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幕間 騎士の誓い~過激な香辛料は照れ隠し~
第四話 果たされるべき約束
しおりを挟む大盛りのカレーを一気に完食したダーンは、炭酸水を一気に飲み干してから一息吐く。
――これはもう、見事としか言いようがない……。
実はこの食堂に来る前に、たとえ大して旨くなくても食べ尽くして「旨かった」と言ってやろうと考えていたが、そんな必要は全くなかった。
ダーンもカレーは大好物で、よく義母のミリュウや義妹のリリスが作ったものを食べていたが、ことカレーに関しては、今まで食べてきたものよりもおいしかったのではないだろうか?
最初に口に含んだとき、口腔内から鼻腔に爽やかな香辛料の香りが広がり、咀嚼すると、適度にかために炊きあげたご飯の食感と煮込んだカレールウの旨みが、まるで口の中の粘膜に染みこむように伝播する。
煮込んだ牛肉や野菜の旨みもかむ度にその様相を変えていき、飲みこむことが惜しくさえなった。
しかし空腹のためか、あるいはこのカレーには何か魔法でもかかっているのか、次の一口を猛烈に欲し、咀嚼物を飲みこむと同時にスプーンで次を掬ってしまう。
そして、最初の内はほとんど感じなかったのに、やがて後から猛然と辛さが襲ってくるのだが、その頃には、このカレーの魅力に取り込まれていて、カレーを口に運ぶ手が止まらなくなっているのだった。
たしか、ステフは遺跡を出た直後に「絶品な味付けで口に運ぶことを止められなくなるのに、敗北感を味わうような必殺の一食をお見舞いしてあげる」と、こちらに言い放っていたが――――
まさにその通りになってしまった。
そのため、凄く旨いものを食べさせてもらったのに、正直言ってなんか悔しい。
その悔しさを胸の奥にぐっと堪えながら、やはり自分の欲求には逆らえなかった。
香辛料の影響で、口の中や喉の奥が焼けるような気分のままダーンは、もの凄い笑顔になっているステフに、何となく視線を逸らしつつ、自分のカレー皿を持ち上げて彼女の方に差し出すと――――
「お……お代わり……」
気まずそうにしつつ、押さえきれない欲求を吐露した。
「うん、まだあるからどんどん食べてね」
ちょっと照れ気味に言って、ステフはカレー皿を受け取り先程よりは軽めに盛りつけていく。
「勝負ありましたね……。それにしても、これは見事ですわ……私も料理は得意ですが、これ程の物は作れませんよ」
ミランダは上品にスプーンを扱いながら、褒め称える。
「その……ありがとうミランダ。実は、あたしカレーは凄く好きなの。だから色々と試しているうちに他の料理よりも得意になっちゃって」
ダーンに盛りつけたカレー皿を戻しながら、ステフは顔を赤くしつつ言う。
「それにしても、ダーンお兄ちゃんの分だけ別鍋って、なんかズルイよねー。そっち、ボクも食べてみたいなぁ」
見た目の子供っぽさから、割と少なめに盛りつけられていた自分の分を食べ終わってしまったノムが、皿を持って鍋の置いてあるワゴンに歩いて行く。
「やめておきなさい……それ、ホントに辛さがヤバいわ。……って言うか、それ食べて猛烈に喜ぶのはダーンだけよ」
サラダ用の小皿からプチトマトをフォークで刺しつつ、ルナフィスが警告する。
「……確かに、激辛だから子供のノムにはきついけど、なーんか、その言われ方は酷くない?」
ムッとして、ステフは正面に座る銀髪の少女に半目で睨む。
「だぁって、その通りでしょ……。調味料の使い方とか見ていて思ったけど、私が食べたら辛さのことだけじゃなく、多分クドくなって残しちゃいそうだもの。違うかしら?」
