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13話 僕が目を離すと思うのか?

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『おじさん!?』
「?」

っといけないいけない。声が出ないことに安心しつつ、「僕の親族か?」と問うてきた酒場のおじさん義父に首を振る。

「突然すみません……首の痣が養子のもの似ていたもので。」
『ふむ。……その養子とやらの親を探しているのか?必要はない。もうアルノアという者は君で満足している。』
「っ、」

残っていた紙切れにスラスラと自分過去のアルノアの思っていることを書き連ねて渡してやると、僕自身はアルノアと名乗っていないのにも関わらず、感動で涙していた。ほんと情に厚い良い人だ。

「会ったこともないのに神様は分かるのですね。」
『アルノアのことは知っているからな。』
「!」
『ロノという人間が遊びにきて、彼のことをよく語ってくれるから少し見ていた。』
「そっ、そうなのですか!?どうぞこれからも愚息をよろしくお願いします!」

と大きく頭を下げるので、少々むず痒くなって下がるよう手を向けた。ただの人間を神として信じてやまない従順な彼らは共々帰っていく。

「……で?何されてるんですか。」

村人がいなくなったと同時に例の採掘に駆り出していたエルフのジョセフがいつの間にかそこにいたので顔を逸らした。……いやこれは仕方なかったんだ。













「なるほど、貴方が助けた人を私含め見られていたのですね。………それで神様に(笑)」
『笑うな笑うな!……あいつら一度信じたらとことん思い込むから元々撤回は無理だ。』
「それにしてはノリノリ………前から思ってましたけど、まるであの村をよく知ったような口調ですよね。でも村人達は貴方を知らない。」
『訳アリだ。』
「あー、…深く介入しない約束ですもんね。失礼しました。」

とりあえず採取してきてくれたものを受け取って。それを乾燥させる。雨が降ったのか知らないが、湿っぽかったからだ。

「そういや最近あの人間ロノさん来ませんね。何かあったのでしょうか。」
『僕が神として崇められるのと関係あるんだろ。ここを子供は立ち入り禁止にしたらしい。だから村で無事に過ごしている。』
「随分安否を確信めいた風に言いますね。」
『まあからな。』
「うへえ……」

と、すごく変な顔をされたが理由がよく分からなかった。
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