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運命の女神とかいうクソビッチが出てきたので脅してみたら先輩も一緒に転生させてもらえることになったんですけど全然目覚まさないんですがこれあの女
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「先輩っ……岸尾先輩!」
肩を叩かれた岸尾が目を開けると、あたりは柔らかい光に包まれていた。ぴりりりり、と降ってくる鳥の声を聞きながら目を何度か瞬かせると、徐々に視点が合ってくる。逆光で分かりづらいが、仰向けになったところを誰かに覗き込まれているようだ。
「ん……」
ゆっくりと体を起こす。あたりを見回すと、どうやら野原のようだ。ぽかぽかと温かく、紫色で五角形をした花がちらほらとそこここに咲く、のどかな風景が広がっている。
(死後の世界って、本当にあるのか)
柔らかな風が、伸びかけた髪を揺らしていく。状況から考えるに、あの時車に轢かれて岸尾は死んだのだろう。ぼうっとしていたばかりに運転手の方には申し訳ないことをしてしまった。
(……恋人の一人もいないまま、死にたくなかったな)
ふっと心残りが浮かんで、岸尾は地面の花に目を落とした。紫色の花の隣には、薄紅色の実が生っている。経験がないことよりも、誰も、ほんの一時ですら自分を必要としてくれないまま終わってしまったということに虚しさがあった。今みたいなときに悲しむ人がいないのだからむしろ良かったに違いないと思い込もうとするが、胸の奥が少し重くなる。
「先輩……あの、大丈夫ですか?」
おずおずと聞こえてきた声の方に向くと、岸尾のすぐ横に男の顔があった。スラリと通った鼻筋に、七三分けの少し太めの髪。整った人当たりの良さそうな目が、不安げに揺れている。
男の大きな手が伸びてきて、怪我がないことを確かめるように岸尾の顔や頭、背中を撫でまわした。慣れない感覚に身体をびくつかせると、はっとした顔をして手が引っ込められる。
「え、えっと、僕のこと分かりますか? もしかして、その、記憶……」
「……覚えてるよ。佐久間……諒くん、だろ」
職場の後輩。だけど部署のエースで、評価も上司の覚えも、多分給料も佐久間の方が上。童顔なのか垢抜けないのか、いまだに新入社員と間違えられることも多い岸尾とは違い、見た目だってずっと格好いい。
正直、こんな所で見たい顔ではない。
「ああ、良かった……先輩、なかなか起きなくて……だから……っ」
岸尾の思いとは裏腹に、満面の笑みを浮かべた佐久間は目の端を手の甲で拭った。よほど心細かったのだろうか。どこか捨て犬を思わせる佐久間を見ながら「なぜここに彼がいるのだろう」と考えた岸尾は、その理由に思い至った瞬間に全身から血の気が引いていくのを感じた。
岸尾のことを先輩などとけったいな呼び方をするのは佐久間しかいない。あの時岸尾を助けようと飛び込んできて、一緒に轢かれてしまったのだろう。
「も、申し訳ない! 佐久間くん、俺が至らないばっかりに……君まで巻き込んで、その、死……っ……」
いなくなろうが何だろうがどうでもいい岸尾と違って、佐久間が死んだら悲しむ人は大勢いるはずだ。
「謝って済むことじゃないけど、でも、その……ああ……なんと言ったらいいか……君のご両親にもお詫びしきれない……」
「お、落ち着いてください、先輩! 僕は好きで飛び込んだんだから気にしないでください! 結局助けられなかったわけですし!」
「いや俺は、俺のことはいいんだ別に、いないほうがいい人間なんだから」
「なんでそういうこと言うんですかっ!」
突然叫んだ佐久間に睨みつけられ、その剣幕に思わず岸尾は息を呑んだ。叩きつけるような威圧感に目を逸らして体を縮こまらせていると、はあ、と佐久間が深呼吸する息遣いが聞こえてそれが弱まる。
「それに多分、僕たち死んだは死んだと思うんですけど……まあちょっとこっち来て見てみてくださいよ」
立ち上がった佐久間を見て、岸尾はその格好がいつものスーツではなく、礼装用のダークスーツであることにようやく気づいた。促されて立ちあがりながら自分の格好を見下ろすと、こちらはいつも着ているくたびれて毛羽立ったスーツのままである。
花弁や草の葉の欠片をはたきながら佐久間の後を追う。草原は丘の上にあるようで、五十メートルほど行った所から傾斜になっていた。坂の始まりに立つと、キラキラと光を反射して流れる川と、その横に沿って伸びている道が見下ろせる。
「おおおっ!」
道の先にある城門とその向こうに聳えるゴシック様式の尖塔、さらに遠くかすかに見える山々。それらも美しかったが、岸尾が思わず子供のように声を上げたのは、その空を飛ぶ大きな赤い鳥が人を載せた籠をぶら下げていたり、道を歩く人たちがマントや甲冑に身を包み、背中に巨大な剣を背負っていたりすることだった。よく見ると、猫やウサギの耳がその頭から飛び出ている人もいる。
「あれですよ、これ……多分、異世界来ちゃった、ってやつではないかと」
「な、なるほど」
六本脚の黒馬が曳く馬車と、その御者台に座る犬頭の人間をじっと目で追っていた岸尾は、佐久間の声に頷いた。確かにこんな動物も人間も岸尾の知る限り存在しないのだから、そう考えたほうが死後の世界説よりもしっくりくる。
(……まだ、生きてる……のか?)
