俺の幸せの為に

夢線香

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57. 俺達の初夜 ★

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57. 俺達の初夜 ★



 ノルフェントにプロポーズしてから、数日が経った。

 王宮の医師は、ノルフェントの疑似子宮が安定したから、いつでも子作りをして良いと許可を出した。経過も診たいから王宮で閨事をして欲しいと言われたが、それは断った。

 俺とノルフェントの大事な初めては、キディリガン家が良い。

 思い出の場所が王宮の一室では、後々、思い出の場所として訪れるのも難しいから嫌だ。

 王宮の医師は、かなり渋った。

 それならば、そっちがキディリガン家に来れば良いと言うと漸く頷いた。

 そんな訳で、俺とノルフェントはキディリガン家に戻って来ている。

 ノルフェントの身体が疼き出す前に、ちゃんと抱きたい。

 疼くというのが、どれ程のものなのかは分からないけれど、そうなる前にノルフェントには俺を知って欲しい。

 身体を繋げる前に婚姻の誓約も交わした。元の世界の婚姻届けみたいなものだ。結婚式は、別に行われる。

 キディリガン辺境伯爵家の当主であるミーメナと、教会の大司祭、陛下の許しを得て正式な婚姻を結ぶ事が出来る。これは、貴族のみ。平民は、教会の司祭に届け出れば婚姻が認められる。

 本来なら、申請を出してから許可が下りる迄、最短でも一月は掛かるのだが、あっと言う間に許可が下りた。

 陛下が俺とノルフェントは、神結糸の仲だと思っていて、さっさと処理をしてしまったからだ。

 俺達が王宮に居た事も大きかった。

 そんな訳で、俺とノルフェントは伴侶になった。

 キディリガン家に戻れば、皆が祝福してくれた。

 シュザークは、まだ王宮に居るのでこの場には居ない。

 ノルフェントは艷やかな笑みを浮かべ、頬を染めて恥ずかしそうに俯いて俺に身を寄せた。

 キディリガン家の者以外がそれを見たら、魅入られていただろうな。



 今日、俺とノルフェントは初夜を迎える。

 普段は浄化魔法で済ませているが、ちゃんとお風呂もある。俺も偶に入っている。

 この世界の風呂は、目から鱗が落ちる程……素晴しい!

 デカい男が十人くらい入っても、まだ余裕がある。浄化魔法のお陰で掃除要らず! 浴槽の水も替える必要がないので溜めっぱなしの完璧なエコ! 温めるのも魔法なので燃料要らず!(魔力は要るけど)

 元の世界では抵抗があるが、身体も洗わずにそのまま湯船に入るんだよ。

 中央には花を模した彫刻が置かれていて、円を描く様に六つ並ぶブルーの硝子で出来た釣り鐘の様な花からシャワーの様に湯が出ている。頭から浴びるためだ。浴槽の底に浄化の魔法陣が刻まれていて常時発動しているので、湯に入れば、身体の汚れもお湯も綺麗になる。だから、あらゆる洗剤が存在しない。凄いよな。

 この世界は家事に掛かる手間暇が、元の世界に比べてずっと少ない。主婦や主夫、一人暮らしの人が泣いて喜ぶ仕様だ。

 話が逸れてしまったが、初夜を前に俺とノルフェントは一緒にお風呂に入る事にした。

 何故かというと、ノルフェントに俺の身体を見せておきたかったから……

 肉体美を見せ付けたいって理由じゃない。

 伴侶になったノルフェントには、俺の身体の傷を見せておきたかったからだ。気分がいいものじゃないけれど隠し事はしたくないしな。

 この身体の醜い傷痕をみたら……ノルフェントはどう思うのかな……

 脱衣場で二人、服を脱ぐ。

 ノルフェントは、恥ずかしがってなかなか脱がない。

「脱ぐの手伝おうか?」

 つい誂ってしまう。

「えっ!? だ、大丈夫っ……!」

 ノルフェントは、顔を赤くしながら慌てて手を動かして脱ぎ出す。

 はっきり言って、凄くエロい顔をしているよ?

