エンドロールを巻き戻せ

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「瑞稀、一体どうしたのよ!なんか今日変じゃない?」
香奈が休み時間になると、私の前にくる。
香奈とは、確か入学式の日に席が前ですぐ仲良くなったんだ。

「香奈!今日って何月何日?」

「え?今日?5月10日だけど?」

「何年の?」

「2015年、ってか瑞稀何なのよ!どうしちゃったの?!」

2015年の5月10日、、、。
私と、一彩が付き合ったのは7月21日、夏休みに入る前だ。
この時点ではそんなに仲良くなかったはず。

「立花!英語のノート貸して!」

私に話しかけてきたのは、中学が同じだった、仲村なかむら 浩太こうただった。

「浩太ーーー!!めっちゃ久しぶり」

思わず、私が言うと、香奈と浩太が変な顔で私を見る。

「何いってんだよ。昨日も一昨日も学校で会ってるわ!お前頭おかしくなったんじゃね?授業中も様子おかしかったし。」

浩太が私に向かって言ってくる。
確かに、そりゃ浩太からしたら、おかしいか。
地元に残った浩太とは、一年前にあった同窓会以来会ってなかったのだ。

「やばいんだよ、瑞稀。今日絶対変だもん。」
香奈も言ってくる。
やばい、、、もっと自然に振る舞わないと。

「浩太ー!何してんだよ!先部活行ってるぞ!」

この声は一彩だ!!!
私は全力で振り向くと、教室のドアの所に一彩がいて、浩太に話しかける。

「一彩ちょっと待てよ!立花にノート借りるから!」

そう言って私の手から、浩太が私のノートを奪いとる。

「浩太!今から部活なの!?」
「何当たり前の事聞いてんだよ。部活に決まってるだろ!」
「一彩も!?」
私が聞くと、浩太は変な顔をする。

「お前、一彩と仲良かったっけ?話してるの見た事ないけど。」

と言ってくる。
そうだった、、、この時点ではただのクラスメイトで、私と一彩はちゃんと話した事すらなくて、名前を知ってるくらいだったんだ。

あれ?なんで仲良くなったんだっけ、、、?
私は考える。

「じゃあな!立花!」
そう言って、浩太は一彩の方へ去っていく。


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