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第三章 蒼い髪の少女~朴念仁と可憐な護衛対象~
第二十八話 契約と少女の秘密
しおりを挟むソルブライト自身の契約への同意に、ステフは安堵の笑みを浮かべているが……。
「それで……どうすればいいのかしら?」
内心、女神との契約やそれを仲介しうる存在との契約に若干の不安を覚え、その不安を押さえつけるように積極的にこれからの手順を尋ねる。
『契約に必要なのは、貴女と私の契約の同意と、私が憑依可能な器、そして貴女が信頼する者の立ち会いです。契約の同意は既に成されたと思いますが、私が憑依できそうな物は……そうですね……その胸元のペンダントにある物が最適ですね』
ソルブライトに言われ、ステフは胸元にしまっていたペンダントヘッド、緋色の宝石を左手の人差し指に襟口を引っ掛け襟元を空けながら、チェーンを右手でつまんで服の中から取り出してみせる。
「これのこと? でも、これは……その、母からもらった大事な物なんだけど。それに……」
言い淀んで、ステフは隣に立つダーンに視線を向けると、彼はこちらの手の上に乗った宝石を凝視し、若干赤い顔をしつつ軽く固まっていた。
ハッとなって、ステフはペンダントヘッドを握ったままの両手で襟元を押さえつつ、ダーンの右脛を取り敢えず蹴飛ばしておく。
「覗き込まないでよッ、このッ……天然ラッキースケベ型の朴念仁!」
聞き覚えのない罵られ方を受けつつ、ダーンは右脛の痛みに歪んだ顔を彼女に向けて、
「め……面目ない。昨日の夜、そう言えば胸にペンダントしていたなぁとか思ってそっち見たら、つい……」
と、弱々しい弁解を漏らす。
その彼の弁解に、ステフは顔を真っ赤にしつつ上擦った声で、
「ちょっとぉ……『つい……』何よ? どこに目がいったの? 白状しなさいコラぁ!」
半笑いの表情で怒りつけてきた。
「え? いや……どこ見たか分かってて蹴ってきたんじゃ……」
「取り敢えず蹴っといたのよッ。
あたしが真面目な話をしてるときに、襟元空けた瞬間を上から覗き込むバカに制裁を加えただけよ。
……というかダーン、蹴られても抗議してこないってことは、よっぽどやましい視線をあたしの胸元に送りつけてたのね? もっと真面目なヤツと信じていたのに」
「べつにやましくなんかないぞ! ソルブライトが憑依するってことはそのペンダント自体が神器になるんだろ。だから一応それに興味があって見ただけで、まさか君があんなに無防備に胸元開くなんて思ってなかったんだ!」
「無防備? ――――ええ、そうね、無防備よ!
あたしの信頼していたダーン・エリンはいつでもどこでもとても頼れる剣士だと思っていたからね……なのにあたしの胸に興味津々の変態剣士だったとは」
「変態剣士……。
また君の胸の話題で俺は貶められるのか?