 俺は、ノルフェントが服を脱ぐのを眺めた。

「……あ、あんまり……視ないで……」

 俺の視線に気が付いたノルフェントが、益々、頬を染めて困った様に恥じらう。

 はは、これから、もっと凄いことになるのに。

 笑いを噛み殺しながら全裸になる。

 すると、今度はノルフェントが俺を視ていた。

「――あんまり、視るなよ」

 ノルフェントに顔を近付けて囁くと、慌てて俺から視線を逸らした。

「嘘。好きなだけ視て良いよ」

「うっ……」

 ノルフェントは、小さく呻いて服を脱ぎ全裸になった。

 恥ずかしがって俺に背を向けているけれど、その後ろ姿の美しいさといったら……

 決して、なよなよしくはない。ちゃんと男だと分かる身体だ。筋肉だって綺麗に付いている。 肌は白いし、体毛も薄い……というよりないけれど、女らしさは何処にもない。

 それなのに、何故こうもエロく視えるのか。

 身体の線が美しいからなのか、艶めかしいからなのか。

 これ、前から視たらもっと凄いんだろうな。

 そう思いながら、首から下げている姿変えのペンダントを外す。

 服を着ている時は隠れている場所に、傷痕が無数に現れる。成長と共に皮膚が伸びた所為か、傷痕も大きくなって、ケロイドの様になってしまっている。場所によっては引き攣れていたり、色が濃くなっているものもある。

 酷い身体だ。

 幼いハニエルが、ずっと堪えていたもの。

 ――本当に……よく堪えたよ、ハニエルは……

 今ではハニエルとアシャレント、二人の痛みになったけれどな。

「ノルフェ、俺を視て」

 背を向けているノルフェントに声を掛ける。

 ノルフェントは、まだ恥ずかしいのか頬を染めたまま、おずおずとこちらを振り向いて――眼を見開いた。

「っ!?」

 驚愕して、強張った表情で俺の身体にうろうろと視線を彷徨わせた。

「…………」

 俺は、黙ってノルフェントを見詰めた。

 ノルフェントは、何かに誘われる様にふらふらと近付いて来て俺の胸にそっと手を這わせる。

「何……? ――この傷……?……酷い……」

 眉を潜めて息を呑むノルフェントの指先がそろそろと傷痕をなぞる。

 暫く、色んな傷痕を指先でそっとなぞるノルフェントを眺めてから、俺は背を向けて後ろの傷痕も視せた。

 服で隠れていた全部の場所に、傷痕がある。

「っ……!」

 息を呑んだノルフェントの震える手が背中を這う。

「どうして……こんなっ……!?」

 ノルフェントは、後ろから俺を抱き締めた。

「――ハーシャ……どうして? こんな、何が……あったの……?」

 後ろから俺の肩に額を押し付けて、前に回した手で胸や腹の傷痕をいたわしそうに撫でてくる。

「うーん……小さい頃、虐待されていた。――こんな傷痕だらけの身体は、嫌……?」

 ノルフェントの手に手を重ねて問うと額を押し付けたまま、首を横に振る。

「嫌じゃない……嫌じゃないよ……ハーシャ……」

 俺は、ノルフェントの両手を外して向かい合い、抱き締める。

「――良かった……」

 まるで、吸い付く様なノルフェントの肌を堪能しながら安堵する。

 外したペンダントを首に掛けて傷痕を視えなくした。じゃないと、ノルフェントが哀しそうな顔をするから。

 その儘、ノルフェントの尻の下に腕を回し抱き上げる。

「わっ……!」

「お風呂に入ろう」

 軽くはないノルフェントだけれど、俺のチートな腕力が有れば、余裕で抱き上げられる。

 縦に抱き上げたから、ノルフェントの目線が俺の頭の上だ。

 抱き上げたまま湯船に入り、ノルフェントの向きを変えて脚の間に座らせた。膝の上に乗せるとノルフェントの方が高くなって肩まで湯に浸かれないからな。

 ノルフェントの腹に腕を回し、後ろから抱き締めて髪を結い上げて剥き出しになった項から首筋に鼻を埋める。

「――いい匂い……」

「んっ……」

 擽ったいのか、ノルフェントが身動ぐ。

 後ろから覗き込んで、ノルフェントの身体を眺める。

 ――本当に、エロいな……

 相変わらず、綺麗なノルフェントの息子。媚薬を盛られた二年前はパイパンだったのに、今は産毛のような下生えが生えている。

 サドラスに虐められた胸の頂も、白い肌に紅色の花びらを乗せたみたいだ……

 普通、日常的に服に擦れるそこは色素沈着した様に茶色っぽく成るはずなのに、ノルフェントのそこはいつでも紅色だ。状態維持みたいな特殊能力なのか?

