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始まりの町 イステリア
21話 初めてのオーク狩り その5
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「私達は争いを望んでいません。
敵意もありません。
出来れば話し合いで、オークと人間のみなさんとの共存においての問題を解決することはできないでしょうか?」
オークキングが突然そんなこと言うものだから、周りがザワザワしだした。
突然現れたオークキングだったが、拍子抜けな外見ではあったものの、その分知能は非常に高そうだ。
本気なのか俺たちを嵌めようとしてるのか慎重に判断する必要がある。
「今村長を呼んでくる少し待ってくれ。」
バドソンが返答する。
村長ならさっきまでその辺にいたはずなんだけどな?
みんなで村長を探すがなかなか見つからない。
「いたぞー!」
村長は自宅のトイレに隠れていた。
「したって、そんな大事なこと俺だけで決めれんだがね。」
怖くなって逃げていたのか。
いやでも仕方ないか。
「レオンさん代わりに話し合ってもらえないだがね?」
「えっ?俺ですか?」
こいつ俺に責任を投げてきやがった。
「それはいい!リーダーなら必ずみんなが納得する話し合いをしてきてくれるはずです。」
えっ?アリシアさん?買い被りすぎですよ💦
そうなるともはや俺が話し合いの代表になる流れは止まらない。
村の人達からもお願いします!お願いします!
と頼まれたものだから、断りにくくなって結局受けることになった。
「せめてアリシアだけでも一緒に来てもらえないかな?」
「わかりました!一緒に行きましょう。」
すごい頼りになるー。
オークキング ジルバの前まで2人で歩いて出て行く。
ドキドキが止まらない。
目の前まで来ると遠くから見ていたものとは違う威圧感を感じる。
あれだけ小さかったのに、目の前に立つと俺よりも大きく見えるほどだ。
戦闘能力で言えば俺の方が上であることは間違いないが、これがキング👑の力なのか?
「あなたがこの村の代表さんですか?」
「ま、まぁ代表ということでいいです。
B級冒険者レオンといいます。
共存とおっしゃってましたが、具体的にはどうしたいと考えているんですか?」
「私達は最近数が増えまして、最初は30匹くらいの集落だったのが、今は500を超えるほどになりました。
このままいけば1000を超えるのも時間の問題です。
ただそうなると町の規模も大きくなり、場所、資源、食糧など問題も出てきます。
私が1番気にかけているのは勢力問題です。
この森の奥に行けばいくほど魔物も強くなり、私達が場所を広げれば広げるほど、その魔物達との争いも起きる可能性があります。
もちろんそれは人間であるみなさんも一緒です。
実際町の進歩について来れなくなったオークは町を出ていき、野良オークとなった者もいます。
私は人間のみなさんと争う気はありません。
テリトリーを決めて、お互いに争うことなく共存していければと考えています。
最終的にはお互いの町を行ったりきたりできるような関係性を目指しています。
どうでしょうか?」
話を聞く限りでは悪い話ではない。
「どう思うアリシア?」
「えぇ別に悪い話ではないかと思います。
ただオーク肉が食べれなくなるかと思うと非常に残念でなりません。」
「そ、それは向こうに聞かれないようにしような💦」
「ジルバさん、今日はもう遅いし、返答は明日まで待ってもらえないだろうか?
できれば昼まで待ってもらえるとありがたい。」
「わかりました。
ではまた明日の昼にまいります。
良いお返事をお待ちしてます。」
そう言うとオークキングはオークの列の中に消えていった。
それからほどなくして、オーク全員が村から離れて行くのを確認した。
「ふうひとまず戦闘にはならずにすんだな。
村長に説明しに行こう。」
村の警備のために大半の村人が集まっていたため、その場でオークキングの要望を説明した。
いいことだと言う者もいれば信用できない者もいるし、オーク肉が食べれなくなるのは嫌だと言う者もいる。
とりあえずはこの村のことなので、この村に決めてもらいたいが、結局意見がまとまらないのでみんなが俺の意見を聞こうとジッと見てくるではないか。
おれ部外者なんだけどな本当は😱
確かにモンスターの言うことを信用していいものかわからないけど、あのオークキングからは悪い気配も殺気もなかったし、大体本当にこの村を襲う気なら、あの勢力で一気に攻めてくれば簡単に占領できたはずだ、それをしないで話し合いたいということは本気なのかもしれないな。
俺はもう一度あのオークキングとじっくり話をしてこの村にとって1番いい選択をしたいと思っていることをみんなに伝えて、明日は俺と村長とアリシアの3人で出迎えることにした。
その話し合いの結果に任せることを村人全員が承諾し、今日は遅いのでもう寝ることにした。
とりあえず寝床についてから、ナビに話し合いで有利に持っていけるようなスキルがないか聞いてみた。
「2つほどありますが、それを取得すると今まで貯めてきたポイントを大半失いますが、それでもよろしいですか?」
本当は攻撃スキルでいいのがあれば取得したかったけど、村のためなら仕方ないし、それ系のスキルなら他の場面でも役に立つかもしれないしね。
それにポイントはまたレベルを上げれば取得できるしね。
「わかりました、では上級看破と統括スキルがお勧めです。
看破は相手の罠などを見抜くことができますが、上級になると相手の嘘を見抜く心眼の効果もつくので最初から上級で取得しましょう。
統括スキルはまとめ役で、その場をうまくコントロールし、まとめあげることが出来るスキルです。
この二つがあれば、ちょっとした話し合いであれば必ず自分の思う方向に上手く話をまとめ上げることができるでしょう。」
よし!じゃあそのスキルを取得しよう。
とりあえずスキルを取得したあと、頭の中に入ってきたスキルをもう一度よく確認していたら、今日はいつのまにか寝てしまったのだった。
敵意もありません。
出来れば話し合いで、オークと人間のみなさんとの共存においての問題を解決することはできないでしょうか?」
オークキングが突然そんなこと言うものだから、周りがザワザワしだした。
突然現れたオークキングだったが、拍子抜けな外見ではあったものの、その分知能は非常に高そうだ。
本気なのか俺たちを嵌めようとしてるのか慎重に判断する必要がある。
「今村長を呼んでくる少し待ってくれ。」
バドソンが返答する。
村長ならさっきまでその辺にいたはずなんだけどな?
