。其れを聞いたシュザークは、長い指先で蟀谷を揉んでいた。
「成る程…。──ランドラーク殿下がそうして欲しいのなら、構いませんよ」
シュザークは、軽く溜め息を吐いてから承諾した。
「そうかっ…! 助かる…!──実は、一人でするのは…怖くて…困っていたのだ。早速、頼む!」
承諾してくれた事と、一人でやらなくて良くなったことに安心して、満面の笑みをシュザークに向けた。
シュザークは、目を細め薄っすらと何かを含むように笑っていた。今迄、見たことのない表情だった。
シュザークを寝室に誘い、護衛には立ち入りを禁じて、遮音魔法を掛ける。ベッドの上に渡されていた道具を広げる。シュザークは、其の道具を手に取り繁々と眺めていた。
「私は、どうすれば良い?」
服を脱げば良いのだろうか…?
「──ベッドに上がって、下の服だけ、脱いでください」
私は、言われた通りにした。ベッドに上がり、ベルトを緩め、下着ごとズボンを脱いでソックスも脱ぐ。恥ずかしいが…そうしなければ、何も出来ないからな。
「ランドラーク殿下、道具は使わなくても大丈夫ですよ。──怖いでしょう?」
シュザークも、ベッドの上に膝を突いて上がってくると、私の肩を軽く押して寝かせ、脚の間に座った。剥き出しの下半身がシュザークの前に晒されて、羞恥で顔が熱くなる。咄嗟に股間を手で隠した。
「道具を使わなくても…出来るのか…?」
だったら、其の方がいいが…。
「うぁっ…!!」
そう思っていたらシュザークの手が、私の剥き出しの脚をゆっくりと撫でて来た。ざわっとして、おかしな声が出た。咄嗟に口を手で覆う。
「ええ。──全部、私に任せてくれるかい?」
口を押さえたまま、コクコクと頷いた。其の間も、私の素足をシュザークの熱い掌がゆっくりと撫で上げて来る。サワサワとして落ち着かない。内腿を撫でられてピクリと身体が跳ねた。さっきよりも…ザワザワするっ…!
シュザークはニヤリと、雄臭い笑みを浮かべて私をじっと見詰めてくる。
暫く、脚を撫でていた手が膝裏に移動して、私の腹の方に押し曲げられた。股間や後孔を曝される格好に慌てた。
「シ、シュザークっ…! は、恥ずかしいっ…!」
手で股間や後孔を隠しながら、真っ赤になって叫んだ。
「そうだね。恥ずかしいね? でも、こうしないと出来ないよ?」
シュザークが砕けた口調で言い聞かせるように言う。
「…其れはっ…そうだがっ……」
確かにその通りなのだが…余りにも、恥ずかしいっ…!
「ランドラーク殿下、脚を持ってくれるかい? このままじゃ、始められないよ?」
じ、自分で……? そんなの…もっと恥ずかしいっ…!
シュザークが、何処か愉しそうに微笑み掛けて来る。
私は、散々、目を彷徨わせてから…そろそろと自分の両膝裏にそれぞれ手を回して太腿を開く格好で抱え込んだ。
シュザークは、満足そうに頷くと収納空間からスライムジェルを取り出して自身の手で割り、私に浄化魔法を掛けた。
シュザークの硬くて…ごつごつした長い指が、私の後孔にそっと置かれる。
「ヒャっ…!」
ジェルで濡れた指が、只、置かれているだけなのに…其処が…むずむずしてしょうがない。後孔に力が入って、ぎゅうぅっと硬く閉じる。
暫く、そうしていても、シュザークの指は動かない。只、其処に添えられているだけ…。其れだけなのに、むずむずするし、恥ずかしいし、どうしていいか分からない。
「──シュザーク……」
僅かに涙が滲む目でシュザークを見ると、直ぐに目が合った。私を…ずっと見ていた…?