 そんな、えっちな胸をしているから胸ばかり狙われるんだよ。でも、胸に惹き寄せられるお陰で貞操が護られた気もするな。

 一つだけ、確認しておかなくちゃな。

 白い滑らかな肌に手を滑らせながら、胸の前で交差させた右手をノルフェントの左の胸の頂きに、左手を右の頂に持っていくとノルフェントは息を詰めてピクリと身体を震わせた。

 ――やっぱり、敏感過ぎるんだよなあ。

「ノルフェ……ここ、誰かに触られた事ある?」

 訊きながら乳首を親指の腹で、そろっと撫ぜる。

「っ……!」

 身体を小さく跳ねさせて俯くノルフェントの首筋に唇を寄せる。

「――ねえ……?」

「ぁ……サ、サドラスに……!」

「その前は?」

「っ!?」

 ノルフェントは身体を固くして息を呑む。

「その前に、ここを俺以外に触られた事があるだろ……?」

 そうでなきゃ、男の乳首がここまで敏感になったりしない。女性の乳首だって、なかなか感じる様にはならないんだから。まあ、例外もいるけど。

「……小さい頃……父王の指が気が付いたら、よく触れていた……けど……あと、着替えの時に使用人の手が……掠めて行く事が多くて……」

 ――セクハラされてるじゃねぇかっ……!

「……わ、私のスキルのせいで……おかしくなった父王が……その、触れたり……舐めしゃぶられた事が……あって、私が悪いんだ……私のスキルが皆をおかしくした……」

 しゅん、と肩を落として縮こまるノルフェントの顔が哀しみに沈んだ。

「ノルフェの所為じゃない」

 確かに、スキルで知らない内に誘った事もあっただろう。それは、そんなスキルを与えられたノルフェントの所為じゃない。きっと、エロいどっかの神みたいな奴が無理矢理付けたスキルだ。断じて、ノルフェントの所為じゃない。

「――ここ、俺が触っても嫌じゃない……?」

 親指で、くるりと撫でる。

「ぁっ!……へ、平気……ハーシャに触られるのは……嫌じゃない……」

「――良かった」

 乳首を指で掠めながら首筋に唇を這わせる。

「ハ、ハーシャっ……!」

 僅かに身を震わせて俺の頭に頭を擦り付けてくるノルフェント。本当に黒猫みたい。

 ノルフェントは乳首が本当に弱いみたいだ。

 指をくるくる動かして、ゆっくりと撫ぜる。

 項や首筋に吸い付きながら耳を喰む。

「……っ……!」

 ノルフェントは息を詰めて声が出るのを堪えた。

 構わずに耳を舌で嬲る。

「んっ…!……ハ、ハーシャっ……!」

 俺の腕を掴みながら、身体をくねらせるノルフェント。

 あー、前からじっくり視たいな……

 さっさと上がってベッドに連れて行こう。

 ノルフェントを横抱きにしてシャワーを頭から浴び、浴槽から上がった。

 恥ずかしそうに俺の首に腕を回してしがみ付くノルフェント。

 成長したな。初めて会ったときは美少年だったのに、今では美青年だ。

 しかも、目茶苦茶俺好みになっちゃって……

 もっと逞しくても良いけれど、これはこれで唆られる。

 脱衣場で風魔法を使って、身体や髪を一瞬で乾かす。

 本当に、魔法様々だよ。俺の髪なんて地に付くほど長いから、魔法がなかったら乾かすのが嫌になる。

 素っ裸のままベッドへ向かい、ノルフェントをそっと下ろした。

 ノルフェントは、恥ずかしそうに自身の股間を両手で隠す。

 その姿が余計、エロいんだけど……えっちな乳首は丸見えだし……

「――ノルフェ、髪を解いて。結ったままだと痛くなるよ?」

「あ……うん……」

 ノルフェントは暫し逡巡して、身体の向きを俺から背けるようにずらしてから両手を股間から離して髪を解き出した。

 その仕草に魅入る。

 何ていうか……髪を解いたり結ったりする仕草って色っぽいよな……俯き加減に首を前に傾げ、眼を伏せる。なだらかな項の脇に流れる黒髪。白い長い指が黒髪に良く映える。両腕を上げて髪を解いていく姿に……唆られる……もう……芸術品だな……

