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6日目
甘い体験
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「そろそろ、完成に近付いてきたか。──やっぱりお前は大したヤツだよ、シンジ。たった五日間で、飲み込めることは全部飲み込んだ。生まれつき高級性奴隷になるために用意されたような、淫乱でスケベな身体だ。」
「──ありがとうございます、ご主人様。僕…ご主人様に満足していただけるように、一生懸命頑張ります…。」
檻から引き出したシンジの顎の下を、まるで猫にそうするようにこしょこしょと指先で撫でるザラキア。そんな彼の性奴隷に対する『褒め言葉』を、最初は屈辱的だと思っていた。しかし、今では、ほうっと息を吐いて頬を赤らめながらも、喜びと共に素直に礼の言葉を口にすることができる。
生まれて三十二年間、今まで誰にも触られたことのなかった場所、乳首や、尻の中や、果ては喉の奥や前立腺やS状結腸や尿道の中まで、暴かれなかったところはどこにもない。ザラキアの言葉通り、普通の男だったこの身体は、どこをどう弄くられても信じられないくらいにいやらしく感じ切る『雌』になった。もう、今まで考えていたノーマルな性行為では到底満足できないだろう。そんな風に作り変えられてしまった今、元の世界に戻ったとしても、到底幸福な生活を送れるとは思えない。
人外の愉悦や被虐的な快感のない生活に戻ることは考えられなかった。自分がこんなマゾヒスティックな性癖を持っていたとは夢にも思わなかったのに。
『会社でこき使われていた真治なんていう存在は、もうどこにもいない。…僕は、もう完全にソドムの淫乱性奴隷・シンジになってしまったんだ…。』
そう考えるだけで、ゾクンッ!と甘い期待感が脊椎を貫いていった。今日はどんな方法で調教して貰えるのか、想像しただけで下腹にぶら下がる牡のモノがひく、と勝手な期待に疼いた。
「──えっと、あの…っ…!ご主人様、これ、は…?」
調教部屋に入るなり、シンジは、大きなベッドの上に仰向けになるように命じられた。また、四隅の革紐に手足を拘束されて、今までは知らなかった性技をたっぷりと教え込まれるのだろうと思っていたら、予想はあっさりと裏切られた。ザラキアがさっさと服を脱ぎ捨て、全裸になってシンジの上に覆いかぶさってくるのだ。
未だかつてないザラキアとの距離感に、心臓が激しく高鳴った。すらりと長い褐色の手足、後ろでひとつに括った長い藍色の髪、そして、誰もが見とれずにはいられない絶世の美貌を持つザラキアに組み敷かれ、手足がカチコチに凍り付いて顔が引きつる。シンジを愛でてくれる美人とこんなシチュエーションになって、緊張するなという方が無理だ。一糸纏わぬ身体をぴったりと沿わせてくるザラキアの体温を生々しく感じる程に、身体が勝手にずりずりと上の方に逃れようとしてしまう。
そんなシンジの行動を、ザラキアは片眉を寄せて不思議そうに眺めていた。
「おい、お前、今までで一番身体が硬てぇぞ?結腸ずっぷりブチ抜かれても、精液の出口を中まで犯されて完璧に雌に堕とされてもここまで硬くなかったのに、一体何なんだよ。こんなに硬かったら、調教できねぇだろうが。」
「いえ──ッ、その…っ!…こ、こんなに綺麗な人と、距離が近くて…っ、今までそんなことなんかなかったし…!──ぼ、僕なんかが、って思って…、それで、緊張して…!」
泡を食ってうろたえるシンジの必死の言い訳を聞いて、ザラキアは長い睫毛を伏せて深い溜息を吐いた。ボリボリと頭を掻きながら、シンジに掛ける言葉を探して視線をさまよわせ、やがて重たげな唇を開く。
「──シンジ。お前の住んでた世界と、このソドムの常識がぜんぜん違うっていうのは何となくわかった。確かに、俺様は見た目がいい。だが、そりゃあ淫魔なんだから当たり前のことだ。淫魔ってのは本能的に人間を誘惑する生き物だぞ?超がつくほどのドブスだったらシャレになんねぇだろが。」
つまり、ザラキアにとってそれは言うまでもなく当然のことで、虎が牙を持っているように、馬が蹄を持っているように、あえて誇ることでも見せびらかすことでもないらしい。
俺様に言わせてみれば、とザラキアは続ける。
「ここじゃあ、お前の個性の方がよっぽど稀少性が高いと思うぜ。黒はこの街で一番尊い色だ。──やれやれ、人間を相手に、何でこんなにクソつまらん話をしているんだか。ま、それもお前が、人間が人間を支配する世界から来たからだろ。性奴隷を話し相手にするなんて、よっぽどの変人扱いだぜ。性奴隷は、ただひたすら、どうやればご主人様を喜ばせることができるのかだけを考えてりゃいい。…さて。」
肩を竦めてから、気を取り直したようにザラキアはへらりと笑った。
「今日は、疑似セックスの訓練だ。今まで散々開発してきたカラダを全部使って、お前が仕えるご主人様に、ベッドの上でご奉仕するんだよ。」
「セッ──?!」
目を白黒させるシンジの身体は、恐らくこのソドムに来て以来、最も硬く強張っていただろう。女性との性行為さえ経験したことのないシンジには、男性とのセックスなど想像もつかない。いや、『性奴隷として快楽を仕込まれる』ということは、つまり遅かれ早かれ後ろの穴で他の男を受け止める、セックスという行為を経験しなければならないという意味だったのだ。それがすっかり頭から抜けていた。