みんなで村長を探すがなかなか見つからない。
「いたぞー!」
村長は自宅のトイレに隠れていた。
「したって、そんな大事なこと俺だけで決めれんだがね。」
怖くなって逃げていたのか。
いやでも仕方ないか。
「レオンさん代わりに話し合ってもらえないだがね?」
「えっ?俺ですか?」
こいつ俺に責任を投げてきやがった。
「それはいい!リーダーなら必ずみんなが納得する話し合いをしてきてくれるはずです。」
えっ?アリシアさん?買い被りすぎですよ💦
そうなるともはや俺が話し合いの代表になる流れは止まらない。
村の人達からもお願いします!お願いします!
と頼まれたものだから、断りにくくなって結局受けることになった。
「せめてアリシアだけでも一緒に来てもらえないかな?」
「わかりました!一緒に行きましょう。」
すごい頼りになるー。
オークキング ジルバの前まで2人で歩いて出て行く。
ドキドキが止まらない。
目の前まで来ると遠くから見ていたものとは違う威圧感を感じる。
あれだけ小さかったのに、目の前に立つと俺よりも大きく見えるほどだ。
戦闘能力で言えば俺の方が上であることは間違いないが、これがキング👑の力なのか?
「あなたがこの村の代表さんですか?」
「ま、まぁ代表ということでいいです。
B級冒険者レオンといいます。
共存とおっしゃってましたが、具体的にはどうしたいと考えているんですか?」
「私達は最近数が増えまして、最初は30匹くらいの集落だったのが、今は500を超えるほどになりました。
このままいけば1000を超えるのも時間の問題です。
ただそうなると町の規模も大きくなり、場所、資源、食糧など問題も出てきます。
私が1番気にかけているのは勢力問題です。
この森の奥に行けばいくほど魔物も強くなり、私達が場所を広げれば広げるほど、その魔物達との争いも起きる可能性があります。
もちろんそれは人間であるみなさんも一緒です。
実際町の進歩について来れなくなったオークは町を出ていき、野良オークとなった者もいます。
私は人間のみなさんと争う気はありません。
テリトリーを決めて、お互いに争うことなく共存していければと考えています。
最終的にはお互いの町を行ったりきたりできるような関係性を目指しています。
どうでしょうか?」
話を聞く限りでは悪い話ではない。
「どう思うアリシア?」
「えぇ別に悪い話ではないかと思います。
ただオーク肉が食べれなくなるかと思うと非常に残念でなりません。」
「そ、それは向こうに聞かれないようにしような💦」
「ジルバさん、今日はもう遅いし、返答は明日まで待ってもらえないだろうか?
できれば昼まで待ってもらえるとありがたい。」
「わかりました。
ではまた明日の昼にまいります。
良いお返事をお待ちしてます。」
そう言うとオークキングはオークの列の中に消えていった。
それからほどなくして、オーク全員が村から離れて行くのを確認した。
「ふうひとまず戦闘にはならずにすんだな。
村長に説明しに行こう。」
村の警備のために大半の村人が集まっていたため、その場でオークキングの要望を説明した。
いいことだと言う者もいれば信用できない者もいるし、オーク肉が食べれなくなるのは嫌だと言う者もいる。
とりあえずはこの村のことなので、この村に決めてもらいたいが、結局意見がまとまらないのでみんなが俺の意見を聞こうとジッと見てくるではないか。
おれ部外者なんだけどな本当は😱
確かにモンスターの言うことを信用していいものかわからないけど、あのオークキングからは悪い気配も殺気もなかったし、大体本当にこの村を襲う気なら、あの勢力で一気に攻めてくれば簡単に占領できたはずだ、それをしないで話し合いたいということは本気なのかもしれないな。
俺はもう一度あのオークキングとじっくり話をしてこの村にとって1番いい選択をしたいと思っていることをみんなに伝えて、明日は俺と村長とアリシアの3人で出迎えることにした。
その話し合いの結果に任せることを村人全員が承諾し、今日は遅いのでもう寝ることにした。
とりあえず寝床についてから、ナビに話し合いで有利に持っていけるようなスキルがないか聞いてみた。
「2つほどありますが、それを取得すると今まで貯めてきたポイントを大半失いますが、それでもよろしいですか?」
本当は攻撃スキルでいいのがあれば取得したかったけど、村のためなら仕方ないし、それ系のスキルなら他の場面でも役に立つかもしれないしね。
それにポイントはまたレベルを上げれば取得できるしね。
「わかりました、では上級看破と統括スキルがお勧めです。
看破は相手の罠などを見抜くことができますが、上級になると相手の嘘を見抜く心眼の効果もつくので最初から上級で取得しましょう。
統括スキルはまとめ役で、その場をうまくコントロールし、まとめあげることが出来るスキルです。
この二つがあれば、ちょっとした話し合いであれば必ず自分の思う方向に上手く話をまとめ上げることができるでしょう。」
よし!じゃあそのスキルを取得しよう。
とりあえずスキルを取得したあと、頭の中に入ってきたスキルをもう一度よく確認していたら、今日はいつのまにか寝てしまったのだった。
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