 その姿を観ていたいから、手は出さない。

 俺の視線に気付かずに、解いた髪を首の片側から前に持って来てブラシを収納空間から取り出し、梳いて行く。白い項を流れる黒髪が堪らなく官能的だ。前に持って行った髪を緩く編んで行く姿を、たっぷりと堪能した。

 そうだ、あれを。

 収納空間から、青銀の糸で俺が編んだレースのリボンを取り出した。このリボンには、紛失防止と浄化魔法、勝手に解けない魔法が掛けてある。

「ノルフェ、これを使って」

 髪を編んでいたノルフェントにリボンを差し出す。俺に少し近付かないと届かない距離で。

 ノルフェントは、こちらを向いて俺の手にしたリボンを目にすると、身体の向きを変えて身を乗り出し俺からリボンを受け取った。

 身体を隠すことを忘れているノルフェントに、笑いが込み上げて来るのを、ぐっと堪える。

「このリボン、ノルフェの為に俺が編んだんだ。気に入った?」

「ハーシャが?……凄い、ありがとう……」

 レースのリボンを眺めながら、微笑むノルフェント。青銀のリボンを白い太腿の上に置いて、首を傾げるようにしながら、髪を編み始める。

 髪や腕で見え隠れする、紅色の胸の頂きがエロい。まだ眠ったままの美麗な息子さんが丸見えだ。白い太腿の上に置かれた青銀のリボンが妙に艶めかしい……

 俺に視姦されている事にも気付かずに、リボンをくるくる巻いて小さな蝶々結びをしたノルフェント。

 自身の髪を持ち上げて嬉しそうにレースのリボンを眺めるノルフェントは……やばいくらいに可愛い。そして、全裸でそんな事をされたら色気が凄まじい……

 無意識に、ノルフェントへ手を伸ばした。

 その両手首を掴んで、ノルフェントの身体に覆い被さる様にベッドへ押し倒し、頬を染める顔を覗き込む。

「――今から、何されるか分かる?」

 俺が尋ねるとノルフェントは、カッと顔を赤くして眼を揺らした。

「今から、何されるか分かっているんだよな……?」

 再度尋ねると、ノルフェントは俯き気味に頷いた。

「そ、その、シュザーク殿に教材を借りて……読んだ……」

 そういえば、シュザークにお願いしたんだったか。

「――兄上は、どんな教材を?」

「こ、これ……」

 ノルフェントがおずおずと収納空間から出して来たのは――『秀麗騎士団物語』……エロ本だ。

 ここでもか――もう、突っ込まないぞ。

 いっその事、キディリガン家の閨指南本にしたら良いよ……

 でも、まあ、これを読んだのなら大丈夫かな。

「わ、私は、何をしたら……?」

 本をサイドテーブルに置いていると、ノルフェントがおずおずと上目遣いで聞いてくる。

 その唇に触れるだけのキスをすると、朱紅の眼が激しく泳いだ。

「――何も。――俺だけを視てて……」

 ノルフェントの濡れたような紅い唇に、触れるだけのキスを繰り返す。

 固く強張った身体が弛緩して来るまで……何度も繰り返した。

 唇が触れ合う毎に力が抜けて……段々慣れて来た頃合いを見計らって、唇を割って舌を潜り込ませる。

 びっくりして口を開いた所で、ノルフェントの舌をそっと絡め取る。

「んっ……」

 なんか、旨いな……なんだコレ……? ノルフェントの魔力か?

 味を確かめる様に、ぎこちなく逃げようとするノルフェントの舌を執拗に追う。

「ふっ、ハーっ……!」

 俺の肩にしがみ付いて、きつく目を閉じているノルフェント。

 音を立てて唇を離すと、ノルフェントは大きく息を吐いた。

 身体のラインを確かめる様に手を滑らせる。

「アッ……!」

 声を上げた所で、もう一度深く口付ける。舌をゆっくりと口内で動かしながら、ノルフェントの良い所を探す。舌先……舌の付け根の脇……付根から舌先の裏……上顎の中間辺り……色々探りながら様子を見る。