そうしたら、ずっと動かなかった指がゆるゆると後孔の表面を撫で出した。
「っ…!」
只、優しく優しく、そっと撫でて来る。シュザークの硬い指先の感触がする。ぬるぬると、硬く閉じた蕾を撫でて来る。身体が緊張で強張る。意識が後孔に集中してしまう。
「ランドラーク殿下、力を抜いて」
「そ、そんなこと…言われてもっ……!」
「仕方無いね…」
シュザークの、もう片方の濡れた手に私の陰茎を、そっと包み込まれてビクリと身体が震えた。そこで始めて、自分が勃起していたことに気が付いた。
「殿下のここ…物凄く綺麗だね? 皮まで被っているし…自分で擦らないの? どうやって子種を処理していたの?」
シュザークが私の陰茎をゆるく握ったまま、緩慢な動作で撫でて来る。
「ふ、……む、夢精…するから…特に……触ったことは、ない…」
もどかしいシュザークの手の動きに、どうしても目が行ってしまう…。彼の大きな手が、私の陰茎を握っている…。こんな、綺麗な男が…私の陰茎を触っている…。その事実に、ぞくぞくと興奮する…。
「夢精…。えっちな夢を見ているの…? どんな夢…?」
陰茎を握るシュザークの親指が、先端をくりゅくりゅと撫でて来た。
「うっ…ぁ…!…っ!」
その刺激に身体が震える。こんな刺激は…知らない…。
「ね…? どんな夢なの?」
シュザークは、指を器用に動かしながら聞いてくる。
「ぅぅ…あっ…シュ、シュザークにっ…抱かれる…夢…」
答えた瞬間、意識が逸れていた後孔に、ぬるりと指が入り込んで来た。
「ぁあっ…!」
その感触に、彼の硬い指をぎちぎちと締め付ける。そうしたら、シュザークに玉袋を…ぎゅむっ!と握られて全身の力がへなへなと抜けた。
「ぅあぁ~……」
締め付けの弱まった後孔の指が、にゅるにゅると動き出す。その、何とも言えない初めての感覚に身体がざわめく。玉袋を擦り合わせるように揉まれ、気持ちいい…。でも、達する程ではない…。シュザークの硬い掌がジェルで滑って、その感触が堪らない。
シュザークが、私に触れている。其れだけでも気持ちが高ぶって、興奮が治まらない。
玉袋を触っていた彼の手が陰茎に戻ってくる。絶妙な力加減で、にゅるにゅると上下に扱かれて腰が震える。
「んっ…!ハッ…!」
自分の口から吐き出される荒い息と、勝手に漏れてしまう鼻に掛かるような声…。カリ首を指でくりくりと弄ばれ痺れに似た感覚が奔る。
「皮は、剥いてしまおうね。被ったままだと拙いから、ね?」
シュザークは、そう言うと先端をグリグリと親指で撫で始める。さっきよりも強い刺激に腰がヒクヒクと跳ねる。何かがこみ上げてくるけれど、出口がないように出て行かない…。
「ンッ…んっ…!…シュ…ザークっ……!!」
人差し指と親指で、先端を引き伸ばされるように力が入ったと思ったら、ピリッとした痛みがしてビクリと身体が跳ねる。親指でくにゅくにゅと痛みを紛らわせるように撫でられて、その刺激に腰が震える。そのうち、先端に外気の僅かな風を感じた…。見ると、桃紅色の先端が見えた。
「ふふっ…。剥けたばかりだから、綺麗な色だね…」
シュザークが満足気に微笑んで、ヌルつく親指で敏感な先端をくるりと撫ぜた…。
「あっ…!」
ゾクリとして、甘えた声が出た。
もう、極めたい…。達したいのに、達する程の刺激を貰えない……。後孔の指は、ずっと一定の間隔で挿入を繰り返して…変な感じだ…。でも、単調な動きに違和感はあるものの…慣れて来た…。今は、早く達したい。
「もう……達したい……シュザーク……」
潤む眼でシュザークを見る。
「そう?」
シュザークがにこりと微笑んで、後孔の指がぬちゅりと音を立てながら、ぐっと奥に挿し込まれて中の肉壁を撫で擦られた。さっき迄の単調な動きとは違う動きと、探るような動き…。そして──。
「んあっあっ…!ァあっ…!!」
腰が大きく跳ねて、その場所をシュザークの指が小刻みに撫で擦ってくるので、込み上げてくるようなゾクゾクとしたものが止まらない。腰がビクンビクンと震えて自分では抑えられない。
「??っ…だ…だめっ……!!…そこっ…はっ…!!!」
身体にぎゅうぅっ…と力が入って、汗が噴き出してくる。込み上げてくる射精感に震える。
「だめ? 達したいんでしょう?」
シュザークは微笑みながら、私の陰茎をヌルヌルと扱き始めた。中からの刺激と合わさって、何かが一気に脳天まで駆け上って突き抜けた。
「ンんん゙っ~~っ……!!!」
頭の中が真っ白になって痺れる。私の子種で汚れたシュザークの手が陰茎をゆっくりと握り込むようにして、上下に動かしてくる度に甘い痺れが脳を刺激した。身体の力が抜けてベッドに深く沈む。後孔の指が肉壁をぐるりと掻き混ぜてから抜けて行った。
浄化魔法が掛けられてシュザークの手が、自身の脚を抱えて居た私の手をそっと外していく。脚を撫でられ…身体がざわつく…。自身で両脚を抱え込んだ、恥ずかしい格好をシュザークにずっと見られていたのかと思うと、恥ずかしくて、彼を見ることが出来ない…。
「初めてだから、今日は此処まで。次からは、少しずつ拡げていこうね?」
シュザークの優しい囁きに、思わず、頷いた。
また…してくれるのだな……。
頭を撫でられて目を閉じた。心地良い脱力感と一緒に眠気が襲って来て、そのまま眠ってしまったようだ。
その日から、私の見る夢は変わった。単調だったものが現実味を増し、刺激的なものになっていった。
夢の中のシュザークの股間のものは、半透明の紅色が濃いピンク色の──閨の道具と同じものだった……。
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