そうか! 今確信したぞ。俺にとって君のその胸元は鬼門だ! きっと、この先も君の胸のせいで俺の人生が崩壊していくんだな、そうに決まっている!」
「あたしの胸で人生が崩壊って……なんて失礼な言いぐさなのッ……それとも何? その発言はあたしに自分の全てが狂わされる程の魅力を感じるとか暗に褒め称えてるの? フンッ! もちろん貴方にそこまでの甲斐性があるわけないと確信してるけどね!」
「甲斐性? 甲斐性って何だよ……女の色気に惑わされて、それをホイホイ口に出すような安くて軽いゴマすりが男の甲斐性とでも言うのか!」
「そんなこと言ってないでしょー!」
言い合いがヒートアップした身長差のある二人は、共に怒り肩になって向き合い、ダーンが若干腰をかがめ、ステフがつま先立ちをし、顔を近づけて視線に火花を散らすかのようだ。
その二人に対し、脳を揺さぶるかのような強い念話が差し込まれる。
『ハイ、そこまで!』
叱られた瞬間の子供のように、ソルブライトの強い念に二人が身を竦ませた。
『お二人さん、痴話げんかは時と場所をわきまえてはいかがでしょう? 一応ここは神殿で、あなた方は大地母神の御前にあるのですよ……って、ガイアも笑ってないで二人をお止めになってはいかがです?』
溜め息交じりの念話に、ダーン達の後方で様子を窺っていたミランダは、口の端に穏やかな笑みを残したまま応じる。
「いえいえ、痴話げんかするほど仲がよいと思いまして……。ダーンさんは人生が崩壊するとおっしゃるほど末永くステフさんのおそばにいる覚悟のご様子ですし……なるほど、そういう覚悟こそが貴方なりの甲斐性ということかしら」
ミランダの言葉にダーンが絶句する。
その彼の方へ、羞恥で真っ赤に紅潮したステフがそろりと視線を向けると、彼は気まずそうに神殿の外を眺めるようにそっぽを向いた。
『ああ……そう言えば、ステフはダーン・エリンをいつでもどこでも頼れる剣士と思っていたとか言ってましたが……随分とご信頼しているご様子ですね』
今度はソルブライトの言葉にステフは言葉もなく火照った表情のまま俯いてしまう。
ダーンが彼女に視線を向けると、気配を察したのか全身から湯気が上がりそうなほど紅潮し、たまらずその場に座り込んでしまった。
「その……ごめんステフ」
隣で座り込んだステフに、申し訳なさそうな弱々しい声が届く。
「……ううん、あたしこそごめんなさい」
座り込んだまま、絞り出すような謝罪の言葉を聞き、ダーンは恥ずかしさをかみ殺すようにしつつ、彼女の方に手をさしのべる。
それを気配で察したステフが顔を上げてその手を取り、手を引かれるタイミングで立ち上がった。
『あら……まあ! ……これは、見ている方が赤面モノですね。……と、一応収まったところで確認しますが、神器としてそのペンダントを選んでもよろしいでしょうか』
ソルブライトのその言葉で、ステフはペンダントを右手の手のひらに載せて未だ顔を赤くしたままのダーンの方にそれを見せると、
「ダーンは……これが神器になること、その……許してくれる?」
上目遣いで意見を伺うステフ。
その手のペンダントを見つめながら、ダーンは小さく頷いた。
この時、ダーンはステフに対して、何故彼女の持ち物であるのに、その扱いについての了承を自分に求めたのかを聞きはしなかった。
ステフは少しずるい形で了承をとりつけた自己嫌悪を感じていて、ダーンのその不自然さに気がつくことはなかったが…………。
『それでは、そのペンダントを私の宿る神器としましょう。あと、いまさら立会人の件は言及する必要もないでしょう……お二人で神器となる物を持つように手を繋いで下さい』
ソルブライトの指示に従い、胸の前でペンダントを持つステフの右手にダーンの左手が添えられる。
『そうそう……一つ言い忘れていましたが――――契約の遂行には約束事があります。契約者たる者は、その心身に汚れなき乙女であること。言っている意味はご理解なさっていますね?』
「え? ……それって……」
ダーンがそろりとステフを覗うと、彼女は一度は平常心を取り戻しかに思えていたのに再び顔を赤らめたまま下を俯いた。
ダーンもソルブライトの言うことについては察しがついている。
《その心身に汚れなき》とは、つまりは『処女性』ということだろう。
こういった契約ごとにはよくありがちなお約束だが、特に女神との契約には、本当に契約者に汚れがないことを求められると、確かカリアスの知識にもあった。
大地の精霊王たるミランダは大地母神ガイアということだったが、言葉通り彼女は化身とは言え女神そのものだろう。
そうなると――――
ダーンは、再び羞恥心に顔を赤らめつつ、どう言えばいいか思案する。