「ん……んンッ……!」

 上手く息継ぎが出来ないノルフェントの口を解放してやる。深く熱い息を吐く唇を……食んで……舐めて……軽く吸って……しゃぶって遊ぶ。ふにふに、むにむにして……何だか食べたくなるな。

「ッ……ハー…シャ……」

 朱紅の眼をとろりとさせて、俺を見詰めるノルフェント。

 吸い付く様な肌に手を這わせて乳首をなぞると、ヒクリと身体が震える。

「――ノルフェは……本当に、ここが弱いな……」

 乳首を優しく指で撫でながら耳元で囁いて……耳を喰んでいく……

「んぁっ!……あぁぁ……ッ!」

 舌で耳を、ピチャ……と音を出して舐めてやるとノルフェントの身体がビクリと跳ねて、ぎゅうっと俺に抱き着いてきた。

 可愛いな……

 乳首と耳の愛撫で小刻みに震えている。

 俺の腹の下で勃起したノルフェントの息子が擦れる。

「――気持ち良い……?」

 はぁ、はぁ、と荒い息を付くノルフェントに尋ねた。

「わ……わかんな……い……」

 ノルフェントは赤い顔で目を潤ませて呟いた。

 初めてのノルフェントには、気持ち良いの感覚すら分からないのかな……もしかして、興奮するとここが勃つ事さえ分かっていなかったのか? こんな初歩の初歩が……? そこが勃起する事と気持ち良いが繋がっていないのか? 精通初日に知る事だと思うんだけどな。

「――そっか。でも、ここが勃起するって事は……気持ち良いって事だよ……男なら、誰でもこうなる……」

 言いながら、ノルフェントの綺麗な息子をスルリと撫で上げる。

「うぁっ……!」

 びくんと体を跳ね上げる。

 太腿から股間に向かって手で撫で上げる。

 ノルフェントがひくひく震える姿は、扇情的で艶めかしくて……厭らしい……いつ迄でも、眺めていられる。

 ああ、何てエロいんだ――煽られる……

 ノルフェントの尻の狭間に手を滑らせる。

「ヒャッ……!」

 早く、解さないとな。

 浄化魔法で中を綺麗にすると、ノルフェントが口を両手で押さえてビクビクと震えていた。

 俺の魔力に反応したのか……?

「俺の魔力、気持ち良かった……?」

「……うっ……わかん……ない」

 涙目のノルフェントは、泣かしたいくらいに可愛い。

 ノルフェントを抱き上げて胡座をかいた脚に向かい合う様に乗せ、俺の身体を跨がせる。

 ノルフェントの美脚を撫でながら、俺の背中に収納空間からデカいクッションを三つ出して背凭れにした。スライムジェルも何個か取り出して、一つを掌で割り、ジェルで濡れた指で蕾をぬるぬると撫でた。

「ぅわっ!……ハ、ハーシャっ……!」

 俺の胡座の上に座っているノルフェントは、俺より少しだけ目線が上になる。

 俺の首に腕を回して、頭を抱くようにぎゅむっと抱き締めて来る。

 人差し指を固く窄まった蕾に、ぬるん、と挿し入れると、ぎちっと指を締め付けてきた。

「ぅあっ……!」

 俺に抱き着く力が強くなる。

 身体を強張らせるノルフェントの背中を空いてる手で撫でながら落ち着かせる。

「ノルフェ……ノルフェ……力を抜いて?」

 優しく囁いても俺にしがみ付く力は弛まない。

「ノルフェ、俺を視て?」

 ノルフェントは、緩々と顔を上げて俺と視線を合わせた。

 涙を溜めて情けない顔をしているのに、どうしてこうもエロいのか……

「痛い?」

 痛くはないはずだけれど、一応確認するとノルフェントは小さく首を横に振った。

「――怖い?」

 ノルフェントは、逡巡してから頷いた。

「ノルフェ、キスして……?」

 ノルフェントの朱紅の眼がうろうろと揺れる。

 散々、躊躇いながら……ゆっくりと顔を近付けて……ちゅっ、と音を出して唇に唇を当てて真っ赤になった。

「――もう一回、して……?」

 ノルフェントは真っ赤になりながらも……もう一度、ちゅっ……とする。

「――もう一回……」

 すると、ちゅっ、と。

 もう一回、もう一回と何度も強請ると……ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ、とキスをする。
 
 ――くそっ、可愛過ぎるっ……!

