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12話 人間の妄想が1番恐ろしい
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「やはり貴方様は!!」
でかい声と共に現れた村人たちに突然囲まれる。
「おお!慈悲深い神はお見捨てでなかったのだ!!」
『……?、?』
見覚えのある顔ぶれなので間違いなくあの村の人間達だが、とりあえずロノや、子供の姿が見当たらないので一安心する。
「先日は息子を助けて頂いてありがとうございました。ここに置いておけばたちまち生き返るという噂をお聞きしまして。もう手の施しようがなかったものですから、一か八かでした。こちらは私の息子です……ほら、お礼をいいなさい。」
『いや、生き返らせるは無理だから………あー、そういや声出なかった。』
「それとこちらは供物になります。どうぞお受け取りくださいませ。」
え?何……僕が絶対復活は無理だろうとされてた息子を助けたせいで知らぬ間に神にされて、さらには崇められる始末。
もう誰かこの状況をどうにかしてくれ!!エルフ……名を「ジョセフ」という彼は素材探しに出掛けており、当分帰ってくる見込みはなかった。
「宴などはお好きですか?……それからここをもっと立派な所へとしましょうか?」
好きにしてくれと言わんばかりに目を瞑ると勝手な解釈をした村人達はワイワイ騒ぎ始める。もう訂正は難しそうだった。いや訂正なんかしたらただの不審者になるからこれはこれでいいのか?
ふむ、神らしいことと言えば何だろう……一応タイムスリップする前にお世話になってるのも事実なので、ひとしきり漁った後過去に作った錬金の副産物としてできたものを投げ渡す。
「こ、これは一体……」
『畑にかけろ』
と紙でスラスラ書いて渡せば、少し不思議そうな顔をしつつも受け取ってくれた。
まあただの栄養剤だから豊作になるとかそういうわけじゃないけど、良いものが作れるのではないだろうか。
………そういや昔「この森に子供は入ってはいけない」という掟が急に出来たのだが、もしかして僕のせいだったりするのだろうか……?
嫌な予感に冷や汗をかき始めていると、
「恐れながら……もしかしてアルノアのご親族ですか?」と背後から誰かが他の村人には聞こえない声で尋ねてきた。
でかい声と共に現れた村人たちに突然囲まれる。
「おお!慈悲深い神はお見捨てでなかったのだ!!」
『……?、?』
見覚えのある顔ぶれなので間違いなくあの村の人間達だが、とりあえずロノや、子供の姿が見当たらないので一安心する。
「先日は息子を助けて頂いてありがとうございました。ここに置いておけばたちまち生き返るという噂をお聞きしまして。もう手の施しようがなかったものですから、一か八かでした。こちらは私の息子です……ほら、お礼をいいなさい。」
『いや、生き返らせるは無理だから………あー、そういや声出なかった。』
「それとこちらは供物になります。どうぞお受け取りくださいませ。」
え?何……僕が絶対復活は無理だろうとされてた息子を助けたせいで知らぬ間に神にされて、さらには崇められる始末。
もう誰かこの状況をどうにかしてくれ!!エルフ……名を「ジョセフ」という彼は素材探しに出掛けており、当分帰ってくる見込みはなかった。
「宴などはお好きですか?……それからここをもっと立派な所へとしましょうか?」
好きにしてくれと言わんばかりに目を瞑ると勝手な解釈をした村人達はワイワイ騒ぎ始める。もう訂正は難しそうだった。いや訂正なんかしたらただの不審者になるからこれはこれでいいのか?
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まあただの栄養剤だから豊作になるとかそういうわけじゃないけど、良いものが作れるのではないだろうか。
………そういや昔「この森に子供は入ってはいけない」という掟が急に出来たのだが、もしかして僕のせいだったりするのだろうか……?
嫌な予感に冷や汗をかき始めていると、
「恐れながら……もしかしてアルノアのご親族ですか?」と背後から誰かが他の村人には聞こえない声で尋ねてきた。
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