エンドロールを巻き戻せ

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「失敗所の騒ぎじゃないです。
過去に戻った事によって、自分の感情がよけいにぐちゃぐちゃして、結局振るどころか『好き』とか言っちゃうし。
過去では一彩、『ずっと好きだよ』って言ってくれたのに、今きたメッセージには『俺の荷物はすててくれ』とか書いてあるし、過去と未来で落差がありすぎてついていけないです！
一彩の嘘つき！！あんなに私の事好きって言ってたのに！！」

所詮無理だったんだ、、、。
私が一彩を振るなんて、、、。

「過去を変えるのは難しいものですからね。
なかなか思い通りにはいかないもんです。」

「そういえば、気になったんですけど。私長い間過去にいたけど、こっちでは全然時間が進んでないんですね？」

「そうですね。お嬢さんが眠っていたのは、30分くらいですか。
時間が進むのは残酷なもんです。
止めたくても止められない。人間の気持ちも同じですよ。変えたくても変えられない。変えるのは難しい。」

わかってる、、、。
私が一彩を好きな気持ちが変えられないように、一彩の気持ちも簡単に変える事はできない事を。
今の彼女が好きならば、私はそれを受け入れるしかない。

「過去に戻ってみてどうでした？彼は。
やっぱりあなたが夢中に成る程の素敵な彼でしたか？」

「それは、もう。
やっぱり素敵過ぎる、大好きな彼でした。
私が過去を変えてピンチになっても、いつも私を助けてくれて、大切にしてくれた、、、。」

よく考えて見ると、この9年間私は一彩に助けられてばかりだった気がする。

私は一彩がしっかりして、頼りがいがあるから、いつも甘えてばかりだった。

一彩が辛い時に、私は一彩をちゃんと支える事ができていたのだろうか？

一彩は何かあっても、いつも一人で悩みを抱え込むタイプだった。

私に弱い所を見せまいとして、一人で頑張っていた所があったんじゃないんだろうか。

今気づいても遅いかもしれないけど、、、。
もっと、一彩の力になれる事があった気がする、、、。


「マスター、、、？」


私はマスターに言う。



「お願いです。もう一度だけ、過去に戻らせてください。」