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第一章 王国軍大佐~超火力で華麗に変態吸血鬼を撃つ~
第一話 眠れない彼女の事情
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低く微かに唸る理力エンジンの音とともに、白亜の船体が月に照らされた白き波間を進んでいく。
時折、舳先に当たる白をかき散らすが、水しぶきを上げることはなかった。
それもそのはず、その船は雲海の上を航行しているのだから。
アーク王国が建造した大陸間旅客飛行船《レイナー号》は、昨日の昼過ぎにアーク王国首都ジリオ・パレス空港を離陸した。
その後、約二十時間飛行して今や目的地のアテネを目前としている。
この《レイナー号》は、白亜の大型客船で外観は海上の豪華客船とそう変わらない。
実際、専用の空港以外では、海上や湖の上に着水することもある。
海上の客船と大きく異なるのは、最新鋭の《理力器》を応用した航空理力エンジンにより、空を飛ぶ飛行船だということだ。
本船は空中に浮かび上がり、強力な推進力と船体全体を包み込む《理力場》により、空気抵抗を低減させ、音速の半分以上の速度を得て飛行できる。
その船内施設は豪華だ。
大陸間を行き来する長時間の乗船となるため、船内には簡易な娯楽施設や食堂がある。
また、乗客はすべて個別の客室が用意され、その室内は高級ホテルのそれと変わらない仕様。
さらに運賃によっていくつかの階級がある。
そんな船内の客室でも最高級の豪華さを誇る《特等客室》でのこと。
客室の豪華さとは対照的に簡素な服装をした人影が高級ソファーに腰掛けていた。
その人影は、若い女性だ。
彼女は柔らかなソファーに座り、背中を背もたれには預けずに上体を起こして、肘掛けに左肘をつき、その手に顎をついている。
室内の船外側壁一面を強化ガラスではめ殺した窓に、彼女の気怠そうな表情がぼんやりと映っていた。
その長い睫毛の奥、澄んだ琥珀の瞳は眼下の通り過ぎていく雲海を眺めている。
頭からかぶるだけの薄紅のワンピースという簡素な服装なのは、先ほどまでベッドに横になっていたためだ。
結局眠れなくて、ベッドでの睡眠を諦め、このようにソファーに身を委ねているのだが……。
その薄い生地のせいで、彼女のボディーラインが浮き出てしまっている。
全体的にしなやかさを帯びた流線は美しく、細くくびれた腰つき、背中や肩の辺りは華奢で抱きしめれば折れてしまいそうな程。
しかし――
女性の象徴たる膨らみは、まるで手の平からこぼれ落ちそうな程の豊かさを誇っていた。
彼女はふと、視線を窓から外し、ため息。
そのまま、肩口から胸の前に流れている自らの髪を数条、白く細い指に絡める。
絡め取られたそれは、月光を淡く照らし返す銀色を帯びた――蒼。
「結局、なかなか寝付けないなぁ……お母様の名前を戴いた船なのに」
アークから目的地のアテネまでは、この惑星を半周する、つまり反対側だ。
その時差は半日。
アークを出たのが昼過ぎだったが、その時すでにアテネは夜だったはずだ。
二十時間経過した今、アークでは朝の通勤ラッシュが終わり、飲食店などが店を開く頃だろう。
一方、アテネはこれから闇が深くなっていく時間帯となる。
時差ぼけを軽減することも考えると、ちゃんと充分な睡眠を取るべきだとは思う。
この船も、深夜にアテネ到着後、十時間程下船せずに滞在出来るようになっているのだが……。
目を閉じてしまうと、色々と考え悩んでしまう。
自分の置かれた立場と、祖国のアーク王国を取り巻く情勢を――――
アーク王国は、二十年前に現国王が即位して以来、大きな変革を断行してきた。
国王陛下は即位後すぐに、それまでの王家主権政治から、政治的権利の半分を国民が選出した議員で構成される王国議会に委ねると宣言。