これまでステフは、自分を女性経験のない朴念仁というか、チェリーボーイ扱いでからかってきた。
それは、自分よりも彼女は年上であり、男性経験も少なからずあることを感じさせる口ぶりだった。
べつに、彼女が汚れているとか言うつもりはないが、こういった場合、やはり、何という表現が適切か定かではないが……。
そうだ、大人になった女と言うべきなのだろうか……。
いや、とにかく、彼女は今回、契約者には該当しないのではないだろうか。
「何か……言いたそうねッ」
顔を紅潮させたまま、半笑いになってステフはダーンを睨む。
「あ……いや、そのぅ……何て言うか……」
「…………黙って見てなさいッ……いいわね!」
まるで秘密を共有することを強いるかのような言い方だ。
「りょ……了解」
先ほどの口喧嘩みたいなことにまたならないようにと考えたダーンは、取り敢えず黙って事の次第を見守ることと決めた。
「契約を希望するわ、ソルブライト」
『…………承認しましょう……』
ソルブライトの了承と共に、ステフとダーンの手の中にあった宝石が金色の輝きを一瞬放ち、ほのかな暖かみを持ち始めた。
それと同時に、ステフ達の前で黄金の輝きを放っていた球体が光の粒子となって霧散し消滅する。
『ようこそ、新しき我が契約者。貴女が道を誤らず御身の潔癖を保って理に至らんことを……。ガイアよ、我と汝が古き盟約に従い、我が契約者とのさらなる契りに応じよ』
「汝との契約、我が望みなれば、是非もなく。契約者よ、我が名と我が本質を捉えて詠うがよい……」
ミランダの形式ばった言葉と共に、ステフの意識に大地のイメージが流れ込んだ。
流れ込んできたそのイメージを、ステフは即興の歌として紡ぎ始める。
――――豊穣なる息吹を抱く者、惑星の礎よ、其は、全てを抱擁する大地の母……大地母神ガイアよ、我が理へと至る道を共に築かんことを。
ステフの静かな抑揚に、ミランダが優しい笑顔を浮かべてステフの左手を握った。
『……契約は完了です。お疲れ様でした』
「え? 本当にか……、いいのか? その……」
ダーンはあっけにとられているが、その顔を見てミランダがクスクスと笑い出した。
「ダーンさん、いくら何でもそろそろお気づきになってはいかがかしら」
「ちょっ……ちょっと!」
ミランダの言いぐさに、よからぬ不安を覚えたステフが声を上げ、ダーンから手を離しミランダの前に詰め寄るが、その隙を突くようにステフの胸元から念話が発せられる。
『ダーン・エリン、アーク王国の《大佐殿》は十七歳の純真無垢な乙女です。
それも、男の子とはこれまでほとんど交流のない、むしろ貴重種に近いほどの完璧な箱入り娘です。
どうも貴方の前では随分と大人の女を演じることに躍起になっていらしたご様子でしたが……』
「へ? 同い年……」
ソルブライトの随分と楽しそうな説明に、ダーンは気の抜けた疑問調の声を上げた。
一方、ソルブライトの念話の冒頭あたりから、自分の胸元のペンダントを両手で包み込んだり顔の前に持ってきて睨み付けたりし、とても慌てながら小声で「ダメだってば」「貴重種って何よッ」「べつに躍起になってないし」などと突っ込みを自己の所有物にしていた蒼い髪の少女。
「いッ……何時からあたし達のこと見てたのよッ」
ステフは、手の中のペンダントヘッドを睨んで息巻く。
その視界に映るのは、かつての無機質な冷たい緋色の宝石ではなく、透明な桜色に変化し、微かに金色の微少な光の粒が中心に滞留するようになった人肌なみに暖かい不思議な宝石であった。
『あなた達が最初に出会った頃からですよステフ。その証拠に、もう少しお話を続けましょうか?』
「それは……断固拒否。ぜーったいヤメテ。…………コホンっ……。
というか、まさかダーン、あたしのコトそんな風に……汚れた女って見てたの?」
その顔に気まずそうな汗を浮かべているくせに、非難の視線を傍らのダーンに送るステフ。
「あ……開き直ったな! 今まで散々俺をからかってきたくせに……」
「う……うるさいわねッ! ええ、そうよ、そうですとも。
あたしはたかが十七歳の小娘ですよ。お察しの通り、普通なら人畜無害などこぞの朴念仁にも話しかけられただけで心臓が止まりそうになるほどの……男に全く免疫がないド処女ですよッ。――――なんか文句あるの?」
「あらあら……」
再び痴話げんかになりそうな気配を察し、いつも柔らかな微笑を絶やさないミランダが表情を僅かに曇らせる。
案の定、そのミランダの細めた視界の中で、十七歳の若い男女による子供扱いがどうのこうのといった、正に子供っぽい言い合いが開始されるのだった。
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