「──ありがとうございます、ご主人様。僕…ご主人様に満足していただけるように、一生懸命頑張ります…。」
檻から引き出したシンジの顎の下を、まるで猫にそうするようにこしょこしょと指先で撫でるザラキア。そんな彼の性奴隷に対する『褒め言葉』を、最初は屈辱的だと思っていた。しかし、今では、ほうっと息を吐いて頬を赤らめながらも、喜びと共に素直に礼の言葉を口にすることができる。
生まれて三十二年間、今まで誰にも触られたことのなかった場所、乳首や、尻の中や、果ては喉の奥や前立腺やS状結腸や尿道の中まで、暴かれなかったところはどこにもない。ザラキアの言葉通り、普通の男だったこの身体は、どこをどう弄くられても信じられないくらいにいやらしく感じ切る『雌』になった。もう、今まで考えていたノーマルな性行為では到底満足できないだろう。そんな風に作り変えられてしまった今、元の世界に戻ったとしても、到底幸福な生活を送れるとは思えない。
人外の愉悦や被虐的な快感のない生活に戻ることは考えられなかった。自分がこんなマゾヒスティックな性癖を持っていたとは夢にも思わなかったのに。
『会社でこき使われていた真治なんていう存在は、もうどこにもいない。…僕は、もう完全にソドムの淫乱性奴隷・シンジになってしまったんだ…。』
そう考えるだけで、ゾクンッ!と甘い期待感が脊椎を貫いていった。今日はどんな方法で調教して貰えるのか、想像しただけで下腹にぶら下がる牡のモノがひく、と勝手な期待に疼いた。
「──えっと、あの…っ…!ご主人様、これ、は…?」
調教部屋に入るなり、シンジは、大きなベッドの上に仰向けになるように命じられた。また、四隅の革紐に手足を拘束されて、今までは知らなかった性技をたっぷりと教え込まれるのだろうと思っていたら、予想はあっさりと裏切られた。ザラキアがさっさと服を脱ぎ捨て、全裸になってシンジの上に覆いかぶさってくるのだ。
未だかつてないザラキアとの距離感に、心臓が激しく高鳴った。すらりと長い褐色の手足、後ろでひとつに括った長い藍色の髪、そして、誰もが見とれずにはいられない絶世の美貌を持つザラキアに組み敷かれ、手足がカチコチに凍り付いて顔が引きつる。シンジを愛でてくれる美人とこんなシチュエーションになって、緊張するなという方が無理だ。一糸纏わぬ身体をぴったりと沿わせてくるザラキアの体温を生々しく感じる程に、身体が勝手にずりずりと上の方に逃れようとしてしまう。
そんなシンジの行動を、ザラキアは片眉を寄せて不思議そうに眺めていた。
「おい、お前、今までで一番身体が硬てぇぞ?結腸ずっぷりブチ抜かれても、精液の出口を中まで犯されて完璧に雌に堕とされてもここまで硬くなかったのに、一体何なんだよ。こんなに硬かったら、調教できねぇだろうが。」
「いえ──ッ、その…っ!…こ、こんなに綺麗な人と、距離が近くて…っ、今までそんなことなんかなかったし…!──ぼ、僕なんかが、って思って…、それで、緊張して…!」
泡を食ってうろたえるシンジの必死の言い訳を聞いて、ザラキアは長い睫毛を伏せて深い溜息を吐いた。ボリボリと頭を掻きながら、シンジに掛ける言葉を探して視線をさまよわせ、やがて重たげな唇を開く。
「──シンジ。お前の住んでた世界と、このソドムの常識がぜんぜん違うっていうのは何となくわかった。確かに、俺様は見た目がいい。だが、そりゃあ淫魔なんだから当たり前のことだ。淫魔ってのは本能的に人間を誘惑する生き物だぞ?超がつくほどのドブスだったらシャレになんねぇだろが。」
つまり、ザラキアにとってそれは言うまでもなく当然のことで、虎が牙を持っているように、馬が蹄を持っているように、あえて誇ることでも見せびらかすことでもないらしい。
俺様に言わせてみれば、とザラキアは続ける。
「ここじゃあ、お前の個性の方がよっぽど稀少性が高いと思うぜ。黒はこの街で一番尊い色だ。──やれやれ、人間を相手に、何でこんなにクソつまらん話をしているんだか。ま、それもお前が、人間が人間を支配する世界から来たからだろ。性奴隷を話し相手にするなんて、よっぽどの変人扱いだぜ。性奴隷は、ただひたすら、どうやればご主人様を喜ばせることができるのかだけを考えてりゃいい。…さて。」
肩を竦めてから、気を取り直したようにザラキアはへらりと笑った。
「今日は、疑似セックスの訓練だ。今まで散々開発してきたカラダを全部使って、お前が仕えるご主人様に、ベッドの上でご奉仕するんだよ。」
「セッ──?!」
目を白黒させるシンジの身体は、恐らくこのソドムに来て以来、最も硬く強張っていただろう。女性との性行為さえ経験したことのないシンジには、男性とのセックスなど想像もつかない。いや、『性奴隷として快楽を仕込まれる』ということは、つまり遅かれ早かれ後ろの穴で他の男を受け止める、セックスという行為を経験しなければならないという意味だったのだ。それがすっかり頭から抜けていた。
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