エンドロールを巻き戻せ

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初恋をもう一度

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私はそのまま、一彩の幸せな匂いにつつまれて、意識がふわぁーっと遠のいていった。


あれ───?
私どうしちゃったんだろう?

ふわふわしているような、夢を見ているような不思議な感覚だ。





うっ、、、気持ち悪い、、、

何これ!急に、私の身体に胃のムカつきが襲ってくる。

懐かしいような、この胃のむかつき、なんだっけ、、、。

吐きそう。

そうだこれは、お酒、お酒に酔った時の胃のムカつき!

なんだか頭も痛い、、、。

そう気がつくと、意識が急激に戻ってくる。

顔を上げると、あのバーだった、、、。


静かにクラッシック音楽がレコーダーから流れている。

ここは、、、もしかして?

2024年?

私戻ってきた、、、?

私の目の前で、バーテンダーのマスターがグラスを磨いている。

「おや、起きたようだね。」

私に気がついて、話しかけてくる。

「すみません、、、気持ち悪いです、、。
トイレ何処ですか、、?」

「左奥の突き当たりの扉だよ。」

私は、思わず駆け足でトイレに行く。

そして胃の中のものを全て戻す。
殆ど食べていなかったから、胃液のようなものしか、吐けなかったけど。
私は吐いたらだいぶ気分がすっきりした。

トイレから出て、洗面台で手を洗う。

トイレに持っていた鞄の中で、携帯が光っていた。

メッセージの通知を知らせる光だった。

(誰からだろう、、、)

携帯を開くと、前と変わらず、私と一彩のツーショットの待ち受けだった。

やっぱり、私と一彩の過去は変えられていない。

それはそうだ、結局私は一彩を振る事ができなかったんだから、、、。


メッセージアプリを開くと、メッセージは一彩からだった、、、。
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