 ノルフェントの背中を撫でていた手を後頭部に添え、引き寄せて深くキスをする。

「ふっ……!」

 唇を何度も喰んで、舌を絡める。序に、俺の魔力も流すとふるふると震えた。

 口付けを繰り返しながら、弛緩してきた蕾に挿した指を動かす。一瞬、ぎゅっとなったけど直ぐに力が抜けて動かし易くなる。一本の指が自由に動かせるようになってから、スライムジェルを二つ中に押し込んだ。

「っんン……!」

 異物の侵入に、身体が固まるノルフェントの舌を宥めるように撫でて吸う。

 乳首を弄るのも忘れない。指の爪の背で何度も掠める度に、後孔がきゅうきゅうと俺の指を締め付ける。

 キスで、とろとろになったノルフェントの顔や耳や首に唇を這わせ、舐めて吸って甘噛すると、ふるるるっと身を震わせた。

 空いている片手で身体をそろりと撫で回しながら、ノルフェントの弱い所を探る。

 挿した指を二本に増やし、ゆっくり内壁を撫でながら回して拡げていく。身体の敏感な所に触れたときは、俺の指をきゅむっ……と締めてここが気持ち良いって教えてくれる。

 旨いノルフェントに何度も何度も深く口付けて味わいながら、後孔を拡げていく。でも、後孔に本格的な刺激は与えない。前立腺を避けて、そこ以外の感じ易い場所を探りながら……時折、前立腺を掠める。

「うぅっ……ふ……あぁっ……あっ…ぁ…!」

 気持ち良い所が見つかる度に、俺の頭をぎゅううぅっと抱き締めてしがみ付いてくる。

 ノルフェントの中に入れた、スライムジェルの一つを割る。まるで愛液の様に、とろりと濡れる後孔を只管、拡げる。ノルフェントはもどかしい愛撫に脚を俺の身体に擦り寄せ、身を捩り腰をくねらせる……眼を固く瞑って、半開きの口からは熱い息が吐き出された。

「――ノルフェ……俺を視てて、って言ったろ?」

 はぁ、はぁ、と息を乱しながら緩慢な動作で顔を上げ……うるうると濡れて揺らめく朱紅の眼で横目に視て来る。 

 もう、ね。――どエロい流し目だったよ……

 濡れたばさばさの長いまつ毛が……また……

 ああ、ノルフェント……何て色香を放っているんだ……

 流石の俺も煽られて唆られる。

「――なあ、ノルフェ……このまま、この体勢で受け容れるのとベッドに寝て前から受け容れるのと、後ろから受け容れるの、どれがいい?」

 意地悪な質問かな? でも。

「……?」

 初めてのノルフェントには、分かんないだろうな。

「このままなら、ずっと俺に抱き着いていられる。前からなら、ずっと俺を視ていられる。後ろからなら、受け入れるのは楽だけれど俺は視えない。――どれがいい?」

「っ……!」

 ノルフェントは赤く濡れた唇を戦慄かせ、はくはくと動かしながら俯いてしまった。

「ノルフェ……? どれがいい……?」

 赤く染まる頬を撫でる。

「っ! ――こ、この……ままが、いいっ!」

 ノルフェントはそう言って、ぎゅっと抱き着いてきた。

 ――まあ、全部やるんだけどね?

 喉奥でくくっ、と笑いながら抱き締める。

 どうも俺は、ちょっと意地悪をしたくなるタイプみたいだ。

 ノルフェントの長く綺麗な脚の下に手を入れて持ち上げる。俺のチートな腕力は大活躍だ。なるべくノルフェントの目に入らないように隠していた自分のものをノルフェントのジェルで濡れる後孔に充てがう。

 俺にしがみ付くノルフェントの腕の力が強くなった。

「……んあ……ぅ……」

「ノルフェ、怖くないよ……ノルフェの中に入るのは俺だ……これからも、ずっと……ノルフェの中に入るのは、俺。――俺だけだ。……だから、俺を覚えて?」

「ぅ……うん?」

 後孔に充てがわれたままの俺が気になるのか、ひくひくと俺に吸い付いてくる。
 
 よく、分かっていないノルフェントの首筋を唇で喰みながら言う。

「俺の熱は……? 大きさは……? 形は……? どんな感触……? どんな風に動く……? 全部、確かめて……? 全部、覚えて……?」

 ノルフェントの身体が、ヒクリと震えた……

 ノルフェントの中に、ゆっくりと……ぐぐっと押し入っていく。

「ん゙んっ~~……」

 ぬぷりっと先端が入った……裂ける事なく受け容れた。……途端、俺のカリ首を喰い千切らんばかりに締めて来る。

 いっ……てぇっ……~~っ……!