数年の準備期間を経て、現在の王国は半民主政治が行われている。
理力通信網を国内に整備し、情報の開示や伝達を国民に行い、良識的なことであるならば言論の自由を保障した。
王国憲章を議会と共に改正し、貴族階級の権利縮小や、国民の人権尊重をうたいはじめもしている。
公正な取り引きであるならば自由な資本競争を認める傍ら、税収については課税比率の適正化をはかり、所得や財産に応じたものとなりつつあったが――
そんな改革の中で当然のことながら、門閥貴族たちは反発した。
もっとも、先の魔竜戦争の折、多くの門閥貴族が魔竜達の標的となって失われ、貴族連合は瓦解状態。
現国王に寄せられている、国民や諸外国による圧倒的な支持。
加えて、国王自身が強大な《力》を誇っていたこと。
以上の状況から、不平不満は抱えても貴族達は大っぴらに逆らうようなことはしなかった。
貴族としてある程度の権利を保障されることで妥協した者も多く、即座に大きな内乱とはならなかったのである。
だからといって、彼らの不満や反感が完全に消えたわけではない。
それは、現在に至るまで、水面下でくすぶり続けていた。
そのいい例が、一部の強硬派貴族達は、アーク王国とは相反する政治思想を堅持する《国》への亡命を図ったこと。
その亡命貴族達を受け入れた《国》は、彼らのツテを通じて、アーク王国に対し様々な政治工作、スパイ活動などを仕掛けてきている。
彼女の置かれた立場とは、それら水面下での敵対行為に対処するというものだ。
今回、アテネ王国で重要な仕事があり、観光客に成りすまして、このレイナー号に乗り込んだ彼女だったが。
彼女自身が政治や外交の裏舞台で暗躍する者達に狙われる可能性は否定できない。
むしろ、狙われることも彼女の目的を果たすことに繋がるのだが――。
できる限りそんな目には遭いたくないというのが本音だった。
彼女は窓の外に視線を戻しつつ、もう一度深いため息を吐いた。
☆
窓のガラスは、船外に広がる夜の闇のせいで朧気な鏡となって、自分の顔を映している。
「我ながら……」
――ひどい顔だ。
まるで五・六歳は実年齢より歳を重ねたように見える。
おそらく、他人には解らないだろうが、自分をよく知る者達に、今のこの顔を見せればさぞかし心配することだろう。
自分で見ていても、顔全体から、何となく疲れが滲み出ているのが解る。
その理由も自分自身でよく解っていた。
これは寝不足と連続した緊張によって、精神的に窶れているせいだ。
自分がこんなにも精神的に弱かったとは思わなかった――あるいは、自分の身にかかるこの状況を甘く考えていたかもしれない。
「こんなことになるんだったら……」
一人呟いて、弱音を口にしそうになり、ハッとして言葉にはしなかった。
ダメだ。このまま思案していても、マイナス思考にしかならない。
ソファーの前に置かれたガラス製のテーブル、その上に無造作に置いてあった室内照明のリモコンを手に取る。
そして少しでも気分転換になるならと思い、部屋の照明を落とし、外の風景がよく見えるようにした。
空港への到着まではあと数十分というところだろう。
もうすぐ空港に到着のためか、船の速度はかなり落ちてきたし、高度も下がりつつある。
船外からは特殊な偏光コーティングによって、他の船体外壁部分と同じに見える窓ガラスの向こう、眼下はアテネ王国の北側国境付近である。
頂上に雪を残した山々が月の光を銀に反射し、その麓には小さな集落の放つ《理力器》の明かりが漏れて見える。
――アテネ、久しぶりね……。
七年ほど前に、父に連れられてこの国に来たが、それ以来自国を出たことは無い。
自分の立場上、このように他国に来ることは無いし、今回のように一人で出国したことなど初めてだ。
初めての一人旅……しかも海外!