ミニトマトの刺さったフォークの先端をステフに向けて、ニヤリと笑うルナフィス。
その小さな赤い野菜から目を背けつつ、ステフは応じる。
「そこまで濃くしてないわ……一応、沢山食べると思っていたし……。でも、それに気がつくなんて、やっぱ貴女凄いわ」
「どういうこと?」
ステフとルナフィスのやり取りに、ダーン用のカレーを少しだけよそったノムが怪訝に感じて尋ねると、ミランダが代わりに口を開いた。
「食べる人の身体の状態を読み取って、味付けを変えるのです。プロの料理人でも、限られた人にしか出来ないことですが……。
例えば、失われた電解質を補ってやるように調理すれば、味覚以外に、身体そのものがおいしさを感じるのですよ。かく言う私も、そのような知識があるだけで、実際に出来はしません……」
「なにそれ……神業?」
ちょっと呆然として尋ね返すノムに、ルナフィスは補足するように
「そんなとこよ……もしくは、乙女心全開ってやつね……」
と呟きつつ、ミニトマトを口に放り込んだ。
その瞬間、ルナフィスが予め盛りつけてくれた自分のサラダ、その中で輪切りにされた二枚のトマトを器用に避けて、レタスなどを口に運んでいたステフがむせ返る。
そのステフの姿を、ニヤニヤとして見ていたノムは、席に戻りすぐにスパイシーなカレーを少しだけ口に運んでみた。
「あれ……なーんだ、そんなに辛くないじゃん」
言いつつ、確かにそのカレーは先に食べたものよりも、塩分が僅かに多い気がすると思いながら、ノムは次々にカレーを食べていくが――――
その瞬間はすぐにやってきた。
猛烈な辛さが、後になって少年を襲い、耳まで朱に染め、涙目になってルナフィスが用意したトマトジュースを一気に飲みこむ。
その少年の持つグラスを、まるでゲテモノを見るかのような視線で見ているステフ、その正面に座る銀髪の少女が不敵に笑みをこぼしていた。
☆
六人掛けのテーブルの上、カレー以外にもサラダやコンソメスープが並んでいたが、それらもほとんど食べ尽くされようとしていた。
勢い余って少し食べ過ぎてしまったダーンだったが、いち早く食事を終えて、取り敢えずそれとなく周囲を覗う。
自分の右隣には蒼い髪の少女ステフ、その正面に銀髪の少女ルナフィスが座り、こちらから見てルナフィスの左にノム、さらにその左にミランダが座って、未だ食を進めながら用意されたジュースの話題で歓談していた。
炭酸水以外に、このテーブルには完熟トマトに僅かな食塩を加えてミキサーでジュースにしたトマトジュースがあるのだが……。
これをやたらと勧めているルナフィスと、そのジュースがなみなみと入ったピッチャーから目を背け、しきりに自分のグラスに注がれないようにワケの分からない言い訳を並べ立てるステフ。
その二人の少女のやり取りを見て、ノムが未だ残る辛さを忘れて笑いこけ、ミランダがやはり肩を震わせている。
ちょっと冷静になって考えると、妙な光景だった。
昨夜遅くに、この宿の二階で休もうとしていたステフを襲撃したのは、今目の前でステフとくだらない言い争いをしているルナフィスだ。
もちろん、未だ彼女とは敵同士のはずだが、この場に武器を持ち込んでいなければ、目の前の食事の一部は彼女が作ったものだという。
大地母神の化身であり、この宿の女将であるミランダが、昨夜の騒動の後にルナフィスを泊めていたことも驚きだったが。
――というか、全て承知で今朝方「思い切った夜這いのかけ方」などと言っていたのは、完全にからかっていたんだな……。
ルナフィスの面影を見ていて、彼女も美しい顔立ちだと感じるが、こうしてステフとたかがジュースの話題で言い合っている姿を見ていると、どうも同じ年頃なのではないかと感じてしまうが、実際はどうなのだろうか?