意図していなかったとはいえゴールテープを切ってホッとしていたら、まだ試合は前半戦でしかないと告げられた気分だった。しかもここからの長さは分からないと来ている。もう一度挑戦できるという嬉しさよりも、終わったと思い込んでいたものが実はそうではなかったこと、そして更に走らなくてはならないと知ったことへの落胆の方が大きい。
「……先輩?」
目の前に広がる景色に立ち尽くしていると、佐久間が首を傾げるようにして覗き込んできていた。座っているときは意識しなかったが、そういえば佐久間のほうが背が高いのだった、と岸尾は思い出した。そういうところもあまり好きではない。
目を合わせると、佐久間は嬉しくて仕方ないといった表情をしていた。犬だったら引きちぎれんばかりに尾を振っているだろう。
「とりあえずあそこに見える街に行ってみましょうよ。ここでこうしていても日が暮れちゃいますし。ね?」
見上げると、確かに太陽はゆっくりとだが中天を超えて傾いてきているようである。ここら辺は元の世界と変わらないらしい。
「そうだな……」
靴底のすり切れた革靴なので足元が滑りやすい。転げ落ちないように注意しながら斜面を降り、石畳の街道に出ると町の入り口はすぐそこだった。
「わ、わ」
聞き慣れない言葉、動物やスパイスのような香り、自分よりはるかに大きい鎧姿やローブに身を包んだいかにも魔術師という髭の老人。ゲームや漫画の中のような様子にきょろきょろとあたりを見回していると、横合いから伸びてきた佐久間に手を強く握られた。
「ちょっと先輩、はぐれないでくださいよ」
「あ、ご、ごめん」
緊張で手汗のにじむ手を握られるのは、正直ちょっと恥ずかしい。だがここで手を離すと佐久間の言う通り離れ離れになってしまいそうなので大人しく従うことにする。右も左も分からないところで一人になったら大惨事である。
肩を叩かれた岸尾が目を開けると、あたりは柔らかい光に包まれていた。ぴりりりり、と降ってくる鳥の声を聞きながら目を何度か瞬かせると、徐々に視点が合ってくる。逆光で分かりづらいが、仰向けになったところを誰かに覗き込まれているようだ。
「ん……」
ゆっくりと体を起こす。あたりを見回すと、どうやら野原のようだ。ぽかぽかと温かく、紫色で五角形をした花がちらほらとそこここに咲く、のどかな風景が広がっている。
(死後の世界って、本当にあるのか)
柔らかな風が、伸びかけた髪を揺らしていく。状況から考えるに、あの時車に轢かれて岸尾は死んだのだろう。ぼうっとしていたばかりに運転手の方には申し訳ないことをしてしまった。
(……恋人の一人もいないまま、死にたくなかったな)
ふっと心残りが浮かんで、岸尾は地面の花に目を落とした。紫色の花の隣には、薄紅色の実が生っている。経験がないことよりも、誰も、ほんの一時ですら自分を必要としてくれないまま終わってしまったということに虚しさがあった。今みたいなときに悲しむ人がいないのだからむしろ良かったに違いないと思い込もうとするが、胸の奥が少し重くなる。
「先輩……あの、大丈夫ですか?」
おずおずと聞こえてきた声の方に向くと、岸尾のすぐ横に男の顔があった。スラリと通った鼻筋に、七三分けの少し太めの髪。整った人当たりの良さそうな目が、不安げに揺れている。
男の大きな手が伸びてきて、怪我がないことを確かめるように岸尾の顔や頭、背中を撫でまわした。慣れない感覚に身体をびくつかせると、はっとした顔をして手が引っ込められる。
「え、えっと、僕のこと分かりますか? もしかして、その、記憶……」
「……覚えてるよ。佐久間……諒くん、だろ」
職場の後輩。だけど部署のエースで、評価も上司の覚えも、多分給料も佐久間の方が上。童顔なのか垢抜けないのか、いまだに新入社員と間違えられることも多い岸尾とは違い、見た目だってずっと格好いい。
正直、こんな所で見たい顔ではない。
「ああ、良かった……先輩、なかなか起きなくて……だから……っ」
岸尾の思いとは裏腹に、満面の笑みを浮かべた佐久間は目の端を手の甲で拭った。よほど心細かったのだろうか。どこか捨て犬を思わせる佐久間を見ながら「なぜここに彼がいるのだろう」と考えた岸尾は、その理由に思い至った瞬間に全身から血の気が引いていくのを感じた。
岸尾のことを先輩などとけったいな呼び方をするのは佐久間しかいない。あの時岸尾を助けようと飛び込んできて、一緒に轢かれてしまったのだろう。