それなのに全く心は躍らない。
当たり前だ、これは仕事なのだし、こうして一人でいることも危険を伴うのだから。
――それにしても……アテネ王国かぁ…………アイツのいる国ね。
ふと、あの少年のことを思い出す。
右手が無意識に胸元へといき、服の中へ提げているペンダントを、薄い布地の上から握りしめていた。
そして、あの時交わした言葉とアイツの顔を思い出し、口元が自然に柔らかく緩む。
――ふふっ……少しだけれど、あたし、まだ笑えている……。
ほんの少し、気分が楽になった。
まったく情けないほどに単純な精神構造だ。
気分が少し楽になったところで、もっと気分のよくなる景色は無いかと、口の端に笑みが残ったまま、窓の外を探してみる。
そこはかとない期待を胸に、船外の状況を琥珀の瞳で捉えた瞬間――
――あれ? …………うわぁ………………最低。
持ち直していた気分は一気に急降下していた。
時折、舳先に当たる白をかき散らすが、水しぶきを上げることはなかった。
それもそのはず、その船は雲海の上を航行しているのだから。
アーク王国が建造した大陸間旅客飛行船《レイナー号》は、昨日の昼過ぎにアーク王国首都ジリオ・パレス空港を離陸した。
その後、約二十時間飛行して今や目的地のアテネを目前としている。
この《レイナー号》は、白亜の大型客船で外観は海上の豪華客船とそう変わらない。
実際、専用の空港以外では、海上や湖の上に着水することもある。
海上の客船と大きく異なるのは、最新鋭の《理力器》を応用した航空理力エンジンにより、空を飛ぶ飛行船だということだ。
本船は空中に浮かび上がり、強力な推進力と船体全体を包み込む《理力場》により、空気抵抗を低減させ、音速の半分以上の速度を得て飛行できる。
その船内施設は豪華だ。
大陸間を行き来する長時間の乗船となるため、船内には簡易な娯楽施設や食堂がある。
また、乗客はすべて個別の客室が用意され、その室内は高級ホテルのそれと変わらない仕様。
さらに運賃によっていくつかの階級がある。
そんな船内の客室でも最高級の豪華さを誇る《特等客室》でのこと。
客室の豪華さとは対照的に簡素な服装をした人影が高級ソファーに腰掛けていた。
その人影は、若い女性だ。
彼女は柔らかなソファーに座り、背中を背もたれには預けずに上体を起こして、肘掛けに左肘をつき、その手に顎をついている。
室内の船外側壁一面を強化ガラスではめ殺した窓に、彼女の気怠そうな表情がぼんやりと映っていた。
その長い睫毛の奥、澄んだ琥珀の瞳は眼下の通り過ぎていく雲海を眺めている。
頭からかぶるだけの薄紅のワンピースという簡素な服装なのは、先ほどまでベッドに横になっていたためだ。
結局眠れなくて、ベッドでの睡眠を諦め、このようにソファーに身を委ねているのだが……。
その薄い生地のせいで、彼女のボディーラインが浮き出てしまっている。
全体的にしなやかさを帯びた流線は美しく、細くくびれた腰つき、背中や肩の辺りは華奢で抱きしめれば折れてしまいそうな程。
しかし――
女性の象徴たる膨らみは、まるで手の平からこぼれ落ちそうな程の豊かさを誇っていた。
彼女はふと、視線を窓から外し、ため息。
そのまま、肩口から胸の前に流れている自らの髪を数条、白く細い指に絡める。
絡め取られたそれは、月光を淡く照らし返す銀色を帯びた――蒼。
「結局、なかなか寝付けないなぁ……お母様の名前を戴いた船なのに」
アークから目的地のアテネまでは、この惑星を半周する、つまり反対側だ。
その時差は半日。
アークを出たのが昼過ぎだったが、その時すでにアテネは夜だったはずだ。
二十時間経過した今、アークでは朝の通勤ラッシュが終わり、飲食店などが店を開く頃だろう。
一方、アテネはこれから闇が深くなっていく時間帯となる。
時差ぼけを軽減することも考えると、ちゃんと充分な睡眠を取るべきだとは思う。
この船も、深夜にアテネ到着後、十時間程下船せずに滞在出来るようになっているのだが……。
目を閉じてしまうと、色々と考え悩んでしまう。
自分の置かれた立場と、祖国のアーク王国を取り巻く情勢を――――
アーク王国は、二十年前に現国王が即位して以来、大きな変革を断行してきた。
国王陛下は即位後すぐに、それまでの王家主権政治から、政治的権利の半分を国民が選出した議員で構成される王国議会に委ねると宣言。
数年の準備期間を経て、現在の王国は半民主政治が行われている。
理力通信網を国内に整備し、情報の開示や伝達を国民に行い、良識的なことであるならば言論の自由を保障した。