もしもルナフィスがステフと同じ十代後半であるのならば、そして、ルナフィスが《固有時間加速》のサイキックを使いこなしていた事実を考えれば、やはり彼女は――――
いや、今はそのことはおいておこう。
まずは、この場で真っ先に済ませておかねばならないことがある。
果たさなければならない約束を――――
ダーンは椅子から立ち上がると、すぐ後ろ、食堂の壁に立て掛けた赤鞘に収まった長剣を手にする。
その姿を視界に捉えたステフが驚愕して息をのみ、ルナフィスが少し寂しそうな表情を滲ませて肩を竦ませた。
「ダーン……その、気持ちは分かるけど今は……。あたしは平気だし、彼女だって悪気があってここにいるわけじゃ……って、あたしがかばうのもヘンだけど……」
剣を手にしたダーンを、複雑な心境のまま諫めようとするステフだったが、ダーンはその彼女に少し意外だったと言わんばかりに首を横に振る。
「あー、そうじゃないんだ。ルナフィスがいるから剣を手にしたわけじゃない」
そう言って、ダーンは鞘の方を右手で持ったままステフのそばに立つと、一度ルナフィスの方に向き、
「悪いが、今日のところは休戦ってことでいいよな。こんなんじゃ、君もそんな気分じゃないだろ?」
「そうね……でも、今日だけよ。昨日の失礼の分と、この宿の二人に免じているだけだからね。これ以上馴れ合う気はないわ」
「ああ、いいさ。…………さてと、ステフ」
ステフに声を向けつつ、ダーンは二歩ほど彼女から離れる。
「なに?」
「少し立ってくれないか」
「え? いいけど、どうしたのよ?」
きょとんとして、ステフは言われたとおりにその場で立ち上がる。
と同時に、ステフの前に蒼髪の剣士が片膝を着いて傅いていた。
『確か……そういう約束でしたが…………どうやら、覚えていらしたようですね』
ソルブライトが含みを持たせて話すのを、ダーンは自嘲気味に笑う。
「え? あ……で、でも、賭けは無効って……それに今回はルナフィスが下ごしらえで凄いのを作ってくれてたから、あたしの力だけじゃ……」
「謙遜はしなくていいわ……いくらいいブイヨンが出来たからって、私じゃここまでの完成度を誇る料理はできないもの。それに……まだ儀式の途中よ」
「ぎ……儀式って?」
訝るステフの眼前に、ダーンの剣の柄尻が伸びてきていた。
ダーンは跪いたまま、自分の胸元に剣先が向く形で抜剣し、手を切らないように刃を持って柄の方をステフに差し出しているのだ。
その姿が意味するのは、自らの剣を相手に捧げ、その剣で相手が自らを刺し貫こうとも構わないという、剣士にとっては主君に対する最上級の忠誠。
高鳴る胸の鼓動と、油断すれば涙があふれだしそうな気分で、蒼い髪の少女はその剣を手にした。
少女の手には少し太すぎる剣の柄、何とか両手で支えるが、その剣は予想以上に重かった。
昨夜から、この剣を軽々と片手で振るうダーンの姿を見てきたステフだが、その剣の重量を実感し、目の前に跪く剣士の技量はやはり尋常ではないと思い知る。
もちろん、ダーン以上の達人はまだいることだろう。
特に、少女が身近に知る人物などは、人智を超えた……いや、むしろ超常現象ともいうべき強さを誇っているが。
そんなことよりも、目の前の少年剣士が少女の予測をはるかに超えて強くなった事の方が、少女を感嘆させていた。
そして鍛え上げてきたその強さを、今、自分自身に差し出している。
剣を握る手が微かに震えているのは、その重量のせいだけではなかった。
「こ……こういうのは、よく知らないんだけど……せっかくだから……その気分を出してみるけど……」
「つべこべ言わず、サッサと済ませなさいよ……」
ルナフィス横やりに言い返す余裕もないステフは、一度深呼吸をし、手にした剣を持ち上げて、ダーンの右肩に剣の腹を当て、さらに反対の左肩にも同じように剣を当てる。
そのまま、その剣を眼前に立てた後、その剣を横にしダーンに返そうとすると、ダーンは頭を垂れたまま両手で恭しくその剣を受け取った。
受け取った剣をゆっくりと納刀したダーンは、少しだけ照れを隠すような仕草をしつつも立ち上がると、今度は右手をステフに差しだす。
「改めて、君の護衛役を務めさせてもらいたいんだが、認めてくれるか? ステフ……」
問いかけるダーンの手を握手で応じつつ、ステフは未だ真っ赤になって視線を彼から逸らし、言葉を絞り出すように
「認めるも何も……始めから貴方はあたしの護衛でしょ……いきなり何てことやらすのよ」
なんとか悪態を返すのだった。
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