 ノルフェントを持ち上げている事で丁度目の高さに来ていた、白い肌に浮かぶ紅色の乳首にしゃぶりつく。

 ノルフェントの気を逸らせないと、喰い千切られるっ……!

 乳首を強く吸い上げると……

「ぅああっ……!!」
「っ……!~~~っ……!」

 ビクビクと震えて……益々、俺を喰い締めた。

 ィ゙ダタタっ……!!

 痛みで、一気に汗が吹き出す。

 中のふわふわの肉壁は良いとして……括約筋の締付けはヤバいっ……!

 ノルフェントの震えが落ち着くと漸く弛緩して来る……その隙を狙って奥に少しずつ押し込んだ。

「ぅうぅううっ……!?」

 ノルフェントは眼を見開いて仰け反りながら、俺の肩に爪を立てた。

 ふぅ~~っ……潰れるかと思った……

 全部は無理だが取り敢えず、挿《は》いった……

 本来なら受け入れる場所じゃないんだ。異物の侵入に抵抗するのは当たり前だ。生理現象だからな……

 お互いに脱力して、暫くはじっとして居る。下手に刺激なんか与えたら、益々喰い締めて来るからな……

 この行為に慣れるまでは仕方が無い……

 荒い息を吐きながら、俺に凭れて来るノルフェントを抱き締めて身体を撫でる。

「平気か……?」

「うぅ~~……」

 ノルフェントが唸り声を上げた。それに苦笑しつつ、ノルフェントの玉袋を握る。

「っ……!?」

 ここを握ってしまえば、力が抜けるからお互いに楽になる。

 やわやわと揉みしだきながら、吸い付く様な滑らかな肌触りの玉袋を掌で弄ぶ。

「っ……ハ、ハーシャ……っ……!」

「なに?」

「っ……!?っ……!?」
 
 優しく答えながら、ちょっとだけ元気のなくなったノルフェントの息子を握ると、ノルフェントの身体が飛び跳ねた。

 スライムジェルでヌル付く胎内の息子は、その動きに抉る様に内壁を擦った。

「ぅああぁっ……!!」

 ノルフェントが嬌声を上げる……良い所に当たったみたいだ……

 仰け反った胸の紅色の乳首が俺の口元に差し出されたので遠慮無く頂く。ぺろりと舐めて舌で撫ぜたり叩いたりすると、ノルフェントは……ぴくぴく跳ねて胸の刺激と、その自身の動きで擦られる前立腺の刺激で達してしまった。

 俺の腹にノルフェントの子種が掛かる。

「うぅぁっ……あっ……あぁ……」

 ひくひくと痙攣するノルフェントは……最高にエロい。

 イくときに、ぎゅうぎゅう締め付けられたが、ノルフェントの身体の痙攣が治まって来ると弛緩して来た。

 荒い息を吐きながら虚ろに空を見るノルフェントを抱き締め、ベッドにクッションを一つ転がしてその上に押し倒す。

 片方の乳首を舌で虐めながら、もう片方の乳首をそっと置いた指の腹で、くりくりと撫で回す。

「ゃあっ……!……だ……だめっ……!」

「――何が駄目……?」

「っ…!?……む…むね……吸っちゃ、だめっ……!」

「そっか、駄目か。……じゃあ、指な?」

「やっ……!?……ちがっ……!」

 構わず、指で弄り回す。

 ちゃんと分かっているよ? 感じ過ぎるから胸に触って欲しくないんだろ? イったばっかりだからな。

 でもなあ……こんなエロい乳首を前に何もするなだなんて無理だろ?

 それに、さっきから俺の息子をぎゅむぎゅむ揉みしだかれたんじゃ……なあ?

 充分にノルフェントの熱で温められた息子はそろそろ限界だよ……?

 ゆっくりと腰を引いては挿れるを小刻みに繰り返す。

 ノルフェントの中は……やばいぐらいに気持ちいい……

 これも、魔力の相性か?