王国憲章を議会と共に改正し、貴族階級の権利縮小や、国民の人権尊重をうたいはじめもしている。
公正な取り引きであるならば自由な資本競争を認める傍ら、税収については課税比率の適正化をはかり、所得や財産に応じたものとなりつつあったが――
そんな改革の中で当然のことながら、門閥貴族たちは反発した。
もっとも、先の魔竜戦争の折、多くの門閥貴族が魔竜達の標的となって失われ、貴族連合は瓦解状態。
現国王に寄せられている、国民や諸外国による圧倒的な支持。
加えて、国王自身が強大な《力》を誇っていたこと。
以上の状況から、不平不満は抱えても貴族達は大っぴらに逆らうようなことはしなかった。
貴族としてある程度の権利を保障されることで妥協した者も多く、即座に大きな内乱とはならなかったのである。
だからといって、彼らの不満や反感が完全に消えたわけではない。
それは、現在に至るまで、水面下でくすぶり続けていた。
そのいい例が、一部の強硬派貴族達は、アーク王国とは相反する政治思想を堅持する《国》への亡命を図ったこと。
その亡命貴族達を受け入れた《国》は、彼らのツテを通じて、アーク王国に対し様々な政治工作、スパイ活動などを仕掛けてきている。
彼女の置かれた立場とは、それら水面下での敵対行為に対処するというものだ。
今回、アテネ王国で重要な仕事があり、観光客に成りすまして、このレイナー号に乗り込んだ彼女だったが。
彼女自身が政治や外交の裏舞台で暗躍する者達に狙われる可能性は否定できない。
むしろ、狙われることも彼女の目的を果たすことに繋がるのだが――。
できる限りそんな目には遭いたくないというのが本音だった。
彼女は窓の外に視線を戻しつつ、もう一度深いため息を吐いた。
☆
窓のガラスは、船外に広がる夜の闇のせいで朧気な鏡となって、自分の顔を映している。
「我ながら……」
――ひどい顔だ。
まるで五・六歳は実年齢より歳を重ねたように見える。
おそらく、他人には解らないだろうが、自分をよく知る者達に、今のこの顔を見せればさぞかし心配することだろう。
自分で見ていても、顔全体から、何となく疲れが滲み出ているのが解る。
その理由も自分自身でよく解っていた。
これは寝不足と連続した緊張によって、精神的に窶れているせいだ。
自分がこんなにも精神的に弱かったとは思わなかった――あるいは、自分の身にかかるこの状況を甘く考えていたかもしれない。
「こんなことになるんだったら……」
一人呟いて、弱音を口にしそうになり、ハッとして言葉にはしなかった。
ダメだ。このまま思案していても、マイナス思考にしかならない。
ソファーの前に置かれたガラス製のテーブル、その上に無造作に置いてあった室内照明のリモコンを手に取る。
そして少しでも気分転換になるならと思い、部屋の照明を落とし、外の風景がよく見えるようにした。
空港への到着まではあと数十分というところだろう。
もうすぐ空港に到着のためか、船の速度はかなり落ちてきたし、高度も下がりつつある。
船外からは特殊な偏光コーティングによって、他の船体外壁部分と同じに見える窓ガラスの向こう、眼下はアテネ王国の北側国境付近である。
頂上に雪を残した山々が月の光を銀に反射し、その麓には小さな集落の放つ《理力器》の明かりが漏れて見える。
――アテネ、久しぶりね……。
七年ほど前に、父に連れられてこの国に来たが、それ以来自国を出たことは無い。
自分の立場上、このように他国に来ることは無いし、今回のように一人で出国したことなど初めてだ。
初めての一人旅……しかも海外!
それなのに全く心は躍らない。
当たり前だ、これは仕事なのだし、こうして一人でいることも危険を伴うのだから。
――それにしても……アテネ王国かぁ…………アイツのいる国ね。
ふと、あの少年のことを思い出す。
右手が無意識に胸元へといき、服の中へ提げているペンダントを、薄い布地の上から握りしめていた。
そして、あの時交わした言葉とアイツの顔を思い出し、口元が自然に柔らかく緩む。
――ふふっ……少しだけれど、あたし、まだ笑えている……。
ほんの少し、気分が楽になった。
まったく情けないほどに単純な精神構造だ。
気分が少し楽になったところで、もっと気分のよくなる景色は無いかと、口の端に笑みが残ったまま、窓の外を探してみる。
そこはかとない期待を胸に、船外の状況を琥珀の瞳で捉えた瞬間――
――あれ? …………うわぁ………………最低。
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