「も、申し訳ない! 佐久間くん、俺が至らないばっかりに……君まで巻き込んで、その、死……っ……」
いなくなろうが何だろうがどうでもいい岸尾と違って、佐久間が死んだら悲しむ人は大勢いるはずだ。
「謝って済むことじゃないけど、でも、その……ああ……なんと言ったらいいか……君のご両親にもお詫びしきれない……」
「お、落ち着いてください、先輩! 僕は好きで飛び込んだんだから気にしないでください! 結局助けられなかったわけですし!」
「いや俺は、俺のことはいいんだ別に、いないほうがいい人間なんだから」
「なんでそういうこと言うんですかっ!」
突然叫んだ佐久間に睨みつけられ、その剣幕に思わず岸尾は息を呑んだ。叩きつけるような威圧感に目を逸らして体を縮こまらせていると、はあ、と佐久間が深呼吸する息遣いが聞こえてそれが弱まる。
「それに多分、僕たち死んだは死んだと思うんですけど……まあちょっとこっち来て見てみてくださいよ」
立ち上がった佐久間を見て、岸尾はその格好がいつものスーツではなく、礼装用のダークスーツであることにようやく気づいた。促されて立ちあがりながら自分の格好を見下ろすと、こちらはいつも着ているくたびれて毛羽立ったスーツのままである。
花弁や草の葉の欠片をはたきながら佐久間の後を追う。草原は丘の上にあるようで、五十メートルほど行った所から傾斜になっていた。坂の始まりに立つと、キラキラと光を反射して流れる川と、その横に沿って伸びている道が見下ろせる。
「おおおっ!」
道の先にある城門とその向こうに聳えるゴシック様式の尖塔、さらに遠くかすかに見える山々。それらも美しかったが、岸尾が思わず子供のように声を上げたのは、その空を飛ぶ大きな赤い鳥が人を載せた籠をぶら下げていたり、道を歩く人たちがマントや甲冑に身を包み、背中に巨大な剣を背負っていたりすることだった。よく見ると、猫やウサギの耳がその頭から飛び出ている人もいる。
「あれですよ、これ……多分、異世界来ちゃった、ってやつではないかと」
「な、なるほど」
六本脚の黒馬が曳く馬車と、その御者台に座る犬頭の人間をじっと目で追っていた岸尾は、佐久間の声に頷いた。確かにこんな動物も人間も岸尾の知る限り存在しないのだから、そう考えたほうが死後の世界説よりもしっくりくる。
(……まだ、生きてる……のか?)
意図していなかったとはいえゴールテープを切ってホッとしていたら、まだ試合は前半戦でしかないと告げられた気分だった。しかもここからの長さは分からないと来ている。もう一度挑戦できるという嬉しさよりも、終わったと思い込んでいたものが実はそうではなかったこと、そして更に走らなくてはならないと知ったことへの落胆の方が大きい。
「……先輩?」
目の前に広がる景色に立ち尽くしていると、佐久間が首を傾げるようにして覗き込んできていた。座っているときは意識しなかったが、そういえば佐久間のほうが背が高いのだった、と岸尾は思い出した。そういうところもあまり好きではない。
目を合わせると、佐久間は嬉しくて仕方ないといった表情をしていた。犬だったら引きちぎれんばかりに尾を振っているだろう。
「とりあえずあそこに見える街に行ってみましょうよ。ここでこうしていても日が暮れちゃいますし。ね?」
見上げると、確かに太陽はゆっくりとだが中天を超えて傾いてきているようである。ここら辺は元の世界と変わらないらしい。
「そうだな……」
靴底のすり切れた革靴なので足元が滑りやすい。転げ落ちないように注意しながら斜面を降り、石畳の街道に出ると町の入り口はすぐそこだった。
「わ、わ」
聞き慣れない言葉、動物やスパイスのような香り、自分よりはるかに大きい鎧姿やローブに身を包んだいかにも魔術師という髭の老人。ゲームや漫画の中のような様子にきょろきょろとあたりを見回していると、横合いから伸びてきた佐久間に手を強く握られた。
「ちょっと先輩、はぐれないでくださいよ」
「あ、ご、ごめん」
緊張で手汗のにじむ手を握られるのは、正直ちょっと恥ずかしい。だがここで手を離すと佐久間の言う通り離れ離れになってしまいそうなので大人しく従うことにする。右も左も分からないところで一人になったら大惨事である。
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