 俺のはデカくて長いから狙わなくてもノルフェントの前立腺を刺激する。

「ハっ…!…ハーシャっ……あっ……ぅん゙ん……んぁっ……!?」

 ノルフェントの白い身体が仰け反って、カクカクと震える。乱れた黒髪が汗で白い肌に張り付いて、それさえも艶めかしい……

 ちょっとずつ速度を速める。


「んあっ…まっ…!?……とまっ……てっ……!」


 ――止まる訳ないだろ。


 ノルフェントの腰を掴んで、更に腰を速める。

「ん゙んっ……んうっぁ…んあぁっ…!!」

 俺の動きと一緒に上下に揺れるノルフェント。顔を真っ赤にして涙を流して、必死に息をしようと荒くなる呼吸。

 流石に、全部は入らないけれど充分気持ちいい。

 ノルフェントも多分、魔力の相性が良すぎるから初めてにも拘らず、かなり気持ちいいみたいだ……

 余り激しくしないようにセーブしながら腰を振る。

 俺のも、パンパンに張り詰めているから、そろそろイかせてくれ……

「ハー……シャっ…!…ふぅあぁ…っ…!!」

「ノルフェ……ノルフェっ…っ…!」

 身体を溜めに溜めた、堪えて抑えていたものが、一気に脳天まで駆け上がってビュッ! ビュッビュッ……! と排出される。緩々と腰を擦り付けるように動かして出し切った。

 勿論、ノルフェントの中に。子作りだからな。

 ノルフェントの身体に覆い被さって汗で滑る身体を、ぎゅむぅっと抱き締める。

 荒く息を吐くノルフェントと俺。

 二人の呼吸が整うまで抱き締めていた。

 俺にしては凄く普通のセックス。

 乳首だけでイかせないし、前立腺を虐め倒さない。結腸もぶち抜かないし、イかせっぱなしにもしない。ノルフェントの息子だって全然可愛がっていない。         

 本来ならもっとドロドロにイかせ捲って……俺の息子を絞め殺させたり、何て事にはならないが、ノルフェントだけは特別。

 初めてだということもあるけれど、大事に大事に開発して行きたいんだよ……刺激に慣れれば、更に強い刺激でないとイけなくなるからな……

 物足りないといえば、物足りない。

 ――でも、これで良い。

 だって俺達、伴侶に成ったんだ。この先、一生お互いとしかセックスしないんだぞ?

 初っ端から、手持ちの札を全部切ってどうするよ?

 お楽しみは長く続いた方がいいだろ?

 でも……もう一回、後ろから抱くけどな。

 スライムジェルも、もう一個ノルフェントの中に入ってるしな。

 ぐったりとしているノルフェントにキスをする。

 ノルフェントは、ぼーっとしながら焦点の定まらない朱紅の眼で俺を見ている。額に汗で張り付く前髪、泣いて赤らむ目元、上気する頬、真っ赤に濡れた半開きの唇……

 どれを取っても、艶かしくて……誘われる……

 いつまででも見ていたい。何処まででも、ドロドロにヨガらせて抱き潰してしまいたい……

 ――でもまだ早い……

 逸る欲望を抑え付けてノルフェントの首筋に顔を埋める。

「――ノルフェ……好きだ。……最後まで傍にいて、ずっと俺と一緒にいてくれ……」


「……ぅん……絶対に……傍にいる……」


 ノルフェントは、スルリと俺の身体に手を滑らせ抱き着いて来た。

 ……はは、ハニエルにも同じ事を言ったけ。 

 捻りはないけれど、俺の願いはそれだ。ずっと傍に居てくれる事こそが――俺の幸せだ。

 だから、何度だって同じ言葉を繰り返し言うよ。

 単純で在り来りな、使い古された言葉を何度でも。誰もが口にする当たり前の言葉を……何回だって口にする……

 ノルフェントの……熱で火照る身体をしっかりと抱き締めて、ノルフェントの首筋にキツく吸い付き跡を残す。……ん……っ……と艶声を小さく漏らすノルフェント。


「――ずっと、最後まで一緒に居ような……ノルフェ……好きだよ……」


 ノルフェントの腕に、ぎゅっと力が入って応える様に俺を強く抱き締めてくれた……


  
 

 



 

 
 
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